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サーバー室のとなりから発信です
楽しさ率や理解率の男女差は?
授業中の様子や定期テストなどから中学生では男子より女子の方が理科が苦手だといわれている。ではこの調査結果では男女差はどのようになっているだろうか。多くの理科教員の感じ方と一致するであろうか。また、差があるとしたらどれ位あるのだろうか。
グラフをみると楽しさ率も理解率も女子がほとんどの単元で男子を下回っているのがわかる。中には30%近く下回っている単元もある。ICT活用は女子に対して特に必要だろう。
楽しさ率、理解率の低い単元は?
全部の単元でICTを使うには準備にそれなりの時間もが要であり、難しいだろう。では優先的に活用すべき単元は何だろうか。生徒にとって楽しさ率や理解率が低い単元、まずそこから活用するべきだろう。ではこのアンケート結果からどんな単元が楽しさ率や理解率が低いだろうか。
楽しさ率 | 年月 | T% | 理解率 | 年月 | W% | |
3生物 | 61.6 | 63.2 | 3磁界と電流 | 61.9 | 40.0 | |
1力 | 63.1 | 60.2 | 1力 | 60.1 | 39.8 | |
3磁界と電流 | 61.9 | 60.0 | 1力 | 63.1 | 39.8 | |
1力 | 60.1 | 56.2 | 2天気の変化 | 61.3 | 37.6 | |
2天気の変化 | 61.3 | 55.9 | 3イオン | 61.5 | 37.0 |
理解率の変化に規則性は
楽しさ率は年度を通してみると一学期から三学期に向って下がる傾向がみられた。では理解率についてはどうだろうか。楽しさ率は感情的な因子であり、知的な理解率とは全く違う気もするが、似ている気もする。
1986年度の3年生理解率の変化は他の年度と違って、学期が進むにつれて上昇傾向がみられる。高校受験を意識して学習に力が入った結果だろうか。しかし、他の3年度は楽しさ率と似て減少傾向がある。両率は似た変化をしているといって差し支えなかろう。
どれ位生徒は授業をわかったと感じているか
授業の目標に「わかる授業」をあげる場合は多い。ここではあえて「楽しい授業」を先に取り上げrたが、今回は同じアンケートから捉えた中学校理科17単元終了後の生徒の感じた理解度の分布を紹介する。
5はよくわかった、4はわかった、3はどちらともいえない、2はわからなかった、1は全然わからなかったを示している。
ここで5+4の割合を、「楽しさ率」と同様に考えて「理解率」と定義する。単元差がかなりあるが、その規則性は次回考える。
楽しさ率の変化に規則性は?
前回の中学校理科、17単元終了後の生徒アンケートの結果から求めた「楽しさ率」は分布状況から見て一定とはいえない。では変化に何らかの規則性はあるのだろうか。そこで「楽しさ率」を各年度ごとに区切って学習順、つまり4月から3月で並べたグラフを作ってみた。この結果から、中学校理科の楽しさ率は学期が進むにつれて毎年度、低下する様子が認められる。今の中学生の実態に合うかどうかは改めて調査が必要だが・・・
ICTは年中使うにと越したたことはないが、集中的に使うとしたら年度の後半、これからの時期である。
どれ位生徒は授業を楽しいと感じているか
前回示したアンケートで、「とても楽しかった」5、「楽しかった」4、どちらともいえない」3、「つまらなかった」2、「とてもつまらなかった」1として中学校理科、4年間の17単元における楽しさの分布を表したものが右のグラフである。なお、単元の頭についた数字は学年である。
このグラフは上から1年(6クラス)、2年(6クラス)、3年(4クラス)、1年(5クラス)で学習した単元の順番に並んでいる。各単元とも170~250名位の調査人数である。
この5と4の割合(%)を「楽しさ率」と定義する。
授業改善のポイントをさぐる
今、活用型学力と言われるが、生きる力、新学力観の延長上にある。知識理解中心ではなく、通知票や要録に示された4~5の観点をバランスよく身につけることだろう。
学校を卒業して大人になってから「楽しかったなあ」と思い出せる授業をしたいものだ。中身はすっかり忘れてもその印象は学ぶ意欲につながるからである。反対に大人になって授業を思い出し「○○だけは勉強したくない」となれば最悪、再び学ぶ気にはならない。活用型学力どころではない。
これから何回か、生徒による簡単な授業アンケートの結果を紹介したい。このアンケートは古いものだが、例えばICTを効果的に使うための授業改善ポイントがわかるかもしれない。当時ICTなど夢の世界であったが、今の生徒の実態と似たものがあれば参考になるにちがいない。アンケートは次のような簡単なものであり、授業中、5分程度で実施できる。
5分遅れなら何とかなるが
授業開始がどれ位遅れたら影響が出るだろうか。授業内容で異なろうが、昨年度ITアドバイザーが行った同内容コンピュータリテラシー5人の授業結果からみると5分が限度10分だとカバーできないようだ。
授業はチャイムで始め、チャイムで終わる。休み時間に食い込まない。子どもの気持を考えれば授業の大前提ではないだろうか。たとえ開始が遅れても終わりはチャイムと同時、いやできれば少々余裕をもって終わりたいものだ。 そのために授業内容を絞りこむ。授業改善の芽がそこから生まれると思う。
十数回でも百回でも
フランダース授業分析の結果をフェイス・ダイヤグラムで表す方法がある。授業を受けている児童生徒の身になって教師主導であれば耳が大きくなり、口は小さくなる。生徒主体であれば耳は小さくなり、目や口は大きくなる。
しかし、この顔図を作るには多くの分析結果から言語比率を5段階基準表にする必要がある。25年以上前に中学校理科13回分で作った基準で描いた中一理科授業(1984年、昭和59年)の顔図を載せる。
当時、気がかりだったのは13回分で基準表を作って信頼性はあるのかということだった。その後、分析数が100回を超えたので新基準で作り直してみた。目がやや垂れ気味になった以外はあまり変らないことがわかった。13回と105回の結果で作った基準表の差がこんなには小さいとは、新発見である。
春は遅いけれど
昨27日20時の地震速報、岩手では震度5弱、千葉県は震度2だったが、昨年の大地震の余震が1年以上たっても収まってない。いかに巨大な地震であったか改めて思い知らされる。余震がこれほど長い間続くとは・・・。
余震の収束も遅いが、今年は寒い日も続く。昨年の東日本大震災の翌日に満開だった散歩道の河津桜、今日28日、2分から3分咲きだ。
サーバー室に新しく校務処理用サーバーのラックが入り、机を移動した.ので少し雰囲気が変った年度末である。
授業分析の結果10(理科の学年・経年変化)
これまで授業の学年変化や経年変化をみてきたが、前回取り上げた理科について小学校から中学校まで一貫してどんな変化があるかを調べてみたのが今回のグラフである。分析当初は生活科はなく小学校低学年で理科が行われていたので若干データがある。なお、学年内では右ほど新しいデータである。
青い線は教師発言率を示すが、各学年内では右にいくほど下がる傾向がある。この下がる傾向は中学校で著しい。一方、ピンクの線は生徒活動率だがこの変化は教師発言率と逆で右、つまり最近になるほど上がる傾向が見られる。このことから新学力観に基づく理科授業が小学校から中学校の全学年でも進んでいるといえる。なお、 今回で授業分析の結果シリーズは終了である。
柏の葉小のホームページ
この春に開校する「柏の葉小学校」のホームページができて半年が過ぎようとしている。建設経過の写真が載っているので進み具合がわかる。昨年11月にホームページができてから月ごとのアクセス数をグラフにしてみた。
月を追うごとにアクセス数がふえているのがわかる。保護者や先生方の関心が高まっている証拠といえるだろう。2月の市内小中学校のHPアクセス数の平均は2078回、柏の葉小学校は平均値を超えている。もうすぐ開校の4月がやってくる。
昨年度と似た傾向が
各学校でコンピュータ関係のトラブルが生じ、保守をウチダエスコに依頼した件数が2月で昨年の回数を超えた。今年度は新規導入は見送られたので昨年より全部の機器が1年、年をとったわけだが、件数は少し増える程度になりそうだ。
詳しい数をみると今年度は小学校が155件、中学校が62件の計217件が2月までの数だ。昨年度は小学校131件、中学校69件の計200件だった。
導入年度が古いほど故障や修理が増えそうだが、昨年度の結果はそうならなかった。今年度の結果もよく似た傾向である。現在最も導入年度が古い平成18.19年度分が意外に故障知らずなのである。それに比べて20年度は最もトラブルが多い。年度による製品差が大きい?
授業分析の結果9(理科の経年変化)
今回は授業分析数の一番多い理科についてその経年変化をみる。教師発言率と生徒活動率が年を追うごとにどのように変わっただろうか。いろいろ言葉を並べるよりもまずグラフを見ていただこう。
小学校の理科授業は9年間、中学校は29年間の変化である。黒い直線は教師発言率、赤は生徒活動率の傾向線を示している。両者とも新学力観に基づく授業への移行を表す結果になっている。教師が発言をおさえ、生徒に考えさせ、活動させる形の授業が行われつつある。中学校は期間が長いだけに変化がよくわかる。
情報教育担当者集まる
ITアドバイザーからも細かな連絡があったが、中心は小学校のコンピュータリテラシーの授業計画の説明だった。ITアドバイザーオンライン(ITAO)に載っている、リテラシー、情報モラル、そしてFlash教材の紹介がされた。学校でこのITAOに先生方が気軽にアクセスしてほしい。きっと授業改善のヒントが見つかると思う。
月まではやはり遠い?
そんなことがわかるアニメションをパワーポイントで作ってフラッシュ教材にのせたので開いてみてほしい。
授業分析の結果8(授業の学年変化)
今回は学年変化が見られなかった例を取り上げる。グラフは小学校算数の授業である。データは少々古いが、分析数を増やすのは簡単ではない。この例でも丸7年かかっている。算数は学年による変化が少ない授業だということがわかったのは興味深い。
今でも使えるのかな
30年近くも前の雑誌を処分しようと思って手をつけだした。ぱらぱらめくると懐かしい授業プリントがでてきた。自ら考えた原子記号の暗記法である。当時、中学2年生の理科授業で使ったものだが、今でも役に立つのだろうか。Au(金)とS(硫黄)は借り物だが、他はオリジナルである。
このITアドバイザーオンラインに「Flash教材」コーナーができたが、そこにアップしてみるのもいいかもしれない。そう思って、見直すと改良点がいくつもでてきた。今の中学生に受け入れてもらえるとうれしいのだが・・・。
教育長、新春に語る
日本教育新聞の1月9日号に3人の教育長の座談会記事が載った。川崎市、豊島区、そして柏の河合教育長の3人が「地域からの教育改革」をテーマに話したものだ。この記事で河合教育長が柏の教育の特色を語った。 教育長は柏の学校教育で次の4点に注目している。
・学校図書館の「学習情報センター化」による調べ学習
・ICTによるわかりやすい授業の展開
・幼保小が連携した特別支援教育
・家庭の教育力の向上
サーバー室はもちろんICT活用が中心だが、学習情報センター化を目指す学校図書館も広くはICT活用に含まれる。従って教育長がいかにICT活用を学校教育の重要課題と捉えているかがわかる。
授業分析の結果7(授業の学年変化)
新年明けましておめでとうございます。三学期が今日からスタート、授業分析結果はもう少し続きます。
授業は学年が上がると変わるのだろうか。変わる場合も変わらない場合もある。今回は変わった例を取り上げる。小学校のコンピュータリテラシーを育成する授業である。授業変化を今まで取り上げた教師発言率と生徒活動率で見る。
グラフを見る前にまず予想してみよう。小学校低学年では児童の活動が高学年より多いだろうか、少ないだろうか。生活科的に考えれば活動が増えるだろうし、そこまで任せられる段階でないなら教師の発言や指示が多くなるかもしれない。分析した授業は平成元~4年度の「ロゴライター」を利用したリテラシー育成が多く含まれる。
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