サーバー室のとなりから

2015年5月の記事一覧

明治43年の高等小学読本巻1

  30年程前に教育研究所に寄贈された古い教科書について昨年紹介した。その中で興味がわいた「読本」から一冊とりあげた。明治43年発行の『高等小学読本巻1』である。

明治36年に教科書が国定化され、明治40年には義務教育が4年から6年に延長された後の教科書である。尋常小学校6年を終えて進学する高等小学校、現在の中学校用に相当する教科書である。

写真で目次の一部を示したが、内容が実に幅広い、この巻1には第1~30課ある。例えば、

第3課の「真の知己」は走れメロスのような話であり、道徳の教材に使えそうである。

第5課の「布哇通信」はハワイからの便りで当時の島の様子がよくわかっておもしろい。

第7課の「頼山陽」ではその一生がコンパクトにまとまり、人となりがよくわかる伝記である。

第9課の「武器の変遷」は弓、刀、槍、鉄砲、機関銃、飛行機と武器を通して歴史が概観できる。

所々にリアルな挿絵もあり、読んでいて飽きない楽しい教科書である。全教科領域を網羅した、総合的な学習の明治版といえよう。ただ、読めない漢字も出てくるのが難点である。当時の生徒は読めたのだろうか。

巻2も読みたくなった。

12課以降は、ペートル大帝、風、太田道灌、都会と田舎、水遊び、資本、盲啞学校、言語、熱帯地方の果樹、象狩、伝染病、馬の忠義、万里の長城、共進会の模様を報ずる手紙、四季の月、盗人を誡む、害虫と益虫、スパルタ武士、母の愛

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情報教育担当者連絡会

   年2回開催される情報教育担当者連絡会の1回目が13日青少年センターで開かれ、市内各校の担当者が出席した。前半は教育研究所の指導主事からICTの活用実態、研修講座等の報告や実践事例の紹介、今年度の機器等のリプレイスについて報告された。後半はITアドバイザーからの連絡が細かになされ、ネットワークトラブルへの対応をウチダエスコの中野さんが話された。さらにポプラディアネット活用についてポプラ社のプレゼンがあった。

最後に9地区に分かれて、小中高で情報交換し連携の糸口作りを図った。情報モラルと授業でのICT活用に関して情報交換がなされ、各代表の報告で締めくくられた。初めて担当になった先生にも頑張ってほしい。

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教育の情報化推進委員会開催

  今年度第1回目の「教育の情報化推進委員会」が12日沼南庁舎で開かれた。委員会では今年度リプレイスされる学校のPC等の基本仕様や研修内容等が検討された。文科省の「学校における教育の情報化に関する調査結果」では市内小中学校とも活用が前年度より進んだことが紹介された。また、次年度以降、各学校のHP作りを円滑にすすめるためのコンテンツマネジメントシステム(CMS)についても時間をかけて協議した。

  この委員会の始まりは昭和までさかのぼる。平成1年1月、この委員会が調査したアンケート(柏市内小学校33校、中学校14校)の結果は、パソコンを活用していると答えた学校は小学校23校(69.7%)中学校12校(85.7%)、活用教職員数は小学校1051人中231人(22。0%)、中学校574人中174人(30.3%)である。

当時、パソコンを何に使っていたのだろうか。各学校に導入されたパソコン1~2台、活用ソフトはワープロ(オアシス)、表計算(マルチプラン)が大半で、これに成績処理や健康管理ソフトが少し使われていた。先生方は台数増や研修の充実を切望し、パソコン通信をしたいという要望も若干見受けられた。いわゆる校務処理が主であり、i日常の授業で活用することなど夢の時代であった。

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円福寺「岩本石見守」の石碑

   前回は「千葉県神社」碑にふれたが、この碑の右(写真の右端)に小金牧にかかわる石碑がもう一つある。この碑は江戸時代、小金牧を管理した「岩本石見守」を讃えるものである。当時、柏を含めた広大な小金牧には軍馬等として育てられたは野馬がいて、時に田畑との境の野間土手を乗り越えて馬が入り込んで村人を困らせた。

寛政5年(1793)に幕府の命を受け、野馬増産などの改革を小金牧で行った岩本石見守は村人に牧内の木で炭焼きを奨励するなど善政をしいた。石見守を讃える碑は流山や野田にもある、いつか訪ねてみたい。


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