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カテゴリ:古い教科書参考書(教研所蔵)
明治43年の高等小学読本巻1
明治36年に教科書が国定化され、明治40年には義務教育が4年から6年に延長された後の教科書である。尋常小学校6年を終えて進学する高等小学校、現在の中学校用に相当する教科書である。
写真で目次の一部を示したが、内容が実に幅広い、この巻1には第1~30課ある。例えば、
第3課の「真の知己」は走れメロスのような話であり、道徳の教材に使えそうである。
第5課の「布哇通信」はハワイからの便りで当時の島の様子がよくわかっておもしろい。
第7課の「頼山陽」ではその一生がコンパクトにまとまり、人となりがよくわかる伝記である。
第9課の「武器の変遷」は弓、刀、槍、鉄砲、機関銃、飛行機と武器を通して歴史が概観できる。
所々にリアルな挿絵もあり、読んでいて飽きない楽しい教科書である。全教科領域を網羅した、総合的な学習の明治版といえよう。ただ、読めない漢字も出てくるのが難点である。当時の生徒は読めたのだろうか。
巻2も読みたくなった。
12課以降は、ペートル大帝、風、太田道灌、都会と田舎、水遊び、資本、盲啞学校、言語、熱帯地方の果樹、象狩、伝染病、馬の忠義、万里の長城、共進会の模様を報ずる手紙、四季の月、盗人を誡む、害虫と益虫、スパルタ武士、母の愛
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