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校長雑感ブログ
11月5日(水)チームエフォート(TEAM EFFORT)
〇先週は野球のメジャーリーグの頂点を決める「ワールドシリーズ(World Series)」のテレビ中継が連日放送され、ロサンゼルス・ドジャースが、2連覇を果たしました。私自身は幼いころから高校まで野球をしていたので興味がありましたが、今まであまり関心の薄かった人もたくさん観戦していたようです。
〇一般的にアメリカのスポーツ観戦は、野球に限らずエンターテイメント(娯楽)性が重視されており、野球のルール等を深く知らなくても楽しめることもその要因でしょう。そして何よりも世界が注目するその大舞台で、複数の日本人選手が活躍する姿を観ることができるのが最大の理由だと思います。
〇今回のワールドシリーズでは山本選手が最優秀選手(MVP)に選ばれましたが、そのワールドシリーズの一歩手前で、リーグの頂点を決める優勝決定シリーズでは、大谷選手がMVPになりました。彼がもらったトロフィーには、個人の栄光をたたえるプレートがありましたが、選手の控室に展示された際のそのトロフィーには、その文字を隠す形で「TEAM EFFORT(チームの成果)」とボードが添えられていたことが「大谷選手らしい」と話題になったそうです。
〇大谷選手はMVPを受賞後のインタビューで「みんなを代表してもらっていると思っています。僕が(MVPを)もらいましたけど、本当にここに来るまでのすべての試合がやっぱり一番大きかったなと思います」と、チームメートへの感謝を口にしていました。
〇私もこの「チームエフォート」という英語は今回初めて知りましたが、調べるとその意味は「チームの努力」や「チームワーク」です。一人ではなく、複数の人が協力して一つのことを成し遂げたこと、またはその成果を指します。
〇私は初任から丸20年間、3つの中学校で野球部の顧問をしていました。今思うと、自分がプレーしてきたスポーツをもたせてもらえたことは、とても幸運だったと思います。同期の教員や後輩でも、まったく経験も知識もない部活動を担当することになった人がいました。さぞ大変だったろうと思います。
〇それでも自分自身が選手ではなく、指導者としてチームをまとめていくことは、最初からうまくできたわけではありません。野球は「投げる、打つ、捕る、走る」など複数の動作を組み合わせてプレーしますので、個人によってどの動作が得意(好き)かまたは苦手かはまったく異なります。
〇人間の心理としては当然、誰もがせっかくプレーをするなら自分の得意な面でアピールし、時にはヒーロー的な存在になりたいものです。自己実現(自分自身の可能性や才能を最大限に引き出し自分らしく生きること)のために好きなことに集中して取り組んでいるのです。私も選手の時には、打つことや投げることにこだわり、それを強化するために練習に打ち込んでいました。
〇ただ指導者(監督)になるとまず、各選手の強みと弱みをつかみ、9つの守備位置や打順などを決めていきます。やみくもに選手を起用したりしては、そのチームの特徴をいかした試合をすることはできません。チーム事情によっては、選手本人が望まない場所を守ったり打ったりさせなければなりません。
〇監督としては、日頃から選手一人ひとりと会話し、もし本人の希望でないところで起用する時には、「君がこの役割でチームに貢献してほしい」と説得しました。大抵は素直に「わかりました」と受けてくれましたが、稀にそうでない場合もありました。
〇ただそういう選手は新しいことに挑戦することに不安があるだけで、実際にやってみると自分の新たな力が発掘され、その後は生き生きとプレーしていました。昔の部活はそうであったように、さらに私も若かったので、勝負にこだわった采配を優先していました。
〇でも今の部活動の目的は「心身の健全な成長を促し、自主性や協調性、社会性を育むこと」です。つまりスポーツなどの活動を通じて達成感や自己肯定感を高め、仲間と協力して目標を達成する過程で、社会生活を営む上で必要な能力を身につけることが期待されています。さらに同学年だけでなく、学年を超えた交流を通じて、多様な人間関係を築こうとすることも重要です。
〇金曜日の合唱フェスティバルでも、各クラスがこれまでの練習の成果を精一杯発揮してくれることでしょう。指揮者、伴奏者、パートリーダーの指導のもと、みんなで楽しんで歌い、「チームエフォート」を実感してもらいたいです。
須藤昌英
【大谷選手のトロフィー】
11月4日(火)インフルエンザ流行と2学期学校公開
〇昨日は木枯らし1号が吹き、午後から一気に寒くなりました。振り返ると1学期の学校公開は、6月2日(月)~6日(金)で行いました。そして最終日の6日は体育祭でした。暑さ対策を最優先していたその時期が、今では懐かしく感じます。
〇今日から金曜日までは、2学期の学校公開日です。最終日の7日は合唱フェスティバルになります。Sigfyでご案内を送付していますが、どうぞご来校ください。
〇2025年10月現在、例年より早くインフルエンザの感染が拡大しているようです。特に児童生徒の場合は、学校の集団生活で感染してしまうというケースが多いようです。
〇厚生労働省によると、今季流行の中心は「香港A型(A/H3)」で、全国の約半数を占めているそうです。この型は重症化リスクが高く、ワクチンの効果が得にくい傾向にあるとも言われています。
〇ただ気を付けなければいけないのが、比較的症状が軽く、インフルエンザだと気づかないまま感染を拡大させてしまう“かくれインフルエンザ”があります。
〇我が家のかかりつけの同じ町内にある内科医院の院長先生は、学区の校医にもなっています。先週、私が受診した際に、学区内の小学校長から院長先生に相談があり、「インフルエンザにかかっている6年生が相当数いるが、来週予定している修学旅行をやってよいか中止すべきか?」と尋ねられ、答えに窮したことを教えてくれました。
〇最後には「発熱したがインフルではないとされている児童も実はインフルエンザである可能性は高いですね」とアドバイスしたそうです。果たしてその学校の修学旅行はどうなるのでしょうか?他の学校のことですが、「もし自分の学校だったら・・」と考えると他人事のように思えません。
〇調べると、高熱や激しい咽頭痛があってもただの風邪というケースもある反面、ほぼ熱も出ず、なんとなく倦怠感があるだけでも実はインフルエンザに罹患している“かくれインフルエンザ”により、気づかぬうちに感染を広げる事例も多いようです。軽い症状でも油断せず、早めに検査し、正しい治療を受けることが大切でしょう。
〇今年の夏は非常に気温も高い上に残暑も長かったことや、最近の寒暖を繰り返す状況から、基本的に体力を消耗しています。私もそれを実感しています。また猛暑のために外出を控えて運動不足になってしまったことや、夜、寝づらくて睡眠の質が低下していたこと、生活リズムが狂ってしまったことも、バテの要因になっています。
〇体調不良を完全に快復するには、2~3か月と長期間を要することも多く、夏・秋バテを起こした体の自律神経やホルモンバランスの乱れが未だに続き、免疫調整力が万全でない人も多いことでしょう。
〇インフルエンザが10週連続で増えているということと、これからがインフルエンザシーズン本番ですが、自分は大丈夫と思っていても、急に高熱が出たりするから油断はできません。基本的な感染対策はもちろん、睡眠や食事などで免疫を高めることも大事だと思います。またワクチン接種後は効果が出るまで2週間ほどかかるため、気温が低下する冬を待たずに早めの接種が無難でしょう。
〇7日の金曜日は合唱フェスティバルが行われます。インフルエンザなどでせっかくここまで練習をしてきたことを発表できなくなることはできるだけ避けたいものです。
〇保護者の皆様も授業参観等はできる範囲でマスクをしたり、日ごろから手洗い・うがい・アルコール消毒をこまめにしたりするようにお願いします。
須藤昌英
【除菌関係グッズ】
10月31日(金)「やればできる」と「できるからやる」
〇教員として39年間、目の前の生徒の可能性を引き出し伸ばすことを最大の目標として取り組んできましたが、いつも迷うのは、「【やればできる】と【できるからやる】の2つのどちらが正しいか?」です。「ニワトリが先か、卵が先か」みたいな話ですが、自分としては今でも最大の課題です。
〇「やればできる」は、昔から言われている「人間は努力を美徳とし、楽な方を選ぶことを嫌うべき」が根底にあります。コスパ(効率性)の面から考えると、苦労せず楽に成果が得られるのであれば、最適最良です。
〇しかしその一方で、教育的側面からは、「努力を通じてスキルや知識を習得することで定着が強固になる」という従来の考えにも、妥当性はあると思います。昭和から平成へと日本の教育の主流はこの「努力の継続」が中心でした。
〇以前にオレンジの服が印象的である芸人さんがテレビなどで、そのポジティブな性格を前面に出し「やればできる!」というフレーズを大きな声で連呼していたことを覚えています。確かに明るい笑顔で言われると、だれでもその気になってきます。
〇その芸人さんは、「僕の『やればできる』っていうのは『やれば成功する』ではなくて『やれば成長できる』よねっていう思いを込めています」と説明していました。それを聞いて私もそれにはまったく同感しました。まずはやってみることが大切だと思います。
〇若い頃に学級担任をしている時も、「やろうと思わないから出来ないんだよ」みたいなことをよくクラスの生徒たちに言っていた記憶があります。当時は自分も若く、生徒たちへの叱咤激励のつもりでしたが、今振り返ると半分は自分自身に言いきかせていたような気がします。果たしてその時に言われた生徒たちはどう思っていたのだろう?と今さらに思います。
〇しかし最近は少し違ってきました。むしろ人は「できるからやる」という見方も、正しいのではないか?と思っています。努力し挑戦すること(やればできる)によって生徒たちは日々成長していますが、その前提として可能性という「成長の種子」を生まれつき自分の中にすでにもっていて、その種子を開花させている(できるからやる)に過ぎないのではないでしょうか?
〇「やればできる」の陥りやすい点は、今出来ていることはあまり重視せずに、次はコレを達成したらその次はコレをする・・と果てしない無限ループになりやすいことだと思います。精神的に疲労します。
〇一方で「できるからやる」については、失敗を極端に恐れるという傾向がある今の若者の特徴がその意識を薄めていると感じます。人は誰でも失敗し、その失敗を次にいかして前へ進んでいくのであり、一つの失敗で「すべてがダメ」と自分を否定してしまうことがとてももったいないと今の生徒たちを見て思います。
〇その原因の一つは、大人(保護者や教員など)が生徒たちに今取り組んでいることの結果を性急に求めすぎることがあると思います。「子どもや生徒の可能性を引き出してやりたい」との願いは良いのですが、その前に今彼らが何を思い、何に取り組もうとしているのか?を聴いてあげることが大前提だと思います。そして私も含めて「生徒が自ら動き出すことを信じて待つ」という大人の姿勢が正直足りないと思います。
〇「失敗を成功で上書きする」という言葉があります。「失敗を失敗のまま終わりにせず、それを小さな成功つなげる」ということを、生徒たちには折に触れて伝えていきたいと思います。
〇最後に、昔ナイキというスポーツメーカーのCMに、マイケルジョーダンというアメリカのバスケットボールのスーパースターが出演していました。彼は私と同じ年齢ですので、バスケットボールに興味がなかった私もその存在感には注目していました。
〇その彼のCMの中でのセリフが今でも頭に残っています。紹介します。「キャリアで失敗したシュートは9000本。300試合に負けた。26回ウィニングショットを外してきた。今までミスしてきた。何度も何度も・・・。だから私は成功する」
〇今の生徒たちは彼のことは知らないかもしれませんが、みんなからスーパースターと言われている人でも、数知れない失敗を経験してきていることは伝えたいなと思います。
須藤昌英
10月30日(木)「リフレーミング」の訓練
〇朝の気温が10℃を下回り、登校する生徒たちの服装も冬服を選択する割合が一気に高まりました。市内の小学校でもインフルエンザが流行しているようです。体調管理がより一層重要な季節になりました。
〇「リフレーミング」という言葉は、「認識の枠(フレーム:frame)を改める(re)」ことを意味します。つまりリフレーミングとは、物事を別の角度から解釈し直すことで、簡単に言えば、一つの視点ではなく、いろいろな角度からの見方をすることにより、嫌なことや苦手なことをポジティブ変換する「思考テクニック」です。
〇よく使われる例えとして、目の前に水の半分入ったコップがあったとします。ある人はこれを「な~んだ半分しかない ⤵」と思う、また別の人は「よ~しまだ半分もある ⤴」と思う、この2つの差は大したことないかもしれませんが、すべてのことに対してそのような見方をしながら生きていれば、その差は計り知れない差になります。
〇「コップ内の水の量が半分」という事実を変えることはできなくても、その事実をどう解釈するかで、その感じ方や行動は大きく変わります。ただこれはだれもが日常生活で経験すみだと思います。
〇リフレーミングには、いくつかの効果が期待できます。モチベーションアップや自分に自信がつく、ものごとへの苦手意識が弱まったり人間関係が良くなったりすることが心理学の面から報告されています。
〇3年生の校長面接では何人かの生徒に、「確かに苦手なことに取り組むのは気がひけますが、『何でも初めから完璧にできる人はいない!』『自分の可能性をのばす絶好のチャンスかも!』ととらえると、『まずはやってみよう!』となりますね。」とアドバイスしました。
〇リフレーミングは主に2種類あり、一つは「今の自分の状況・事実」をリフレーミングしてみること。例えば、病気でしばらく休んでいなければならない時、最初は「あれもやらないと、これも遅れてしまう」ばかり思っていまいがちですが、「休んでいる間、自分自身や仕事についてゆっくり考えられる」と気持ちが変わると、「休んでいる間にできることをやろう」と思いなおせます。
〇また「自分の性格や行動の傾向」をリフレーミングすることも多いです。例えば、いつもいろいろなことに「心配性な人」も、「想像力があり慎重にものごとをすすめることができる」と切り換えると、また違ってきます。ただこれは、なかなか自分では気が付きにくく、他人からのアドバイスが大きなポイントをしめると思います。
〇ネット等で調べると、「リフレーミング辞典」というものがあり、私も時々参考になるので見ています。冒頭に書きましたが、これは思考テクニックですので、ある意味訓練する必要があります。最初は「こんな言い換えは不自然で違和感がある」と思いがちですが、そういう感情を抑えて、無理やりでも受け入れてしまうことが大切です。
〇先日の3年生は、「自分の短所は『面倒くさがり』のところです」と言っていたので、私からは「それはおおらかなことまたは細かいことにこだわらないという良い面とも言えますね」と返しました。私も「少し強引すぎたかな?」と思いましたし、本人もキョトンとしていました。ただこちらも訓練して何とか相手に前向きになってほしいとの気持ちがありますし、本人も後で少しでもその言葉が頭に残って、「そういう見方もあるかな?」のように受けて止めくれるといいのですが・・・と願っています。
須藤昌英
10月29日(水)創立80周年記念イベント週間に向けてのワークショップ
〇来年(令和8年)の2学期学校公開は、「(仮称)創立80周年記念イベント週間」として、1年後の10月26日(月)から30日(金)の日程で現在調整しています。29日までは保護者や地域の方々等に授業参観を中心に公開し、最終日の30日の午前は全校合唱フェスティバル、午後は東京大学大学院の國分教授をお招きしての対話集会を予定しています。
〇それに向けて昨日から、生徒会総務の生徒たちと定期的なワークショップを開始しました。ワークショップとは、本来の「作業場・工房」という意味が転じて、参加者が主体的に対話を通じて、知識やスキルを習得したり、課題解決や創造を行ったりする、体験型の学習の場を指します。その中で互いに本音を出し合い、協働しながらアイデアを出し合い、自分たちの総意を模索し続けることが特徴です。
〇「自分たちにとって本校の80年という歴史はどんな意味があるのか?」「来年の記念イベント週間には何をしたら自分たちらしさを表現できるか?」などを考える前に、まずは今の学校の状況をお互いに確認しあうことが昨日のワークの目的でした。校長室で次の2つの課題を90分間話し合いました。
【テーマ1】
今の土中で保護者や地域の方々に対し、自慢できる素晴らしい点やあまり目立たないがこれからも継続していきたい事は何か?
【テーマ2】
来る創立80周年に向けて、今後さらに理想とする土中になるために必要なことや取り組みたいは何か?
〇ワークショップではよく色付き付箋(ふせん)を使用します。まずそれぞれの課題に対し、1人ずつ1枚の付箋に1つのアイデアを具体的に書き出します。それを共有スペースに並べかえ、類似した内容の付箋をグループ化します。その際、書いた本人が一言ずつその意見について補足説明を加えます。これを繰り返して最後に、各意見の関係性を視覚化し、全体として俯瞰しながら整理します。
〇昨日も多様な意見が生徒間でとびかいました。課題1に対しては、授業で活発に話し合いをすること、学校行事に積極的に参加していること、生徒間の人間関係が基本的には優しさがベースにあること、地域の方々とのふれあいが多いことなどが挙がりました。まずは自分たちの良い面を確認しあい、それには自分たちだけの力ではなく、保護者や地域の方々のおかげでもあることがわかりました。
〇一方で課題2に対しては、日ごろから生徒同士、先生方への挨拶をする意識が低調気味であること、言葉遣いで相手を知らぬ間に傷つけていること、図書室の利用を含めた読書への関心がまだ低いこと、制服や校内服の着方の身だしなみに個人差が大きいこと、清掃活動や給食の時間にもまだ工夫する余地があることなどが浮き彫りになりました。
〇特に後半については、既存の委員会(学年委員会、生活委員会、美化委員会、学習図書委員会、給食委員会、保健委員会、歌声委員会、放送委員会)がありますので、今後生徒会総務と各新委員長たちが話し合って、委員会活動で改善策を考えてもらうようにしました
〇次回のワークでは、今回の話し合いを踏まえて、【テーマ3】「80周年記念イベントで何を企画していくか?(例)対話集会、アピール動画、キャリアポスターセッション、・・・など」に取り組もうと考えています。次回も斬新なアイデアが出てくることを願っています。
〇学校経営の背景として、校長が生徒たちの生の声を聴く機会はとても貴重であり、あっという間の90分間でした。
須藤昌英
出席停止の感染症にかかったら、こちらをご確認ください。
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