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校長雑感ブログ
1月29日(木)令和7年度学校評価の結果より(その3)
〇はやいもので1月もあと3日となりました。寒さもありますが、時々春の香りも漂っています。「早春」は、来月の立春から3月上旬頃までを指しますが、この時期はいつも「早春賦(吉丸一昌 作詞、中田章 作曲)」という歌を昔に教わったことを思い出します。
〇その1番は有名で、「春は名のみの 風の寒さや 谷の鶯 歌は思えど 時にあらずと 声も立てず」ととても美しい日本語から春の情景が思い浮かびます。1913年(大正2年)に発表され、「日本の歌百選」に選ばれています。生徒にもYou-Tubeなどで聴いてもらいたいです。
〇一昨日に引き続き、次の3項目は、学校を支えてくれる家庭や地域との関連項目です。私としてはホームページ及びこのブログは、家庭や地域の方々に向けて発信してきましたが、生徒たちにももっと閲覧してもらう手立てを講じて、特に社会と学校のつながりなども知ってもらいたいと思いました。
【家庭や地域面】
〇子どもにとって家庭とは、「心の安全基地」であり、人生最初の学びの場です。安心・安全な場所で愛情と信頼感を育み、社会で生きていくための基本的な生活習慣や思いやり、自立(自律)心を身につける土台となります。親の生き方(後ろ姿)が模範となり、挑戦する意欲や人生を楽しむ姿勢を教え、社会へと羽ばたくための出発点であり、疲れた時に戻り癒される心のふるさとでもあります。
〇子どもにとって地域も、自宅と同じく安心できる「居場所」であり、地域の多様な大人たちや環境との出会いを通じて、「生きる力」や「つながり」を育む土台です。安全な見守りや支え合い、多様な学びの機会を提供し、自己肯定感や地域への愛着、人を思いやる心を育む一方で、孤立を防ぎ、困難を抱える子どもを支えるセーフティネットとしての役割も担います。
〇子どもが相談しやすい人とは、笑顔で親しみやすく、話を聞く姿勢があり、共感を示しつつも「こうあるべき」と決めつけず、一緒に解決策を考えてくれる人です。具体的には、保護者や兄弟姉妹などの家族、学校の教員、地域の人などが挙げられ、自分の意見を尊重され、安心感を得られる存在が信頼されます。
〇子どもの人権については、12月8日に「子どもの権利条約」について書きましたが、1989年に国連総会において採択されたこの概念は、子どもが守られる対象であるだけでなく、権利をもつ主体であることが明確に示されています。また子どもが大人と同じように、ひとりの人間としてもつ様々な権利を認めるとともに、成長の過程にあって保護や配慮が必要な子どもならではの権利も定めています。
〇具体的には「生きる権利」「成長する権利」「暴力から守られる権利」「教育を受ける権利」「遊ぶ権利」「参加する権利」など、世界のどこで生まれても子どもたちがもっている様々な権利が定められました。この権利を家庭や地域、学校が一丸となって保証していくことが、何よりも子どもの幸せにつながると思います。
〇また幾つかの項目で生徒と保護者の「ほぼ良好」と回答した割合のギャップが見られます。たとえば学習面で「あなたは(お子さんは)、授業中にわからないことを、自ら先生や友達に質問していますか?」では、生徒の83%が「そう思う」「ややそう思う」と答えたのに対し、保護者は49%です。もちろんこれは実際に授業に参加している生徒と学校公開日にしか授業を参観していない保護者との意識の差も大きいですが、できる限りこのギャップを埋めていくことも必要だと思います。もっと学校の様子を詳しく伝えていく手段を検討します。
〇今後も3月までこの学校評価の結果を受けて、学校教育の本来の目的等を振り返っていきます。昔は学校はある意味「何でも屋」的に、あれもこれも引き受けていましたが、それでは何をするにも、ただ漫然と行うことになってしまいます。優先順位が大切だと痛感しています。
須藤昌英
1月28日(水)令和8年度新入生保護者説明会
〇一昨日は、4月から入学予定の新入生の保護者の方々にお越しいただき、本校の学習・生活・保健・インクルーシブ教育について、説明させていただきました。またPTAサポーターの活動紹介も行い、ご協力を仰ぎました。
【校長の話のスライド】
須藤昌英
1月27日(火)令和7年度学校評価の結果より(その2)
〇本日は、衆議院選挙の公示日で、来月の8日が投票日です。私もかつての教え子が数人、柏市役所に勤務していますが、その一人が選挙関係の仕事に携わっていて、毎日夜半過ぎまで選挙準備に追われているそうです。雪国はもっと大変なことでしょう。
〇私は通常、期日前投票をしています。前は選挙当日の朝一番に、投票所に行っていましたが、急な予定が入ることも多かったので、それ以後は事前に行っています。最近は期日前投票をする人が増えていると聞いています。中学生も数年後は投票する有権者となるので、今から意識している方が良いと思います。
〇「学習・行事面」に続き、それらを下支えする「生活・安全面」も分析中です。学校において生徒が安全で安心な環境で学習活動等に励むことができるようにすることは、公教育の実施において不可欠なものであり、学校において、事件、事故あるいは災害に対して、生徒の安全の確保が的確になされるようにすることを目指しています。
〇特に自他の生命尊重・尊厳の理念を基盤として、生涯にわたって健康・安全で幸福な生活を送るための基礎を培うとともに、進んで安全で安心な社会づくりに参加し貢献できるような資質や能力を育てることは、学校教育の重要な目標の一つです。
【生活・安全面】
〇挨拶と思いやりの心は、良好な人間関係を築き、人生を豊かにするための基礎的な力(非認知能力)です。これらを身につけることで、信頼感の向上、コミュニケーションの円滑化、自己肯定感の向上といった多くのメリットが得られます。挨拶はまずは形からでも、実践することであとからその良さがわかってきます。
〇私は挨拶にも以下のような3つがあると思っています。ただこれは個人差よりも発達段階に応じて、徐々に変わってくると思います。私自身が小学校、中学校、高等学校とあがるにつれ、挨拶に関する認識が変わってきたこともあり、生徒にはこれを強制するというよりも、「この生徒は〇〇の段階かな?」と目安にしています。
〇また週1回の道徳科の授業では、読み物資料などを通して、登場人物等への単なる「シンパシー(同情・思いやり)」ではなく、それに「自分だったらどうするか?」の「エンパシ―(感情移入・共感)」を重要視しています。そのことから生徒の当事者意識を引き出し、今後の実際の生活にどのように結びつけていけばよいか?を想像させています。
〇次に「決まりを守る」「安全に気を付ける」ことを通じて身につけたい力は、単なるルール遵守にとどまらず、自立し、他者と協調し、リスクを予測して行動する総合的な人間力です。基本的には「このルールは何のためにあるのか?」と疑問をもつことから始まり、「こういうルールの方がよりその目的を達成できるのでは?」の視点では話し合うことが理想です。
〇歩行中の事故は、時間帯別では月~金曜日の16時~17時台が最も多く、事故類型別では道路の横断中や飛び出しが最も多く、全体の9割超が相当します。自転車乗用中の事故も、時間帯別では同じですが、学齢別では歩行中と比較すると小学生よりも中・高学年が圧倒的に多く、これも信号のない交差点などでの出会い頭が7割超です。
〇小学校では地域住民がボランティアとして、登下校時の児童の安全を見守るスクールガードさんが、通学路での立ち番、パトロール、不審者監視を通じて、子どもたちを犯罪や交通事故から守る活動をしてくれています。
〇中学校ではその活動は少ない分、自分で自分の命を守る意識(これも当事者意識)を身に付け、予測不能な危険を事前に察知し、正しい判断で回避する能力を身につけることです。
須藤昌英
1月26日(月)令和7年度学校評価の結果より(その1)
〇上野動物園の双子のジャイアントパンダのシャオシャオ(オス)とレイレイ(メス)に会えるのは昨日で最後だったと、ニュースが伝えていました。1972年の日中国交正常化にあわせてパンダが来日して以来、54年ぶりに日本からパンダがいなくなります。
〇初めてパンダが日本に来た時は、私は小学校3年生でしたので、テレビで大々的に紹介しているのを見て、「早く観に行きたい」と思っていました。今後いつパンダが日本に来るかは未定らしく、昨年12月の校外学習で観ることのできた1年生はラッキーでした。
〇そもそもパンダは中国から期限付きで借りている動物です。調べると、中国と日本間での「パンダの貸借契約」は繁殖研究が第一目的であり、日中関係の改善やパンダの「外交カード」としての利用が、今後日本へパンダが来るかどうかの鍵となるようです。
〇上野動物園もパンダのために、立派な施設を維持してきましたので、今後はそれらをどう活用するのかも注目です。来年度の新1年生の校外学習場所も、「今から検討に入らなければ・・・」と思っています。
〇昨年末にご協力いただいた今年度の学校評価の結果を、現在分析中です。学校評価の目的は、「学校運営と教育活動の状況を評価し、その結果に基づいて継続的な改善を図る」ことで、教育水準の向上を実現することにあります。
〇具体的には、学校として「諸活動の成果と課題」についての説明責任を果たすこと、保護者や地域との連携を深め協力体制を築くこと、さらに学校の課題を保護者や地域と共有し、支援を得ることなどがあります。
〇生徒と保護者の皆様には、同項目でのアンケートに回答してもらい、すぐに改善すべき点と長期的な視点で改善を検討すべき点とに分け、「何をいつまでにどうして改善するか」を教職員と議論しています。
【学習・行事面】
〇「授業がわかりやすい」と回答している生徒を増やすのは教職員の一番の目標です。ただわかりやすい授業とは本来、学習者が「わかった!」「できた!」という達成感を得られるように、目標を明確にし、興味を引き出し、具体的な活動や多様な工夫(視覚化、反復、個別最適化など)を通じて、思考を深め、自力で解ける「生きた力」を育む授業のことです。
〇また「わかる」も色々あります。漢字で書くと、「分かる」、「判る」、「解る」ですが、2つ目と3つ目は少し特別な「わかる」です。授業で教師や友達の説明を聞いて内容が「分かる」のは、それまで無かった知識が新たに身についたり、今まで考え方と異なる考えで視野が広がったりすることです。
〇難しいのは、そのわかりやすさには個人差があることです。文部科学省が提唱する「個別最適な学び」とは、生徒一人ひとりの個性、学習進度、興味・関心に合わせて、学習内容や進め方を最適化する学び方を指します。これは「誰一人取り残さない」教育の実現を目指し、もう一つのポイントである「協働的な学び」の一体的な充実が重要とされています。
〇具体的にはオンラインドリルなどのICTを活用したり、つまずいている生徒には補習をしたり、理解が早い生徒には発展的な課題を提供するなど、個別に対応することで、全生徒の能力向上を図っていきます。
〇特に授業で疑問を持つことは、単なる暗記から脱却し、理解を深め、知識を応用する「使える力」を養う上で非常に重要です。疑問を持つことで学習へのモチベーションが向上し、問題解決能力やコミュニケーション能力も高まり、主体的な学びへとつながります。教師や教科書、資料に「なぜ?」と問いかけることで、受動的な学習から能動的な探求へと転換し、本質的な思考力が身につきます。
〇一方で学校行事の意義は、「集団への所属感を深め、人間関係を構築し、社会性や自主性、協働性、計画性といった生きる力を育む」点にあり、日常の学習では得にくい体験を通して学校生活を豊かにし、心身の成長を促す重要な教育活動です。入学式や体育的・文化的行事祭、修学旅行・林間学校・校外学習など、儀式的・体験的な活動を通じて、伝統の継承や社会とのつながりを意識させ、公共の精神を養う役割も果たします。
須藤昌英
1月23日(金)チャットGPTが入試で満点
〇昨日までで、千葉県及び近隣都道府県の私立高等学校の入学試験も一段落しました。3年生は全力を出し切ったので、結果が気になるところでしょうが、少しは脱力して再度体調を整えてもらいたいです。そして残るは来月の公立高等学校の学力検査になります。
〇先日のニュースで、17、18日実施の大学入学共通テストを、対話型生成人工知能(AI)「チャットGPT」の最新モデルに解かせると、9科目で満点を取ったことが、AIのベンチャー会社の分析で分かったと報道していました。
〇解答した15科目の得点率は97%で、満点科目が出たのは史上初のようです。「チャッピー」の愛称で知られるチャットGPTの秀才ぶりが際立つ結果となったと総括されていました。
〇そのニュースを見て、大きな違和感がありました。果たして世の中にはこの事実をどのように解釈する人が多いのだろうか?AIの能力を称賛するのか、それともこれから色々と大変になると危惧しているのか・・。私はそのどちらでもありませんでした。
〇ChatGPT(チャットGPT)とは、OpenAI社が開発した対話型AIサービスで、人間と会話するように自然な文章で質問に答えたり、文章作成、要約、翻訳、プログラミング補助など、多様な仕事を実行できたりする「生成AI」の代表格です。膨大なデータを学習した「GPT(Generative Pre-trained Transformer)」という大規模言語モデルを基盤としており、チャット形式で手軽に高度なAIの能力を利用できる点が特徴です。
〇私が思ったのは、AIは膨大なデータベースから学んでおり、そのことで瞬時に必要な情報を検索・処理できるため、既存の知識を問う入試問題(マークシート)には、非常に強いのは当たり前だということです。
〇かつて将棋の対局で、AIがプロ棋士に勝利したニュースが流れた時も「いよいよそういう時代になったか・・」と驚きましたが、それも過去の人間の棋士が指した手のデータをすべて収集したことが、将棋AIが人間を完全に凌駕したとされたのでした。
〇ただ先ほどの入試問題については、AIの弱点もあるそうです。たとえば国語の正答率は90%にとどまっていて、長文の文脈理解や情報の整理にはまだ課題があるそうです。また極めて複雑な記述問題や最新情報をリアルタイムで考慮する必要がある問題でも、間違える可能性が残されているようです。
〇繰り返しになりますが、AIの能力はあくまで「学習データ」に基づいており、人間のような「理解」や「創造的な思考」を行っているわけではありません。AIが大学入試の選択式問題で満点を取る時代は到来しましたが、それはAIの計算・記憶処理能力が人間を圧倒した結果であり、人間が真の思考力を養う必要性がなくなったわけではないと感じます。
〇これは受験生が頑張っている最中であり、悪く解釈されると困りますが、「ペーパーテストの無意味さを露呈してくれた」と私は受け取っています。学校の定期テストや高校入試では、確かにペーパーテストの結果が評価の中心となります。しかしこれは「公平性を担保する」という目的に一番合致しているからです。
〇具体的には、テストはその結果が受けた人全員に対し、公平であることが大前提です。一部の人に有利・不利があっては意味がありません。そこで知識や理解を問うペーパーテストが、採用されています。もし他にその公平性を約束できる方法があれば、それも認められるはずです。
〇しかし実際には、ペーパーテストの代わりに各授業での生徒のパフォーマンス(意見表明や課題作成)をノートや提出物の状況等だけで、公平な評価をすることは至難の業です。
〇入試でも学力検査の代わりに面接やその他(自己アピールなど)だけで、合否を出すとなると、後からその結果の開示を要求された場合に、淡々と説明をできることが難しいのだと思います。
〇AIの話でAIに意見をもらうのは少し気が引けますが、AIに「入試の公平性とは」と尋ねてみました。すると
「受験者が属性や背景に関わらず、実力や能力を公正に評価されるべきという考え方で、【平等(同じ条件)公正(適切な対応)】の両面を含みますが、経済格差や地域差、性別などによる不利な条件をどう扱うかが議論のポイントです。一般入試の試験会場での公平性は高い一方で、塾の有無や家庭環境といった「試験前の条件」の不公平性、また多角的な評価を取り入れる際の【評価基準の不公平性】も課題とされています」との回答でした。
〇生徒は自主的な家庭学習として「土の音(つちのーと)」に取り組んでいます。このねらいは、「目標設定」「習慣化」「興味を探求する」ことがあり、無理のない計画から始め、毎日決まった時間に机に向かう習慣を作り、好きな教科や興味のある分野から取り組むことで意欲を高めます。
〇私も小中学生の頃、自主学習に取り組んでいていました。そのノート達は廃棄して手元にありませんが、成人するくらいまでは自宅で保管していました。今思うと、1冊くらいは残しておけばよかった・・と思います。
〇知識を活用(応用)するためには、その基盤となる「基本知識」を学び、定着させることが不可欠です。基本知識は、強固な土台となり、新しい情報や複雑な課題に対応するための柔軟性と多様性を育みます。この自主的な家庭学習はその面からも重要です。
〇「テストの完璧な公平性などあるのか?」や「これからの時代に必要な本当の思考力とは何か?」などの疑問が私にもまだありますが、3年生には来週末に1・2年生よりもはやく最後の定期テストに頑張ってもらいたい気持ちはかわりません。
須藤昌英
出席停止の感染症にかかったら、こちらをご確認ください。
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