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校長雑感ブログ
2月24日(火)「頓珍漢」と「珍紛漢紛」
〇気象庁は昨日、関東地方に春の訪れを告げる「春一番」が吹いたと発表しました。午前9時までの最大瞬間風速は、千葉で20.8メートルを観測しました。今朝学校でも、プランターなどが吹き飛ばされていました。思い出せませんが、去年は関東で「春一番」が観測されなかったため、2年ぶりの観測となったようです。
〇今ではあまり使われていませんが、「頓珍漢(とんちんかん)」は昔よく聞いたり言っていたりした言葉です。友人同士でも「相変わらずお前はとんちんかんだな」などと悪口まではいかなくとも、相手を揶揄するような意味合いが含まれていました。調べてみました。
〇「頓珍漢」は、言動や行動のつじつまが合わず、ちぐはぐで的外れな様子、またはその人を指す言葉です。刀などをつくる鍛冶屋で、親方と弟子が交互に鉄を打つ際、タイミングが合わず音がちぐはく(とん・ちん・かん)に響く音が由来の当て字のようです。
〇私はこの「頓珍漢」を多様性(ダイバーシティ)のキーワードだと思っています。いろいろな考えを持つ人々には必ず「ズレ」があり、それを認めあうのが多様性です。この本質は、自分とは異なる視点や思考プロセスを受け入れることで、例えばみんながAだと思っている時に、突拍子もないBを投げ出す人の「頓珍漢」さは、時に硬直した状態や偏った雰囲気を打破する起爆剤になり得ます。物事の捉え方が根本的に異なる人がいることを認めるという意味では、立派な多様性のグラデーション(濃淡)です。
〇また現代の多様性という概念には、「相互理解」と「尊重」がセットになっています。多様性は「対話」が欠かせませんので、もし「頓珍漢さ」が「相手の話を聞かない」「文脈を無視し続ける」という面である場合、それは多様性の共存ではなく、単なる「コミュニケーションの拒絶」となってしまいます。
〇先日の朝のニュース番組中で、クイズのコーナーがあり、ヒントを出されても答えが思いつかない若いアナウンサーが「まったくわかりません、チンプンカンプンです」と発言していました。その時「へぇ~若い人も使うのか~」とちょっと不思議な気がしました。
〇こちらは、江戸時代に外国語(特に中国語)や難解な漢文が理解できなかった様子に由来する説が有力です。中国語の「聞き取れない」を意味する言葉が日本で転じた説と、当時の中国人の名前に由来する説があります。
〇「チンプンカンプン」を漢字で書くと、「珍粉漢粉」ですが、これはおそらく当て字でしょう。読みがおまじないのようでリズムが良く覚えやすいので、子どもでも言いやすいのが利点かもしれません。子どもが転んで痛がった時などに使われる「ちちんぷいぷい、痛いの痛いの、飛んでいけ」と近い感じがします。
〇ただ意味としては、単なる「無知」や「混乱」だけではなく、私は新しい世界への入り口「知的好奇心の種」であると前向きに解釈しています。人間の心理として、「わからないから知りたくなる」ものですので、決してマイナスだけではないと思います。
〇人は自分が何を知らないかを知った時(無知の知)、初めてその先へ進む必要性を感じるものです。「ちんぷんかんぷん」と感じることは、自分が今持っている知識や技術の外側に、巨大な未知の領域が広がっていることを発見した証拠です。
〇最初はしり込みしてしまうかもしれませんが、人の脳は理解できないものに出会うと、パターンを見出そうとしてフル稼働します。この「違和感」や「分からなさ」がストレスとなり、それを解消しようとするエネルギーが新たな「問い」を生み、それを契機に「知りたい!やってみたい!」と前向きになれることでしょう
〇「ちんぷんかんぷん」な対象を解き明かそうとする過程で、私たちは断片的な情報を繋ぎ合わせ、自分なりの新しい論理を構築します。この時こそ、単なる暗記ではない「深い理解」が生まれます。「分からない」を面白がれるかどうか。どうやらそれが、単なる思考停止で終わるか、深い探究へと踏み出すかの分かれ道と言えそうです。
須藤昌英
2月23日(月)国民の祝日と福祉フェスティバル(ふるさと協議会)
〇今日までの3連休は晴天が多く、春本番のようなあたたかさです。学校近くのあちこちにある梅林からは、上品な香りが漂っています。自転車で走ると、川の土手や手賀沼周辺の畑には、一面にモフモフした菜の花の黄色いジュータンが敷き詰められ、とてもきれいな風景が楽しめます。
〇今年の東京の桜(ソメイヨシノ)は、3月21日頃に開花し、3月末から4月上旬にかけて満開を迎える予想が出ています。平年よりやや早く、全国に先駆けて開花がスタートする見込みです。
〇明日で、ロシアがウクライナへ軍事侵攻して丸4年が経過します。その他でも世界では戦争や紛争が終結せず、未だ多くの人々の心は癒えません。平和な日本にいて春を楽しむばかりでなく、「この瞬間にも亡くなっている人がいるのか・・」と心の何処かでそのことも忘れずにいたいものです。
〇今月は先々週の建国記念の日と本日の天皇誕生日と、祝日が2日あるので、授業日が週4日ずつとなります。2月はもともと短いので、その分余計に授業時数が少なくなります。定期テストは終了していますが、学校としては来月までに各学年の履修内容をきちんと終えるようにしていきます。
〇現在の国民の祝日は、79年前の憲法施行に伴い、国民の中からその生活に光明をもたらし、潤いを与えるような真の意味での国民的祝日を望む声が高まり、2年後の昭和23年、国会で制定されました。したがって憲法の精神に則り、平和日本、文化日本の建設の意義にあうものであることが重要です。
〇現在は以下の16日と定められています。
【1月】元日(1日) 成人の日(第2日曜)
【2月】建国記念の日(11日) 天皇誕生日(23日)
【3月】春分の日(21日前後)【4月】昭和の日(29日)
【5月】憲法記念日(3日)みどりの日(4日)こどもの日(5日)
【7月】海の日(第3月曜)【8月】山の日(11日)
【9月】敬老の日(第3月曜) 秋分の日(21日前後)
【10月】スポーツの日(第2月曜)
【11月】文化の日(3日) 勤労感謝の日(23日9
〇個人的には海と山の日があるならば、「空の日」や「川の日」などもほしいところです。この日本は世界的にみると災害は多いですが、その分自然に恵まれています。すでに人口減少が始まっているのであれば、これまで以上に山、川、海、空などをもっと保全して、これからこの国で生きていく子孫に残してやりたいと思っています。
〇祝日には、祝日にちなんだ各地の行事・イベント等に足を運ぶ方々や、旅行などを計画する方々も多いことでしょう。また自治体によっては「ラーケーション」という「ラーニング(学習)」と「バケーション(休暇)」を組み合わせた制度を導入している場合があります。
〇保護者等の休日や有給休暇に合わせて子どもが平日でも学校を休み、校外で体験・探究的な学習活動を行う制度で、家族との時間や地域での特別な学びを推奨する新しい教育の形として注目されています。しかし現時点で柏市ではその実施の予定はありません。
〇本日は増尾近隣センターで、「増尾地域ぎゅっと!福祉フェスティバル」が行われます。テーマは「増尾地域の共生社会~地域住民の支え合いの団結に向けて~」です。地域にある各福祉事業所がブースを出し、活動内容等を発表します。
〇中学生にもボランティア参加の依頼を受けていましたが、残念ながら定期テスト前後のインフルエンザ感染が急増し、大事をとって自宅休養をしなければいけない生徒も多く、一部の生徒のみの参加となります。
須藤昌英
2月20日(金)AIが事実をゆがめて消す➡ファクトチェック
〇昨日は、「後生畏るべし」の例として、若いクリエイターなどによるAI生成コンテンツの利用について書きましたが、SNS上にある動画の多くが、人間が実際に撮影や編集したものよりもAI(人工知能)がいろいろな動画の切り抜きを使って、加工作成しているという現実があります。
〇たとえば、有名な名画のレオナルドダヴィンチのモナ・リザが動き出したり、ライオンなどの猛獣と人が不自然に戯れていたり、もっと過激になると爆撃場や戦争現場の悲惨な状況で人が殺されたりする動画などが平然とアップされていたりします。どれも「本物か!?」と見間違えるほどのリアルさがあり、観た人はそれを信じきってしまうこともあります。
〇これは見方によっては、「AIによって事実がゆがめられたり消されたりすることが可能である」ことを示しています。これまでもたびたび報道によって、事実が都合よく切り取られて配信されることも問題視されてきました。メディアによる「印象操作」といって、言葉、服装、態度、表情などを通じて、他者に与えるその印象を意図的にコントロールし、望ましい方向へ管理しようとしていることが指摘されています。
〇これは人間にとって、画像による説得力は大きく、画像の切り取りなどは、多くの人に影響を与えやすいことが背景にあります。心理学者のアルバート・メラビアンが提唱した「メラビアンの法則」により、人の第一印象は、視覚(55%)、聴覚(38%)、言語(7%)の3要素で決定されると言われています。特に視覚と聴覚の非言語情報が9割以上を占めるため、表情、態度、声のトーンが重要です。
〇このように虚偽情報が視覚に訴える形で拡散されることがAIの抱える問題です。そこでAIで加工された画像や動画の真偽を見極める力を身につけることが必須となります。「こんなことがありえる?」「もしかしてこれはフェイク?」などと疑って、いろいろな角度からみたり調べたりしようとするクリティカルシンキング(批判思考)が重要です。
〇AIにあえて「AIが事実をゆがめて消すとしたらその対処法を教えて」と質問してみたところ、次の答えが返ってきました。
1.AI生成画像・動画を見破る視覚的ポイント
AI生成コンテンツには、細かい部分に不自然な点(アーティファクト)が残りやすいです。
手・指の異常➡ 指の数が多かったり、不自然に曲がっていたり、融合していたりする(AIが特に苦手とする部分)。
目の不自然さ➡両目の光の反射が一致していない、視点が合っていない、瞳が不自然に輝いている。
文字や背景の崩れ➡看板やTシャツなどの文字が解読不能な文字になっている、背景の建物や階段が途中で途切れる・歪む。
不自然なテクスチャ➡肌が「エアブラシ」をかけたように滑らかすぎる、髪や毛皮の質感が均一すぎる。
影と光の矛盾➡光源の方向と影の向きが合っていない。
2. ディープフェイク動画を見破るポイント
人物の顔を入れ替えた動画(ディープフェイク)では、動作の不自然さに注目します。
瞬きの回数➡瞬きが極端に少なかったり、不自然に多かったりする。
唇の動きと音声のずれ➡口の動きが言葉と合っていない(リップシンクの不整合)。
顔の輪郭のブレ➡顔と髪、顔と首の境界線が不自然にぼやけたり、ちらついたり(フリッカー)する。
表情の不自然さ➡感情と表情が一致していない、顔の表情の変化が滑らかではない。
3. 真偽を見極めるための具体的なアクション
技術的なチェックに加え、情報を精査するプロセスが重要です。
「逆画像検索」の活用➡Google画像検索やTinEyeなどを用いて、その画像が過去に別の場所で使われていないか、元の画像が存在しないかを確認する。
情報源の確認・ダブルチェック➡信頼できるニュース機関が報じているか、他の情報源はあるかを確認する。
情報の文脈を確認➡あまりに衝撃的すぎる、または極端に感情を揺さぶる内容は偽情報の可能性を疑う。
検出ツールの活用➡「Deepware Scanner」や「Microsoft Video Authenticator」などのAI検出ツールを活用する。
〇瞬時にこのような詳細な回答を示すことは、「さすが」と思わざるをえません。今後は大人も子どもも何かを知りたい時には、まず「AIに尋ねてみよう」がスタンダードになるでしょう。このようにAI技術は急速に進化している反面、それがまた逆に真偽の見極めを困難にさせています。
〇論語に「道聴塗説(どうちょうとせつ)」という言葉があります。意味は「道端で聞いた話を、その内容を深く理解しないまま、すぐに他の人に話すこと、根拠のない知識やいい加減な受け売りの話など」です。人の話やSNSを鵜吞みにせず、批判的思考(クリティカルシンキング)で、事の真偽を確かめる姿勢が重要です。
〇たとえば事実が書かれているとされる原書や出典、データなどを調べたり、必ずあるはずの反対の立場の意見と比較してみたりして、最後は自分の言葉でまとめたり語ったりすることが、学ぶ人の基本であるでしょう。
〇市の教育委員会からも昨年、「児童生徒による生成AI(Gemini)の 利用開始について」という通知が出され、小学3年生からを目安に「はじめての生成AI」という授業パッケージを参考に、児童生徒生成がAIを使う時の注意点や禁止事項について指導した上で活用していく旨が示されています。
〇生徒に指導する前に、今後は私自身が目にする画像や動画に対し、常に「これは本当に本物か?」と疑う意識を持とうと思います。そして今以上に自分で見たり聞いたりしたことを大切にし、客観的な自分の意見や考えを優先させていきます。
須藤昌英
2月19日(木)後生畏るべし(こうせいおそるべし)
〇校外の公立入試と校内の期末テストが終わりました。それぞれの結果はこれから出ますが、とりあえず生徒たちにはゆっくりとしてもらいたいです。インフルエンザの再流行で、全国で2週連続警報レベル超えがあり、特にB型の感染者目立ちます。
〇40年前、まだ教員として歩みだしたばかりの頃、教員としての経験はなくてもその分やりたいことや希望はたくさんありました。そこで先輩の教員をつかまえては、「〇〇をやってみたいのですが、どうでしょうか?」「今の生徒たちには●●をしてあげた方がいいと思うのですが・・」のような相談をよくしていました。
〇しかし先輩の多くは「やる気はわかるけど、まずは□□をできるようになってからやってみた方がいい」とのアドバイスでした。当時は納得がいかなかったものですが、確かにその他にやるべきことが多かったので、いつの間にか後回しになっていました。
〇その経験から私は、「若いから未熟だからと出来ないと決めつけるのはおかしい」と思い、後輩にはむしろ「それをやってみたら」と助言するように心がけてきました。そしてその後輩が挑戦する姿をみながら、こちらもその刺激を受けて自分の糧にしていました。
〇「後生畏るべし(こうせいおそるべし)」ということわざの由来は、『論語』にある孔子の言葉で、「若い世代(後輩)は無限の可能性を秘めており、努力次第で将来どれほどの人物になるか計り知れないため、年長者が侮るべきではなく、畏敬の念を持つべきだ」という教訓です。
〇原文は、「子曰く、後生(こうせい)畏(おそ)るべし。焉(いずく)んぞ来者(らいしゃ)の今に如(し)かざるを知らんや。」でその現代語訳は、「孔子が言った、後から生まれてくる若者は恐るべき(将来が楽しみな)存在だ。これからの人が、今の自分たちに及ばないなどと、どうして分かるだろうか(いや、そうとは限らない)。年が若く精力がある後進は、努力しだいでどれほどの力量を身につけるか計り知れない。畏敬の念を持つべきだ。」です。
〇この教訓は現代にこそ当てはまっている気がします。情報化社会がますます進み、特にAI技術の急速な進化に伴っての若い人の起業家やクリエイターなどが、既存の常識を覆すようなことをやっていることこそ孔子の言葉そのものです。
〇10代・20代の若手クリエイターがAI生成コンテンツを自在に使いこなし、プロ顔負けの映像や作品を瞬時に作成することで、伝統的な制作手法を凌駕する事例も当たり前に見聞きします。また社会課題に対して、新しい発想で解決しようするビジネスを若い起業家が起ち上げ、生活の質の向上が実感できることも多いです。
〇さらに将棋などの勝負の世界で、最年少でタイトルを総なめにする若い棋士や、今行われている冬季オリンピックで世界と肩を並べる実力を備えたアスリートが台頭してくるなど、若者の将来を期待・称賛する文脈で、「後生畏るべし」は使われています。
〇本校の卒業生でも、秋の創立80周年記念集会に来校してもらう東京大学大学院教授で哲学者の國分巧一郎さん、車いすテニスの世界ランキング1位で元プロ選手の国枝慎吾さんなど、目覚ましい活躍をしている方もいます。また保護者の方々にも本校のOBやOGがいて、学校をバックアップしてくださっています。
〇これまで一万五百人以上の本校卒業生がいます。その中にも、注目されるようなスポットライトがあたらずとも、各界において社会に大きく貢献している方々も大勢います。卒業生の活躍はその学校の在校生のモチベーションをあげ、学校のブランドイメージの向上にも繋がります。
〇来月12日の卒業証書授与式では、「後生畏るべし」3年生60名が巣立ちます。堂々と胸を張り、希望をもって卒業していってもらいたいです。学校としては、式準備を着々と進めています。
須藤昌英
2月18日(水)後期期末テスト(1・2学年)と「ガチ」と「マジ」
〇昨日の3年生の千葉県公立高等学校入学者選抜では、大きなトラブルの報告はありませんでした。今朝の廣幡八幡宮も厳かで、引き続き今日の無事も祈ってきました。その日程に合わせて、昨日から1・2年生は今年度最後の定期テストに臨んでいます。少し体調不良者も多いので、テスト終了後の放課後の諸活動は中止する予定です。
〇朝の登校時間にも参考書などを手に抱えている生徒も多く、「やるしかない」との意気込みが感じられます。中学生期は一生の中で一番、知識や技能を脳に蓄えたり身につけたりすることが出来きますので、物忘れが徐々に多くなった今の自分を考えるとうらやましい気がします。
〇自分自身を振り返っても、「人間は物事に対してなかなか本気になれないもの」と痛感しています。「本気になれない」のかそれとも「本気にならない」のかの違いはありますが、人間は状況によっては切羽詰まり、そのことが今まで想像もつかなった自分の本気を引き出さしてくれることがあります。
〇以前に「火事場の馬鹿力」について書きました。人間の身体は普段は持てる100%の力を出さないよう制御されており、ただその逆で緊急時にはいわゆる「火事場の馬鹿力」という普段の力の何倍もの力が出して、身の危機を回避しています。
〇テストが迫っていることは身の危険ではありませんが、生徒の心にプレッシャーを与えていることは間違いないです。本来の学ぶことの本質とは少しズレていますが、「テストがあるから本気で勉強する」という面も人間には確かにあります。今の言葉で言えば「ガチ」や「マジ」に近い感覚です。
〇「ガチ」とは、本気、真剣、本物、または「本当に(マジで)」を意味する若者言葉(スラング)です。もともとは相撲用語の「ガチンコ(真剣勝負)」が短縮された言葉で、手加減なしの真剣な状況や、嘘偽りない本物の状態を強調する際に使われます。
〇一方で「マジ」は、「真面目(まじめ)」の略で、「本当」「本気」「真剣」「嘘ではない」という意味を持つ俗語です。嘘偽りのない様子や、真剣に取り組む様子を指す際に、形容詞的に「マジな話」などと使われています。私もこれはよく言ってしまいます。
〇生徒と話していると、「今回のテストはガチです」「マジ勉強しています」など、主語もなければできるだけ簡潔に話そうとしているいのに気が付きます。「マジ」でも「ガチ」でも、生徒たちが真剣に取り組んでいる心境を短く表しているのであり、悪いことではありません。
〇若者が略語や感嘆表現のみという短い言葉を好んで使う背景には、彼らのコミュニケーションのスピード感、極端な感情の強調、そして仲間内での一体感を重視するといった要素が強く関係していると思います。
〇若者が本気になる場面は、テストなどで「自分の力」が試される時や今まで出来なかったことが一人で出来るようになった時、目標を達成した際に自分の成長を実感できた時、信頼できる仲間や大人に出会いそのことで認められたと感じられた時などがあると思います。
〇よく現代の若者は「失敗したくない」という心理から、打算的に確実な成功が見込める時や、自分の価値観に一致する時にしか自分の力を最大化しない傾向があると言われます。でもよく考えれば、私も含めた大人も過去には同じ経験をしているのではないでしょうか?決して若者だけの特徴とは言えないと思います。
〇もう一つの特徴として、「マジでヤバい!」が口癖の生徒も多いです。ただこの「マジでヤバい!」という心境は、聞いているとその文脈によって、二つの両極な使い方があります。本来の「危険・不都合」という意味での否定的な状態と、現代的な「驚き・感動」という意味での肯定的な状態です。これはその人がどちらの意味で使っているのかは、よく吟味しないとすぐにはわかりません。
〇否定的な「マジでヤバい!」は、心理的・状況的に追い詰められ、余裕がない状態で、時には強烈な焦り・パニックから、「終わった」「どうしよう」という逃げ場のない危機感を含んでいます。また強いストレスや不安から限界を感じたり、自分の想定を超えた悪い結果(あるいはミス)をしことで、困惑・絶望を抱いたりする心理を表します。
〇一方でその反対の肯定的な「マジでヤバい!」は、良い意味での衝撃を受け、心が感動し大きく揺さぶられている状態のことです。「凄すぎる」「言葉もない」という感情で、時には推し活に対するファンとしての興奮や熱狂の限界を突破した心境も入ります。中学生はどちらかというとこちらの意味で使っている場合が多いと感じます。
〇私も初耳でしたが、実は「マジ」は江戸時代の芝居小屋の楽屋でも芸人たちに使われていたそうで、こうした短縮や強調の言葉は時代を超えて形を変えながら使われ続けているようです。
〇現代の若者は、これらの短い言葉を駆使して、あいまいで複雑な感情を、むしろ「直感的に」伝えていると言えます。彼らの素直な感覚も大切にしてあげたいです。
〇今回の期末テストを受けた後の生徒たちの中では、さきほどのどちらの「マジでヤバい!」が多いのかもリサーチしてみたいです。
須藤昌英
2月17日(火)千葉県公立高等学校入学者選抜&ゴミ拾いボランティア活動
〇昨日の朝は、1・2学年の複数の学級で、複数の生徒が感染症(インフルエンザA型及びB型)と診断されたり、その他も発熱により欠席するとの連絡があったりしました。そこで感染症等の蔓延防止として、給食後の早帰りにしました。
〇ただ1・2学年は予定通りに、後期期末テストを実施しますので、体調不良の場合には、早めに休養や受診をしてください。
〇いよいよ本日と明日、千葉県立及び柏市立高等学校の学力検査が行われます。昨日の給食の時間は、いつもよりもどことなく大人しく緊張感をもっていることを感じました。無事に自分の力を出し切れるように祈っています。
〇今朝6時過ぎ、通勤路を少し遠回りし、廣幡八幡宮に参拝しました。「今日、千葉県公立高等学校入学者選抜に臨む3年生全員が、本来の実力を出し切れますように!」と祈願してきました。雨上がりのしっとりした空気で、いつも以上に厳かな雰囲気に包まれました
〇3学年は昨日までの事前指導として、確認事項(時間、持ち物や身だしなみなど)に加え、「トラブル対応」なども指導してきました。
【受検票を忘れた】
・慌てずに受付に『学校名、氏名、受検番号等』を申し出て相談する
・受検票は合格発表の際も必要なので、受検後も大切に保管する
【電車やバスを乗り間違えた】
・できるだけ公共交通機関を利用する(ただし感染症対策で車の場合は保護者判断)
・もし待ち合わせの相手がいてもその場所に時間とおりに来なければ、自分一人で予定通りに高校へ向かう
・もし間に合いそうになかったら、直接志望校に公衆電話等や近くのコンビニにお願いして連絡する
【体調不良(感染の疑い)】
・前日までに判明した場合には、土中に連絡する
・当日の場合には、直接志望校に連絡し、その後土中にも連絡する
・もし追検査(26日)を受けることになった場合、はやい回復を目指してしっかりと休養する
〇千葉県の入学者選抜の歴史をさかのぼると、今から40年前くらいまでは、一部の専門学科を除きすべての普通科では、1回のみ(2日間で行う学力検査等)でした。その後当時の文部省の通知で「受験機会については、同じ高等学校においても定員の一部を留保して、入学者選抜を2回にわたって実施するなど、受験生に複数の機会を与える工夫をすることが望ましい」とあったのを受けて、昭和61年度から平成14年度までは、「推薦」と「一般」に分かれ、徐々に募集定員に対する推薦枠を拡大(普通科で最大40%)していきました。
〇さらに平成15年度から22年度は、「推薦」に変わり「特色ある入学選抜」が導入され、生徒の多様な能力・適性等を多元的に評価するようになりました。そしてその理念を継承しつつ、4年前までは、「前期選抜(2月中旬)」と「後期選抜(2月下旬)」の2回行っていました。確かに受験生にとっては2回受けられるという精神的な安堵感や受験パターンを戦略的に構築できるなどのメリットはありました。
〇上記のような入学者選抜の推移をみると、単純に言えば今の制度は40年前に戻っているということですが、中学校の校長としては、「この感染症が蔓延しやすい時期にいつまでこのような選抜を行うのか・・、志願者はすべて入学させるような制度はいつになったら構築されるのか・・、少なくともそうなるための選抜方法の議論を不断に継続してほしい・・」などの疑問や要望があります。
〇学力検査(国語・社会・数学・理科・英語:マークシート解答)以外の検査については、各高等学校が決めて実施しています、いくつかを紹介します。
・面接(複数の面接官と受検生の個人面接や集団討論など)
・適性検査(作文・小論文を書く、運動・音楽の技能の検査など)
・自己表現(当日にパフォーマンスや実技等を行うなど)
・思考力を問う問題(論理的思考力や表現力などを問う内容)
〇過去には2月は雪の影響などで、受検会場に行くことを心配したことがありましたが、今日と明日はその心配はないので、防寒対策をしっかりして、全力を出してほしいです。ガンバレ!39名!!
〇公立高等学校を受検しない3年生は、5月に実施しようとして大雨で出来なかった「ゴミ拾いボランティア」を行いました。学校から増尾駅、商店街方面までの2㎞を1時間かけて行いました。私立高等学校へ入学内定をもらっている生徒がほとんどですが、かれらも仲間の健闘を心から願いながら、真剣にゴミを拾いました。
須藤昌英
2月16日(月)日本人は和製語が好き?得意?
〇暖かい週末でした。特に昨日は4月を思わせる陽気で、外を歩いている人の中には半袖の人も多く見かけました。ただこのまま春に向かって一直線とはいかないでしょうから、今後も気温が急降下し、寒さがぶり返す可能性もあります。
〇この時期は「三寒四温」の言葉通り、暖かい日と寒い日が交互に訪れます。一時的に記録的な暖かさになっても、冬の冷たい空気が戻ってくることが多いため、油断できない時期が続きます。寒暖差による体調不良も気をつけなければなりません。
〇以前にも外国人が日本語を習得するのは、非常に大変だということにふれました。その主な理由として「漢字・ひらがな・カタカナ」の使い分けや、複雑な敬語、主語が省略される曖昧な表現、そして英語などと異なる語順などがあると書きました。
〇逆に、外国語の要素を日本人が短縮・活用し、日常的に使いやすい形に変化させた外来語(カタカナ動詞)も多くあります。こちらは私なども若い人が日常的に使っていることを後から知ることが多く、意外な由来を持つ言葉も増えています。いくつか調べました。
〇「サボる」は、フランス語のsabotage(サボタージュ)という言葉を略し、さらに日本語の動詞化の接尾辞「〜る」をつけたものです。フランス語の「sabotage」は、sabot(サボ=木靴)に由来し、歴史的には産業革命初期、労働者が自分たちの権利を守るために、履いていた「木靴(サボ)」を機械に投げ込んで壊したり、機械を蹴って動かなくしたりして仕事を止め、怠業(生産性を落とす抗議)を行ったことが背景とされています。日本では大正時代に若者を中心に広まり、その後単に「仕事を休む」「怠ける」という意味で使われるようになりました。
〇もっと近年では「ディスる」があり、英語のdisrespect(ディスリスペクト:不尊敬、無礼)という言葉が語源で、接頭辞の「dis-(否定、反対)」を抜き出した言葉です。アメリカのヒップホップ文化の中で、相手(ラッパー)を「侮辱する」「批判する」「見下す」といった意味のスラング(卑語、俗語)として、「dis(ディス)」が使われるようになりました。日本では、さらにカジュアルに「〜する」をくっつけて「ディスる」という動詞として使われるようになりました。
〇私などは、前者の「サボる」を若い頃から日本語かも?と認識していましたので違和感がありませんが、後者の「ディスる」は、意味は理解していても日常で使うほどではありません。ただどちらもマイナスイメージの言葉なので、今後もあまり増えてほしくありません。
〇その他の「~る」として、外来語に「〜る」をつけた言葉は他にもあります。
①ダブる➡英語の「double(ダブル=二重)」からきていて、予定が重なる、量が2倍になる、大学などでは留年する(単位が二重になる)という意味でよく使われます。
②ググる➡「Google(グーグル)」で検索することで、インターネット時代になり、調べることをほぼ代用しており、最近はイメージ先行が強くあちこちで聞かれます。
③バズる➡「Buzz(バズ=噂、騒音)」からきており、SNSなどで話題になることをさすことが多いが、これもどちらかというとマイナスなイメージが強いです。
〇このように日本人が「和製語(和製英語や和製漢語)」を作り出す技術は世界的に見ても非常に特徴的で、よく言えばクリエイティブだと思います。単に外来語をいじるのではなく、独自の解釈や背景を加えて、日本人の感覚に合うよう作り替えるのが得意と言えます。
1.和製英語:直感的な短縮と組み合わせ
英語圏では通じない「和製英語」は、海外の文化を日本流に消化・加工したものです。これもいくつか典型があり、「リモートコントローラー」→「リモコン」、「パーソナルコンピュータ」→「パソコン」と短縮・合体させ、長い英単語を短くし、生活に浸透させました。また「ドライブイン」を「サービスエリア」の意味で使ったり、「ナイーブ」を「繊細」ではなく「単純」といった文脈で使用したりするなど、日本人のイメージに合わせて意味を変化させます。さらに「ランニングマシーン」のように、英語(treadmill)よりも動作や機能が直感的にイメージできる言葉を優先する傾向があります。
2.和製漢語:漢字の意をいかした概念の定着
明治時代以降、西欧の新しい概念を日本語に翻訳する際に、漢字を組み合わせて多くの「和製漢語」が作られました。ただこれもあまりにも浸透しているので、もっと昔から使われていた気がします。具体例として、「社会」「文化」「哲学」「科学」「経済」「民主」「主観」「客観」など、現代の日本語では欠かせない語彙が、実は抽象的な概念を漢字の持つ意味を組み合わせて造語として生まれ、日本人の感覚に上手く落とし込まれたのでしょう。
〇では「なぜ和製語が頻繁に生みだされるのか?」の問いに対しては、「日本人の頭の柔らかさが起因している」と答えてもいいかもしれません。AIで調べると、
①分かりやすさ・親しみやすさ➡英語の直訳ではなく、日本人が直感的に「何のことか」わかる言葉を優先します。
②ファッション性・モダンさ:➡外来語(カタカナ語)を使うことで、新しさや都会的なイメージを出したいというマスメディアや広告の傾向があります。
③生活に密着した表現➡日常生活で使いやすいように、日本独自の文脈で作られており、日本人は異なる文化や言語を「使いやすい」「分かりやすい」言葉に変化させ、独自の文化を形成する力に長けていると言えます。
〇最近の言葉としては、「推し活」は和製漢語、「隙間バイト」は和製英語になるのかもしれません。季語や自然の彩り、豊かな感情を表す古くからの日本語の美しさは大切にして、日々の日常会話で意識的に使いつつ、その一方で新しい感覚から生まれる和製語を楽しむのもいいかもしれません。
須藤昌英
2月13日(金)令和8年度学校教育活動年間計画の作成
〇起床してテレビを観ると、どのチャンネルでも、前夜のオリンピックの結果が放送され、メダリストのインタビューも流れています。日本人選手だけでなく、外国人のスーパーなパフォーマンスにも驚きます。もちろん10歳・20歳代の活躍も気になりますが、30歳・40歳代のベテランの活躍にも注目しています。
〇昨日は、2026冬季オリンピックの最高年齢52歳の女性のハツラツとして、笑顔いっぱいで競技に取り組む姿が一番印象に残りました。私よりも10歳も若いとはいえ、その年齢まで自分を鍛え、限界に挑戦しようとする陰には、若い人とはまた違った苦労があるのだろう・・と想像します。久しぶりにスキーをやってみたくなりました。
〇最近のオリンピックでは、選手同士がし烈に競技の技を競うだけではなく、ライバル同士が抱き合い、お互いの健闘をたたえ合う場面が見られます。微笑ましく爽やかな印象を受けます。一昔前では想像できなかった光景です。
〇この変化は、競技の勝敗(メダルの色)だけではない「スポーツマンシップ」の新しい形として、多くの人々に感動を与えています。かつては「国の威信をかけた戦い」という面が強かったものの、現在は「自分を高めてくれたライバル」への感謝と、トップアスリート同士の「共感」が、スポーツの場をさらに豊かにしています。
〇特に印象に残っているのは、夏のオリンピックのスケートボードや今回の冬のスノーボートの競技です。どうやらこれらの競技では、対戦相手は「敵」ではなく「共にシーンを盛り上げる仲間(クルー)」として見なされており、競技が終了した瞬間に、そのパフォーマンスを称える抱擁や笑顔が自然と生まれているのだそうです。
〇これは中学校の部活動(週末のクラブ活動)の在り方の変化とも似ていると感じます。部活動の目的は、学校の教員による専門的・熱心な指導の下で競技力向上や根性を養うというかつての「勝利至上主義」的な側面から、スポーツや音楽等を通じて幸福で豊かな生活を営むことを目指し、各自の関心・適性等に応じて、日常的にスポーツ音楽等に親しみ、又はスポーツや音楽等を支える活動に参画することに大きく変化しています。
【作成中のR8年度年間計画】
〇あと6週間あまりで、4月を迎えます。現時点で令和8年度当初の予定として、始業式は4月6日、入学式は4月9日(ただし中学校は午後)と決まっています。これは柏市内の小中学校で統一です。同様に各学期の始業式・終業式、夏・冬・学年末の休業期間はあらかじめ市教育委員会から通知されています。
○その他の学校行事は、校長の責任の下に各学校で決定します。本校でも昨年末から検討を続けており、来週の職員会議で最終的な案を決めていく予定です。このことは昨日の学校運営協議会でも提案し、委員の皆さんからもご意見や質問をいただいています。
〇そもそも学校教育は、人間性豊かな生徒の育成をめざして、組織的・計画的に行われるものです。そのために、各学校では、適切な教育計画を作成し実施することが求められています。
〇教育計画の中でも、生徒の指導に直接かかわる「教育課程」は、教育活動の根幹をなすものです。その教育課程とは、「学校教育の目的や目標を達成するために必要な教育内容を、生徒の心身の発達に応じ、授業時数との関連において総合的に組織した学校の教育計画」
です。
〇具体的には、各教科(9教科)、道徳科、外国語活動、総合的な学習(探究)の時間及び特別活動について、学年に応じて、その目標、内容、指導に充てる時間等を組織的に配列したものです。
〇教育課程の編成の基準である学習指導要領の総則(文部科学省発行)に、教育課程の編成の原則として、「各学校においては、学校の教育目標の具現化を図るために、さらなる創意工夫を加え、適切な教育課程を編成しなければならない」と記述があります。
〇視点を広げれば、よりよい学校教育を通じてよりよい社会を創るという目標を学校と社会とが共有し、それぞれの学校において、必要な教育内容をどのように学び、どのような資質・能力を身に付けられるようにするのかを明確にしながら、社会との連携・協働によりその実現を図っていくことが重要です。
〇学習指導要領では、教育課程全体を通して育成を目指す資質・能力を、ア「何を理解しているか、何ができるか(生きて働く「知識・技能」の習得)」、イ「理解していること・できることをどう使うか(未知の状況にも対応できる「思考力・判断力・表現力等」の育成)」、ウ「どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか(学びを人生や社会に生かそうとする「学びに向かう力・人間性等」の涵養)」の三つの柱に整理するとともに、各教科等の目標や内容についても、この三つの柱で整理されています。
〇さらに、資質・能力の育成が実現されるよう、単元や題材など内容や時間のまとまりを見通しながら、生徒の主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を行うこと、その際、各教科等の「見方・考え方」を働かせ、各教科等の学習の過程を重視して充実を図ることが示されています。
○先ほどの行事の実施日も大きな視点で、式行事(入学式、卒業式など)、学校行事(体育祭、合唱フェスティバル、定期試験、避難訓練、授業参観など)、旅行的行事(修学旅行、林間学校、校外学習)、生徒会行事(新入生歓迎会、3年生を送る会、生徒総会、生徒会選挙など)をバランスよく配置していきます。
○ただし一度は決めたものでも、諸事情の変化から新年度がスタートしてからの予定の変更も過去にはありました。これはもちろんできるだけ少ない方がよいことは承知していますが、その場合にはできるだけ早めにお知らせをしていきますので、ご了承ください。
○特に来年度の大きな変更点としては、創立80周年に関する行事を予定しています。特に生徒会役員とも検討を重ねていて、彼らがこのアニバーサルな来年度に、自分たちが企画したことをいかに実現させてあげるかに、日々頭を使っています。楽しみです。
〇年間計画等が正式に決まりましたらお知らせします。
須藤昌英
2月12日(木)青ペンで「書きなぐる」効果とは?
〇昨日の建国記念の日は、「建国をしのび、国を愛する心を養う国民の祝日」として、1966(昭和41)年に定められました。この日は、明治時代の祝祭日「紀元節(きげんせつ)」が元になっています。
〇「建国記念日」ではなく「建国記念の日」となっているのは、「建国された」という事実、つまり「初代とされる神武天皇の即位より連綿と続く126代の皇統と日本国の建国をお祝いする日である」という考えに基づいているからだそうです。
〇いずれにせよこの日は、古くからの歴史や先人の努力に思いを馳せ、日本の繁栄と平和を願う国民の祝日です。古代の歴史書である『古事記』(712年)や『日本書紀』(720年)において、神武天皇が橿原宮(奈良県)にて即位し、日本国の基礎を築いたと記されている神話を国民としては知っておいた方が良いでしょう。
〇外国人の方と会話していると、彼らの方が日本の歴史などをよく調べており、日本人のこちらの方がタジタジになることもあります。神話レベルのことでもそれを「ただの言い伝え」としてとらえるのではなく、神話がある国は世界でも少ないことを認識するべきだと思います。
〇古事記の「国生み・神生み」を題材にした絵本なども出版されており、若者もそこから歴史に興味をもつこともあるでしょう。イザナキとイザナミという二柱の神が試行錯誤して島々を生む様子から、死と生、男女の対話や亀裂といった深い内容が、美しい文章と絵で描かれていますので、一度読んでみるのもよいかもしれません。
〇私は小学生の頃から、赤と青の2色鉛筆をよく使っていました。半分が赤で半分が青なので、どちらかを多く使って削るとバランスが悪くなるので、気を付けて使っていました。マイルールとして、普通の鉛筆は主に授業の黒板の内容をノートに書き写す際に使用し、加えて赤鉛筆はその授業の重要ポイント、青鉛筆は自分の疑問や考えと仕分けしていました。
〇また小学校の算数ではよく、学習問題を青枠で、学習のまとめを赤枠で囲っていることがよくあります。色の使い分けによって、1つの授業内の問題解決の課程がよくわかるからだと思います。光の三元色は、「赤RED、緑GREEN、青BLUE」ですが、さすがに緑は少し見づらいので、ノートには適さないのかもしれません。
〇少し前に、青色ペンに意外な効果(ストレスを軽減し、集中力を高める)があることを知りました。2014年に長岡技術科学大学の野村収作准教授は、被験者に赤・青・透明の色つきメガネをかけた状態で計算問題を解かせる実験を行ない、その結果、青い色眼鏡をかけていると、課題への「集中」の値が高くなることが判明したそうです。
〇さらにストレスによって増加するホルモン「コルチゾール」の値も低下することがわかったようです。つまり青色には、精神をリラックスさせ、集中力を高めてくれる効果があるということで、それ以来私も「青ペンで何となくストレスレスになれるか?」と感じています。
〇また「青ペン書きなぐり勉強法」というのもあります。早稲田塾創業者の相川秀希氏が考案した、効率的な暗記やモチベーションアップに有効とされる学習法です。青ペンでノートに書きなぐるだけで、とてもシンプルですが、興味深いので引用します。
〇相川氏は次のように指摘しています。「意識しないと、私たちは自分の【主観】で勝手に情報の取捨選択をしてしまいます。でも、何が重要で、何が重要でないかなんて、通常、瞬時に判断できるはずがありません。だから効率よく復習したいと思ったら、まずは【全部書く!】と決める。そこから、再現性の高いノートが生まれるのです。」
〇私もまだ「本当に効果があるのか?」と疑問を持っています。でもやらないで批判するのは非科学的なので、少し継続していたことがあります。青ペン(私はボールペンとインクペンの2種類)とノートを用意して、ひたすら書きなぐる、これだけです。きれいに整理する必要はなく、ノート全面を使って、知った知識や考えたことなど、とにかく全てを隙間なく書き込みます。出来上がったノートは、見開きいっぱいに青文字がびっしりで、インパクトが強いです。
〇ただ私のようにもう脳の能力が衰退している年齢では、果たしてこの方法がストレスを軽減したり、集中の度合いが増してその分記憶の定着を促していたりしたかの実感までは得られませんでした。ただ、使ったノートのページ数やインク減りを見ると、「ここまでインプットした」という達成感を得やすいのは確かです。
〇生徒たちは今、定期テスト前で家庭学習(「土の音」を含む)に取り組んでいます。もし余裕があったらこの「青ペン書きなぐり勉強法」を一度試してもらい、その手応え(あった、なかったの両方)などを私に教えてほしいです。
須藤昌英
2月10日(火)丘の上の学校
〇始まったばかりのミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックで、スノーボード、スキージャンプ、フィギュアスケート、スピードスケートの種目で、日本人選手の活躍が目覚ましいです。7個のメダルはもちろんメダルを獲得できなかった選手も含め、見えないところでの努力に敬意を表します。
〇昔からオリンピックは「平和の祭典」と称され、スポーツを通じて世界平和と国際相互理解の推進を目指す国際的なイベントとされてきました。しかし今は、2020東京オリンピックの時もそうでしたが、開催による経済的効果の面がクローズアップされています。
〇メリットとして、都市整備の基盤であるインフラ整備や観光需要により一時的な経済波及効果(国内消費・雇用増加)をもたらす一方、競技場や選手村の施設建設費や警備費による巨額の公費投入及び財政負担や大会終了後の施設等の廃棄物化(負の遺産)が最大のデメリットとなっています。
〇ただ多様性の理解という面では、東京2020オリンピック・パラリンピックの基本コンセプトが「多様性と調和」だったりして、人種、性別、性的指向、障害の有無など、あらゆる違いを認め合い、尊重することで共生社会を実現し、次世代へ引き継ぐレガシーとして掲げられました。
〇いずれにせよ人間の能力の限界に挑戦し、超人的なパフォーマンスを見せてくれる機会はとても貴重で、観る人はみんなワクワクします。たとえスポーツではなくとも、一つのことに挑み続けることを、中学生にも自分事にしてもらいたいです。
〇先月の18日、2026冬季オリンピックのTEAM JAPAN結団式・壮行会が、船橋市のららアリーナTOKYO-BAYで開催されました。先に日本選手団の結団式が行われ、秋篠宮さまご夫妻も臨席されました。その後に開かれた壮行会には日本選手団と役員のほか、日本オリンピック委員会会長・橋本聖子さん、応援リーダーとしてタレント・松岡修造さん、サブリーダーとして元卓球選手・石川佳純さんに加え、応援パフォーマンスには歌手・中島健人さんも登場しました。
〇そこへ本校の教員も参加し、カーリング女子の選手たちが手書きでサインを書いたボールを投げた際、ラッキーにもそれを拾い、それを私に見せてくれました。女子カーリングのチーム名は北海道を拠点とした「フォルティウス(FORTIUS)」で、ラテン語で「より強く前進し続ける」という願いが込められています。期待しましょう。
〇昔ある先輩からかけてもらった言葉が今も記憶に残っています。「生徒たちやその保護者に【希望の登校と満足の下校】を叶えてあげるのは理想の学校だよ」と。当時はあまりピンときませんでしたが、今は私もその通りだと思います。そして少しでもそれに近づきたいと常に心掛けています。
〇ところでそもそも自宅から学校へ行くことを「登校」、その逆を「下校」というのは、何故だろう?と思っていた頃がありました。英語では登校を「Go to school」または「Attend school」といい、後者は少し形式ばった言い方です。
〇一方で下校は英語で「leave school」が最もシンプルでよく使われる表現で、「学校を離れる(出る)」という意味合いになります。どちらも「登る(上る)」や「下がる」とは違った言い方です。何かしら意味があるのだろうと疑問に思うと調べたくなります。
〇日本での「登校」「下校」という言葉は、かつて学びの場が寺や山の上にあり、そこへ通うことを「登山」と呼んでいたことに由来するようです。江戸時代の寺子屋教育では、寺へ入門することを「登山」や「入室」と言い、 学ぶという行為を「山を登り高みを目指すこと」になぞらえた経緯が本当なのでしょう。
〇また、知識や学問という「高い場所」へ向かうという意味や、教育の場所が崇高で特別な場所であるという敬意が、この表現の背景にあります。私は低いところから高いところへ登る際には必ず、顔が上がり顔に光があたることから、面(おもて)が白い➡面白いと言われるので、「学校は面白い場所」となることが理想だと考えています。
〇柏市立土中学校(千葉県柏市増尾1丁目23番地)の標高は、約20mです。周辺は下総台地に位置する安定した地盤のエリアであり、手賀沼につながる川などによる浸食で起伏が大きいです。20メートルは、一般的なマンションやビルにおいておおよそ6階から7階建てに相当しますので、東から南側方面の眺望はよく、増尾駅からも校舎がよく見えます。
〇生徒たちは、南側の正門や東側の通用門から登校するには、最後に必ず坂を登ります。何人かの生徒からは、「校長先生、この最後の坂がきついんですよ」と言われたことがありますが、そんな時は私から「でも帰りは下りだからスイスイでしょう」と返します。すると生徒は大抵苦笑いしています。
〇学校は、教員が児童・生徒・学生に対し、カリキュラムに基づいて継続的な教育を行う「学術的(アカデミック)」かつ教育的な場所です。知識の習得に加え、社会性や規律を養い、自主性を持って人格の完成を目指す場として機能しています。
〇アカデミックな場所と言えば、博物館や美術館を連想します。博物館・美術館は、研究成果に基づいた高い学術性と専門性を持つ、極めてアカデミックな場所です。歴史資料、考古遺物、美術作品が豊富で、教員や学生の研究拠点でもあり、一般の人も気軽に知的好奇心や探究心を刺激できます。学校もそこまでの施設はありませんが、本校にも2つの図書室に約1万冊の蔵書があります。
〇「希望の登校、満足の下校、また来たくなる学校をめざして」は、学校運営をする上で、最大のテーマです。
須藤昌英
出席停止の感染症にかかったら、こちらをご確認ください。
【通知】治癒証明書等の取扱いの変更について.pdf
柏市立土中学校
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千葉県柏市増尾1-23-1
TEL:04-7172-4809
FAX:04-7174-5846