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校長室より

時代が変われば…

元陸上競技選手の為末大さんの文章を紹介します。

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  ついこの間友達と飲んでいて、世界陸上の話になったので私の昔の映像を見たんですね。スタート前に戦にでも行くのかぐらいの表情をしていて「この時会ってたら友達になってないなあ」とか笑って話していました。

  今年の夏の世界陸上に出場された選手たちの表情を思い出すと、笑顔がたくさんありましたよね。のびのびプレイしていて、それぞれの個性が溢れてくるようでした。それと比較すると私の時代は悲壮感がありました。高校生の頃、笑顔が禁止の学校が周囲にあって、真剣にやれ、歯を見せるな、と言われたりして選手は皆無表情で走ってました。そういえばオリンピックの壮行会で「試合を楽しんできます」と言って、「代表のくせに楽しんでんじゃない」と世間から批判された選手も いたりしました。そういう時代だったんですね。

  2010年ぐらいでしょうか。空気が変わってきたのが。 笑顔の選手が増え、試合を楽しむ選手が増えました。

  今考えるとなんだったんでしょうね。フェアな見方をすると、日本だけでもなかったんですよね。特に社会主義国の選手は皆同じような表情をしていた気がします。

  1945年が戦争終結ですから、その時点で戦争を経験した30歳の人が指導者になっていたとすると、選手を育てた期間が1945-1975年あたりでしょうかね。その指導者に育てられた方々が30年間いると考えると、1955-2010年ぐらいまで指導していた感じでしょうか。それがちょうど薄れてきたというのもあるんですかね。

  ついに日本にも楽しいスポーツが到来しているように感じます。楽しんでもきちんと結果が出るんだというのを今の選手たちが証明してくれているようで、心から 嬉しく思います。

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学校教育も大きく変化してきています。よく「不易流行」の「不易」という言葉を「変わらないもの」「変えてはいけないもの」という風に主張する人がいますが、本当は絶え間ない変化の中で普遍的な価値を持ち続けることが本来の「不易」なのだと思います。教育の普遍的な価値とは「子どもたちを成長させる」こと。そして「子どもたちに自由を獲得させる」ことではないでしょうか。「三者面談」と「教育相談」が始まります。柏三中は生徒・保護者と真摯に向き合います。

 

言葉の力 (生徒会任命式にて)

生徒会の任命式がありました。柏三中では任命式の運営までを選挙管理委員会が行い、任命式をもって選挙管理委員会が解散するという形をとっています。会の中で、選挙管理委員長の助成一花さん、旧生徒会長の井澗理央さん、新生徒会長の田中美礼さんが全校に伝えたメッセージが素晴らしかったので、紹介したいと思います。

 

選挙管理委員長 助成一花さん

こんにちは、選挙管理委題へ助成です。まずはじめに、生徒会選前に立候補し、最後まで全力で取り組んでくれた 立候補者のみなさん、本当におつかれさまでした。今回の選挙では、どの候補者も学校をより楽しく、過しやすくしたいという思いを しっかりと話してくれました。その姿は頼もしく、同じ仲間として誇らしく感じました。

 そして、真剣な態度で演説に耳を傾け投票してくれた 全校のみなさん、本当にありがとうございました。

 皆さん一人一人の一票が、学校の未来を作っていく大切な力になりました。

 今日、ここで新しい生徒会役員が任命されます。選ばれた生徒会役員の皆さんには、学校の中心として、みんなの声を形にしていく役割があります。ですが、それを支えていくのはここにいる全員です。

 全校生徒で協力して、今まで以上により良い柏三中にしていきましょう。

 

旧生徒会長 井澗理央さん

 こんにちは!旧生徒会長、井澗理央です。

今年度はみなさんの意見や協力、盛り上がりのおかげでたくさんのことを成功させることができました。

本当にありがとうございました。

突然ですが皆さんは今年度の生徒会スローガンを覚えているでしょうか?今年度のスローガンは『昇華』~自分たちで創り出す最高の三中へ~です。前期はこのスローガンの通り、生徒みんなで最高の三中を作ることができたと思います。

そして、新生徒会なら必ずこの『最高の三中』をさらに上回る場所にしてくれると、私は確信しています。

 3年生はいろいろなことを1、2年生に引き継ぎ、これからそれぞれの進路に歩みだすと思います。卒業まであとわずか5ヶ月となりました。三中の一員としての自覚と責任を最後まで持ち続け、みんなで最高の笑顔で卒業の日を迎えましょう!

  1、2年生の皆さん!これからの学校生活を引っ張っていくのは、みなさんになります。特に2年生は学校のリーダーとなり、きっとはじめは慣れないことだらけで不安や心配などそんな気持ちもあるかと思います。でも安心してください!周りの仲間とお互いに助け合い、みんなの力を合わせれば、不安などは消え、何事も楽しくなってくると思います。緊張するときこそ楽しんで、失敗を恐れず頑張ってください!1年生はそんな2年生をぜひサポートをしてあげてください!

 私たち3年生は、卒業まで、全力で1、2年生をサポートし続けます。困ったらいつでも相談に来てください!新生徒会を中心とした三中全体の活躍を心から応援しています!

  ありがとうございました!!

 

新生徒会長の田中美礼さん

生徒会長になりました、田中美礼です。

私たち新生徒会役員は、今をより良く、未来につなげることを大切に、活動していきたいと思います。

 これまでの生徒会の先輩たちは、様々なアイデアと努力で、学校を少しずつ良くしてきてくれました。

そのバトンを私たちがしっかりと受け取り、さらに一歩進んだ取り組みをしていきます。

 公約に掲げた、生徒からの意見収集の活発化、学校生活・行事の活性化、学習環境の整備、健康面に配慮した学校の設備を整え、部活動への応援や感謝を伝える時間を作ること、これらをメインに、実現していきます。

皆さんの意見を聞き、取り入れ、誰もが思いやアイデアを出せる学校づくりをし、提案や改善を繰り返し、生徒会が中心となって進めていきたいと思います。

学校を作っていくには生徒会だけではできません。皆さん一人一人の声が、生徒会を通して、学校を動かす力になります。生徒会はそれを形にしていき、サポートすることが役割であり、みんなの声が集まるからこそ、意味を持ちます。

一緒に柏三中をより良い学校にしていきましょう。これから一年間よろしくお願いします。

【三年生へ】

三年生の先輩方、学校のリーダーとして今まで引っ張ってきてくださり、ありがとうございました。

私たち後輩にとって、先輩方が築いてこられた姿勢や空気は、大きな手本であり、憧れでもありました。

先輩たちの背中を見て学んできたことを、これからの学校生活に活かしていき、今度は私たちがこの柏三中を作っていきます。

 

学ぶ力

〇多様性を認める生徒(Diversity  Smile)

  自己を大切にし、多様性を認め、対話や協働を通じて豊かな社会を築いていける生徒

〇可能性に挑戦する生徒(Challenge)

  夢と志を持って可能性に挑戦し続ける生徒

〇主体的に学び続ける生徒(Update)

  創造的に課題を見つけ、解決のために生涯主体的に学び続ける生徒

 

柏三中の学校教育目標です。3つ目の「主体的に学び続ける生徒(Update)」という目標を達成するためには、学ぶ力を身につけなければいけません。学ぶ力とはどんな力なのでしょう。私の尊敬する内田樹先生(神戸女学院名誉教授)の文章が2年生の国語の教科書に掲載されていたので、紹介したいと思います。

 

日本の子どもたちの学力が低下していると言われることがあります。そんなことを言われるといい気分がしないでしょう。わたしが、中学生だとしても、新聞記事やテレビのニュースでそのようなことを聞かされたら、おもしろくありません。しかし、この機会に、少しだけ気を鎮めて、「学力が低下した」とはどういうことなのか、考えてみましょう。
 そもそも、低下したとされている「学力」とは、何を指しているのでしょうか。「学力って、試験の点数のことでしょう」と答える人がたぶんほとんどだと思います。ほんとうにそうでしょうか。「学力」というのは  「試験の点数」のことなのでしょうか。わたしはそうは思いません。
 試験の点数は数値です。数値ならば、他の人と比べたり、個人の経年変化をみるうえでは参考になります。でも、学力とはそのような数値だけでとらえるものではありません。「学力」という言葉をよく見てください。訓読みをしたら「学ぶ力」になります。わたしは学力を「学ぶことができる力」、「学べる力」としてとらえるべきだと考えています。数値として示して、他人と比較したり、順位をつけたりするものではない。わたしはそう思います。
 例えば、ここに「消化力」が強い人がいるとしましょう。ご飯をお腹いっぱいに詰め込んでも、食休みもしないで、すぐに次の活動に取りかかれる人は間違いなく「消化力が強い」といえます。「消化力が強 いです」と人にも自慢できます。しかし、それを点数化して他人と比べたりしようとはしないはずです。  「睡眠力」や、「自然治癒力」というものも、同様のものだと思います。どんなときでもベッドに潜り込んだら、数秒で熟睡状態に入れる人は睡眠力が高いといえるでしょう。この力は健康維持のためにもストレスを軽減するうえでも、きわだって有用ですが、睡眠力を他人と比較して自慢したり、順位をつけたりすることはふつうしません。怪我をしてもすぐに傷口がふさがってしまう自然治癒力も生きるうえでは、おそらく学力以上に重要な力でしょうが、その力も他人と比較するものではありません。わたしは「学力」もそういう能力と同じものではないかと思うのです。
 「学ぶ力」は他人と比べるものではなく、個人的なものだと思います。「学ぶ」ということに対して、どれくらい集中し、夢中になれるか、その強度や深度を評するためにこそ「学力」という言葉を用いるべきではないでしょうか。そして、それは消化力や睡眠力と同じように、「昨日の自分と比べたとき」の変化が問題なのだと思います。昨日よりも消化がいいかどうか、一週間前よりも寝つきがよいかどうか、一年前よりも傷の治りが早いかどうか。その時間的変化を点検したときにはじめて、自分の身に「何か」が起きていることがわかります。もし「力」が伸びているなら、それは今の生き方が正しいということですし、「力」が落ちていれば、それは今の生き方のどこかに問題があるということです。
 人間が生きてゆくためにほんとうに必要な「力」についての情報は、他人と比較したときの優劣ではなく、「昨日の自分」と比べたときの「力」の変化についての情報なのです。そのことをあまりに多くの人が忘れているようなので、ここに声を大にして言っておきたいと思います。自分の「力」の微細な変化まで感知されている限り、わたしたちは自分の生き方の適不適を判定し、修正を加えることができます。
「学ぶ力」もそのような時間の中での変化のうちにおいてのみ意味をもつ指標だと私は思います。その上で「学ぶ力」とはどういう条件で「伸びる」ものなのか、それを具体的にみてみましょう。
「学ぶ力が伸びる」ための第一の条件は、自分には「まだまだ学ばなければならないことがたくさんある」という「学び足りなさ」の自覚があること。無知の自覚といってもよい。これが第一です。
「私はもう知るべきことはみな知っているので、これ以上学ぶことはない」と思っている人には「学ぶ力」がありません。こう人が、本来の意味での「学力がない人」だとわたしは思います。ものごとに興味や関心を示さず、人の話に耳を傾けないような人は、どんなに社会的な地位が高くても、有名な人であっても「学力のない人」です。
 第二の条件は、教えてくれる「師(先生)」を自ら見つけようとすること。
 学ぶべきことがあるのはわかっているのだけれど、だれに教わったらいいのかわからない、という人は残念ながら「学力がない」人です。いくら意欲があっても、これができないと学びは始まりません。
 ここでいう「師」とは、別に学校の先生である必要はありません。書物を読んで、「あ、この人を師匠と呼ぼう」と思って、会ったことのない人を「師」に見立てることも可能です(だから、会っても言葉が通じない外国の人だって、亡くなった人だって、「師」にしていいのです)。街行く人の中に、ふとそのたたずまいに「何か光るもの」があると思われた人を、瞬間的に「師」に見立てて、その人から学ぶということでももちろん構いません。生きて暮らしていれば、至る所に師あり、ということになります。ただし、そのためには日頃からいつもアンテナの感度を上げて、「師を求めるセンサー」を機能させていることが必要です。
 第三の条件、それは「教えてくれる人を『その気』にさせること」です。
 こちらには学ぶ気がある。師には「教えるべき何か」があるとします。条件が二つ揃いました。しかし、それだけでは学びは起動しません。もう一つ、師が「教える気」になる必要があります。
 昔から、師弟関係を描いた物語には、必ず「入門」をめぐるエピソードがあります。何か(武芸の奥義など)を学びたいと思っていた者が、達人に弟子入りしようとするのですが、「だめだ」とすげなく断られる。それでもあきらめずについていって、様々な試練の末に、それでもどうしても教わりたいという気持ちが本気であるということが伝わると、「しかたがない。弟子にしてやろう」ということになる。そのような話は数多くあります。
 では、どのようにしたら人は「大切なことを教えてもいい」という気になるのでしょう。
 例えば「先生、これだけ払うから、その分教えてください」といって札束を積み上げるような者は、ふつう弟子にしてもらえません。師を利益誘導したり、おだてたりしてもだめです。だいたい、金銭で態度が変わったり、ちやほやされると舞い上がったりするような人間は「師」として尊敬する気にこちらの方がなれません。
 師を教える気にさせるのは、「お願いします」という弟子のまっすぐな気持ち、師を見上げる真剣なまなざしだけです。これはあらゆる「弟子入り物語」に共通するパターンです。このとき、弟子の側の才能や経験などは、問題になりません。なまじ経験があって、「わたしはこのようなことを、こういうふうな方法で習いたい」というような注文を師に向かってつけるようなことをしたら、これもやはり弟子にはしてもらえません。それよりは、真っ白な状態がいい。まだ何も書いてないところに、白い紙に黒々と墨のあとを残すように、どんなこともどんどん吸収するような、学ぶ側の「無垢さ」、師の教えることはなんでも吸収しますという「開放性」、それが「師をその気にさせる」ための力であり、弟子の構えです。たとえ、書物の中の実際に会うことができない師に対しても、この関係は同様です。同じ本を読んでいても、教えてもらえる人と、もらえない人がいるのです。
 「学ぶ(ことができる)力」に必要なのは、この三つです。繰り返します。
 第一に、「自分は学ばなければならない」という己の無知についての痛切な自覚があること。
 第二に、「あ、この人が私の師だ」と直感できること。
 第三に、その「師」を教える気にさせるひろびろとした開放性。
 この三つの条件をひとことで言い表すと、「わたしは学びたいのです。先生、どうか教えてください」というセンテンスになります。数値で表せる成績や点数などの問題ではなく、たったこれだけの言葉。これがわたしの考える「学力」です。このセンテンスを素直に、はっきりと口に出せる人は、もうその段階で「学力のある人」です。
 逆に、どれほど知識があろうと、技術があろうと、このひとことを口にできない人は「学力がない人」です。それは英語ができないとか、数式を知らないとか、そういうことではありません。「学びたいのです。先生、教えてください。」という簡単な言葉を口にしようとしない。その言葉を口にすると、とても「損をした」ような気分になるので、できることなら、一生そんな台詞は言わずに済ませたい。だれかにものを頼むなんて「借り」ができるみたいで嫌だ。そういうふうに思う自分を「プライドが高い」とか「気骨がある」と思っている。それが「学力低下」という事態の本質だろうとわたしは思っています。
 自分の「学ぶ力」をどう伸ばすか、その答えはもうお示ししました。みなさんの健闘を祈ります。

 

読んでみて、改めて腑落ちしました。60歳になっても、新たな学びの連続の日々です。一生学び続けようと思います。

 

どうして「ことばの暴力」が生まれるのか

「…………でもさ、正直ぼく、作文が上手になりたいわけじゃないんだ。べつにコンクール で賞状をもらいたいとか、思ってないんだ。そりゃ、おじさんの言ってることはわかるけど僕には関係なくない?」

「 もちろんおじさんだって、作文を上手に書いてほしいわけじゃない。でも、ことばを 決めるのが早すぎると、たくさんのトラブルを呼び込んでしまうんだ。これは書くこと にかぎらず、日常生活のいろんな場面でね」

「トラブルって、どんな?」

「そうだな、たとえば『ことばの暴力』ってあるだろ?」

「ことばの暴力?」

「ああ。相手の存在、尊厳、自尊感情を根こそぎ否定するような、心をえぐり取るよう なことばさ。ことばの暴力を受けたとき、ぼくたちは殴られるより もずっと深い心の傷を負う。殴られた痛みはせいぜい数日も経てば 消えるけれど、ことばの暴力は一生引きずることもある」

「・・・・・・うん」

中学に上がってからぼくは、たくさんのことばでいじめられた。

「バカ」とか「アホ」とかは、いやだけどそこまで傷つかない。でも「ゆでダコ」はとてもいやだし、「キモイ」はもっといやだ。そしてトビオくんたちは、すぐに「キモイ」とか「ゆでダコ」とか、ぼくがいちばん傷つくことばを使ってくる。

「残念なことに、おとなたちもことばの暴力を使う。手で殴ること はしなくても、ことばの刃でグサグサと刺してくる。じゃあ、どうしてことばの暴力が生まれるのか。おそらく理由はふたつある

「なに?」 

「ひとつ目の理由は、ことばの『効き目』を知っているからだ。きっとみんな、ことば に傷つけられた経験があるんだろうね。こんなふうに言えば、こんなふうに効くと知っている。そのことばを使えば、一発で黙らせることができると知っ ている。だから自分が傷ついたのと同じようなことばを使うし、大声で怒鳴ったりする。」

「・・・・・・うん」

「じゃあ、どうして1発で黙らせたいのか。それがふたつ目の理由、『面倒くさい』だ」

「面倒くさい?」

「そうだ。ことばの暴力ってさ、話し合いの場面で使われることがほとんどなんだよ。口論だって話し合いのひとつだしね。そして話 し合いであれば、ほんとうは自分の思いをていねいに説明して、相 手に納得してもらわないといけない」

「うん、そう思う」

「ところが、ていねいに説明するのが面倒くさい。論理的に説明するのも面倒くさい。反論されたら面倒くさい。自分の気持ちをことばにすること自体、 面倒くさい。そこに時間や手間をかけることも面倒くさい――。そういうさまざまな面倒くささにぶつかったとき、『暴力』という一発逆転の手段が浮かんでくる。暴力に訴えてしまえば、それだけで相手を屈服させることができるからね」

「・・・・・・なにそれ」 「ことばにして説明する手間を省いているのさ。それに、自分の形勢が不利になったと きだって、大声で怒鳴ってしまえばごまかしが効くしね」

「いきなり殴っちゃうってこと?」

「おじさんが子どものころは、そういうおとなも多かった。でも、いまはことばの暴力が中心じゃないかな。手を出すような暴力も、ことばによる暴力も、大声で怒鳴って相手を黙らせるのも、彼らにとってはそれが『コスパがいい』やりかたなんだよ。ひどい話だけどね」

「コスパがいい?」

「言葉にして説明する手間を省いているのさ。それに自分の形勢が不利になったときだって、大声で怒鳴ってしまえばごまかしが効くしね」

「・・・・・・なにそれ」

「もちろんひどい話だ。とくに、やられる側からすれば、とんでもない話だ。でもね、タコジローくんだって暴力を振るう側にまわる可能性はあるんだよ? 面倒くささに負けて、コスパのいい道を選んで。ほら、さっき『口が滑る』って話をしただろ?」

そうだ。ぼくはふたたび、お母さんに言ったひと言を思い出した。あれは口が滑っただけじゃない。あのときぼくは、なにもかもが面倒くさくなって、ことばにできない自分にむしゃくしゃして、あんなことを言ってしまったんだ。あれで終わりにさせようとしたんだ。

『さみしい夜にはペンを持て』 古賀史健 著 ポプラ社 より抜粋

 

丁寧に、言葉を尽くして対話する。手間を省かずに言葉を尽くして相手に伝える。聞いている方も、相手の立場に立って慎重に真意を探る。コミュニケーションとはそういうものだと思う。匿名による誹謗中傷が溢れているSNSの世界から少し距離をとって、本を読むことをお勧めしたい。

 

 

夜についてのメモ

  夜明け前が一番暗い。これはイギリスの諺だが、人間は古来から夜明けに希望を感じる生き物のようだ。確かに朝が存在しなければ、あらゆる生命は誕生しなかっただろう。しかし、夜が存在しなければ、地球の外の世界に気づくこともできなかっただろう。夜がやってくるから、私たちは闇の向こうのとてつもない広がりを想像することができる。私はしばしば、このままずっと夜が続いて欲しい。永遠に夜空を眺めていたいと思う。暗闇と静寂が、私をこの世界につなぎとめている。どこか別の街で暮らす誰かが眠れぬ夜を過ごし、朝が来るのを待ち伸びているかもしれない。しかし、そんな人間たちの感情とは無関係に、この世界は動いている。地球が時速1700キロメートルで自転している限り、夜も朝も等しく巡ってくる。そして地球が時速110,000キロメートルで公転している限り、同じ夜や同じ朝は存在しえない。今、ここにしかない闇と光。全ては移り変わっていく。1つの科学的な真実。喜びに満ちた日も、悲しみに沈んだ日も、地球が動き続ける限り必ず終わる。そして新しい夜明けがやってくる。

 

少し前に見た映画、「夜明けのすべて」の中のセリフです。上白石萌音さんが演じる主人公が、プラネタリウムの説明で読んだ一説です。すごく心に響いたので、紹介しました。誰の人生にも、毎日いろいろなことが起こり、悩みは尽きないかもしれませんが、必ず夜明けはきます。前を向いていきましょう。

勉強というものは、いいものだ。

「勉強というものは、いいものだ。代数や幾何の勉強が、学校を卒業してしまえば、もう何の役にも立たないものだと思っている人もあるようだが、大間違いだ。植物でも、動物でも、物理でも化学でも、時間のゆるす限り勉強して置かなければならん。日常の生活に直接役に立たないような勉強こそ、将来、君たちの人格を完成させるのだ。何も自分の知識を誇る必要はない。勉強して、それから、けろりと忘れてもいいんだ。覚えるということが大事なのではなくて、大事なのは、カルチベートされるということなんだ。カルチュアというのは、公式や単語をたくさん暗記している事でなくて、心を広く持つという事なんだ。つまり、愛するという事を知る事だ。学生時代に不勉強だった人は、社会に出てからも、かならずむごいエゴイストだ。学問なんて、覚えると同時に忘れてしまってもいいものなんだ。けれども、全部忘れてしまっても、その勉強の訓練の底に一つかみの砂金が残っているものだ。これだ。これが貴いのだ。勉強しなければいかん。そうして、その学問を、生活に無理に直接に役立てようとあせってはいかん。ゆったりと、真にカルチベートされた人間になれ!これだけだ、俺の言いたいのは。君たちとは、もうこの教室で一緒に勉強は出来ないね。けれども、君たちの名前は一生わすれないで覚えているぞ。君たちも、たまには俺の事を思い出してくれよ。あっけないお別れだけど、男と男だ。あっさり行こう。最後に、君たちの御健康を祈ります。」すこし青い顔をして、ちっとも笑わず、先生のほうから僕たちにお辞儀をした。

 

                          『正義と微笑』  太宰治 著 青空文庫 より抜粋

 

「覚えるということが大事なのではなくて、大事なのは、カルチベートされるということなんだ。」太宰が学ぶことの意義を伝えてくれています。「カルチベート(cultivate)」とは、主に「耕す」「養う」「磨く」などの意味で使われます。土地を耕すだけでなく、才能や品性を養ったり、知識や教養を深めたりする意味合いも含まれます。「農業」を表すアグリカルチャー(agriculture)に「文化」を表すカルチャー(culture)が含まれています。つまり、文化とは、私たちの生活を豊かに「耕し」、そして私たち自身の「心」を「耕す」ものという意味です。すべての産業の始まりである農業との結びつきに深い意味を感じます。AIやIoT、ビッグデータといったSociety 5.0(第5次産業革命)の時代だからこそ、学ぶことの意義をもう一度考えることが必要なのです。

 

読書ノススメ

本は与えられても、読書は与えられない。読書は限りなく能動的で、創造的な作業だからだ。自分で本を選び、ページを開き、文字を追って頭の中に世界を構築し、その世界に対する評価を自分で決めなければならない。それは、群れることに慣れた頭には少々つらい。しかし、読書が素晴らしいのはそこから先だ。独りで本と向き合い、自分が 何者か考え始めた時から、読者は世界と繋がることができる。孤独であるとい うことは、誰とでも出会えるということなのだ。

   

                          「小説以外」 恩田陸 著 新潮文庫 より抜粋

 

夏休みに、本を読むことをおすすめします。SNSから離れ、自分自身と向き合う時間を大切にしてください。孤独であるということは、新しい出会いがあるということなのです。

 

センス・オブ・ワンダー

 子どもたちの世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、驚きと感激にみちあふれています。残念なことに、わたしたちの多くは大人になるまえに澄みきった洞察力や、美しいもの、畏敬すべきものへの直感力をにぶらせ、あるときはまったく失ってしまいます。もしもわたしが、すべての子どもの成長を見守る善良な妖精に話しかける力をもっているとしたら、世界中の子どもに、生涯消えることのない「センス・ オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目を見はる感性」を授けてほしいとたのむでしょう。

  この感性は、やがて大人になるとやってくる倦怠と幻滅、わたしたちが自然という力の源泉から遠ざかること、つまらない人工的なものに夢中になることなどに対する、かわらぬ解毒剤になるのです。妖精の力にたよらないで、生まれつきそなわっている子どもの「センス・オ ブ・ワンダー」をいつも新鮮にたもちつづけるためには、わたしたちが住んでいる世界のよろこび、感激、神秘などを子どもといっしょに再発見し、感動を分かち合ってくれる大人が、すくなくともひとり、そばにいる必要があります。多くの親は、熱心で繊細な子どもの好奇心にふれるたびに、さまざまな生きものたちが住む複雑な自然界について自分がなにも知らないことに気がつき、しばしば、どうしてよいかわからなくなります。そして、「自分の子どもに自然のことを教えるなんて、どうしたらできるというのでしょう。私は、そこにいる鳥の名前すら知らないのに。」と嘆きの声をあげるのです。

 わたしは、子どもにとっても、どのようにして子どもを教育すべきか頭をなやませている親にとっても、「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではないと固く信じています。子どもたちがであう事実のひとつひとつが、やがて知識や知恵を生みだす種子だとしたら、さまざまな情緒やゆたかな感受性は、この種子をはぐくむ肥沃な土壌です。幼い子ども時代は、この土壌を耕すときです。美しいものを美しいと感じる感覚、新しいものや未知なものにふれたときの感激、思いやり、憐れみ、賛嘆や愛情などのさまざまな形の感情がひとたびよびさまされると、次はその対象となるものについてもっとよく知りたいと思う ようになります。そのようにして見つけだした知識は、しっかりと身につきます。消化する能力がまだそなわっていない子どもに、事実をうのみにさせるよりも、むしろ子どもが知りたがるような道を切りひらいてやることのほうがどんなにたいせつであるかわかりません。

          「センス・オブ・ワンダー」 レイチェル・カーソン 著 上遠恵子 訳 新潮文庫 より抜粋

 学生時代に読んだ本をたまたま読み返してみた。『「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではないと固く信じています。…美しいものを美しいと感じる感覚、新しいものや未知なものにふれたときの感激、思いやり、憐れみ、賛嘆や愛情などのさまざまな形の感情がひとたびよびさまされると、次はその対象となるものについてもっとよく知りたいと思う ようになります。』というレイチェルの言葉に、答えを教えてもらったような気がした。『世界のよろこび、感激、神秘などを子どもといっしょに再発見し、感動を分かち合ってくれる大人』でありたいと思った。

 

おはよう3DAYS

6月18日から今日までの3日間、おはよう3DAYS(地域のあいさつ運動)を実施しました。おはよう3DAYSは、現在の柏第三中学校区学校運営協議会(コミュニティスクール)の前身ともいえる、三校合同連絡協議会が始めた行事で、平成21年ころに始まったと聞いています。そのころにつくられた、のぼり旗を継承し、柏六小、柏七小、柏三中の三校で、昨年度復活させた行事です。昨年度は2日間の実施でしたが、今年度からは名前の通り3日間の開催としました。柏第三中学校区学校運営協議会のメンバーの皆さんや、PTA、地域の方々もご参加いただきました。今後も継続していきたい行事です。 

 

 

 

壮行会によせて

 最後の総体・コンクールを迎える3年生のみなさん。今日はみなさんに3つのことを伝えたいと思います。

 一つ目は「準備」です。最後に勝負を決めるのはどれだけ準備をしてきたか。練習も戦術について学ぶのも、体を作るためにご飯を食べるのも準備です。試合まで残りわずかとなった今からできる準備は何か。気持ちの準備、心の準備です。時間がないと焦るのではなく、これまでをしっかり振り返り、自分の力を出し切るために心を整えてください。

   二つ目は「敬意(リスペクト)」です。戦う相手、ジャッジをする審判に対するリスペクトを忘れないでください。相手をやじったり、判定やうまくいかないプレーに対していらだちをぶつけたり、クレームをつけたりするのは恥ずかしい行為です。応援される柏三中であるために、敬意を忘れないでください。

  三つ目は「感謝」です。皆さんがここまで部活動を続けてくるのには、多くの人たちの支えがあったと思います。それを決して忘れないでください。熱心に指導してくださった顧問の先生、応援してくれた家族、担任の先生、ともに苦しい練習に耐えた仲間たち。君たちを支えてくれたすべての人たちへの感謝を忘れないでください。そして感謝を言葉にしてください。

   自分の持っている力を十分に発揮して悔いのない戦いをしてください。

目標は勝つこと、入賞することかもしれません。でも目的は、君たち一人一人の成長です。結果はどうあれ、最後の試合が終わったあとは、胸を張って学校に戻ってきてください。

   私もできる限り会場に足を運び柏三中を応援します。

   私は柏第三中学校を心から応援しています。

楽しそうにする

 楽しそうに聞いて
 楽しそうに話して
 楽しそうに遊んで
 楽しそうに仕事して
 楽しそうに生きて
 楽しいと思えば思うほど
 楽しくて仕方なくなり
 楽しいことを引き寄せる


 以前、修学旅行の引率で奈良の薬師寺を訪れた時、お坊さんのお説教がとても面白く、腑に落ちたことを覚えています。「面倒くさい」は面(顔)が倒れるから光が顔に当たらずに暗くなる。だから面(顔)を上げて姿勢を正すと顔に光が当たって白く輝く。だから「面白く」なると…。なるほど、行動が気持ちを変えるきっかけになるということですね。これは脳科学からも証明されているようです。「楽しいから笑う」…「笑うと楽しくなる」…「面白いからやる」…「とりあえずやってみたら面白くなってきた」…前向きな行動で気持ちを上げていくのは一つのスキルかもしれません。

 

テント

昨年度、本校PTAから、テントを9張り寄贈していただきました。学区の柏七小さんからも4張りお借りしたので、生徒の応援席にもテントを配置することができました。ありがとうございます。青のテントは保健室として利用します。

体育祭が始まります

雨の影響で延期の決断をした体育祭ですが、本日なんとか実施できそうです。グランドのぬかるみも、この後のグランド整備で整えます。朝一番に、3学年主任の山崎先生と体育科の4名の先生方で、体育祭の安全を祈願して、御神酒とお塩でお清めをしてくださいました。ありがとうございます!子どもたちの安全を第一に、実施していきたいと思います。

何点とるかの競い合い?

『日本の教育』

  南点を何度漢字変換しても、何点か難点になります。困ったもんだ。

入学試験のシーズンです。何点とるかの激烈な競い合い。こんな競争に巻き込まれている若者たちは本当にかわいそうです。受験競争は私たちの時代から変わっていません。それも正解が一つだけある問題に解答する正答率が高い子どもを選び抜く制度です。一番正答率が高い子どもたちが東京大学へ入学します。私はそこで教えていました。こんな子どもたちも私のもとに送り込まれて迷惑。東大生に嫌がらせを言ったものです。あンたたち、せいぜいクイズ王ぐらいにしかなれないよって。

 これから先は、日本も世界も 予測不可能な変化の時代。誰も 答えを出したことのない問いを立てて、自分で解くことができる人材こそが求められるのに、 決定的に問題なのは選抜方式がまったく変わらないこと。教育改革には、この選抜方式を抜本的に変えることが必要なのですが、そうなればこれまで受験技術のノウハウを磨いてきた進学校や受験産業などの教育業界が猛烈に抵抗することでしょう。

大学教育の入り口だけではありません。出口も大問題。ある日私のゼミの学生が茶髪を黒髪に染め直して出席しました。「どうしたの?」と訊くと、就活が始まったのでした。「個性的な人材を採用したい」と口では言いながら、男子も女子もまるで制服みたいなリクルート・スーツに身を固めて就活に臨む学生たちを見ていると、あーあ、これじゃ日本の企業に未来はないや、と思わざるをえません。

 講義の後に、「質問や意見は?」と訊ねます。「意見」は「異見」とも書きます。教師の言ったことに100%同意するなんてありえません。異見があるか らこそ、学問は発展します。「ご異見は?」といわれて「べつに~」と答える学生を見ていると、つい、嫌がらせを言いたくなってしまいます。あンたたちに日本の未来は託せないよ、って。日本の教育は難点だらけです。

社会学者・東京大学名誉教授 上野千鶴子

 

 フェミニストで社会学者の上野千鶴子さんが新聞に投稿したコラムです。正解のある問いに対して、1点でも多くとったものが選抜されるという現在の入試制度を痛烈に批判しています。現在の入試制度は、このままいけばあと10年もすれば崩壊するでしょう。現在の高校1年生が生まれた2009年の出生数が107万人。昨年2024年の出生数が72万人ですから、あと15年後には、およそ30%の高校が淘汰される計算になります。すでに早稲田大学ですら定員の6割を指定校推薦とAO入試で決めています。令和8年度の千葉県公立高校入学者選抜も様々な改革が行われるようですが、「限定された評価基準での競争」という価値観はそろそろ限界がきているのではないでしょうか。

 

友だちとはどういう人のことか

    なにをするにも誰かさんといっしょにやるのが好きなタイプの人は友だちができやすい。友だちができにくいという人は、基本的に一人でやるタイプの人です。友だちを作りたいと思うことそのことについても一人でやるのです。ひとりで考えるのですね。いっしょにやりたいタイプの人は、友だちを作るにもだれかといっしょにやるわけです。つまり作る前から友だちがいるというわけです。誰かといっしょにやっていると、気づいたら友だちになっていたなんてこと、よくあることです。友だちの自然発生です。友だちとは自然発生です。できないから作るといった代物ではありません。できてしまうようなものだと言ったほうがよいかもしれません。なぜなら友だちというものは、いるから楽しいし、いるから豊かだ、いるから寂しくないといった側面もありますが、同時にいるから苦労する、いるから頭にくる、いるからいらいらする、などということもあるのです。そんな奴らは友だちじゃないといっても友だちなのです。何しろ自然発生するものですから。友だちができない、友達がほしいと悩む人は、友だちというもののいい面だけを求めすぎている傾向があります。自分が好むような友だちが欲しいと無理な注文をしているキライがあります。そううまくはゆきません。苦労もいらいらも覚悟の上で誰かといっしょにしたいということが少しはっきりすると、友だちは自然発生します。そして苦労します。


「じょうぶな頭とかしこい体になるために」 五味太郎 著 より抜粋


 生徒たちには「多様性を認めよう」と伝えています。Diversityです。「人はそもそも仲良くすることが難しい」だから「自分と違う考えを認められるように努力してほしい、多様性を認められるようになってほしい」という意図です。また最上位のルールとして「命と人権を大切にすること。差別をしてはいけないこと」を意識してほしいと伝えています。相手を嫌だなと思う心、差別をする心を完全に消し去ることはできません。大人だってできないでしょう。むしろ、そう感じたり、思うことは誰にも止められないし、思うことは自由なのです。憲法19条で保障されている「思想信条の自由」のうちの「内心の自由」です。心の中で、何を考え何を信じるかは誰にも干渉されません。「嫌いだ」「むかつく」と思うことは仕方ない。でもそれを理由に差別したり、いじめたりするのはダメです。意識をすれば差別をしないことは誰でもできるはずです。意識をすればいじめはなくせるのです。無理に仲良くする必要はないのです。相手に対する思いやりを持つのと同じくらい、自分自身も大切にしてほしいのです。お互いに尊重しあうこと、つまり多様性を認められるようになってほしいと願っています。

 

 

校庭の草花2

2三中の校庭にはたくさんの樹木や花が植えられています。用務員さんが花壇やプランターに季節ごとに植えてくれ、いつもきれいに整えてくれています。そのほかにも花を咲かせている草花があります。鳥が食べた果実が糞として落とされたり、昆虫が運んできたりして花が咲きます。果実の果肉には発芽を抑える働きがあるため、食べ終わった後の種子が糞とともに落とされることで、花は生存範囲を広げていくのだそうです。植物の生存戦略には驚かされます。小学校2年生の国語の教科書にある「すみれとあり」を思い出しました。

 

オオキンケイギク(大金鶏菊)

アメリカ原産の宿根草で、外来種として野外に定着して問題となり、栽培は禁止されている。在来種の成長場所を奪ってしまうことから、駆除が推奨されている。

ユウゲショウ

アカバナ科マツヨイグサ属の多年草。アメリカ大陸原産。明治時代に観賞用として輸入されたものが関東地方以西で野生化。道端でよく見かける。

ヒメジョオン

キク科ムカシヨモギ族の植物。白い花を咲かせる越年草。貧乏草という不名誉な呼ばれ方もする。

 

オオキンケイギクに昆虫がいます・・・

 

柏三中の部活動

部活動については様々な意見があり、現在進められている地域移行も含め方向性が模索されています。柏三中では昨年度から、完全下校時刻を17時に設定し、「練習の量から質への転換」と、「生徒の主体的な活動」を進めています。PTAからも部活動に対して予算的な支援をいただけることになり、それについては生徒たちから要望を出せる仕組みににしていただきました。今年度は部長会の活動を活発にして、これまでの活動を振り返り、他の部活動の良い取り組みを参考にし合うためのミーティングを行いました。それぞれの部長の思いを紹介します。

野球部

時間の使い方が大切になっていき、まずは整理整頓から始まり、その時にチーム全員が同じ方向を向かないといけない。練習の内容を濃くして、練習のための練習にならないように一つ一つの意味を考える。そしてもっと応援されるチームになり、その恩をプレーで返す。その時に全員が感謝を忘れない。どんなに小さなことでも手を抜かず全力でやる。最後に悔いが残らず笑えるようにする。

サッカー部

時間を大切にしたり、整理整頓からすべてが始まることなどもすべて意識して、あいさつや礼儀などは当たり前のことですが、チーム全体で当たり前のことを当たり前にこなすことはすごく大事だと思います。自分は残り少ない三中サッカー部として活動していく時間をチーム全体でこだわって、一つのプレーや試合での準備、アップでの行動など基礎的なことをもう一度、総体前に見直して、総体で必ず結果を残し、結果を残した後には後悔が一つも残らず、うれし涙で終わる、そんな活動を今後は意識して行動したいです。

美術部

整理整頓や挨拶、返事など基本的なことからはじめて、部活の雰囲気が少しでも良くなるように心がけていきたいです。描いているものは人それぞれ違っていても、お互いがよい作品をつくることができるように声を掛け合っていきたいです。今回の部長会で出た悪いところを少しでも改善できるように、声のかけ方を工夫するなどをしていきたいです。

家庭科部

年に一度の輝秋祭がより良いものになるために、部長会で聞いたことを生かし、まずはチームの一人一人が輝秋祭に向けて制作するように部活に来るように呼びかけ、あいさつや返事など今までおろそかになっていた課題を改善できるように部内で名無し合う機会を設けて、顧問の先生とも相談しながら、よりよい部活動になるようにしていきたいです。

女子バスケットボール部

〇全員が大会に勝つ意識を持つ

⇒普段の練習から集中し、気を抜かない

 全員が本気で仲間とぶつかり合う

 悪いところは互いに言い合い気づかせる

〇ふざけた楽しい思い出ではなく、全力でやった楽しい思い出をつくる

⇒メニューの間の雰囲気をよくする。(ふざけた話をするのではなく、プレーの話をする)

 気づいていないところは気づくまで言い続ける。優しさだけではなく厳しさも持つ。

陸上部

自分のベストを出すためや県大会に出場するためなど、それぞれの目標を達成するために引退までの一日一日、少ない時間の中で悔いをのこさない。結果が良くなかったとしてもこの部活に入っててよかったとプラスの方に。マイナスな言葉は絶対なし!

コンピュータ部

撮影するときに会場に行く際は、その場にいる選手全員が真剣に望んでいることを忘れずに、それに見合った立ち居振る舞いを心掛ける。常に身の回りを清潔にし、道具を使う際には次の人のことを考える。そして周りの支えてくれる人間に対しての礼節を欠かさない。

卓球部

一つ上と戦える最後の大会なので、相手をしてもらえることに敬意をもって接することができるように、あいさつをさらに大きな声でできるようにしたい。もっと応援できると思うので甘えずに声を出すようにしていきたい。練習でぐだっとしているところには気合を入れていけるように切磋琢磨できるようにしていきたい。

剣道部

〇悪いところは周りの人たちで声を掛け合ってしっかりなおす。

〇自分たちで決めた目標に向かって頑張って練習する

〇最後の大会で悔いの残らないように精いっぱい頑張る。

〇部長・副部長が最初に行動することでみんなを引っ張っていく。

吹奏楽部

〇ちゃんとやっていない人を気づかせるために毎日呼びかけをして、部員全員がまとまるようにする

〇毎日計画を立て、無駄な時間がないようにする。

〇できないことをあきらめず、みんなで助け合い、コンクールに向けてがんばっていきたい。

〇毎日整理整頓をして、心をきれいにする。(継続する)

ソフトテニス部

応援されるチームとはどのようなものか、部員全員で話し合い、たくさん応援してくれる人を大切にして、これからの練習に取り組みたい。

男子バスケットボール部

〇プレー以外の面でもきちんとできるようになる

〇挨拶や返事をしっかりと行って生活する

〇常に総体を意識して、先を見通しながら、プレーや生活をしていく。

 

 部活動には目的と目標があると思います。大会に参加する以上、勝つことを目標にするのは当然です。でも勝つことは目標であって目的ではありません。目的はあくまで部活動を通して、自分自身が成長していくことです。勝敗以上に生徒たちに学んでほしいこと、それは「敬意」と「感謝」ということです。

試合ができるのは、相手のチームがあるからなのは言うまでもありません。また大会を運営する競技役員、試合をつかさどる審判がいてはじめて試合が成立します。また団体種目であれば、ともに戦う仲間がいなければ試合に参加することはできません。自分以外の周りの人々に「敬意」をもって接してほしいと思います。相手に対する「敬意」は挨拶や言葉使い、立ち居振る舞いに表れます。また、試合に出る選手たちを支えてくださるご家庭のご理解、ご協力があって初めて部活動は成立します。大会会場でも多くの保護者の方々とお会いしました。担任の先生が応援に来てくれている姿も見ました。自分たちを支えてくれているすべての人たちへの「感謝」の気持ちを忘れないでほしいと思います。総体まで早い部活だと残り2か月。どんな成長を見せてくれるのか楽しみです。

 

柏第三中学校 部活動の4つの『あ』
 ・あいさつ
 ・安全
 ・後始末(整理整頓)
 ・ありがとう(感謝) 

 

 

 

スポーツとDiversity (多様性)

 試合の中では、相手の身体を壊そうと思えば壊してしまえるような状況がしばしばある。しかし、そこで人間としての最後の一線を越えることなく、どんなに激しい戦いの中でもお互いにルールを守り、その中で最大限の戦いを繰り広げようとする。そこがラグビーの素晴らしさであるし、そういう本質を理解しているチームを相手にするからこそ、対戦相手に対するリスペクトの気持ちも生まれてくる。

 そういうラグビーの本質にあるのは「多様性」だと僕は思う。ポジションによって身体つきも、持っている個性も、みんな違っている。ゲームの性質から考えても、チームの中で自分だけがハッピーになればいいという気持ちでは、いい試合を戦うことはできない。そして、仲間のために頑張ろうと思ってプレーするからこそ、見ている多くの方に勇気や感動をおとどけすることができる。

 こうした経験を積んだラグビー選手の多くは、現実の社会に出ても、人に対してバリアを張ることなく、個性を認め合い、たとえば「この人のこういう良さを自分に引き入れれば、自分ももっと良くなるのでは」と考えるようになる。だからラグビーは社会的にも意義のあるスポーツと言えるだろう。


「ラグビー知的観戦のすすめ」 廣瀬俊朗 著(角川新書) より抜粋

 

スポーツ観戦は昔から大好きでした。私が若いころは、やはり野球が一番人気がありました。初めて生で見たプロスポーツも野球でした。小学生の頃に初めて行った後楽園球場は今でも覚えています。東京ドームができる前です…(笑)今では様々なプロスポーツを見ることができます。インターネット配信サービスの充実も後押しして、世界中の様々なスポーツを見ることができます。ラグビーも2019年、2023年とワールドカップに連続で出場したことで人気が上昇しています。先に紹介した文章は、ラグビー元日本代表の廣瀬俊朗さんの著書からの抜粋です。相手に対する「敬意(リスペクト)」と「多様性」という言葉に強く惹かれました。同著の中にはこんな記述もありました。

 

 僕がキャプテンとして12年4月にチームのみんなに言ったのは、「チームのことを好きになってほしい」ということだった。そして「このチームはいいチームだ、と発信しよう」ということだった。ラグビーの細かい部分よりも、自分たちがナショナルチームとしてどういうマインドを持つか、ということを話したのだ。

 ラグビーのスタイルがどうこうではなく、「こういう仲間と一緒に何かを成し遂げたい」「こういう仲間と一緒にラグビーをやりたい」という気持ちになるのだ。



生徒たちには、自分の学級、自分の学年、自分の部活、自分の学校を好きになってほしい。そして自分の所属するチームはいいチームだと発信してほしい。そのために自分がすべきことを考えてほしい。生徒たちだけでなく、先生方一人ひとりにも言いたい。「柏三中を好きになってほしい。柏三中はいい学校だと発信しよう!」

【ラグビー憲章が掲げる5つの根本理念】
1.品位(INTEGRITY)
2.情熱(PASSION)
3.結束(SOLIDARITY)
4.規律(DISCIPLINE)
5.尊重(RESPECT)

 

校庭の花

ビオラやキンギョソウがきれいに咲いています。ツツジもきれいです。用務員さんがいつもきれいに手入れをしてくださっています。2月にはPTAの花壇ボランティアも実施し、その際には用務員さんが講師として花植えの指導をしてくださいました。いつもありがとうございます。

体育祭に向けての準備が始まりました。

今年度の体育祭は6月12日に実施予定です。実行委員会と応援団が組織され、スローガンと色分けが決まりました。生徒総会や修学旅行、林間学校と忙しい日程ですが、当事者意識をもって、自分たちで作り上げてほしいと思います。3年生のリーダーシップに期待します。また昨年度PTAから、暑さ対策としてテントが寄贈されました。4月末ですでに夏日が出ています。熱中症対策として活用させていただきます。ありがとうございました。

 

小さなお客様

入学式に、満開の状態で新入生を迎えてくれた正門の桜も、今はすっかり葉桜となってしまいました。

ハナミズキは紅白ともに開き始めています。

職員玄関の梅の木を見ると、小さなお客様がきています。鶺鴒(セキレイ)が鳴いていました。

CBT(Computer Based Testing))による全国学力学習状況調査

3年生は本日と明日、全国学力学習状況調査を実施します。本日はCBT(Computer Based Testing)で理科を実施しました。CBTとはComputer Based Testingの略語で、文字通りコンピュータを利用して、オンライン上で受験します。これまでの筆記試験に代わる新しい試験モデルです。全国学テでは理科のみの実施となっていますが、日商簿記検定や漢字検定、FP技能検定など、テストセンターで実施されるものが増えてきています。資格取得のためにこれからも利用することがあるかもしれませんね。

令和7年度 校長挨拶

  Smile Diversity Update Challenge!      

 校長の藤崎英明です。柏第三中学校に赴任して,3年目となりました。私事ですが,乙巳の年男,還暦を迎えました。人生節目の年を柏三中で迎えられたこと,とても嬉しく思っています。全力で頑張りますので,どうぞよろしくお願いいたします。

 4月10日,はじめて午後に入学式を実施しました。197名の新入生を迎え,546人の生徒と51人の教職員で令和7年度の柏第三中学校がスタートしました。

 今,日本は大きな転換点を迎えています。社会のしくみ,経済活動,国際政治,科学技術などのあらゆる面において,いままでにない大きな変化が起きているからです。しかも,これからの変化はさらに急激なものになると予想されています。変化を加速している一つの要因が,デジタル化が進んだことによる科学技術の新たな展開です。人工知能(AI)により,必要な情報が必要な時に提供されるようになり,これまでの価値観は大きく転換されつつあります。

 また,現在の日本は,有史以来,初めて人口減少期を迎え,少子高齢化が加速しています。ほかにも,地球温暖化による異常気象や自然災害,経済格差,貧困,世界各地で起きている戦争など,問題は山積しています。これらの「正解のない問題」に「当事者意識」をもって解決に向けて取り組んでいくことが求められています。

 大きな変化の時代は,不安と危機の時代であると同時に,可能性とチャンスの時代でもあります。変化の激しい時代を生き抜くために,私たちは何をすればよいのでしょうか? 私は次の4つのことが大切だと考えています。

①   心身共に健康で,笑顔でいること。       (Smile)

②   様々な人たちの多様性を認め,相手を尊重し,対話し,協働すること。(Diversity)

③   知識をアップデートするために,学び続けること。(Update)

④   これまでの価値にとらわれずに,新しいことに挑戦すること。(Challenge)          

 この4つのキーワードを生徒,教職員とともに目指していきたいと思います。

 保護者の皆様のご支援,ご協力を賜りますよう,よろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

春の空気

ついこの間まで、真冬並みの寒さが続いていたのが嘘のように、春らしい暖かな空気の今日です。花壇のチューリップがとてもきれいに咲き誇っています。正門の桜もほぼ満開ですが、少しだけ蕾も残っているので、入学式までもってくれそうです。

 

 

 

自分のペースで…

都内の桜は満開と報道されていますが、柏三中の桜はまだ3分から4分咲きといったところでしょうか。10日入学式まで持つことを祈っております。正門の桜とテニスコートわきの4本の桜を比べてみても、開花の状況は様々です。早い桜もあれば、ゆっくりな桜もあります。それぞれのペースで、開花していけばいいのです。隣の桜と比べる必要はありません。4月1日から、新しい職員を迎え、新年度の準備を進めてきました。月曜日から子どもたちを迎え、令和7年度がスタートします。子どもたち一人一人が、それぞれのペースで成長していく姿を見守りたいと思います。

 

 

 

柏第三中学校PTAホームページの開設

柏第三中学校PTAのホームページが開設されました。PTA総務役員さんから、すでにシグフィでお知らせ済みですが、学校ホームページにもリンクが貼ってあります。11月6日に柏市民文化会館で実施される合唱コンクールの映像も配信予定です。ぜひご覧ください。

 

 

 

 

 

Let‘s GO-MIHIROI (地域クリーン作戦)

 ボランティア委員会の企画した三中学区クリーン作戦、「Let‘s GO-MIHIROI」が明日実施されます。ボランティア委員の呼びかけに100人を超える生徒が集まりました。学区の柏六小、柏七小と一緒に取り組みます。柏三中学区学校運営協議会とも共同開催となります。お時間があればぜひご参加ください。

おはよう3DAYs

「おはよう3DAYs」という取り組みを覚えている人は、どれくらいいるでしょうか?平成21年度に始まり、柏三中、柏六小、柏七小の学区三校で行うあいさつ運動で、保護者のみならず地域の方々も参加していただきながら続いてきた取り組みです。コロナ禍で中断していましたが、日数を減らしながら三中では再開していました。今年度は学校運営協議会(コミュニティスクール)発足3年目となり、学区の取り組みとして復活させる運びとなりました。3DAYsとありますが、2日間の取り組みから開始します。それぞれの学校の生徒会、児童会、委員会活動を中心とした朝のあいさつ運動に、保護者や地域の方にも参加していただこうというものです。無理のない程度で登校中の子供たちに一声かけて見守りをお願いできればと思います。柏三中では正門と裏門に生活委員会、生徒会総務がたち、あいさつを交わします。どうぞよろしくお願いいたします。

体育祭STAFFポロシャツ!

体育祭の練習が始まりました。柏三中では毎年、体育祭用に職員が着るポロシャツを用意します。今年も家庭科の谷高先生がデザインしてくれました。ジャパンブルーとホットピンクの2色。胸のロゴマークには、柏三中の4つのキーワードSmile Diversity Update Challengeが描かれ、ハートの顔の口元はONE TEAMとデザインされています。そしてこのロゴを横にすると…。K3。谷高先生、素敵なデザインをありがとうございました。

 

 

 

 

令和6年度 校長挨拶

    校長の藤崎英明です。柏第三中学校2年目となりました。よろしくお願いいたします。4月10日、満開の桜のもと

180名の新入生を迎え、554人の生徒と53人の教職員で令和6年度の柏第三中学校がスタートしました。

今年度は、学校教育目標を変更しました。

着任以来、ことあるごとに生徒に伝えてきた4つのキーワードをもとに、目指す生徒像を設定しました。

もちろん、4つのキーワードは掲げ続けていきます。

 

令和6年度も、柏第三中学校は成長し続けていきたいと思います。ご支援、ご協力をお願いいたします。

                                    校長 藤崎 英明

 

学校連絡システムの変更について

 柏市教育委員会より、令和6年度から市内の全小中学校で統一の「学校連絡システム」を導入することが示されました。柏三中では、これまで「つながる連絡」と「すくすくメール」を併用しておりました。また各種アンケートについては「Forms」を活用してまいりました。新しいシステムではこれらが1本化されるイメージです。新しい連絡システムは「sigfy(シグフィー)」という名称で、主な機能として以下があります。

① 欠席,遅刻,早退の連絡

② お便り等の文書の配付

③ アンケート

④ 学校と保護者間での個別連絡機能

⑤ 教育委員会から保護者に向けた一斉連絡及びお便り等の配布

 新システムの導入に伴い、「つながる連絡」及び「すくすくメール」については、令和6年3月31日をもって利用を停止することになります。詳細は追って教育委員会からの通知がくると思います。最初は使い慣れないところもあり、ご不便をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

新年のご挨拶

 新年、明けましておめでとうございます。 ご家庭や地域の皆様にとって健康で、幸多い一年となりますようご祈念申し上げます。また、年明けに石川県を襲った能登半島地震で、大きな被害に遭われた被災者の皆様へ、心よりお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い復興をお祈りいたします。

 昨年中は、保護者や地域の皆様には、本校の教育活動に対しまして多大なるご理解とご協力を賜り、誠に有り難うございました。新年を迎えて教職員一同、気持ちを新たにして昨年以上に頑張っていきたいと思っておりますので、本年もどうぞ よろしくお願いいたします。

  さて、今年2024年の干支は「辰」です。本来の干支は十干と十二支を組み合わせた60種類あり、2024年の正式な干支は十干の「甲」と十二支の「辰」が組み合わさった「甲辰(きのえたつ)」です。甲は十干の最初に出てくるもので、甲冑(かっちゅう)の「甲」の文字から鎧や兜を連想させ、種子が厚い皮に守られて芽を出さない状態や、物事に対して耐え忍ぶ状態を表す文字です。また、生命や物事の始まり、成長も意味します。辰は「振るう」という文字に由来しており、自然万物が振動し、草木が成長して活力が旺盛になる状態を表します。辰は竜(龍)のことでもあり、十二支の中で唯一の空想上の生きものです。東洋で権力・隆盛の象徴として親しまれていた龍は、身近な存在であったことから干支に選ばれたと言われています。厚い殻の中で蓄えたエネルギーを、一気に放出させ、龍のように昇る年にしたいものです。また、辰年にさらなる努力をすることで、成功にスピード感を持って近づけるともいわれています。令和6年の柏第三中学校も、龍のように勢いのある年にしたいですね。

 3年生は、自分の進路選択を見据えながら、最後の中学校生活を充実させてほしいと思っています。1,2年生もそんな3年生の背中を追いつつ、今年度を振り返りながら、4月からの新たな柏第三中学校を創造する準備に入ってください。

  3月の卒業式まで、休みを除くと42日です。修了式までは51日です。一日、この瞬間を大切に、残りの日々を過ごしていきましょう。引き続き保護者、地域の皆様のご理解、ご支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

        

 

柏三中を好きになってほしい!

 僕がキャプテンとして12年4月にチームのみんなに言ったのは、「チームのことを好きになってほしい」ということだった。そして「このチームはいいチームだ、と発信しよう」ということだった。ラグビーの細かい部分よりも、自分たちがナショナルチームとしてどういうマインドを持つか、ということを話したのだ。

ラグビーのスタイルがどうこうではなく、「こういう仲間と一緒に何かを成し遂げたい」「こういう仲間と一緒にラグビーをやりたい」という気持ちになるのだ。

                  「ラグビー知的観戦のすすめ」 廣瀬俊朗 著(角川新書) より抜粋

3年生との校長面接が始まっている。「あなたは柏第三中学校が好きですか」と質問をすると「大好きです」と答える生徒ばかりでうれしくなる。自分の学級、自分の学年、自分の部活、自分の学校を好きになってほしい。そして自分の所属するチームはいいチームだと発信してほしい。そのために自分がすべきことを考えてほしい。生徒たちだけでなく、先生方一人ひとりに言いたい。「柏第三中学校を好きになってほしい。柏第三中学校はいい学校だと発信しよう!」

【ラグビー憲章が掲げる5つの根本理念】
1.品位(INTEGRITY)
2.情熱(PASSION)
3.結束(SOLIDARITY)
4.規律(DISCIPLINE)
5.尊重(RESPECT)

菜の花カレー開店

今日は前期期末テスト1日目。給食がありませんでしたので、菜の花学級がカレーライスを作って、先生方に販売してくれました。なんとお代わり自由で、「カレーは飲み物だ!」と5杯食べた先生もいました。菜の花学級の畑で収穫した空心菜が入っていて、ポークとチキンの2種類があり、とてもおいしくいただきました。ごちそうさまでした。

 

 

情報モラル

 本日(7月13日)、柏市少年補導センターから麻生徹指導主事をお招きして、1,2年生を対象に情報モラル集会を実施しました。5月には全学年を対象に情報モラル集会を実施しておりますが、その後もトラブルが起こったために、夏休みを前に再度レクチャーをしていただきました。インターネットは社会を大きく変革し、今や私たちの生活になくてはならないものとなりました。しかしインターネットの特性・特徴である「匿名性、信憑性、公開性、拡散性、流出性、依存性等」により様々な危険やトラブルに巻き込まれる可能性については、しっかりと理解して使用することが必要です。

 昨日も、芸能人の自殺のニュースが流れましたが、SNSによる誹謗中傷に起因することが予想されています。SNSは人の命を奪う可能性があるのです。被害者にも加害者にもならないために、まずは当事者意識をもって、自分自身をしっかりと振り返り、正しい情報モラルを身に着けてほしいと思います。ご家庭でも、使い方についてぜひ話し合っていただければ幸いです。

学校公開

昨日(7月12日)、一昨日(11日)の二日間、学校公開を実施いたしました。2日間で、延べ202人の保護者の皆様にご参観いただきました。ありがとうございます。皆様から頂いたご感想・ご意見を紹介いたします。

 

〇暑いのがかわいそうだなと感じました。勉強が身にならないかなと。予算もあるのでしょうが何とかしてあげて欲し いです。

〇暑い中、体育館で良く頑張っていると思いました。

〇クラス全体が積極的に授業に参加していて大変良かったです。学校公開の機会を設けていただき、ありがとうございました。

〇英語の授業が充実していて、子供の教育環境の良さを感じました。教室後ろのスペースがもう少しあれば、教室内で参観したかったなと思いました。

〇学校内での我が子の様子が見れて良かった。これだけ暑いと体育館で体育の授業をやっているクラスが心配になりました。

〇補助の先生もいてしっかり授業してくださってる感じでした。

〇子供が苦手だと言っていた教科の授業にあえて行きました。それでも授業中に手を挙げて答えている姿を見る事が出来、頑張っているな、と思いました。また生徒が騒ぐ事なく、静かに授業を進められていて良かったです。

〇先生のご指導のもと。子供達が一生懸命歌っている姿をみて、成長を感じました。とても素晴らしい歌声でした。

〇保健体育の授業を観る機会は少ないので、貴重な参観でした。ありがとうございました。

〇暑い中、先生方の熱心な授業に、子ども達も真面目に取り組んでいる姿に感心しました。なかなか見る機会がない3年間でしたが、2日間、そして一日自由参観という機会を設けていただき、大変有難かったです。

〇グループごとに話し合いや発表、実験する様子、集中して取り組む姿など参観することができて良かったです。〇先生方ともお話することができて、学校の良い雰囲気を感じました。ありがとうございました。

〇体育のマット運動を参観しました。暑い中、頑張っていました。熱中症の心配なく体を動かせるように、冷房設備が欲しいなと改めて思いました。

〇昇降口がきれいに掃除されていたのが印象的だった。子どもの学校での様子が見られてよかった。授業はもう少し楽しく、活発さがあればいいのにな、と思った。グループワークの様子が見られてよかったが、ずっと見学するには飽きてしまうので、次は授業の内容を聞いてからどこを見学するか決めたい。生徒たちは行儀よくしていた。

〇美術の授業と数学の授業を拝見しました。美術の授業はパソコンを見ながらデッサンしている様で、黒板にポスターを貼っていました。書き方のコツだったりを口頭でのアドバイスでは中学生には分かりにくいと思いました。数学の授業は子供達が飽きない様に工夫して個人で考えさせたり、班で考えさせたりしている様子が伺えました。気になった点はロッカーが昔から利用している木のロッカーで、子供達のリュックが入らない所と、パソコンも置き場が無いので、床に立てかけるのも可哀想に感じました。トイレなど設備の古さを感じました。プールも丸見えで目隠しされていないのもびっくりしました。

〇数学は計算式で難しい数字を簡単な数字になおすことで、約分の理解が容易にできました。解説がうまいと生徒の理解が深まりとてもいいと思います。英語はゲームを取り入れながら、短文を自分で考え進めていくので楽しみながら勉強ができていいと思いました。親が授業を見る機会があまりないので、できれば小テストなどは日にちをずらしていただけるとありがたいです。

〇美術の授業。たいへん興味を持ちました。子供達にも考える力と想像力がやしなえるといいなーと思います。

〇英語の授業は、ALTの先生の声が大きく聞き取りやすくてとても良いと思いました。内容ややり方も工夫されていておもしろく楽しく授業を見ることができました。

〇3階のクーラーが効いてなく、とても暑かったです。4階の多目的室は誰もいませんでしたが、クーラーがきいていてとても涼しかったです。

〇初めて体育の参観が出来、楽しくてよかったです。英・社もみんな楽しそうで、いい雰囲気で取り組めているのかな、と感じた。先生方、ありがとうございます。

〇みんな静かに授業を受けていて、逆に親が来る方が集中をとぎれさせてしまうかも、と思うくらい良かったです。

〇学校公開は良い試みだと思います。日にちによって、午前と午後を分けてくれると有難いです。

〇どの学年、どのクラスも真剣に授業に取り組む姿勢に感心させられました。休み時間の廊下も整然としていて驚きました。本日はありがとうございました。"

〇教室入り口に座席表が掲示してあったので、たいへんわかりやすかったです。三年生の教室内はけっこう混み合っているような印象を受けました。すれ違うさいに、2年生は「こんにちはー!」と元気にあいさつしてくれる生徒が多かったように感じます。あいさつしてくれるおかげで、学校全体があかるく感じました。ありがとうございました。

〇暑い中授業を受けるのは大変そうだと感じました。

〇クラス仲良さそうで安心しました。

〇理科 PCを使っての授業に関心した

〇英語の授業を観させていただきました。こちらまで授業に参加しているような気分になるぐらい、楽しい授業でした。授業内容はたくさん工夫されていて、私ももう一度習いたいなーとすら思いました。

〇授業中のクラスの雰囲気が良く、友人関係も見ることができ良かったのですが、教室がとにかく暑すぎて驚きました。

〇短い時間でしたが、出席出来て良かったです

〇中学生の授業参観はあんな感じなのでしょうが、もっと活気あふれた授業が観れればなお良かったなぁと個人的には思いました

〇集中して受けているようでよかった。

 

多くのご感想・ご意見をありがとうございました。また、ご意見等ございましたらいつでもご連絡いただければ幸いです。今後とも柏第三中学校の教育活動にご理解とご協力を賜りますようお願いいたします。

 

 

総合体育大会・コンクール壮行会によせて

 総合体育大会・コンクールがいよいよ迫ってきました。みなさんはこれまで「総体・コンクール」をめざし、ひたむきに努力を積み重ねてきたと思います。みなさんの入場の姿や決意表明を聞いて、みなさんの総体・コンクールに向けた熱い思いを感じました。また応援団を中心に全力で送ったエールから、応援する生徒のみなさんからも強い思いを感じ、嬉しく思いました。私もできる限り会場に足を運び柏三中を応援します。

 

最後の総体・コンクールを迎える3年生のみなさん。みなさんが今意識すべきことは何でしょうか。私も長く運動部の顧問を続けてきましたので、最後の総体で自分のチームの選手たちにかけてきた言葉を君たちに贈りたいと思います。

 

一つ目は「準備」です。最後に勝負を決めるのはどれだけ準備をしてきたか。練習も戦術を練るのも、体を作るためにご飯を食べるのも準備です。試合まで残りわずかとなった今からできる準備は何か。気持ちの準備、心の準備です。時間がないと焦るのではなく、これまでをしっかり振り返り、自分の力を出し切るために心を整えてください。

 

二つ目は「敬意(リスペクト)」です。戦う相手、大会を運営する役員、ジャッジをする審判に対するリスペクトを忘れないでください。相手をやじったり、判定やうまくいかないプレーに対していらだちをぶつけたり、クレームをつけたりするのは恥ずかしい行為です。応援される柏三中であるために、敬意を忘れないでください。

 

三つ目は「感謝」です。皆さんがここまで部活動を続けてくるのには、多くの人たちの支えがあったと思います。それを決して忘れないでください。熱心に指導してくださった顧問の先生、応援してくれた家族、担任の先生、ともに苦しい練習に耐えた仲間たち。君たちを支えてくれたすべての人たちへの感謝を忘れないでください。そして感謝を言葉にしてください。

 

自分の持っている力を十分に発揮して悔いのない戦いをしてください。

目標は勝つこと、入賞することかもしれません。でも目的は、君たち一人一人の成長です。結果はどうあれ、最後の試合が終わったあとは、胸を張って学校に戻ってきてください。

 

私は柏第三中学校を心から応援しています。

 

 

一年一組 せんせい あのね

とても素敵な絵本に出会いました。小学生のこどもたちのつぶやきをひろって作られた絵本です。

やさしくて、あたたかくて、時にシビアで、ドキッとさせられるものもありました。自己責任という言葉のもとで

排除や不寛容が当たり前になっている大人に聞かせたい言葉です。

 

 

ありときりぎりす  あかだ はやと

 

どうとくのじかんに

きりぎりすとありのはなしをしてくれました

もしぼくがありだったら

なつのあいだにいっしょうけんめいに

バイオリンをひいているきりぎりすに

「あそんでばかりいないで

ちょっとははたらいたらどうですか

 ふゆはさむいから たべものがなかったら

こごえてしんでしまうよ」といって

いっしょうけんめいにはたらきます

ふゆになって

きりぎりすがあなの上にきて

「いれて」っていったらいれてあげます

だってずうっとそとにいたらしんでしまうもん

「いれてあげるけど

こんどのなつにはちゃんとはたらきよ」といって

はるまでとめてあげます

 

一年一組 せんせい あのね こどものつぶやきセレクション 

選者 鹿島和夫 画家 ヨシタケシンスケ 理論社より

 

前期中間テスト

 

 今日は前期中間テストの2日目です。いつもと違って、廊下はしんと静まり返り、テストの緊張感が伝わってきます。テストの意義について確認しましょう。テストとは日本語にすると試験とか検査となります。つまり現時点での学習の到達度を検査しているわけです。病院の検査に置き換えてみましょう。病院で検査をするのは何のためですか?検査で病気が見つかったら治療をするためですよね。学校の試験も同様に、できなかった問題をできるようにやり直すことが重要だということです。テストは終わってからのほうが大切というのはそういう意味です。病気や虫歯をそのままにしておいたら検査の意味はないですよね。トライ&エラーを繰り返すことで本当の実力が身につくのです。3年生は来週実力テストもあります。弱点克服のためにテストが終わってからの時間を大切にしてください。

令和5年度 第52回 体育祭 校長あいさつ

 おはようございます。この素晴らしい青空のもと、柏第三中学校体育祭を実施できることをうれしく思います。今日まで練習や準備でリーダーシップを発揮してくれた実行委員、応援係のみなさんに心から感謝します。

「百花繚乱 絆・勝利・貢献」のスローガンのもとに実施される今年の体育祭は、52回目の開催となります。第1回は昭和47年9月18日に開催されています。以来、昭和、平成、令和と学校の歴史と伝統を重ねながら、52回目の体育祭を迎えました。新たな時代を駆け抜けるために、新しい風を吹かせてください。

 

 みなさん一人一人は、選手であると同時に、体育祭を支える競技役員であり、大会を盛り上げるサポーターでもあります。仲間を思いやるメンバーシップを大切にし、体育祭への思いを込めて活動すれば、見る人に感動を与えると同時に皆さんも感動を味わうことができるはずです。

何より安全と健康に最大限に留意をして全力で競技に取り組んでください。

 

 おわりに朝早くから応援に駆けつけてくださいました地域の皆様、保護者の皆様、ありがとうございます。私たち生徒及び教職員一同は力を合わせて今日の体育祭に臨みますので、温かいご声援をお願いいたします。

 なお皆様も熱中症対策をしながらのご参観をお願いいたします。本部テントには養護教諭もおりますので何かありましたら遠慮なくご相談ください。

それでは生徒のみなさん、怪我無く安全に、思い切り楽しんでください

生徒総会によせて ~リーダーシップとメンバーシップ~

 柏第三中学校生徒のみなさん、生徒総会の開催、おめでとうございます。この生徒総会は、昨年度の決算報告と今年度の予算案、活動計画案を全校生徒が意見を出し合い、最終的に承認するものです。つまり、生徒会総務を中心とした、各委員会や各部活動のリーダーのみなさんによる、「今年度の柏第三中学校は、こんな学校にしていきたい」という決意表明(リーダーシップ)を受けて、「私たち生徒全員で、それを支えていきます」という意思表示(メンバーシップ)を確認する場です。みなさんが読んでいるこの資料(議案書)はこれから1年間の柏第三中学校を創っていくための設計図になるわけです。設計図はながめているだけでは意味がありません。設計図に沿って日々の生活を作り上げていくことが重要です。生徒総会で確認された今後の柏第三中学校の目指す姿を実現するために、みなさん一人ひとりが、当事者意識をもって日々の生活を送ることを期待しています。

たたき込まれた「美学」改めた

たたき込まれた 「美学」改めた

高校時代、「休まない美学」をたたき込まれた。 始業前に部活の朝練。昼休みはグラウンド 整備。 放課後は自主練習。 引退 翌日から、お弁当を食べる間も電車の中でも受験勉強。 それらが当たり前の環境で、疑問は なかった。

「他が休んでる時に新人が休んでどうする。 差を埋めるために働け」。 社会人になっても、 上司の言葉を真に受け、走り続けた。3年後、 心が折れた。 何に対しても力が入らず、辞職。 「ぼちぼち行こう。 どうせ最後は墓地だっぺ」。 旅行で出会ったおじいちゃんのダジャレに 笑う余裕はなかった。

やがて起業。 軌道に乗せるまで必死に働いたが、ふと「ぼちぼち行こうかな」 と週休3日 に。余白の大切さに気づいたのだ。心が穏やかに、体が健康的になる。 すると、 仕事が楽し い。 ささいな幸せを感じられる。 稼働日を減らしたのに売り上げは上がった。

休憩しよう。 寝よう。 空を見上げよう。 余白で心身を整える。 「休む美学」。 高校時代の自分にも教えてあげたい。

学習塾経営 高橋惇(兵庫県33)

(朝日新聞 2023.5.14 「声Voice オピニオン & フォーラム」)

教頭先生が日報で紹介してくれた記事です。私たち昭和生まれの50代は、「24時間戦えますか?」に代表されるように、まさに休まないことが美学であることが当たり前の時代でした。もしかしたら学校にはまだその認知バイアスが残っているのかもしれません。先生方の献身的な仕事ぶりには頭が下がる思いですが、介護や子育て等様々な事情を抱えている一人一人の先生方が、心身ともに健康で、笑顔で子どもたちの前に立つことができるように、時にはゆっくりと休むことができるような心理的柔軟性を大切にしたいものです。

 

西光院

地域にある西光院にご挨拶に伺いました。御住職から江戸時代からのお寺の由緒や、三匹獅子舞についてのご説明をいただき、御本尊も見学させていただきました。御住職のお話で俳人の小林一茶が、西光院の前を歩いたのではないかというお話があり、大変興味深く伺いました。このあと地域学習で子どもたちも見学させていただきます。よろしくおねがいいたします。

 

篠籠田村より呼塚村に

市域を通った一茶が、いつもその地域のことを書き留めているわけではなく、むしろその記録は大変少ない。その少ない中から、興味をひかれるものをいくつか挙げてみよう。まずは「享保句帖」の享和三年(1803年)10月1日の場合である。

一日 晴

小金領篠籠田村より呼塚村に出る。流山より我孫子迄三里。

「霜どけやとらまる枝は茨也」 ※霜のとけた泥んこ道で足を滑らせて、枝をつかんだらとげのある茨だった

流山から布川(現在の茨城県利根町)へと向かう一茶で、いうまでもなく現在の柏市、我孫子市を通って行く。コースは篠籠田から呼塚へで、途中は霜どけの泥んこ道。道路沿いの畑の所有者は悪路を避ける通行者に侵入され、畑が踏み荒らされるのを嫌って、それを防ぐため、わざととげのある植物「茨」を道路際に植えたりする。 

柏市史 より 抜粋 

 

 

 

     

「敬意」と「感謝」

4月中旬から各部活動が春の大会に臨んでいます。私もできる限り応援に駆け付けましたが、各会場で生き生きと活動する生徒たちの姿を見ることができました。さわやかな挨拶をしてくれる生徒や、試合の翌日に校長室まで「応援ありがとうございました。」と報告に来てくれる部もあり、とても嬉しく思いました。

大会ですから当然勝ち負けがあります。勝てばうれしいし、負ければ悔しい。でも勝敗以上に生徒たちに学んでほしいことがあります。それは「敬意」と「感謝」ということです。

試合ができるのは、相手のチームがあるからなのは言うまでもありません。また大会を運営する競技役員、試合をつかさどる審判がいてはじめて試合が成立します。また団体種目であれば、ともに戦う仲間がいなければ試合に参加することはできません。自分以外の周りの人々に「敬意」をもって接してほしいと思います。相手に対する「敬意」は挨拶や言葉使い、立ち居振る舞いに表れます。また、試合に出る選手たちを支えてくださるご家庭のご理解、ご協力があって初めて部活動は成立します。大会会場でも多くの保護者の方々とお会いしました。担任の先生が応援に来てくれている姿も見ました。自分たちを支えてくれているすべての人たちに「感謝」の気持ちを持ってほしいと思います。信頼され、応援される柏第三中学校を目指したいですね。

 

柏第三中学校 部活動の4つの『あ』


 ・あいさつ
 ・安全
 ・後始末(整理整頓)
 ・ありがとう(感謝)

ぼく モグラ キツネ 馬

おおきくなったらなにになりたい?モグラにきかれたので、ぼくはこたえた。

やさしくなりたい

 

成功するって、どういうことかな?

ぼくがたずねると、モグラはこたえた。

 

そりゃあ、だれかを

すきになることだよ

 

いちばんの時間のむだってなんだとおもう?

じぶんをだれかとくらべることだね

 

なにかがおきたときにどうふるまうか。

それこそが、オイラたちに

あたえられている

さいこうのじゆうってもんさ

 

じぶんにやさしくすることが、

いちばんのやさしさなんだ

モグラはいった。

 

やさしくされるのをまつんじゃなくて、じぶんにやさしくなればいいのさ

 

いちばんゆるすのがむずかしいあいては、

じぶんなんだから

 

いままでにあなたがいったなかで、いちばんゆうかんなことばは?ぼくがたずねると、

馬はこたえた。

 

たすけて

 

いちばんつよかったのはいつ?

弱さをみせることができたとき

 

『ぼく モグラ キツネ 馬』 チャーリー・マッケンジー 著 川村元気 訳 飛鳥新社 より抜粋

 

ひとことひとことが胸に刺さる本です。ぜひ読んでみてください。

 

整理整頓は心の掃除に通じる

 ドイツには「整理整頓は、人生の半分である」ということわざがある。日ごろから整理整頓を心がけていればそれが、生活や仕事に規律や秩序をもたらす。だから整理整頓は人生の半分と言えるくらい大切なんだ、という意味だ。このことわざに僕も賛成だ。試合に負けた日などは、何もしたくなくなって、部屋が散らかってしまうときがある。あの場面でああすれば良かったという未練や悔しさが消えず、自分の心の中が散らかってしまっているのかもしれない。そんな時こそ整理整頓を面倒くさがらなければ、同時に心の中も掃除されて、気分が晴れやかになる。

(中略)

 朝起きたら簡単にベッドメイキングする。本は乱れていたら整理する。ダイニングテーブルの上には物が散らかっていないようにする。ただあまり整理に気を使いすぎると精神的に負担になるので、100点満点で言えば80点くらいの清潔感を保つようにしている。 きれいになった部屋を見たら、誰だって心が落ち着く。僕は心がモヤモヤしたときこそ、身体を動かして整理整頓をしている。心の掃除もかねて。


 『心を整える』 長谷部誠 著 幻冬舎 より 抜粋

 仕事が重なって忙しくなるとデスク周りが乱れる。その結果、使いたい資料が見つからなかったり、イライラしてミスを繰り返してしまうことがある。逆に、デスクや棚を整理していると、探していたものがふと見つかったり、新しいアイディアがひらめいたりする。忙しければ忙しい時ほど、デスクの整理整頓を心がけ、心を整えたいものだ。

活用する力

 ヒンディー語に「Jugaad(ジュガール)」という言葉があります。日本語には該当する言葉がないので翻訳するのが難しいのですが、「最低限の道具や材料でどうにかして問題を解決すること」というような意味があります。

 フランス語にも「Bricolage(ブリコラージュ)」という言葉があって、「ありあわせの材料や持ち合わせた道具で現状を切り抜けること」というような意味です。もともとは「取り繕う」「誤魔化す」といったニュアンスがあったのですが、フランスの文化人類学者クロード・レヴィ=ストロースがブリコラージュには「創造性」や「機智」が必要で、それらは人類が古代から持っていた知の在り方であると紹介したことから、ポジティブな意味で使われるようになりました。

 この、自分が知っていることを活用する力こそ、「生きる力」の本質なのではないでしょうか。これはブルーム・タキソノミーの「適応」「分析」「総合」「評価」に対応します。もちろんベースとなりツールとなる知識や技術を習得していくことは基本なのですが、大事なのは、それを問題解決の手段にできること、それぞれの現場で活用できることのはずです。知らない・できないからあきらめる、というようなことがないようにするのがこれからの教育の中心課題だと言えます。

 

         『先生、この「問題」教えられますか?教育改革時代の学びの教科書』

                         石川一郎・矢萩邦彦 共著 洋泉社 より抜粋

 

「ありあわせの材料や持ち合わせた道具で現状を切り抜ける」ためには、持っている材料や道具は多いに越したことはないはずです。学校で学んだり経験したりすることは必ず役に立ちます。というより、自分が今現在持っている知識や経験をどう生かすのかということが重要になるわけです。つまり、一番よくない姿勢としていえることは「これはやっても意味がない」とか「受験に出ない」とか、今の価値観で学びを止めてしまうことだと思います。学び続けることで多くの材料や道具を手に入れることができるのだと思います。

「豊四季台さんあいひろば」ボランティアの募集ですI

「豊四季台さんあいひろば」を知っていますか?柏三中のすぐ隣の豊四季台近隣センターで毎月実施されているイベントです。赤ちゃんから高齢者まで楽しくすごせる居場所づくりとして、ダンス教室や、ボッチャ、卓球、将棋、折り紙、工作、紙芝居など、様々な活動が行われています。小学生の参加が多いので、一緒に遊んでくれる中学生に参加してほしいと連絡をいただきました。もし時間のある三中生はボランティアとして参加してみませんか?

場所 豊四季台近隣センター体育館

日時 5月20日(土)13時~14時45分 

   6月17日(土)13時~14時45分

 

友だちとはどういう人のことか?

 なにをするにも誰かさんといっしょにやるのが好きなタイプの人は友だちができやすい。友だちができにくいという人は、基本的に一人でやるタイプの人です。友だちを作りたいと思うことそのことについても一人でやるのです。ひとりで考えるのですね。いっしょにやりたいタイプの人は、友だちを作るにもだれかといっしょにやるわけです。つまり作る前から友だちがいるというわけです。誰かといっしょにやっていると、気づいたら友だちになっていたなんてこと、よくあることです。友だちの自然発生です。友だちとは自然発生です。できないから作るといった代物ではありません。できてしまうようなものだと言ったほうがよいかもしれません。なぜなら友だちというものは、いるから楽しいし、いるから豊かだ、いるから寂しくないといった側面もありますが、同時にいるから苦労する、いるから頭にくる、いるからいらいらする、などということもあるのです。そんな奴らは友だちじゃないといっても友だちなのです。何しろ自然発生するものですから。友だちができない、友達がほしいと悩む人は、友だちというもののいい面だけを求めすぎている傾向があります。自分が好むような友だちが欲しいと無理な注文をしているキライがあります。そううまくはゆきません。苦労もいらいらも覚悟の上で誰かといっしょにしたいということが少しはっきりすると、友だちは自然発生します。そして苦労します。


「じょうぶな頭とかしこい体になるために」 五味太郎 著 ブロンズ新社 より抜粋


 最初の集会で、生徒たちに「人はそもそも仲良くすることが難しい」という話をしました。だから「自分と違う考えを認められるように努力してほしい、多様性を認められるようになってほしい」と伝えました。また最低限のルールとして「命と人権を大切にすること。差別をしてはいけないこと」を意識してほしいと伝えました。相手を嫌だなと思う心、差別をする心を完全に消し去ることはできないかもしれません。大人だってできないでしょう。でも意識をすれば差別をしないことは誰でもできるはずです。意識をすればいじめはなくせるのです。無理に仲良くする必要はないのです。相手に対する思いやりを持つのと同じくらい、自分自身も大切にしてほしいのです。お互いに尊重しあうこと、つまり多様性を認められるようになってほしいと願っています。そのためにはメタ認知が必要です。メタ認知についてはこれからも子どもたちに話をしていきたいと思います。

令和5年度 第52回 入学式 校長式辞

「式辞」

 例年になく早い開花となった三中の桜の花は、もうすっかり葉ざくらとなり、木々の緑があざやかな季節となりました。本日、保護者の皆様にご列席をいただき、令和5年度第52回入学式ができますことに、深く感謝申し上げます。

 169名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。そしてようこそ柏第三中学校へ。君たちの入学を私たち教職員一同、心より歓迎します。そして、皆さんを後ろから見守ってくれている三年生、式には参加していませんが二年生の先輩たちも皆さんと会えるのを心待ちにしていました。やさしく、頼りになる先輩ばかりです。どうか安心して登校してきてください。

  さて、約三年にわたる、新型コロナウイルス感染症の拡大による世の中の混乱もようやく出口が見えてきたようです。この三年間は「答えのない課題」にどう立ち向かえばよいのかという、試行錯誤の繰り返しでした。きっとこれからも、皆さんが歩んでいく世界は、様々な変化が起こることが予想されます。私たちは変化を続ける社会をどう捉え、どのように向き合うべきなのでしょうか?一つは変化に対応することであり、もう一つは変化の中から新しい価値を生み出すことです。そのために私たちは何をするべきなのでしょうか。私は大切なことが四つあると考えます。

 まず一つ目は、 心身共に健康で,笑顔でいること。

二つ目は、 様々な人たちの多様性を認め,相手を尊重し,対話し,協働すること。

三つ目は、 知識をアップデートするために,学び続けること。

四つ目は、 これまでの価値にとらわれずに,新しいことに挑戦すること。

  みなさんに身に着けてほしい本当の力、それは人と比べるものではなく、むしろ自分の持つ強みを生かしながら、様々な立場の人々と協力して、問題を解決していくことができる力だと考えます。

より良い未来を作るために、笑顔を忘れず、多様性を認め、謙虚に学び続け、勇気をもって新しいことに挑戦してください。

 保護者の皆様、本日はお子様のご入学まことにおめでとうございます。大切なお子様をお預かりいたします。今後三年間、皆様のご期待に応えるべく私ども教職員一同、誠心誠意全力を尽くして教育する所存です。中学校三年間は心も体も大きく成長する時期であるがゆえに、悩みも多い時期です。特に、気になる点や相談等がありましたら、ご遠慮なく申し出てくださるようお願い申し上げます。お子様の自立と成長を共通の願いとして、ご支援・ご協力を賜りますようお願いし、式辞といたします。

 

                         令和5年4月11日 柏市立柏第三中学校 校長 藤崎英明

令和5年度 校長あいさつ

信頼され,応援される柏第三中学校を目指して!

                                           校長 藤 崎 英 明

 

 今年度,校長として着任しました,藤崎英明と申します。よろしくお願いいたします。

 さて、3年にわたる、新型コロナウイルス感染拡大もようやく出口が見えてきました。今回の新型コロナウイルス感染症の拡大による世の中の混乱から私たちは何を学べばよいのでしょうか。当たり前に続くと思っていた日常が突然変わってしまう、あるいは消えてなくなってしまう。それも個人の事情ではなく、国や社会の事情で変わってしまうことがあるのだという事実を、私たちは知らされました。こうすれば大丈夫だという「正解」はだれもわかっていませんでした。「答えのない課題」にどう立ち向かえばよいのか。わたしたち大人も含めてすべての人に突き付けられた大きな課題でした。

   アフターコロナの新しい時代、それはどんな時代なのでしょうか。今,人類社会は大きな転換点を迎えています。社会制度,経済活動,国際政治,科学技術などのあらゆる面において,かつてない大きな変化が起きているからです。しかも,これからの変化はさらに短い時間の中で起こり,急激なものになることは間違いありません。変化を加速している一つの要因が,デジタル化の浸透による科学技術の新たな展開です。ChatGPTに代表されるAIの急激な進歩により,必要な情報が必要な時に提供されるようになり,あまりの普及スピードを懸念する声さえ上がっています。

 大きな変化の時代は,不安と危機の時代であると同時に,可能性とチャンスの時代でもあります。変化の激しい時代を,私たちはどう生き抜いていけばよいのでしょうか?私は次の4つのことが大切だと考えています。

 

①   心身共に健康で,笑顔でいること。                (Smile)

②   様々な人たちの多様性を認め,相手を尊重し,対話し,協働すること。(Diversity)

③   知識をアップデートするために,学び続けること。         (Update)

④   これまでの価値にとらわれずに,新しいことに挑戦すること。    (Challenge)

 

この4つのキーワードとこれまで掲げてきた「自立と貢献」を生徒、教職員とともに目指していきたいと思います。
 さあ,新年度が始まります。気持ちも新たに,共に成長していきましょう。

「信頼され,応援される柏第三中学校を目指して!」