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一年一組 せんせい あのね
とても素敵な絵本に出会いました。小学生のこどもたちのつぶやきをひろって作られた絵本です。
やさしくて、あたたかくて、時にシビアで、ドキッとさせられるものもありました。自己責任という言葉のもとで
排除や不寛容が当たり前になっている大人に聞かせたい言葉です。
ありときりぎりす あかだ はやと
どうとくのじかんに
きりぎりすとありのはなしをしてくれました
もしぼくがありだったら
なつのあいだにいっしょうけんめいに
バイオリンをひいているきりぎりすに
「あそんでばかりいないで
ちょっとははたらいたらどうですか
ふゆはさむいから たべものがなかったら
こごえてしんでしまうよ」といって
いっしょうけんめいにはたらきます
ふゆになって
きりぎりすがあなの上にきて
「いれて」っていったらいれてあげます
だってずうっとそとにいたらしんでしまうもん
「いれてあげるけど
こんどのなつにはちゃんとはたらきよ」といって
はるまでとめてあげます
一年一組 せんせい あのね こどものつぶやきセレクション
選者 鹿島和夫 画家 ヨシタケシンスケ 理論社より