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校長雑感ブログ

7月9日(木)いじめ防止授業(1学年)

〇昨日の久しぶりの夏空に刺激されたのか、今朝、自宅庭先のアサガオが一輪見事に咲いていました。そのきれいな紫の花に、力強い生命力を感じました。今日はさらに暑くなる予報が出ていて、プール実習のプールサイドでの熱中症に留意が必要です。

〇昨日の1~3校時、スタンドバイ株式会社の阿部南先生をお迎えして、「リフレーミング・リスタートを学ぶ授業」を1学年3クラスで実施しました。リフレーミング(Reframing)とは、「とらえ直す」ことで、リスタート(Restart)とは、「やりなおす」ことを意味します。この授業のねらいは、「1 嫌なこと・困ったことが起きた時、そのまま受け入れるのではなく、考え直してみる」「2 考え直してみると、今までの【見え方】が変わって、ストレスも乗り越えられる」などを生徒たちに学んでもらうことでした。

〇まず生徒たちは各自のタブレット端末を使い、ゲームをします。そのゲームの目的は、「ストレスをモンスターに見立てて、そのストレスを上手く跳ね返していく」ことです。そしてそのストレスを次の4つのタイプに設定しています。

①過去➡自分のミスでチームが負けてしまった。その時を思い出して、悔しさが止まらない様子。

②未来➡来週にひかえた大事な発表の準備中、カレンダーの「発表」という文字を見て、不安がこみあげている様子。

③自分➡周囲がお話などで盛り上がっている休み時間。自信が持てず、周りに入れなくて、机で顔をふせている様子。

④相手➡返されたテストの点数を、隣の席の優秀な子を気にしたり、SNSでキラキラしている子を思い出して比べている様子。

〇そしてそのストレスタイプやゲーム中の攻略アイテムには、モンスター名が付けられています。

過去タイプ→ドーセ・ドラゴンとコンフォート・トータル

未来タイプ→ファン・スライムとレジリエンス・バード

自分タイプ→オンリー・ドールとアクセプト・フェアリー

相手タイプ→プレッシャー・オーガとバウンダリー・ハンター

〇次にその4つのストレスタイプは、自分にとってどの順番でストレス度が高いかを考えます。その選んだストレスの順番に、ゲームの中にあるストレスを攻略する4つの選択肢を選んでいくと、自動的に得点が与えられます。そして一番ストレスの高いゲームの点数と一番ストレスの低いゲームの点数を並べます。すると次の4つのパターンのどれかに自分が当てはまりまることを確認します。

パターン1:前向きに考えるのが得意

パターン2:後ろ向きに考えてしまいがち

パターン3:案外苦手と思っているだけかも

パターン4:1番多いのがこのパターン

〇結果的には、パターン1となった生徒がリフレーミング上手と判定できますが、大抵の生徒はパターン4になります。そしてゲームで出てきた各ストレスを解消するのに「効果がない考え」と「効果がある考え」に分けて、比較します。これがリフレーミングの要点です。

【過去タイプ】

後悔する、あきらめる⇔過ぎたことは気にしない、ゆっくり休む

【未来タイプ】

あせる、考えすぎる⇔できることに集中する、良くなると思う

【自分タイプ】

自分のせいにする、否定する⇔みんな個性がある、自分は世界で1人

【相手タイプ】

何かと比べる、周りを気にする⇔比べない、自分は自分で相手は相手

〇最後に2つの場面を想定し、リフレーミングを練習しました。

(その1)放課後、友だちが同級生にカバンを投げつけられ、何か一方的に言われている場面を目撃した。「これをチクるって、良くないよな・・」➡「誰かに相談したら困っている人を助けられるかも」

(その2)SNSの会話アプリで数人の友だちとやりとりしていたら、ある日突然全く返信がなくなった。「私ってハブられているのかも?」➡「きっとみんな忙しいだけかもしれない」

〇柏市では毎年この時期に、全中学校1年生を対象として、いじめ防止授業を実施しています。一昨年や昨年に受けた3年生や2年生の内容からバージョンアップしていて、特に心理学の視点から中学生の心情や興味に沿ったプログラムになっていました。

〇本校には近隣の複数の小学校から新入生があり、4月からの学校生活を一緒に送っています。この3カ月は、まだお互いに相手の様子を観察することも多かったと思いますが、そろそろ本音を言い合う時期になります。どのクラスの生徒も真剣に取り組んでいましたが、この授業をこれからの生活に役に立ててもらいたいです。

〇柏市では全中学生に、STANDBYアプリの活用をすすめています。STANDBYでは、報告・相談者はスマートフォンやタブレットのSTANDBYアプリから、専門の相談員に「自分はいじめを受けている」「クラス内でいじめをみかけた」等を匿名で報告・相談することができます。匿名のため電話やメールよりもハードルが低く、いじめ等の早期発見、早期対応やより風通しのよい学校づくりに活用できます。

〇スタンドバイ株式会社代表取締役の谷山大三郎氏は、私が以前に市教委に勤務していたときにも一緒に仕事をさせてもらったので、よく知っています。スタンドバイ株式会社のHPに掲載されている谷山氏のメッセージを引用します。

「『助けたいとき、助けてほしいとき、いつでもどこでも報告・相談できる環境をつくる』、これがスタンドバイ株式会社のビジョンです。私は幼少期いじめを受けていました。また友人がいじめを受けているのを見かけても自分がいじめの対象になることを恐れて何も言えなかったことがありました。社会人になった後に仕事がうまくいかず、会社を長期で休む経験もしました。過去の自分に対する悔しさや情けなさが原体験となり、同じような思いをする児童や生徒、社会人を一人でも減らしたいと思い、スタンドバイ株式会社を立上げました。そしてビジョン実現のために、いじめに関する様々なテーマを扱った授業開発及び授業実践、企業向けの研修、友人や自分を助けたいと思ったとき、環境を変えたいと思ったときに信頼できる人にいつでも報告・相談ができるプラットフォーム【STANDBY】の普及に取り組んでおります。おかげさまでたくさんの方に支えられ、年間10万人以上の方に活用いただくまでになりました。今後もさらに発展し、誰もが心理的安心を感じて毎日を過ごせる、悩みや不安を抱いたときに信頼できる人に相談できる、仲間のため自分のために今いる環境をよくしたいと思ったとき行動できる、そして一人一人が自分らしく生きられる社会を目指し、活動を行ってまいります。」

須藤昌英