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校長雑感ブログ
5月19日(月)1学年理科
〇1学年の理科は第2分野の「生物」を学習しています。理科室で本物の教材を使用して学ぶことで、生物全体のイメージを持たせるようにしています。
〇中学校学習指導要領理科編には、次のような詳細が示されています。「身近な生物についての観察,実験などを通して,いろいろな生物の共通点と相違点に着目しながら,それらの観察,実験などに関する技能を身に付けたり、生物を分類するための観点や基準を見いだして表現したりすることができるように指導する。」
〇植物や動物は身近な題材ですので、自然科学に興味や関心をもつ入口になってもらいたいです。
須藤昌英
5月15日(木)16日(金) 出張中
〇16日は、文部科学省の各課の課長から国教育に関する政策や予算などの説明がありました。特に次期の学習指導要領の方向性を、直接担当の課長から聞けたのが参考になりました。持ち帰り学校運営に活かしたいと思います。
〇本日と明日、全日本中学校校長会総会に参加するため、東京の代々木にある国立オリンピックセンター記念青少年総合センターへ行っております。そのためブログはお休みさせていただきます。
5月14日(水)課題解決型授業と1学年音楽
〇本日より授業の様子を1時間の流れがイメージできるように、ポイントだけを押さえ4コマで伝えていきます。4コマはいわゆる「起・承・転・結」で、別の言葉で表現すると「見出す、広げる、深める、まとめあげる」です。
〇「見出す」の段階ではその授業の課題を把握し、1時間の見通しを持たせることを大切にします。ゴールはどこかをイメージし、主体的に授業に参加させるようにします。
〇「広げる」では、まず与えられた課題に対して自分で考えたり調べたりすることをさせます。つまり課題に対して「当事者意識」をもたせ、試行錯誤を通して自分なりの答えをもつようにします。
〇「深める」では、自分の考えと友達との考えを出し合う交流や対話をさせます。このことによりそれぞれの考えの違いや共通点が明確になり、いろいろな角度から課題を見つめることができます。
〇「まとめ上げる」では、1時間の授業でわかったこと、自分の考えが最初と最後ではどう変わったかの振り返り、さらに次時にはどのようなことを学ぶのかのイメージをもたせます。
〇教科ごとに身につけさせたい資質能力や学習内容は異なりますが、上記の4ステップはすべての授業で共通です。来月の2日~5日までの学校公開における授業参観でも、起承転結の流れを意識して参観して頂くと、担当教師のねらいがわかってくると思います。
〇昨日は1学年の音楽を参観しました。私は生徒になったつもりで、生徒の表情の変化やつぶやきを拾いました。長年の癖でどうしても教員の立場で授業をみることが多いですが、あえて生徒の学びの視点に立つことで、その授業の本当の姿がみえてきます。
須藤昌英
5月13日(火)「主体性をもつ」について
〇これまでの40年近い教員人生を振り返ると、中学生にとって「自ら主体性をもつ」ことは最重要な成長課題であると感じています。大きな可能性を秘めている彼らにとって、挑戦したことにたとえ失敗したとしても、その失敗を通して次への意欲を高めていくことが大切です。
〇そもそも人間は、例えれば「紙切れ一枚でも他人から持たされて持っていると思うと重たく感じる」ものです。ところがこれが「家族や信頼できる人の為に持つ荷物となると、どんなに重たい荷物でも軽々と持っていける」となるのではないでしょうか?要するにある行動をするのに、どんな意識をもって取り組むかによって、まったく別の感情をもつことになります。
〇この雑感ブログも、人に言われたから仕方なく、意識として「やらされてやる」となれば苦痛しかありません。「なぜ学校の様子を毎日伝える必要があるのか?」「果たしてどれくらいの人がこれを読んでいるのか?」などと心の中で毎日逡巡し、だんだんとやる気が失せていくと思います。
〇ただ単純に「学校の様子や生徒の成長面を校長の視線から綴っていこう」とだけ意識していれば、見たことや聞いたことをそのまま伝えるだけですので、そんなに負担には感じません。これもある意味「主体性をもってやっていくこと」であり、それによって少なくとも苦痛にはならないことをのぞみつつ、片意地はらずに続けていけます。
〇これまで東京都の公立中学校校長や横浜創英中学・高等学校の校長を歴任し、現在も執筆活動を続けている工藤勇一氏は、著書の中で、次の指摘をされています。引用させてもらいます。
「学校の最上位の目的が『子どもたちに社会で生きていく力を見につけてもらうこと』であり、3つの資質「自律」「尊重」「創造」を育てていくに当たって、もっとも重要なのが、Agency(当事者意識)である。当事者意識をもった子どもたちが社会で出ていくことで、幸福な社会が実現される。しかし、日本の子どもの当事者意識の低さ(これは大人も同様)は、極端な受け身の思考回路となり、『社会や国の未来も自分の幸せも、周囲の誰かがどうにかしてくれるはずだ』『問題が発生したり自分が不幸になったりしたら、それは周囲の大人のせいだ』となってしまう。教育を含め、日本の社会全体がサービス産業化し、大人は子どもに手をかけすぎている面がある。そのことで、子どもによる自己決定の機会がなく、自分で考えたり新しいことに挑戦したりする姿勢が育たない。サービスを過剰に与えられた子どもは、「より良いサービス」を求め、「サービスの質」に不満をもち、『あの先生の授業は教え方が悪い』『あの担任のせいでうちのクラスはまとまらない』と人に原因をなすりつけていく。最も心配なのは、自律できない→自分のことが嫌い(劣等感が強い)→他人を尊重できないの構図ができあがり、社会性どころか自己肯定感まで下げてしまう。」
〇いかかでしょうか?日本人がよかれと思い子どもへ教育してきた負の一面を厳しく指摘されています。学校の本当の役割や子どもの「自律・自立・自主性」を伸ばすためには、何が必要で何が不要なのか?これまでも考え続けてきましたが、校長として今日一日もう一度再考してみたいと思います。
須藤昌英
5月12日(月)「関心・感心・貫心」
〇土曜日までの修学旅行を終え、今日は3年生は代休です。修学旅行のしおりに私から次の言葉を掲載しました。
●これまで皆さんが懸命に準備を進めてきた令和7年度修学旅行が今、始まろうとしています。この校外学習の舞台は、かつて日本の中心として栄え、多くの寺社仏閣、国宝、重要文化財、伝統文化や美しい風景を今に伝える奈良・京都です。古都の「自然」「風物」「人情」等が醸し出す「雰囲気や情緒」は、他の地方では感じ取ることのできない独特なものです。私たち日本人の心がそこに凝縮されているようにも思えます。ぜひ皆さんの若い感性で伝統的な日本文化を感じとって下さい。きっと新しい発見の連続だと思います。また事前学習で得た知識等を古都でのフィールドワーク(知識と体験をつなぎあわせる)を通して、「生きて働く知識」に変化させて下さい。「古いものの中に新しさを見出していく感覚」を身に付けることは、品のある大人になる条件ともいえます。この2泊3日の行程は、3学年の生徒とそれをサポートする先生方との団体行動が中心です。思いやりを持ち、各自の責任を果たしながら交流を深めましょう。旅の忘れがたい思い出として、友達や先生方とのふれあいも多くあります。寝食を共にし、学校生活では気づけなかったお互いのよい面を見つけあい、そして語り合って下さい。最後にこの修学旅行を実りあるものにするために、尽力してきた実行委員会の皆さん、本当にご苦労さまです。本番もどうぞよろしくお願いします。「土中生としての誇り」を胸に、さあ出発しましょう。
〇今年のスローガンは、「関心・感心・貫心」でした。しおりには、「関心:たくさんのことに興味をもつ。感心:事前学習や体験で理解を深め、心を動かす。貫心:責任をもち、決めたルールを最後まで貫く」と書かれています。彼らの3日間の様子をみて、それぞれほぼ達成できていたように思います。
〇班別行動での思い出はそれぞれですが、学年として参加した体験学習が3つあります。1日目の「舞妓鑑賞」、2日目の「能体験」、そして3日目の「座禅体験」です。内容は異なりますが、それぞれの道に懸命に取り組んでいる講師の姿や言動は、生徒たちの心に響いたことは共通しています。
〇舞妓さんはまだ十代の女性で、中学卒業後新潟から京都に来て、格式のある芸の道に日々精進しています。彼らと年齢が近いので最後の質問コーナーでは、稽古の大変さや衣装の特徴などを熱心に質問していました。舞妓さんから「生徒さんたちは熱心に話を聞いてくれてうれしかったです」と言葉をもらいました。
〇能の家元さんは、能の普及の為これまで大勢の修学旅行生を受けいていますので話も上手で、室町時代から淡々と続いている能の歴史や源義経などを題材にした演目をわかりやすく説明してくれました。近年の増加する外国人の方々に説明するため、この数年ご自身で懸命に英語を習得されているようですが、「私も中学生の頃は英語から逃げていましたが、必要であればこの私でも習得できます。皆さんも必ずできますよ」とメッセージをくれました。
〇圧巻だったのは臨済宗大本山の宗務総長さんの90分間の座禅体験でした。私よりも6歳ほど年齢は上ですが、体格もよくその声が大きなお堂の中で響き渡っていました。座禅をする前に、過去のオリンピックや災害(阪神淡路大震災、東日本大震災)の話を通し、「今君たちがこうして当たり前のように修学旅行に来て、この天龍寺で座禅していることは決して『当たり前ではない』ことを朗々と話されました。最後は「要するに『できるか、できないか』ではなく、『やるか、やらないか』だ。君たちはもう何でもできる力を備えもっている。しっかりと生きていくんですよ」と結んでいました。座禅に入ると自ら警策という長い棒で、背中に「喝」をいれてもらう生徒が続出し、大きなお堂のあちこちから、「バシッ」という乾いた音が聞こえていました。
〇このように本物(オーセンティック)に触れることが、中学生にとって何よりも大切な経験となることを再確認した2泊3日でした。明日からの3年生の成長に期待します。
須藤昌英
修学旅行3日目を振り返って
今朝は昨日の西本願寺と同じく宿の近くにある東本願寺に、今日の無事を祈願するため、朝の6時前に参拝しました。いよいよ最終日の始まりです。今日は昨日までと異なり、二クラス一緒に動く行程ですが、宿からバス、座禅体験とスムーズでした。集団として成長していると感じます。出発前日の集会では、私から生徒たちに「私はこの修学旅行に関しては、ほぼ何も心配はしていません。ただ皆さんには十分に楽しんでもらいたいと願いつつ、二泊三日合計60時間すべて楽しい時間だけというわけにはいかないことは、理解してもらわなければなりません。 学校以外の慣れない場所で、活動や生活をするということは、裏を返すと全く気を抜く時間がない(一人の時間はない)ことになります。また問題が起きた際に、その問題解決をリーダー一人に押し付けて孤立さたりせず、その他の人がリーダーのフォローアーとしてしっかり頑張って下さい。 お互いに話し合いをした上で、必要に応じて近くの大人に助けを求めて下さい」と投げかけました。生徒たちがその事をどこまで意識してくれたかは、今は確認できませんが、来週の代休明けの火曜日から、この二泊三日で彼らの成長した面をみるのが楽しみです。三日間、ありがとうございました。帰りましたらどうぞお子様のお土産話をたっぷり聞いてあげてください。須藤昌英
学校に到着・解散
○三日間お疲れさまでした。自宅まで気をつけて帰りましょう。
JR東京駅着・バス乗り場へ移動
○東京駅から歩いて10分、バスステーションまで移動します。その後すぐにバスで学校に向かいます。
新幹線に乗車・JR京都駅出発
○歩いてJR京都駅に向かいます。午後2時6分発の新幹線に乗ります。東京駅到着予定時刻は、午後4時21分です。
昼食会場へ移動【さと茂旅館】
○再びバスで京都駅の近くに戻り、昼食です。メニューは冷やしうどんといなり寿司、巻き寿司です。うどんはおかわりできます。たくさん食べて下さい。
嵐山着・座禅体験【天竜寺】
○朝一番の嵐山はまだそれほど観光客もなく、清々しい空気で満ちています。写真は渡月橋を背景に撮ります。天竜寺では和尚さんの法話と座禅体験をしました。庭は室町時代のままです。
嵐山へバス乗車・出発
○お世話になった若みや旅館さんに挨拶し、外へ出ました。帰りは荷物が多いので、気をつけて歩きます。今日の移動手段は、貸し切りバスです。運転手さんとガイドさんにも挨拶して出発です。嵐山に着いたら嵐山の渡月橋でクラス写真撮影です。
朝食
○最終日を元気に過ごすには、まずはしっかり食べることです。今朝は洋食です。パンはお代わりできます。
修学旅行第三日目 5月10日(土) 起床
○3日目が始まりました。昨日の雨があがり、今日は天気が回復します。二晩お世話になった部屋をキレイにして朝食に向かいます。
修学旅行2日目を振り返って
曇り空の朝でした。宿の近くの西本願寺に生徒の起床前に参拝し、一日の安全を祈りました。 生徒のグループ別行動は予定の時間よりも少しはやくスタートしました。その後も大きなトラブルの連絡もなく、シルバーガイドさんに支えられ、ほぼ計画とおりにいきました。私も一日フリーパス券を使ってバスや地下鉄を乗り継ぎながら巡回しました。もし急病人などが出た場合は、タクシーで迎えに行こうと待機していましたが、その機会はありませんでした。昨日は軽い熱中症の生徒が一人いましたが、午後からは雨ということもあり、涼しくて助かりました。とにかく昨日の反省をいかして、よくかんばりました。夕方の能体験場所への集合もどのグループも疲れた表情はありましたが、時間通り全班がそろいました。素晴らしいです。冬青庵能舞台は、ビルの谷間にある日本家屋の中ですが、簡素ですが立派な能舞台があり、まさに「the 京都」とでもいうべき異空間でした。生徒たちもその雰囲気を堪能していることが、端からみていてもよくわかりました。宿でもみんなで使う部屋をいかにキレイにするかなどの工夫をしたり、食事の食べ残しを減らそうとしたりと団体を意識した行動がありました。明日は学年単位の動きになりますので、今日の経験いかし、無事に学校に戻れるようにしたいと思います。須藤昌英
消灯
○1日歩き回りよく食べ、疲れてよく寝られることでしょう。お休みなさい。
入浴・学級会議・リーダー会議
○夕食で満足した後は、昨日と同じスケジュールをこなしていきます。
宿に帰着・夕食
○地下鉄で宿まで移動しました。夕食の準備です。昨日よりも時間が遅い夕食ですので、お腹がすいていることでしょう。メニューはすき焼きとイチゴロールケーキです。たくさん食べて下さい。特に男子の食欲は旺盛で、女子から肉をもらって食べつくしました。
能体験【冬青庵能舞台】
○烏丸丸太町近くの能舞台に集合しました。ここで能の体験学習を行います。まず能舞台に掛かれている松、竹、梅の由来や舞台の下にある瓶などの装置について説明がありました。能の主人公は幽霊のことが多く、能の筋書きはあの世から幽霊がやってきて騒動を起こすパターンが主流です。また能面の男女別の特徴の詳細とその背景は奥深いものがあります。最後に今日の能の衣装は、350万円で、最低でも二人の人がサポートしないと着られないそうです。楽器と唄いもくわわり、要するに能は室町時代のミュージカルだとの結論でした。質問コーナーでは、「衣装や刀の重さは?」「舞って回転する意味は?」「声の出し方は?」「一回の公演の台詞はどのくらい?」など、昨日と同じく生徒たちの積極的な姿勢がありました。
2日目班行動
○京都市内を一日フリーパス券を使って周ります。金閣寺、清水寺は、東京原宿なみの混雑です。予報通りに正午過ぎから雨がふりだしました。昼食後もがんばってほしいです。
京都市内班別行動開始
○曇り空で涼しい風が心地よいです。班ごとにシルバーガイドさんについてもらい宿をスタートです。気をつけていってらっしゃい。
朝食
○大広間ての朝食。健康観察も兼ねて、どのくらい食べているかも気になります。今朝は和食ですが、しっかりと食べてもらいたいです。
修学旅行第2日目 5月9日(金) 起床
○6時に実行委員の起床のアナウンスで、一日のスタートです。体調はどうでしょうか?朝の健康観察が重要です。宿前の七条通りもまだ早朝で車が少ないです。
修学旅行1日目を振り返って
昨年の林間学校では、長野県で山歩きや農業体験を通し、雄大な自然に触れながら、仲間との心の交流に楽しさを感じる二泊三日でした。今年は伝統文化や美しい風景を今に伝える奈良・京都が彼らの学びの舞台です。生徒たちには、古都の「自然」「風物」「人情」等が醸し出す「雰囲気や情緒」を味わい、そこから私たち日本人の心に大きな影響を受けていることを少しでも感じてもらいたいと当初から願っています。朝の集合時は早朝でしたが、お互いに声を掛け合って行程を進めていた姿に感心しました。夜の職員の会議では、生徒主体の各会議の内容や一日の生徒の様子から、成長している面とさらに成長してもらいたい点を洗い出しました。 明日は京都市内のグループ行動になります。午後からの雨の予報が気になりますが、安全に帰ってきてもらいたいです。須藤昌英
消灯・就寝
○1日お疲れさまでした。ゆっくり休みましょう。
リーダー会議
○学級会議の内容をふまえ、クラスや部会のリーダーが集まりました。特に明日は雨の予報もあり、班で丸一日京都市内を散策するので、注意事項を確認しました。
学級会議
○1日を通しての成果と課題を話し合いました。明日の活動に向けて、前向きな意見が多くありました。
舞妓鑑賞
○再び大広間に集まり、舞妓さんのお話と舞いを鑑賞しました。踊りで四季を表現するなど京都らしさが一層感じられる体験でした。質問コーナーでは、「なぜ顔を白くぬるのですか?」「舞妓の稽古で一番大変だったことは何ですか?」「なぜ舞妓を目指したのですか?」「一曲につきどのくらい練習するのですか?」「舞妓さんはどんな人がなれるのですか?」「髪をゆうのにはどのくらいかかりますか?」「京都出身の方が多いのですか?」「髪を必ず黒染めするのですか?」など多彩な疑問が出されました。舞妓クイズでは正解者には賞品がありました。
夕食
○全員が揃って大広間で夕食です。朝から1日歩いて疲れもありますが、たくさん食べて下さい。
宿に到着【旅館 若みや】
○京都駅から歩いて数分の場所にある宿に着きました。
1日目班行動
○京都と奈良は五月晴れの気持ちの良い天気です。今日はガイド役はいないので、班全員で協力して目的地を目指します。予想してはいましたが、近鉄奈良駅を降車した9割の人が外国の方でした。昼食場所も事前に調べて探しています。果たして何を食べているのでしょうか?
10時6分JR京都駅着 奈良方面班別行動開始【京都駅八条西口】
○新幹線内では、レクリエーションをしたり、朝がはやかったりしたので仮眠をするなど、思い思いに過ごしました。
新幹線に乗車 7時51分東京駅出発 朝食
関東地区公立中学校連合2025年度修学旅行修学旅行出発式
○生徒会長の米山さんと校長は、新幹線ホームで行われる式典に参加します。第一便の全生徒千名の代表者として米山さんから新幹線の車掌さんへ花束を贈呈しました。
修学旅行第1日目 5月8日(木)生徒集合
○朝5時過ぎの増尾駅に続々と生徒たちが集まってきました。班ごとに東京駅に向かいます。3日間元気で楽しく過ごしてほしいです。
5月7日(水)日常会話で避けたい「3D接続詞」と脳にダメージを与える言葉
〇4連休が終わりました。昨日は雨でしたがおおむね過ごしやすい陽気が続きました。みなさんどんな休日を過ごしたのでしょうか?今日からまた通常の学校生活が再開します。規則正しい生活をこころがけ、4月の疲れを今月に持ち越さないようにしましょう。
〇特に3年生は明日から2泊3日の修学旅行(奈良・京都方面)があります。明朝も増尾駅に5時半に集合し、7時51分東京駅発の新幹線に乗車します。夜も早めに就寝して体調を整えてください。
〇今日は朝のうちに宿泊先へ荷物を事前に送るためにトラックへの積み込みと午後に最終確認の集会を行います。
〇精神科医の西多昌規氏は日ごろから、言葉を前向きに「変換」することを提言されており、特に「3D接続詞というのを使わないようにする」と本で書かれています。
〇3D接続詞というのは、「でも」「だって」「どうせ」の3つです。こういう言葉を使っていると、同じ言葉を使う者が集まってくるそうで、「ネガティブな口癖の人同士が集まって、不満ばかりの人生になる」と指摘されています。
〇さらに西多氏は、「でも」「だって」「どうせ」の3D接続詞が出そうになったら、「そうですね」「なるほど」「その通りです」など、肯定的な接続詞を使うようにと指摘しています。こちらはその頭文字からSNS接続詞となります。
〇日常の会話においてまずは相手を決して否定しないことから入り、相手の気持ちに寄り添いつつ共感していくということでしょう。そうすれば当然その後の会話もスムーズになり、良好な人間関係になっていくことは簡単に理解できます。
〇私も人に言われないと自分の口癖を認識していないことが多く、この本を読んだ際、もう一度自分の言動を一日かけて振り返りました。するとやはり無意識にいくつかの言葉を発しており、「その言葉にあとから自分の気持ちが引きずられているのでないか?」と思いました。
〇生きていると瞬間的にいろいろな気持ちがわいてきますが、前述のように自分の言う言葉によってその後の気持ちが左右されるのは、とても不合理でマイナスな気がしますので、できるだけ避けようと思っています。
〇同じようなことが、「疲れた」という言葉にもあるようです。北海道で笑華尊塾の代表をしている塩谷隆治氏は、もとは高校で15年間教師を勤めてから塾を開かれ方です。その塩谷氏自身が昔、ある講演会に出席した中で、「一番脳にダメージを与える言葉は何か?」という問いに対し、講師から「それは『疲れた』という言葉です」と教えてもらったそうです。
〇塩谷氏は、当時野球部の指導をなさっていたので、それを聞いて部の中で「疲れた」という言葉を生徒たちが使うのを禁止にして、その代わりに「充実している」という言葉に置き換えるように指導したというのです。
〇そういえば私も自宅に帰った際、たまに「ああ疲れた」と言っている日があることを思い出しました。無意識で言っている場合が多いですが、言った日は言わない日に比べて、何となく寝るまでの時間を無駄にダラダラ過ごしている気がします。
〇普段から言葉に気をつけていく方がよさそうです。
須藤昌英
5月2日(金)身体的技能や芸術表現をする教科と「こどもの日」
〇今日は午後に市内小中学校教員一斉研修が行われるため、3時間授業&給食で下校です。あいにく天気は雨ですので、室内で安全に過ごすようにお願いします。
〇市内小中学校教員の一斉研修は、年に3回あり、今日がその1回目です。そもそも教員には研修の義務があると法律で定められています。参考までに、
「法律に定める学校の教員は、自己の崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究と修養に励み、その職責の遂行に努めなければならない。(教育基本法9条)(研修)」とあります。
〇具体的には昨今の最新の教育に関する内容の研修を積み重ね、人間としての素養を高めたり、教員としての指導力を向上させたりすることにより、生徒たちの学びの質が高まるようにしていきます。
〇5日は国民の祝日の一つ、「こどもの日」です。この日は古来から「端午の節句」として、子どもの健やかな成長を願う行事が行われていたという歴史があります。つまり日本人が子どもを大切な存在としてきた証でもあるそうです。
〇有名な解剖学者の養老猛司氏は過去の講演の中で、「本来の教育は、身体を使って表現することでした。もともとインプットの学習とアウトプットの表現は一緒だったのですが、近代教育ではそれを分離してしまいました。昔の『文武両道』は、その2つ(学習と表現)がもとは1つであることを示しており、それがサイクルを描いて回っていないといけないのです」とおっしゃっています。
〇先日まで書いた5教科(国・数・英・社・理)は、高等学校の入試科目となっており、成績などへの関心も高くなっています。一方で音楽・美術・保健体育・技術・家庭などの教科を、通称「技能(表現)教科」などと呼んだりします。
〇私は先ほどの養老氏の話に関連しますが、前者が「主に文字や数字を使っていろいろな概念の理解を深めること」に対し、後者は「手や足などの自分の身体を使って何かをかたちにしていくことだ」思っています。
〇まさに別表の各5教科は、それぞれのねらいをもって、生徒たちの感性を豊かにするために、日々の授業を行っています。生徒も他の人と比較するのではなく、自分なりの作品制作や表現活動を行っているので、表情が豊かに見えます。
〇中学期はちょうど「子どもと大人の中間」にあたる時期です。子ども時代は「感性」で生きていることが多いですが、それが大人へと成長するにつれて、「理性」の部分が増えてきます。
〇つまり教科で考えると、感性の「音楽・美術・保健体育・技術・家庭」と理性の「国語・社会・数学・理科・英語」の2つに分けられます。もちろんこの2つに優劣はありません。
〇各教科は別図のようにネットワークでつながっています。簡単に言えば知識などを積み上げていくもの(想像性)と技能を身につけてスキルアップするもの(創造性)がありますが、それは学びに向かう力の育成という目的は共通しています。
〇「こどもの日」を契機に、感性を育てる教科の大切さにも目を向けてもらい、明日からの4連休あけからも生徒たちには授業に楽しく参加してもらいたいと思います。
須藤昌英
5月1日(木)疑いをもつことの大切さ
〇5月に入りました。この時期の紫外線は強いですが、湿度はまだ低いので、木陰ではさわやかに過ごすことができます。ただHPのトップにも書きましたが、適度な水分補給は必要で、のどが渇く前に飲む習慣が大切です。生徒には休み時間に自分の水筒を活用するように指導しています。
〇連日のニュースでは、2回目の就任後100日を過ぎたアメリカ大統領のこれまでの発言を受け、日本を含めた世界各国の対応が詳しく報じられています。
〇足元のアメリカ本国でも様々な意見が飛び交っているらしく、国のリーダーに賛成する側と反対する側の分断が進んでいます。インターネット等による情報量の多さと速効性が、今後ますます様々な影響を及ぼすことでしょう。
〇3年が過ぎたロシア・ウクライナ情勢やまもなく2年が経とうとしているイスラエル・パレスチナ紛争についても、停戦の話は出ますが完全な終息にはまだまだ時間がかかりそうです。
〇正直に言えば両方ともどちらの国の言い分にどれだけの正当性があるかも、よくわからないことばかりです。特に過去の長い歴史がからんでいますので、現況を伝えるニュースだけではその裏まで見えないということでしょう。
〇また多くのメディアが伝えていることが、どれだけの中立性が保たれているのか?どこかの国の思惑で事実が歪曲されているのではないか?などの疑問で頭の中がいっぱいです。情報を受け取る我々の真実を見極める力は問われています。
〇国民性を表す有名なジョークがあります。紹介します。
「沈み始めた船から、乗客を速やかに脱出させるため、船長が海に飛び込むよう指示する時の言い方が相手の出身国によってまったく違う。米国人には『飛び込めば英雄です』、英国人には『飛び込めば紳士です』、ドイツ人には『飛び込むのが規則です』、イタリア人には『飛び込めば女性にもてます』、フランス人には『飛び込まないでください』、そして日本人には『みんな飛び込んでいますよ』だ。」
〇もちろんジョークですが、それぞれの国民性の特徴をよくあわらしていると思います。特に私たち日本人については、大きくうなずいてしまいます。
〇以前のコロナ禍でも、「同調圧力で仕方なく」や「皆がそうしているから」だけで、マスクを外せない日本人が話題になりました。また日ごろから疑いをもたすに報道を鵜呑みにする日本人が多いことも世界との比較でたびたび話題になります。
〇私も含めた日本人の「奥ゆかしさ」を決して否定するつもりはありませんし、むしろ大切にしたいと思っています。一方で当たり前を疑うことで、違うアプローチや価値を見つける思考方法を「クリティカルシンキング(批判的思考)」と言います。
〇変化の激しいこれからの時代を生きていく生徒たちには、自分で考え、他の人と意見を交わした上で、ある程度の根拠をもって判断していこうとする力を身に付けてほしいと願います。
須藤昌英
4月30日(水)子育て中のカラスと人間の子育て
〇4月が今日で終わります。土中に赴任してあっという間の1か月でした。この1か月で土中があるこの増尾地域の様子や本校生徒の特徴も大まかですが把握しつつあります。
〇世間ではゴールデンウイーク中ということもあり、朝の出勤の方々の数も少ないように感じます。ただ学校はカレンダー通りに教育活動を行います。
〇学校裏の林に今、カラスが群れています。何匹かは通路の屋根まで入り込んで、人間の姿を見ると一斉に飛び立ちます。こちらも驚くのでお互い様ですが、生徒たちが恐怖感を抱かないか・・不安です。
〇調べてみるとカラスの繁殖期は3月~7月で、春には公園の高木、街路樹、電柱などに巣を作りはじめ、特に5~6月は、カラスのヒナ鳥の巣立ちの時期に当たり、親鳥はヒナを守るため、特に神経質になるそうです。
〇人が巣やヒナに近づくと親鳥は、大きな声で「カッカッ」と鳴き、頭上を鳴きながら飛ぶ、枝などをつつくなどして威嚇します。それでも気づかずに人が近づくと、頭の近くをかすめて飛んだり、時には頭を蹴るなどして攻撃したりすることがあります。
〇実際に娘が高校生の時に自転車通学をしている最中に、カラスに頭をつつかれた(幸い怪我まではいきませんでした)ことを本人から聞きました。その後娘はカラスを見ると、今でもその時のことを思い出すようで、一種のトラウマになっています。
〇とにかくカラスの行動をよく観察して、適切な距離を保つことだと思います。巣立ったばかりの幼鳥が、上手く飛べず一時的に地面に下りてしまうこともありますので、親ガラスを刺激しないように、近づかないようにしましょう。
〇小児科医師及び発達脳科学者で、文教大学教授の成田奈緒子さんは、多くの著書がありますが、それらに一貫して主張しているのは、「子育て=脳育て」ということです。
〇子どもの脳(特に前頭葉)を「順序良く、バランスよく」育てる作業が大切で、脳を育てるとは、「神経細胞(シナプス)を増やすこと」だそうです。
〇「脳育て」を家づくりに例えると、2階建ての家をイメージし、その1階は、「からだの脳(朝起き、就寝、睡眠、食べる、排せつ、呼吸、体温維持等)」で、2階が「おりこうさん脳(会話、読書、学習、運動等)」と表現されています。
〇家と同様に2階をつくるにはまずはしっかりとした1階部分をつくることだそうです。その上で、あとから2階部分はゆっくりとつくればいいとなれば、やはり規則的な生活を優先させることが最優先です。よく言われ使い古された言葉ですが、結局「早寝・早起き・朝ごはん」が大切で、特にこのゴールデンウイーク中はそれが乱れがちになるので要注意です。
〇そして中学校時代は、論理的で人間的な思考ができるようになり、さらに抽象的な概念・言語を使って表現したりするようになります。ご家庭で最近、お子さまの言っていることが、「今までよりも『屁理屈』のような言い訳をすることが増えたのでムッとする・・」や「昨日言っていたことと今日の言い分がまったく違うので困惑している・・」などの様子があるとすれば、それが人にとって重要な成長の過程だと理解してあげてください。
〇今日と明日も保護者面談を行います。ご家庭でのお子様の様子を担任等にお伝えください。本人への声掛けの際に参考にさせていただきます。
須藤昌英
4月28日(月)英語の目的は話せることではない・・・?!
〇国語や数学にそれぞれの世界観があるように、世界の共通語と言われる英語も、近年は小学校の外国語活動が活発になっているお陰で、少しずつ生徒達にはその特性などは理解されていると思います。
〇英語を含む外国語科の目標は、「簡単な情報や考えなどを理解したり表現したり伝えあったりするコミュニケーションを図る資質・能力を育成すること」となっています。
〇よく「コミュニケーション能力」を考えるうえで最も大切なことは、「双方向のもの」であり、相手への伝達だけでなく、「相手からの情報をいかに上手に(正確に)受け取るか」という観点も持っていなければならないと言われます。
〇しかし世間では、すでに高機能でコンパクトな翻訳機はたくさん出回っており、外国へ行くにもそれをもっていけば、大抵のことは困ることはない時代になっています。
〇ではなぜ、英語を学習するのでしょうか?もちろんさきほどのコミュニケーションのツールとして、英語は日本語よりもある面は適していると思います。でもそれだけでしょうか?
〇これも私の私見にすぎませんが、私自身も中学校から英語を勉強し始めて、やはり英語の文法に馴染むのに時間がかかった記憶があります。当時はよく「S主語、V動詞、O目的語、C補語」を組み合わせた5文型をひたすら覚えましたが、それまでどうしても日本語との違和感が頭から離れませんでした。ところがある日突然その霧のようなものが晴れて、しっくりと英文が見えるようになったのは、今でも忘れられません。
〇そしてさらに、例えば日本語との一番大きな違いである、主語の次に動詞がくるのも、「これも悪くないな」と思うようになりました。と同時に、逆に日本語の奥ゆかしさなどの良い面も、両者の比較によってより明確になりました。実際に英語を日本語へ、日本語を英語に直す際、その感覚が一番役に立ちました。
〇生徒達には、互いにコミュニケーションをとりながら、英語と日本語のそれぞれの良さを自分なりに感じてほしいと思って、各学年の英語の授業を参観しています。
須藤昌英
本校のALT(外国語アシスタントティーチャー)
【名前】Cyril Sean Ortiz Buhat(サイリル ショーン オーティーズ ハット)
【出身国】フィリピン
【特技・趣味】バスケットボール
アニメを描くこと ギターの演奏
【メッセージ】私の国のお祭りや伝統的な食べ物・服装について、お話ししたいと思います。スポーツが好きなので、生徒の皆さんと一緒にバスケットボールをしたいです。また一緒に音楽も楽しめたら・・と思います。気軽に話しかけてください。
4月25日(金)仮説を立ててそれを実証していく力(理科の学習)
〇理科に関しては、先日の「中学生のころの学習は一つのきっかけ」の中で、私が中学生で理科の授業で「四季がどうして生まれるか」を習ったことについて書きました。実はそれは第2分野(生命や地球に関する自然の事物・現物を対象)になります。もう一つの第1分野(物質やエネルギーに関する自然の事物・現物)で、こちらは第2分野よりも生徒の好き嫌いが分かれるようです。
〇理科のある先生に、「どのような気持ちで授業に臨んでいますか」と尋ねたところ、「自然の不思議さとか、面白さとか、そういうものを伝えたい。こういうことを知識として持っていたら、豊かな生活になるということを伝えたい。また社会に出て、いろいろな人生を送っていく中で、未知の課題が出てきたときに、観察・実験を通して得てきた課題を解決していく能力というのは、そこできっと発揮されるのではないだろうかという期待も持ちながら、授業をしている。」と答えてくれました。
〇私も理科の学ぶ過程の中に、仮説や予想を立て、自分の問いを追求し、それをみんなに説明したいために、実験・観察をするというところが大切ではないかと思っています。この力は社会に出てからもよく使われるもので、成功しても失敗してもその原因を考え、そこからまた新しいアイデア(仮説)を立てていく・・この繰り返しは、どんな職業でも本質的に同じではないかと思います。
〇いずれにせよ、実験や観察などには安全性の確保が欠かせません。そのため柏市では年間を通して理科室での授業は、理科教育支援員さんのバックアップ(実験の準備、教材の提供など)を受けて、特に安全面に最大の配慮をしています。
〇昔は植物や動物などを調べる際には、図書室などの大図鑑を広げていましたが、近年のICT技術の発達で、タブレットで検索すれば最新の情報を写真付きで閲覧することができます。しかしやはり実物を手で触ったり顕微鏡で観たりすることは、それ以上に自分の五感をフル稼働させていきますので、欠かすことはできません。
〇最近の傾向として、大学の理科系学部への進学希望者が減っており、科学技術分野の研究開発の担い手不足や科学技術教育の質の低下といった科学への多岐にわたる悪影響を及ぼす可能性があります。本校生徒でも「科学好き」が増えることを期待しています。
須藤昌英
4月24日(木)「数学が苦手」の原因として考えられること
〇一昨日のブログで、国語の学習が全学年とも「詩」から始まっているとお伝えしましたが、同様に数学では全学年が「数と式」の領域から始めています。
〇数学の学習内容は、大きく「数と式」「図形」「関数」「データの活用」の4領域から成り立っています。最初の「数」と「式」は、数学全体の下支えをしていますので、当然のこと最初に学習します。
〇まず「数」についてですが、数学では学年が進むほど「新しい数」を定義し、その世界をひろげていきます。中1ではまず、マイナス符号のついた数を初めて学習します。でもこれはまだ身近に気温や成績などに使われているので、理解しやすいです。
〇ところが中3になると、「2乗するとある数になる数のもとの数」いわゆる平方根(√:ルート)というあまり馴染みのない数が登場します。昔授業で数学を教えていた際、よく生徒から「何でルートのついた数なんかでてくるの?」と質問を受けました。
〇疑問を持ったら素直に質問してみることはとても重要ですので、いつもどうやって説明しようかと悩んでいましたが、結局最後いつも「数学の世界を広げ、応用範囲をひろげるためには、どうしても新しい数が必要で、それがないと数学は発展していかないのだよ。疑問はとても大切だけど、まずは慣れるようにしてごらん。するといつのまにかその新しい数が自分に馴染んでくるから・・」と答えてきました。
〇次に「式」ですが、これはいわゆる「文字を使った式」のことで、算数と数学の違いの究極はここにあります。小学校では□を使った式で、「□のなかにはいろいろな数が入ることができるよ」と説明していますが、その□の代わりに、文字という抽象性の高い記号を使うことにより、式を形式的(アルゴリズム)に扱うようにできるようになります。
〇要するに式を計算する課程をより簡単し、「その結果として得られた最後の式から何がいえるのか?またその先は何を考えればよいか?」に意識を集中させやすくすることをねらっています。
〇いずれにせよ、数学に苦手意識をもっている生徒は一定数いますが、原因の一つが、「数学の独特の世界に違和感をもっていること」と私は経験上感じています。生徒には、「例えば旅行で、アメリカに行ったとしたら、その国の文化や風習にある程度合わせた上で、観光や食事を楽しむよね。数学もそれと同じで、数学の国の文化や風習にまずは慣れ、楽しむまでいかなくても、『まあ、こんなものか』くらいに思っていればいいよ」と話していました。
〇「郷にいれば郷にしたがえ」が今の生徒に通じるかわかりませんが、とにかく学習では「習うよりも慣れろ」の一面もあります。
須藤昌英
4月23日(水)社会科は人々の営みがメインテーマ
〇中学校の社会科は、「地理」「歴史」「公民」の3つの分野があり、主に前の2つは1~2学年に、並行して学び進めます。その後3学年で「公民」を学ぶのが一般的です。
〇まず地理分野は世の中で起こっている現象について、様々な角度から体系的に学習する分野です。今存在している文化や産業が、そもそもどのようにしてかたち作られたのかを学びます。最近では、少子化など「人」に焦点を当てた現代社会の諸問題について、地理の分野でもよく取り扱います。そのことから他の科目と比べて、非常に実用性の高い科目といえます。地理的なことを理解することが、自分自身の生活に、あるいは地域社会の課題解決に直接役に立ちます。
〇次に、歴史分野は今ある政治体制や文化を正しく理解するために、まずは過去にさかのぼって背景を知る分野です。例えばウクライナとロシアやイスラエルとパレスチナなどの状況を理解するには、それぞれの国民性やこれまでの経緯を学習することは必須でしょう。また用語の暗記にとどまらず、ものごとの流れにふれるなかで、物事の因果関係を学ぶことにもなります。そうすることで、先人たちの成功や失敗から、問題の原因の特定や解決策のヒントを学べます。よく昔から「未来を考えるには、歴史から学べ」とも言われています。
〇最後の公民分野は、「法律」「政治」「経済」などの現代社会のしくみや在り方について学びます。特に最近は、SDGsの理念から、持続可能な社会という視点から、環境問題や少子化問題における社会保障や財政の問題について考えさせる問題も取り上げています。学習指導要領には、「グローバル化する国際社会に主体的に生きる平和で民主的な国家及び社会の形成者に必要な公民としての資質・能力を育成する」という大きな目標が掲げられており、これを読むと思わず私たち大人も「本当に自分はそこまで達しているか?」と振り返ってしまいます。
〇分野は違いますが、これらに共通するのは、「すべて人の生活や営みから派生している」のであり、最後は自分の生活にどのように活用していくかだと思います。自然科学と社会科学をつなぐ、重要な科目です。生徒たちの興味を喚起する授業を行っています。
須藤昌英
4月22日(火)国語科の詩の学習のねらい
〇柏市から我孫子市に移り住んで25年になります。我孫子市は大正から昭和にかけての昔、「北の鎌倉」と呼ばれていたほどで、今でも自然が多く残っています。
〇手賀沼と我が家の間には、田んぼと小さな山の林があり、春の田んぼからは蛙の声、夏の林からはうるさいほどの蝉の鳴き声が聞こえ、年間を通して四季を身近に感じます。
〇最近は朝の五時前から、鶯の「ホーホケキョ」の鳴き声が聞こえ、気分良く起床しています。耳を澄ましていると、その他に「ケキョ」とか「ホヶキョ」とか「グチュグチュ」のように鳴くことがあり、それがある一定のリズムをもっているような気がします。
〇リズムと言えば、今週から正規日課の授業が始まり、各学年の国語はそれぞれ「詩」の学習から入っています。1学年は金子みすゞの「ふしぎ」、2学年は吉野弘の「虹の足」、3学年は谷川俊太郎の「春に」と有名な詩人ばかりの作品を味わっています。
〇詩に取り組むことを通して、表現方法や作者の気持ちの変化などを自分や友達の考えを出し合い、読み取っていく過程を全学年共通で行っています。
〇詩を読み慣れることで、国語に必要不可欠な力が養われます。その力は、「映像化力」と呼ばれ、目の前に詩の情景をイメージしていく力だそうです。中学生は驚異的に語彙を増やしていく年代なので、美しい日本語も味わってもらいたいです。
〇「詩を難しい」と感じる人が多いのは、少しの言葉で表された世界を、十分につかみとれないのが一つの原因らしいです。生徒たちには教科書だけにとどまらず、図書館で詩集を借りて読むなど、これからの人生で繰り返し自分のイメージづくりに努めてもらいたいです。
〇授業での詩の学習では、詩の基本的な構成要素(題名、連、表現技法など)を理解し、詩の解釈や読解力を高めることや詩をより深く理解するために、作者の背景や詩の持つ意味を考察することも大切にしています。
〇詩は言葉を美しく響かせ、感情や思想を豊かに表現するという特徴があります。またリズムや韻律があり、それが魅力のひとつです。
須藤昌英
4月21日(月)正規日課開始&ミラーニューロン(共感)
〇週末の土曜・日曜日は、各部活動の春大会が行われ、いくつかの試合を応援してきました。生徒が自分が好きなことを日ごろから鍛錬し続けてきた種目に、精一杯取り組む姿は観ていていつも感動させてもらいます。
〇今日から正式な時間割での学校生活が始まります。一週間の授業時数は29コマで、その中に9教科+総合的な学習の時間+道徳+学級活動が組まれています。年間は35週間が標準ですので、1年間に1015時間、3年間で3045時間の授業があります。
〇教科を担任する先生によって、授業の進め方は特徴があるので、まずはその説明や評価の方法も具体的な例をあげて行います。教科書はもちろん副教材(ノート、ワーク、ドリル等)もその使い方に徐々に慣れていくことでしょう。「初心忘るべからず」のことわざにあるように、一年間の積み上げを大切にしてほしいです。
〇数年くらい前、「ミラーニューロン(鏡のような神経細胞)」という言葉(概念)を知りました。人間など高等な霊長類の脳には、「ミラーニューロン」という細胞があり、これによって、お互いに相手の行動をわが身のことのように置き換えることができるのだそうです。
〇たとえば、相手が笑っているのを見ていると、ミラーニューロンを通してなんとなく自分も楽しい気分になるというのです。逆に、相手が怒っているのを見ると自分も怒りたくなるというはたらきをするそうです。
〇人間の「共感」は、この「ミラーニューロン」が関わっており、子どもはどこか親に似たように育っていくのは、ミラーニューロンの働きです。私も息子2人と娘1人を育ててきました。3人とも成人して、もう親の影響など及ばないと思いますが、幼いころから一緒に住んでいた事実は今でも変わりません。少しおそろしい気もします。
〇昔から「子どもは親の鏡」ということわざがありますが、「生徒は教員の鏡」という面もあると思います。あらためて我々教職員が、「襟を正していかねば・・・」と思います。
須藤昌英
4月18日(金)探究心は学習のきっかけ&避難訓練
〇昨日くらいから外では暑さを感じますが、まだ湿度が低いので室内では快適に過ごせています。ただ週末は夏日に近くなる予報もあり、「まだ4月なのに・・。先が思いやられる・・。」などの声が聞こえてきそうです。最近の日本の四季はそのバランスを崩し始めているとも言えます。
〇「四季がどうして生まれるか」については、50年前に私が中学生の理科の授業で学んだことを今でも鮮明に覚えています。当時「なるほど何にでも根拠はあるのだな!」と強く印象に残ったのです。
〇その要点は、「地球は地軸を傾けて太陽を一年かけて回る。その傾きがあることで、一年間の間に地球が太陽に向かう部分が異なっていく。地表にあたる太陽の角度が変わり、そのため地球には日本のような美しい四季が生まれた。」ということなのです。なるほどある程度傾いているから、四季が生まれたのです。確かに地球儀も傾いて作られており、そのことにも意味があったのです。
〇更に、「しかも地球は、コマのようにきれいな軸を保ちながら回っており、もし軸が安定せずにドッタンバッタンしながら回っていたら、ある時は北極のような寒さ、またある時は赤道直下の灼熱の地になるなど、美しい四季どころか大変な気候の変化にさらされていたはず。」らしいのです。
〇実際に火星という星は、地軸が安定していないので、生物が生きていくには厳しい環境にあるということを大人になってから知りました。そして「なぜ地軸が安定しない」というと、火星を回っている衛星がとても小さくて、地軸を安定させるほどの力が無いそうです。
〇その点、地球を回っている衛星の月ですが、大きさは地球のおよそ四分の一だそうで、かなり大きいことが地球にとって良い影響があります。空に浮かぶ月を見ていると、地球の四分の一もあるとは想像できませんが、地球と月の関係が深いことは、大人になっても自分の視野を広げてくれました。
〇その他月の引力によって、海の潮の満ち引きがあることはよく知られています。月の引力で地球の海水が引っ張られ、それが人間の出生や息を引き取ることにも大きく関わってきていることは、驚きです。何はともあれともあれ、月のおかげで、地球は地軸を安定させることができ、穏やかな四季の移ろいがあります。
〇このように、中学生の学習が一つの起点となり、大人になっても物事を考えていく視点や学び続ける姿勢を身に付けていけるのではないでしょうか。来週から正式日課が始まります。いろいろな授業の中で、生徒たちが身近な問題や疑問に感じることに、興味関心をもってもらいたいものです。
〇6校時は全校生徒で避難訓練を行いました。こちらは同じく地球の内部がマントルなどの流動物で埋め尽くされており、その影響で定期的に大きな地震がくることへの対処を確認するものです。
〇全員真剣に取り組んでいました。日頃から「万が一はないだろう」ではなく、「万が一はあり得る」との危機意識をいつも持つことが大切だと思います。若い教員の話に耳を傾けていました。
〇ご家庭でも、自宅に使い避難場所の確認や災害備蓄品等について話し合ってみてください。
須藤昌英
4月17日(木)「遺伝子オン」で生きる&年度始保護者会
〇4年前にお亡くなりになった、筑波大学名誉教授の村上和夫先生はバイオテクノロジーの権威でしたが、何冊かの本で、わかりやすく「私たちに人間の無限の可能性」を遺伝子の視点で教えてくれています。私も若いころに一度だけご本人の講演を拝聴したことがあり、感動したことを今でも覚えています。要点だけ少し紹介します。
〇一個の細胞内の遺伝子がもつキャパシティー(潜在能力)は、とても大きく、かりに遺伝子のもつ全能力を100とすれば、その3%から5%くらいしか私たちは用いていないと言われています。
〇この「遺伝子のスイッチをオン」にして生きていけば、これまでとは違う新たな自分をつくっていけるのです。たとえば新年度の進級や進学で、環境が変わったり違う先生や友達に出会ったりすることによって、遺伝子は比較的簡単に「スイッチオン」になります。
〇特に人との出会いが「スイッチオン」の欠かせない要因であり、どんな出会いであっても「この出会いが自分にすごい結果を呼ぶかもしれない」と期待していいのです。
〇また環境というと「いい環境」と「悪い環境」という考え方がすぐに出てきますが、「スイッチオン」のためには、環境の善し悪しよりも、まず「変える」ということをだけが必要です。自分が行き詰っていると感じるとき、あるいは自分をもっと成長させたいようなときは、環境を変えてみる価値は大いにあります。
〇強い意志や使命感をもつことも遺伝子を「スイッチオン」にしますし、他を利する生き方も遺伝子をオンにします。特に他を利する生き方をしていると、ネガティブ・ストレス(欲・競争・出世・憎む・恨む・陥れる等)から無縁でいられるので、健康にもよいしいつも元気いっぱいでいられます。
〇人間は不思議なもので、同じ苦労でも自分の欲得でやるときは、こだわりが強いので結構疲れますが、純粋に人のためと思ってやるときは、なぜか生き生きわくわくできる経験がきっと誰にでもあります。
〇このように科学者が言うことには説得力がありますし、私も経験上から「素直な人は伸びる」という言葉の「素直」とは、「今の自分を大切にし、将来の自分に期待する」心情をもてることではないかと思ってきました。そして素直な人は、常に「感謝の心」も備えもっています。
〇生徒達には素直な心で自分の遺伝子をオンにしてもらいたいです。前任校では全校生徒にそのような話したことがありましたが、今度土中でも機会をみて話してみようと思います。
〇午後は今年度初の保護者会を開催します。全体会では教育課程の説明や教職員の紹介を行います。
須藤昌英
4月16日(水)虹のかけはし&正しい生活習慣の大切さ
〇昨夕の退勤時、西の空は異様に赤い夕焼けだったのに対し、東の空には大きくてしかも完全な半円型の虹がかかっていました。思わず写真を撮りましたが、同じように道路に多くの人たちが珍しそうにスマホを虹に向けていました。
〇調べると、
「虹は、空気中の水滴が太陽光を反射して見える現象で、光が空気中の水滴に屈折して入り、水滴の中で一回反射して、さらに屈折して水滴から出ていった時に現れる」
「光は波長によって屈折率が異なるので、「赤、橙(だいだい)、黄、緑、青、藍(あい)、紫」の7色に分かれる」
「虹は必ず太陽の反対側の決まった位置に出現する。太陽を背にして立った時、太陽光の進む方向(対日点)から常に42度の角度を保って現れるため、太陽が高い位置にある時は虹は出づらく、太陽が低い位置にある方が虹が出現しやすくなる」とありました。
〇幼いころはよく見た記憶がありますが、最近はほとんど見ていなかったので、少し得した気分になりました。昔から「虹を見ると幸せになる」と言われるように、虹が幸運の象徴とされており、7色そのものが幸福感を呼び起こす作用があるようです。
〇ただ虹はそんなに長い時間は存在せず、昨日もせいぜい20分程度でスッと消えてしまいました。帰宅すると近所に住んでいる4歳の孫娘が来ていたので、「虹見た?」と聞いたところ残念ながら見ていなかったようで、写真を見せてあげました。それから「本物が見たい!」と言っていましたが、さて次はいつ見られることか・・・?
〇五木寛之氏の『大河の一滴』という本の中に、数年前にお亡くなりになったC・W・ニコル氏のから五木氏が聞いた話があります。この時期に参考になると思います。
〇ニコル氏が南極へ探検に行ったときの話で、五木氏が「南極などの極地では、長いあいだテントを張って、くる日もくる日も風と雪と氷のなかで、じっと我慢して待たなければいけないときがある。そういうときに、どういうタイプの連中がいちばん辛抱づよく、最後まで自分を失わずに耐え抜けたか。」と尋ねると、ニコル氏は、「それは必ずしも頑健な体をもった、いわゆる男らしい男といわれるタイプの人ではない」と言ったとの内容です。
〇「ではどんなタイプの人か」と再び尋ねると、ニコル氏は、「南極でテント生活をしていると、どうしても人間は無精になるし、そういうところでは体裁(ていさい)をかまう必要がないから、『身だしなみなどということはほとんど考えなくてもいい』ようになってしまう。ところが、そんな中であっても、なかにはきちんと朝起きると顔を洗ってひげを剃り、一応、服装をととのえて髪もなでつけ、顔をあわせると『おはよう』とあいさつし、物を食べるときには『いただきます』と言う人もいる。そしてこういう社会的なマナーを身につけた人が、厳しい生活環境のなかで最後まで弱音を吐かなかった」という話でした。
〇過酷な南極のテント生活ほどではないにしても、この時期は大人も子どもも環境が変わり、気せわしく生きています。そういうときであっても、朝起きる時に起きて、きちんと身だしなみをととのえて、お互いに挨拶をするということは大事だとあらためて思います。
〇私達が何気なく毎日を過ごしていることの約四十%が「習慣」によって成り立っているといわれます。もし、習慣をまったく身に付けていないとどうなってしまうのか。朝起きて夜眠るまでの行動一つ一つに、「さて今日はどちらにしようか」とすべてその時に判断をしなければなりません。
〇例えば朝の洗顔で「今日は右側と左側の歯のどちらから磨こうか?」などと一回一回考えていません。毎日の繰り返しであれば、いちいち考えなくても昨日までと同じことをすると思います。
〇そのように特に考えなくても自動的に行動を起こすことが「習慣」です。人間は「習慣」によって生かされている、まさに「習慣の動物」と言えます。
〇学校は学ぶ場でありますが、それ以外にも、良い生活習慣を身に付けることができ、よき生活習慣を身につけていることが、どんな時にも自分自身を守ることになるのではないでしょうか。
須藤昌英
【スポーツテストに取り組み3年生】
4月15日(火)新緑の季節&新入生歓迎会
〇ホームページの冒頭にあるように、本校の裏側(西側と北側の二面)は斜面林となっており、新緑が目にやさしく映っています。「緑」は、自然と直結した色で、そのみずみずしさで私たちは心身ともにリラックスすることができます。
〇「森林浴」といわれるように、木立にあるマイナスイオンによって、疲労やストレスの軽減及びリフレッシュ効果があります。木々の間からは、いろいろな鳥のさえずりも聞こえ、とても恵まれた環境に本校はあります。
〇ALT(外国語アシスタントティーチャー)のショーンさんも、その美しさに共感していました。新緑は英語で「Fresh green」ですので、まさに「いきいきとした生命力」を感じ取ることができます。人間も中学校時代が一番生命力に富んでいる時期です。
〇午後は生徒会主催の新入生歓迎会が体育館で開かれました。吹奏楽部の演奏で1年生が入場し、主なプログラムは、部活動紹介、全校合唱(校歌)、1年生お礼の言葉、部活担当からの連絡でした。
〇1年生は入学式とは違って少しリラックスしながらも先輩たちの姿を前のめりになって見ていました。放課後からは「体験入部・仮入部」が始まります。
須藤昌英
4月14日(月)大阪関西万博&1年生給食開始
〇2025年日本国際博覧会が昨日開幕しました。4月13日(日)~10月13日(月)で2800万人の入場者を目指しているようです。3月までの前任校では、6月に修学旅行の1日目に万博にいくスケジュールですので、「もしかしたら行けるかも・・?」と少し期待していましたが、土中に転任となりましたので、それだけは残念です。
〇「万博」として私の記憶に残っている一番古いのは、昭和45年の大阪万博です。当時私は小学校1年でしたので、「面白そうだな、行ってみたいな」と思ってはいましたが、結局その機会はありませんでした。その後大学生の頃につくば万博が開催されましたので、何度か行きました。
〇今回の万博のテーマが「いのち輝く未来社会のデザイン」で、公式ホームページには次のようにあります。引用します。
「私たちのいのちは、この世界の宇宙・海洋・大地という器に支えられ、互いに繋がりあって成り立っている。その中で人類は、環境に応じて多様な文化を築き上げることにより、地球上のいたるところに生活の場を拡大した。その一方で、人類は、利己を優先するあまり、時として、自然環境をかく乱し、さらには同じ人類の他の集団の犠牲の上に、不均衡な社会を作り上げてきてしまったのも事実である。そして今、生命科学やデジタル技術の急速な発達にともない、いのちへの向き合い方や社会のかたちそのものが大きく変わりつつある。」
〇「多様性」もしくは「ダイバーシティ」という言葉を最近よく耳にします。私自身も職員会議で、「生徒の多様性を尊重していき、可能な限りその生徒にあった『オーダーメイド』の教育を模索していきましょう」などと教職員に説明しています。
〇大切なのは、それを耳障りのよい「キャッチフレーズ」で終わらせてはいけないと思います。オックスフォード英語辞典によると、多様性(diversity)は、「互いに非常に異なる多くの人や物の集まり」と定義されています。
〇様々な立場や考えの違う人へ配慮や理解を示すことで、お互いを尊重しあい、調和のある場所を一緒につくっていきたいものですが、特に日本は、社会の多様性が見えにくい国と言われています。
〇日常生活の中でも、自分とは意見の異なる人と出会うことはたくさんあり、そのたびに相手を拒否したり遠ざけたりしたのでは、自分も内向きになりますし、周囲にも良い影響を与えません。
〇まずは大人の私たちから、意識を変えていく必要があると感じます。ただ、難しいことではなく、相手に接する際には、その相手の中に自分には及ばない点を一点見つけるようにする、つまり自然と相手を尊重(リスペクト)しようとする意識をもつことだと思います。
〇以前に読んだ本の中に、「多様性は社会的、経済的活力の源泉である」とありました。土中もそういう意味では、「多様性の宝庫」です。今週も各学年別の特別日課(個人写真撮影、発育測定、スポーツテストなど)ですが、今日から1年生も給食が始まります。
〇中学校の給食は小学校よりもカロリーや量も多くなり、最初は戸惑うかもしれません。また器の数や大きさも大きくなるので、配膳の勝手も慣れるまでに時間がかかることでしょう。給食は学校生活の中でもホッとできる時間ですので、少し緊張感をといてたくさん食べてもらいたいです。
〇午後は全校集会で、学校生活の流れや約束、生徒会活動などについて確認しました。特に登下校の交通安全や不審者対応、熱中症を意識した服装選びや清掃活動は、この時期に再度確認しておくことが大切です。素晴らしい参加態度でした。
須藤昌英
出席停止の感染症にかかったら、こちらをご確認ください。
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