校長室より

校長のひとり言(令和元年度)

言葉

 校長面接で3年生一人ひとりと話をしているが、彼らの感性に驚かされることがある。先日、ある女子生徒に「あなたが今、関心を持っていることは何ですか」と質問をした。するとその子は「言葉です」と答えた。言葉の意味や響きに「美しさ」を感じるという。「美しい大和言葉」が失われていくのはとても残念だと嘆いていた。言葉を美しいと感じる感性はこれからも大切にしてほしい。

 私たち教師は言葉で生徒に語りかける職業だ。もっと言葉を大切にしなければいけないと思う。「すべての争いは言葉から始まる」どんな水滴(言葉)を水面(職場)に落とすか。喜び、怒り、悲しみ、笑顔、不安、恐怖、反感、団結…その一滴(一言)から始まる。校長会での教育長からいただいた言葉である。喜びや笑顔、団結を生み出す言葉をかけているだろうかと自省する。自らの言葉を変えていきたい。

手賀沼エコマラソン

10月27日(日)、手賀沼エコマラソン(ハーフマラソン)に参加した。第25回を数え、参加者も1万人を超える大会だ。参加は今年で2度目になる。昨年の4月、高校の同級生に、ハーフマラソンのレースに出ないかと誘われ、勢いで「やるよ」と返事をしてしまった。4月に練習を始めたころは、1キロ走ると歩いていた。21キロは車で走る距離だと思った。それでもやると決めた以上、少しづつ距離を伸ばして練習を続けた。練習を重ねると、距離もタイムもどんどん伸びていった。50代でもまだやればできると少しだけ自信になった。8月に長崎県で行われた五島列島ゆうやけマラソンにはじめて参加し、2時間7分で完走した。続く10月の手賀沼エコマラソンに参加し、1時間51分で完走できた。決して自慢できるタイムではないが、最初は1キロ走ると止まっていた自分から考えると大きな進歩だと思う。50代でもやればできるのだ。今年は思うように練習時間がとれなかったが、出場することに意味があると思ってエントリーした。結果は1時間57分。去年よりタイムは落ちてしまったが、2時間を切れたことは満足だ。当日、駅伝部の生徒たち、橋先生、馬場先生が応援に来てくれた。一番苦しいラスト4キロくらいのところで「校長先生、頑張れ!」と声をかけられ、すごく大きな力をもらった。応援がこんなにうれしく、力になるんだと実感した。54歳になったけど、また何かに挑戦しようと思った。そしてこれからも中原中の生徒たちを応援したいと思った。

中原中学校を好きになってほしい


僕がキャプテンとして12年4月にチームのみんなに言ったのは、「チームのことを好きになってほしい」ということだった。そして「このチームはいいチームだ、と発信しよう」ということだった。ラグビーの細かい部分よりも、自分たちがナショナルチームとしてどういうマインドを持つか、ということを話したのだ。

ラグビーのスタイルがどうこうではなく、「こういう仲間と一緒に何かを成し遂げたい」「こういう仲間と一緒にラグビーをやりたい」という気持ちになるのだ。

「ラグビー知的観戦のすすめ」 廣瀬俊朗 著(角川新書) より抜粋

3年生との校長面接も、あと一クラスとなった。「あなたは中原中学校が好きですか」と質問をすると「大好きです」と答える生徒ばかりでうれしくなる。自分の学級、自分の学年、自分の部活、自分の学校を好きになってほしい。そして自分の所属するチームはいいチームだと発信してほしい。そのために自分がすべきことを考えてほしい。生徒たちだけでなく、先生方一人ひとりに言いたい。「中原中学校を好きになってほしい。中原中学校はいい学校だと発信しよう!」

【ラグビー憲章が掲げる5つの根本理念】
1.品位(INTEGRITY)
2.情熱(PASSION)
3.結束(SOLIDARITY)
4.規律(DISCIPLINE)
5.尊重(RESPECT)

文部科学省の問題行動調査

文部科学省が実施している問題行動調査の結果が発表され、2018年度(昨年度)の千葉県内の小中高校のいじめ認知件数は4万483件と発表されました。都道府県別では東京都に次ぐ2番目の多さということですが、これは積極的に認知を行っているためと考えられます。中原中学校でも「いじめ防止基本方針」に基づき、各学期にアンケート調査と教育相談を実施し早期発見に向けた取り組みをしています。またスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーとも連携しながら、生徒たちや保護者のみなさんからも相談しやすい体制を整えています。また柏市教育委員会が導入している匿名相談アプリ「ストップイット」も生徒にダウンロードを促しています。何より大切なのは、生徒同士、生徒と教師、教師と保護者がそれぞれ話やすい環境であることと考えます。中原中学校は多様性を認められる学校を目指しています。ご意見があればいつでも校長までご連絡ください。

ラグビー日本代表に思う

試合の中では、相手の身体を壊そうと思えば壊してしまえるような状況がしばしばある。しかし、そこで人間としての最後の一線を越えることなく、どんなに激しい戦いの中でもお互いにルールを守り、その中で最大限の戦いを繰り広げようとする。そこがラグビーの素晴らしさであるし、そういう本質を理解しているチームを相手にするからこそ、対戦相手に対するリスペクトの気持ちも生まれてくる。

そういうラグビーの本質にあるのは「多様性」だと僕は思う。ポジションによって身体つきも、持っている個性も、みんな違っている。ゲームの性質から考えても、チームの中で自分だけがハッピーになればいいという気持ちでは、いい試合を戦うことはできない。

そして、仲間のために頑張ろうと思ってプレーするからこそ、見ている多くの方に勇気や感動をおとどけすることができる。

こうした経験を積んだラグビー選手の多くは、現実の社会に出ても、人に対してバリアを張ることなく、個性を認め合い、たとえば「この人のこういう良さを自分に引き入れれば、自分ももっと良くなるのでは」と考えるようになる。だからラグビーは社会的にも意義のあるスポーツと言えるだろう。


「ラグビー知的観戦のすすめ」 廣瀬俊朗 著(角川新書) より抜粋

現在3年生と校長面接をやっています。「あなたが今関心のあることは何ですか」という質問に対し、多くの生徒がラグビー日本代表の躍進を上げます。私自身、今までそんなに興味を持っていなかったこのスポーツに、圧倒的に魅了されています。紹介した本を読んだとき、相手に対する「敬意(リスペクト)」と「多様性」という言葉に強く惹かれました。ベスト8と言わず、オールブラックスを倒して優勝してほしいと思っています。

中原中学校の部活動

中原中学校は部活動がとても盛んです。どの部活動も一生懸命練習に取り組み、成果を上げています。現在、1,2年生中心となった新チームで新人戦に臨んでいるところですが、応援に足を運んだ会場で生徒たちにさわやかなあいさつと「応援ありがとうございます」と声をかけられると、とてもうれしくなります。また学校に戻ったあと報告とお礼のあいさつにきてくれる生徒もいます。今日も女子バスケットボール部と男子バスケットボール部の生徒が報告に来てくれました。ご家族をはじめ、支えてくださっているすべての方へ、感謝の気持ちを表すのはとても大切なことです。勝敗以上に子どもたちに身につけてほしいと考えています。

中原中学校 部活動の4つの『あ』
 ・あいさつ
 ・安全
 ・後始末
 ・ありがとう(感謝)

自分を元気づける方法

 

『自分を元気づける一番良い方法は、誰か他の人を元気づけてあげることだ』
『私がこれまで思い悩んだことのうち、98%は取り越し苦労だった』


マーク・トウェイン 『トム・ソーヤーの冒険』で知られる小説家・作家 
生前数々の名言を残しています。その中でも好きな2つを紹介しました。

 

 


 

今が一番


小学生高学年「低学年の頃は良かったわ―」 
中学生   「小学生の頃は良かったわー」 
高校生   「中学の頃は良かったわ―」
大学生   「高校の頃は良かったわ―」
社会人   「学生の頃は良かったわ―」
退職後   「働いてた頃は良かったわー」

いい加減気づけよ 今が一番楽しいって事に。

体育祭に寄せて(開会式あいさつ)

 本日、中原中学校体育祭を実施できることを大変うれしく思います。今日まで練習や準備でリーダーシップを発揮してくれた実行委員、応援係のみなさんに心から感謝します。

 

「全力 みんなの絆物語」のスローガンのもとに実施される令和最初の体育祭は、34回目の開催となりました。第1回は昭和61年11月9日に開催されています。以来、昭和、平成と学校の歴史と伝統を重ねながら、令和元年の今年、34回目の体育祭を迎えました。新たな時代を駆け抜けるために、新しい風を吹かせてください。

 

みなさん一人一人は、選手であると同時に、体育祭を支える競技役員であり、大会を盛り上げるサポーターでもあります。仲間を思いやるメンバーシップを大切にし、体育祭への思いを込めて活動すれば、見る人に感動を与えると同時に皆さんも感動を味わうことができるはずです。

何より安全と健康に最大限に留意をして全力で競技に取り組んでください。

 

おわりに朝早くから応援に駆けつけてくださいました地域の皆様、保護者の皆様、ありがとうございます。私たち生徒及び教職員一同は力を合わせて今日の体育祭に臨みますので、温かいご声援をお願いいたします。

 なお皆様も熱中症対策をしながらのご参観をお願いいたします。本部テントには養護教諭、保健室には看護師もおりますので何かありましたら遠慮なくご相談ください。

 

それでは生徒のみなさん、怪我無く安全に、思い切り楽しんでください。