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校長雑感ブログ

11月11日(火)童心(遊び心)と探究心

〇毎年11月11日は1が4つも並ぶので、「今日は何の日?」で調べると、いろいろな「●●の日」があります。いくつか紹介すると、

①介護の日➡「いい(11)日、いい(11)日、毎日、あったか介護ありがとう」をキャッチフレーズに、厚生労働省が定めた

②鮭(さけ)の日➡「鮭」という漢字の部首「圭」を分解すると「十一十一」になることから制定

③サッカーの日➡11対11で戦うスポーツであることにちなみ、スポーツ用品メーカーが制定

④鏡の日➡「11」という数字が左右対称であることなどから、鏡を扱う業界団体が制定

⑤チーズの日➡「チーズをもっと身近に感じてもらうために制定された記念日で、毎年「チーズフェスタ」を開催

⑥ポッキー&プリッツの日➡ポッキーとプリッツの形が数字の「1」に似ていることから、菓子製造会社が制定

〇最後の2つは商業的な匂いがしますが、生徒たちにとっては、最後が一番身近に感じるのかもしれません。実際に担任時代は、11月11日になるとクラスの生徒から「先生、今日は何の日だか知っていますか?」と尋ねられたり、「今日の11時11分は絶対に時計を見るんだ!」と不思議?な宣言をされたりしました。子どもの発想は面白いものです。

〇大人になっても、何事にも好奇心を持ち、活き活きとした子どものような心を失わない人がいます。また夢中になってあることに集中して取り組む状態を「童心にかえる」と言います。たとえば「中学校の同窓会で久しぶりに昔のクラスメイトと再会し、童心にかえっていろいろな話ができた」などと使われます。

〇調べると「童心」とは、「純粋さ、無邪気さ、そして楽しむ力を持つ大切な心のこと」とあります。また「童心を大切にすることで、何かと凝り固まった脳と心をほぐし、ストレスを軽減し、人生を豊かにする効果が期待できる」ともありました。

〇確かに自分の好きなことに没頭しているときは、日頃の責任や義務に追われる日常生活から解放され、心がリフレッシュされます。またたまに子どもの頃に熱中したことを思い出し、好奇心やワクワクしたりする気持ちは、人生を面白くする原動力となります。

〇重要なのは義務感ではなく、純粋に楽しむことで、ただ「好き」「楽しい」という気持ちがあるかどうかでしょう。また真面目さは確かに必要ですが、加えて遊び心を大切にすることで、心に余裕ができ、自主性や協調性、共感力を育むことができると思います。

〇子どもや大人にとって探究心とは、「なぜ」「どうして」という疑問をきっかけに、物事の本質を深く理解しようとする意欲のことではないでしょうか。これは新しいことに興味を持つ「好奇心」から始まり、「もっと知りたい」「掘り下げてみたい」という気持ちへとつながります。

〇この探究心は、自ら考える力や問題解決能力、そして将来の自立した学びに向かう姿勢の基盤となります。たとえば「四季はどうしてあるの?」「なぜ髪の毛は伸びるの?」などと身近なことに疑問をもったり、幼い子が、「この中はどうなっているんだろう?」とスイッチを押したり、おもちゃを分解したりする行動は、まさに探究心が起こしていると言えます。。

〇「なぜだろう」という疑問を掘り下げて理解しようとすることで、主体的に学ぶ姿勢が身につきます。また「なぜ」「どうして」を繰り返す過程で、自ら考える力や、発見した問題を解決しようとする力が育ちます。そしてそれが楽しく学び、理解できたという実感を得ることで、知的好奇心が刺激され、将来にわたる学びへの意欲につながります。

〇大人は子どもの疑問に丁寧に答えたり、一緒に調べたりする姿勢をもつことが大切です。また「そんなの知らなくていいよ」「まだあなたにはわからないでしょう」と突き放すような言葉は探究心を失わせてしまうので避けるべきです。

〇さらにすべてを教えるのではなく、子どもと一緒に答えを探すプロセスが重要です。その際、子どもの興味や関心と探究心を結びつける機会を意図的に作ることがポイントです。そして大人も一緒に学んだことを伝えあうなど共有しあうことで、さらにお互いの学びが深まります。

〇今日が「ポッキー&プリッツの日だ」と生徒が言っても、担任としては決してないがしろにせず、「なるほど、では君なら今日を【何の日】にする?」と問い返してみるのも楽しいでしょう。

須藤昌英

11月10日(月)柏市小中学校技術・家庭科作品展

〇8日と9日の両日、さわやかちば県民プラザの回廊ギャラリーで行われた技術・家庭科作品展では、各校からの代表作品が展示されました。本校からは8つ(木材を加工した作品と布を使った実用物)を出品しました。

〇家庭科の布を使った製作は、基本的な裁縫技術(玉結び、玉どめ、なみ縫いなど)を習得し、ミシンを使って袋物などの作品を製作します。計画を立て、材料や用具の扱い方、安全に注意しながら、様々な製品を完成させることを目標とします。

中川 咲さん(1年) 

笠原夢乃さん(1年)

長田麻央さん(1年) 

染谷宣喜さん(1年)

〇技術科の木材加工は、簡単な木製品の設計と製作を通じて、木材の特徴と加工法を理解し、目的に応じたものづくりを行う能力を養うことを目標としています。実践的な活動を通じて、ものづくりに必要なスキルや考え方を身につけます。

嶋根真菜さん(2年) 

酒井愛羽さん(2年)

村上 葵さん(2年) 

篠崎琉華さん(2年)

〇どの作品も基本的な構造やつくりは同じですが、その上で各自の個性をいかした作品ばかりでした。先月に「個性は可能性」と題して、映画監督の故大林宣彦氏の言葉を紹介しました。「同じ制服を着ていても、その人が読んだ本、聴いた音楽などによって、その人の目の輝きや語る言葉が変わってくるので、同じ制服を着ていても、『個性』が出てくるんです」の部分は、一生懸命に作成に取り組んだ結果の作品にも同じことが言えると感じます。

〇技術・家庭科については、実践的・体験的な学習活動を通して、家族と家庭の役割、生活に必要な衣、食、住、情報、産業等についての基礎的な理解と技能を養うとともに、それらを活用して課題を解決するために工夫し、創造できる能力と実践的な態度の育成を重視する観点が重要です。

〇毎日を楽しく、快適に過ごすことは、学び続けることの前提となります。私も中学校時代に作成した木製で座る部分が布のたたみ椅子を大人になるまで家の中で使用していました。大人になると、DIY(Do It Yourselfの略)が趣味で、自分で何かを作ったり、修理したりする、日曜大工やハンドメイドの手芸などをしない限り、自分が作ったものを日常で使うのは、滅多にあることではありません。

〇生徒たちには自分の作品を長く大切に使ってもらいたいです。

須藤昌英

11月7日(金)合唱フェスティバル当日

〇今日は暦の上では「立冬(りっとう)」で、二十四節気の一つであり、冬の始まりの日です。午後から体育館で合唱フェスティバルを行います。どうぞご来校ください。

文化祭 

【オープニング】

①生徒会長より

【合唱フェスティバルの部】

〈開会式〉

①始めの言葉                   

②歌声委員長の話

③校長先生の話及び講師紹介     

④諸注意

〈全校合唱〉「My Own Road」

指揮:山田結心さん 伴奏:米山 涼さん

 

〈1学年の部〉

1組 「空は今」

学級紹介:宮﨑蒼太さん 指揮:森 陽平さん 伴奏:関 亜音来さん

 

2組 「あさがお」

学級紹介:村田莉娃さん 指揮:永瀨ほのさん 伴奏:平川涼雪さん

 

〈2学年の部〉

3組 「虹」

学級紹介:矢萩日菜さん 指揮:上田翔太さん 伴奏:池嶋有柚さん

 

1組 「YELL」

学級紹介:櫻井杏奈さん 指揮:三浦唯人さん 伴奏:北岡 稟さん

 

2組 「手紙」

学級紹介:渡邉 結さん 指揮:幸村真澄さん 伴奏:渕上佳栄さん

 

〈3学年の部〉

1組 「言葉にすれば」

学級紹介:山田結心さん 指揮:池田皇羽さん 伴奏:米山 涼さん

 

2組 「青い鳥」

学級紹介:増田咲幸さん 指揮:鈴木大遥さん 伴奏:原 葵已さん

 

〈閉会式〉

①講師講評

 講師:教育委員会 学校経営アドバイザー 山本和寿先生

②終わりの言葉

【吹奏楽部発表】

世界に一つだけの花  他2曲

【エンディング】

①生徒会総務より

〇講師の山本先生からも「各クラスの思いや意図が明確に表され、聴いている我々に伝わってくるものがありました」と講評をいただきました。緊張感の中でも楽しんで歌っている生徒が多く、素晴らしい歌声を聴かせてもらいました。

〇午後から学校近隣で大きな火災がありました。学校からも黒煙が見えましたが、幸い風向きが本校に向くことはなく、フェスティバルは無事に終了しました。

〇会の終わりに私から生徒たちに「下校時に多くの消防車や救急車、パトカーがいる場合には、それを避けて安全に帰ってください」と注意を促しました。

須藤昌英

 

 

11月6日(木)静かなる退職とキャリアアップ

〇40年近く前のある栄養ドリンクのテレビCMで、「24時間戦えますか?」というキャッチコピーがやたらと流れていました。当時私は20歳代の半ばであり、体力もあり余っていたので、それに踊らされるように、朝から晩までがむしゃら?に働いていました。

〇今振り返ると「よくやっていたな!」と思いますが、当時は人に言われてやらされるのではなく、自主的だったので決して嫌ではありませんでしたし、朝7時から夜22時頃まで、一日15時間くらいは学校にいました。

〇令和になり「働き方改革」が国を挙げて言われていますが、昭和から平成の時代に根付いた長時間労働や過剰な奉仕が、現代の労働環境では「持続可能ではない」という認識が広がっています。ある面では当たり前だとも感じます。

〇最近あちこちで聞く言葉に「静かなる退職」があります。最初は「何を意味しているのか?」と想像がつきにくかったです。「退職」といっても職場を辞める(去る)わけではありません。「静かな退職」とは、組織内での出世や昇進を目指さず、最低限の仕事だけをこなす働き方のことを指すようです。

〇これは3年前にアメリカのキャリアコーチが提唱した「Quiet Quitting」の和訳で、過度な奉仕や会社への積極的な貢献を控えつつ、自身の健康や私生活とのバランスを取ることを目的としているようです。少し調べました。

・「静かな退職」の特徴

会社などが求める最低限の業務はこなすが、それ以上の役割を積極的に引き受けたり、自己啓発に励んだりすることはしない。また残業を最小限に抑え、社内の付き合いや不合理な要求への対応も避ける傾向がある。昇進やキャリアアップへの意欲が低く、現状維持を望む。最大の目的は、仕事のストレスや燃え尽き症候群(バーンアウト)を避けるための自己防衛策として、また、プライベートの時間を大切にするための手段として選ばれる。

・「静かな退職」が広まる背景

仕事一辺倒ではなく、「ワークライフバランス」を重視する価値観が浸透していることの影響が大きい。多少の不満を抱えながらも不本意な退職・転職を避け、会社などに留まり続けるため、企業側にとってはエンゲージメントの低下や生産性の問題につながる可能性がある。最終的に本人を過度な負担から身を守り、持続可能な働き方を選んでいるともいえる。

〇またその一方で近年は、「キャリアアップ」という概念が広がっています。一般的に「キャリアアップ」とは、職務経験やスキルを高めることで、役職や収入、社会的な価値などを向上させること意味しますが、真のキャリアアップとは、「将来を見据えなりたい自分やなるべき自分に向けて経験を積み、キャリア面から理想の自分に近づくこと」だと思います。理想的にはいろいろな職務を経験することで、企業や社会に貢献することにもつながります。

〇それに関しては、自己啓発について書かれた本が山ほど出版されています。自己啓発とは、自身の意志で、能力を高めたり、精神的な成長を目指したりする自発的な取り組みです。本を読んだり、セミナーに参加したり、資格取得を目指したりするなど、具体的な方法で行われます。

〇昨日、学校の部活動は生徒が「自己実現(身体・精神的な成長やなりたい自分に近づく)」を目指すことが最大のメリットであることを書きました。そして今の中学生が将来社会人になった際には、自分で選んだ職業で同じように自己実現をしてほしいと考えています。

〇「キャリアアップ」の方向性は人によってまちまちですが、先ほどの「静かなる退職」とは180度対極にあります。また「働き方改革」は個人の問題ではなく、経済の問題のような気がします。働く人々すべてが健康でい続けることは、会社(企業)としてもパフォーマンス高く働いてくれる人材を確保し続けることにつながります。

〇もちろん過労で命を落とす人が出るのは避けなければなりませんが、自分の可能性を試して伸ばすには、ある意味「自分の限界」を幾度か経験することも必要ではないかと感じます。自分の限界を認識できた時、「次のステップとして自分は何に取り組もうか?」となるのではないでしょうか。

〇生徒が学校で行う委員会・係活動も、経験するからこそ見えてくるものや身につくスキルがあり、最後はその仕事で「学校やクラスを支えている」という貢献心がそれを続けることを可能にしていると思います。

〇1か月前に自民党の新総裁となった高市早苗氏がその就任時に、「私自身がワークライフバランスという言葉を捨てます。働いて、働いて、働いて、働いて、働いてまいります」といういわゆる「馬車馬宣言」をした時には、正直驚きました。「えっ」という感じで自分の耳を疑いました。

〇自分自身への決意宣言であれば別に角は立ちませんが、一国のリーダーが公の場で、もしそれを「私も働くので、みんなも同じように働いてほしい」というメッセージとして言ったのなら、この令和の時代にそぐわないのではないか?と感じました。

〇若い頃に、「働くこと」は、「傍(はた)を楽(らく)にする」ことだと本で読んだことがありました。その意味は、自分の周囲の方々に自分が動くことによって、よい影響を与えることだと思ってきました。それが自分のモチベーションだったことは間違いありません。今の中学生にはこのことをどのように伝えたらいいか・・・?悩ましいところです。

須藤昌英

11月5日(水)チームエフォート(TEAM EFFORT)

〇先週は野球のメジャーリーグの頂点を決める「ワールドシリーズ(World Series)」のテレビ中継が連日放送され、ロサンゼルス・ドジャースが、2連覇を果たしました。私自身は幼いころから高校まで野球をしていたので興味がありましたが、今まであまり関心の薄かった人もたくさん観戦していたようです。

〇一般的にアメリカのスポーツ観戦は、野球に限らずエンターテイメント(娯楽)性が重視されており、野球のルール等を深く知らなくても楽しめることもその要因でしょう。そして何よりも世界が注目するその大舞台で、複数の日本人選手が活躍する姿を観ることができるのが最大の理由だと思います。

〇今回のワールドシリーズでは山本選手が最優秀選手(MVP)に選ばれましたが、そのワールドシリーズの一歩手前で、リーグの頂点を決める優勝決定シリーズでは、大谷選手がMVPになりました。彼がもらったトロフィーには、個人の栄光をたたえるプレートがありましたが、選手の控室に展示された際のそのトロフィーには、その文字を隠す形で「TEAM EFFORT(チームの成果)」とボードが添えられていたことが「大谷選手らしい」と話題になったそうです。

〇大谷選手はMVPを受賞後のインタビューで「みんなを代表してもらっていると思っています。僕が(MVPを)もらいましたけど、本当にここに来るまでのすべての試合がやっぱり一番大きかったなと思います」と、チームメートへの感謝を口にしていました。

〇私もこの「チームエフォート」という英語は今回初めて知りましたが、調べるとその意味は「チームの努力」や「チームワーク」です。一人ではなく、複数の人が協力して一つのことを成し遂げたこと、またはその成果を指します。

〇私は初任から丸20年間、3つの中学校で野球部の顧問をしていました。今思うと、自分がプレーしてきたスポーツをもたせてもらえたことは、とても幸運だったと思います。同期の教員や後輩でも、まったく経験も知識もない部活動を担当することになった人がいました。さぞ大変だったろうと思います。

〇それでも自分自身が選手ではなく、指導者としてチームをまとめていくことは、最初からうまくできたわけではありません。野球は「投げる、打つ、捕る、走る」など複数の動作を組み合わせてプレーしますので、個人によってどの動作が得意(好き)かまたは苦手かはまったく異なります。

〇人間の心理としては当然、誰もがせっかくプレーをするなら自分の得意な面でアピールし、時にはヒーロー的な存在になりたいものです。自己実現(自分自身の可能性や才能を最大限に引き出し自分らしく生きること)のために好きなことに集中して取り組んでいるのです。私も選手の時には、打つことや投げることにこだわり、それを強化するために練習に打ち込んでいました。

〇ただ指導者(監督)になるとまず、各選手の強みと弱みをつかみ、9つの守備位置や打順などを決めていきます。やみくもに選手を起用したりしては、そのチームの特徴をいかした試合をすることはできません。チーム事情によっては、選手本人が望まない場所を守ったり打ったりさせなければなりません。

〇監督としては、日頃から選手一人ひとりと会話し、もし本人の希望でないところで起用する時には、「君がこの役割でチームに貢献してほしい」と説得しました。大抵は素直に「わかりました」と受けてくれましたが、稀にそうでない場合もありました。

〇ただそういう選手は新しいことに挑戦することに不安があるだけで、実際にやってみると自分の新たな力が発掘され、その後は生き生きとプレーしていました。昔の部活はそうであったように、さらに私も若かったので、勝負にこだわった采配を優先していました。

〇でも今の部活動の目的は「心身の健全な成長を促し、自主性や協調性、社会性を育むこと」です。つまりスポーツなどの活動を通じて達成感や自己肯定感を高め、仲間と協力して目標を達成する過程で、社会生活を営む上で必要な能力を身につけることが期待されています。さらに同学年だけでなく、学年を超えた交流を通じて、多様な人間関係を築こうとすることも重要です。

〇金曜日の合唱フェスティバルでも、各クラスがこれまでの練習の成果を精一杯発揮してくれることでしょう。指揮者、伴奏者、パートリーダーの指導のもと、みんなで楽しんで歌い、「チームエフォート」を実感してもらいたいです。

須藤昌英

【大谷選手のトロフィー】