創立78周年目 学び成長し続ける富勢中
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校長雑感ブログ
9月6日(金)ミラーニューロンと共感
〇数年前、ある心理学関係の本を読んでいた時、「ミラーニューロン」という言葉(概念)を知りました。日本語に直訳すると、「鏡(ミラー)のような神経細胞(ニューロン)」です。
〇人間など高等な霊長類の脳には、「ミラーニューロン」という細胞があるのだそうです。これによって、お互いに、「相手の行動をわが身のことのように置き換える」ことができるのだそうです。
〇たとえば、相手が笑っているのを見ていると、ミラーニューロンを通してなんとなく自分も楽しい気分になるというのです。また逆に、相手が怒っているのを見ると自分も怒りたくなるというはたらきをするそうです。
〇人間の「共感」というものには、この「ミラーニューロン」が関わっているというのです。たとえば、「両親が楽しそうにしていると、それを見ている子どもはミラーニューロンを興奮させて『楽しそうだ』と感じて、まねをします」とその本には書いてありました。
〇もっともこの「ミラーニューロン」は、決して良いことばかりではないようです。 「家庭内での暴力や攻撃的行動(ドメスティックバイオレンス:DV」は遺伝するように見えますが、実はあれは行動パターンをまねしているだけ」ということです。「DVは先天的に遺伝するのではなくて、お父さんやお母さんが子どもにDVをすると、ミラーニューロンを通して子どももDVをするように脳が変わっていく」のだというのです。
〇始業式に7名の若手教員に、夏季休業中に自分が経験したこととその学びについて語ってもらったことは書きましたが、あれもこの「ミラーニューロン効果」をねらったものです。身近な教員が学校以外でも学び続けている姿を見れば、生徒たちはそれを自分事に置き換えていきます。もちろんクラスメイト同士でも、お互いがミラーとなって好ましい姿を学び合うことがあります。これが集団で学ぶことの最大の長所です。
〇昔から「子どもは親の鏡」ということわざがあります。子どもはどこか親に似たように育っていくのは、ミラーニューロンの働きだそうです。私も息子2人と娘1人を育ててきました。3人とも成人して、もう親の影響など及ばないと思っていますが、幼いころから一緒に住んでいたという事実は、「今の彼らの性格の一部をつくっていたかもしれない」かと思うと、少しこわい気がします。
〇今週は夏季休業明けで、学校生活のリズムを取り戻すのに苦労した生徒も多かったと思います。週末は休める時は休み、来週に備えてください。
須藤昌英
【朝読書に取り組む生徒たち】
9月5日(木)秋の足音と生徒の成長
〇朝や夕方は大分涼しくなり、空の色も青さが増しています。このまま秋にまっしぐらかと思いきや今週末は猛暑日になる予報も出ています。涼しいと夏の疲れも出やすくなるので、無理をせずに体調優先で過ごした方が無難だと思います。
〇2学期に入りこの3日間、生徒の様子を観察していましたが、生徒の成長にはびっくりしています。たった40日間見ていないだけでしたが、身体が大きくなったり顔つきが大人になったりと私のような老年期の人間には信じられない成長ぶりです。
〇11月の合唱コンクールに向けての練習も始まっていますが、何人かの担任からは「夏休みが明けて、声が大人になっている生徒が多く、今までとは違う歌声になっています」と聞きました。よく言われますが、成長ホルモンは各部位の細胞分裂を促し、その分泌は人間の一生では10歳代が一番活発であり、一日の中では深夜の1時から4時くらいがピークだそうです。
〇つまり中学生の身体内では日々、驚くほどの細胞分裂が繰り返され、それが目に見えやすい部分として身長や容姿の変化としてわかりますが、目に見えにくい声がわりや脳の発達などは、時として我々が驚くほどの成長として感じ取れるものなのでしょう。
〇今年は体育祭を10月4日と日程をあとにずらした関係で、2学期の中間テストがあと3週間後に迫っています。従来は9月に体育祭を実施し、10月の中間テストでは、1学期期末テスト(6月実施)後の授業から出題範囲を設定していました。今回も7月と9月の授業内容が出題のメインになるのは同じです。
〇1年生は2回目の定期テストになりますが、特に1学期の内容を復習しておきましょう。前にも書きましたが、人間の記憶は大きくは「短期記憶」と「長期記憶」の2つにわかれますが、短期記憶を強化したものだけが長期記憶となります。つまり授業の復習をコツコツとやっておかないと、2カ月や3カ月経っても忘れない記憶にはなりにくいのが人間の脳のしくみです。
〇生徒だけでなく、大人も自分の過去の経験から、定期テストに対して気が重くなることが多かったことでしょう。私も好きな教科だけならまだしも、苦手な教科のテスト準備は後回しにしていた記憶があります。とりあえず好きな(得意)な教科の復習を、例えば自分なりのノートを工夫してつくるなどして、楽しくやれば良いと思います。
〇その分嫌いな(苦手)な教科は、最低限授業に集中し、テスト前に十分な準備ができなくても、テスト中に頭の中で授業の様子を真剣に再現し、思い出したことを解答用紙に記録しましょう。私も自分の苦手な教科のテストで、授業中にクラスメイトが発した発言内容をふと思い出して、助かったことがあります。同じ授業を受けている友達の力を借りるのも必要かつ効率的だと思います。
〇「病気に負けない体作りは規則正しい生活から」と言われますが、「食べて、動いて、寝る」という生体リズムを整え、生徒の皆さんは毎日元気に過ごしてください。
須藤昌英
9月4日(水)引き渡し訓練の結果より考えられること
〇一昨日は、4校合同の引き渡し訓練(引き渡し要請連絡→sigfyで返信)にご協力いただき、ありがとうございました。今その結果を分析し、実際の地震発生時の対応に役立てようとしていますが、初めて行った情報収集訓練でしたので、いくつかの課題が浮き彫りになりました。
〇まず保護者の中で一番遠い場所からお子様の引き取りに来ると回答されたのは、「東京都内から歩いて9時間」というものでした。もし首都直下型地震が起これば、公共交通機関もストップし、幹線道路は緊急車両専用道路になりますので、電車・バス・自家用車のどれも使用不可になりますので、唯一は徒歩になります。しかも建物の破損などがあれば、思うように歩けないことも想定されますので、それ以上の時間を要するかもしれません
〇そして例えば、該当生徒を9時間、学校で留め置いておくとなると、まずは水や簡単な食糧が必要となります。本校の敷地内にある柏市の防災倉庫には、300人弱の備えがありますが、基本的には体育館が避難所になった場合に、避難してきた地域住民用と定められています。しかし実際にはそれらを学校に残る生徒にも振り分けてもらう必要があります。柏市の防災安全課と確認済です。
〇また季節にもよりますが、もし体育館や校舎の一部の教室で一晩宿泊するとなると、簡易ベットや体温が逃げないようにする断熱シートも必要になります。大きな地震の後は、余震が続くことが多く、不安の中で夜も眠れずに朝を迎えることになることも考えられます。
〇小学校にきょうだいのいる場合には、原則的に下の学年のきょうだいのいる学校で保護者への引き渡しとなります。その際は各小学校までは、本校職員が引率していきます。しかしそれも道中の安全が最優先であり、いつ頃引率できるかは、当日にならないと判断できませんので、ご了承ください。
〇様々なサポートをするのは、初動の段階では校長をはじめとする教職員が行いますが、数時間後からはそれを市役所職員に引き継いでいきます。市役所の職員はすでにどこの避難所の担当になるかは決まっており、定期的にバーチャルにより各避難所へ行ける訓練をしています。ただ生徒も慣れている教職員から市役所職員に変わると、不安が増すこともあるかもしれません。
〇大地震が発生しても学校は避難所の役割を果たしたり、在籍する生徒の安否確認や命を優先する活動を優先したりしていきます。ただ一方で、できるだけ早期に教育活動を再開し、「生徒の学びを保証する」ことも模索していきます。この両方のバランスをいかにとるかは、なかなか事前に経験することはできません。
〇今、11月16日(土)の夕刻から翌日まで、富勢ふるさと協議会が主催する防災訓練(宿泊体験)を本校体育館で実施する計画が進行中です。始業式の日には生徒にお知らせしましたが、希望の中学生は後日申込用紙を配付しますので、応募してください。段ボールで体育館内の間仕切りを作成したり、非常食を食べてみたりするなどの体験ができます。
〇大きな災害は来てほしくないと心では願いつつ、災害は必ず発生するという危機感を常に持っています。
須藤昌英
【柏市HPより】
9月3日(火)正規日課が再開しました
〇昨日の午後、制服の業者による紺色ポロシャツの販売を行いました。また始業式では、自宅近くの洋品店で購入したものを着用している生徒もいました。どのお店で購入してもかまいませんので、これまでのワイシャツやブラウスの代替として必要かどうかをご家庭で話し合って決めてください。
〇また本日から来月4日(午前は体育祭、午後は曙祭)までは、制服でも校内服でも登校を可能とします。毎日の気温の変化などを留意し、ご家庭で判断してください。登校してきた生徒の紺色のポロシャツは、校内服の上着(ジャージ)の紺色と同じですので、あまり違和感はありませんでした。
〇今週は今日から金曜日まですべて6時間授業です。帰りの会終了が16:05ですので、夏季休業明けの生徒にとっては、すこし辛いかもしれません。気温は猛暑日のようなことはありませんが、湿度が高く、ベタベタしたり喉が渇いたりします。体調管理をお願いします。
〇3年生は早速2回目の実力テスト(国・社・数・理・英)に取り組んでいます。前にも書きましたが、実力テストの7~8割は、1・2年時からの出題内容ですので、この夏季休業中に1・2年生の復習に取り組んだ生徒は、現在の自分の実力を知るためにも頑張ってもらいたいです。先日、来年度の公立高等学校の定員が発表になりました。増減した学校もありますが、あまりそれに敏感にならず、私立高等学校も含め、「高校生活をこの学校で、これに取り組んでみたい!」というイメージを少しずつ固めていきましょう。
〇2学期になり最初の給食でした。給食当番が白衣を着て、配膳するのも久しぶりでしたが、「いただきます」の挨拶までスムーズに行っていました。特に湿気の多いこの時期、調理員さんたちは食中毒に気をつけて調理してくれています。食べる方も手洗いなどを入念に行う必要があります。
〇メニューは「牛乳、ドライカレーライス、わかめサラダ、梨、メープルアーモンド」でした。記録的な猛暑が続いたこの夏でしたが、ここにきて夏の疲れもたまっています。私も1か月半ぶりに食しましたが、やはりあたたかくて美味しい給食でした。生徒のみなさんは3食しっかり食べて、夏バテ予防に努めてほしいです。
〇特に疲労回復効果のあるビタミンB1などは、気温が高くなる夏場に消費量が増えるそうで、積極的に摂取する必要があります。 肉、魚、大豆、卵などのタンパク源や野菜、夏場に不足しがちなビタミンB1が含まれている食材(豚肉、豆腐、山芋など)をしっかりととり、消化しやすいようよく噛んで食べましょう。
須藤昌英
9月2日(月)第2学期始業式
〇42日間の夏季休業が終わり、今日から2学期が始まりました。正門で生徒を迎えていますと、台風の余波の南風が吹いていたので、登校してくる生徒も暑さで辛そうな表情はあまり見られませんでした。本校では、式がある日は制服で登校することになっています。
〇熱中症対策として、始業式をオンラインで実施することも検討しましたが、夏季休業中の活躍を表彰する式もあり、できるだけ全校生徒の前で表彰したあげたいこと、内容をシンプルに短時間で行うことを前提にして、体育館で行いました。
〇校長の話では、7人の若い先生から「この夏休みで自分なりに経験したこと学んだこと」をテーマに、一人2~3分ずつ語ってもらいました。二十歳代の先生は、生徒たちにとっては自分の近未来の姿(数年後にはああいう大人になっているのか・・)を投影しやすいので、彼らの学ぶ姿は、一番参考になります。真剣に楽しそうに話を聞いていました。
〇概略だけお伝えします。
【山中裕子 教諭】
・アートイベントに行き、貴重な体験をしました。室内でプロジェクションマッピングが観られ、まるで絵画の中にいるような体験ができました。またフランスの印象派のクロード・モネの作品は有名ですが、彼の生涯など知らないことが多かったので、鑑賞に行く前に図書室で調べました。やはり知識があることで、「きれいだな」のような印象だけでなく、その他の多くの気づきがありました。日本の浮世絵は海外でも評価され、モネにも大きな影響を与えています。印象派の技法の特徴なども理解できましたので、次回は10月に国立西洋美術館にも行くつもりです。皆さんも是非美術館を訪れてみてください。
【山口大樹 教諭】
・皆さんはこの夏休みを自己採点すると何点くらいつけられますか?えっ35点?ちょっと低いですね。おっ95点!素晴らしいです。夏休みは普段できないことができるチャンスです。いろんな人といろんな所へ出かけて、いろんな経験ができました。皆さんはこれまでの人生でどれだけの本を読みましたか?1年に1冊だと10冊前後?私はこの夏休みに4冊の本を読みました。皆さんは?私が考える読書の良さは、読んでいると夢中になれる、想像力(創造力)がつく、他の人生の疑似体験ができるなどがあります。皆さんも是非本に親しんでください。
【薄井理央 教諭】
・私は社会科ですが、8月は戦争に関するいろいろな日がありましたね。ただ新学期にいきなり戦争の話をするのも暗くなってしまうのでしませんが、今戦争している国もありますし、それで苦しんでいる人も大勢いるので、同じ歴史を歩んではいけないことを忘れてはいけないと思います。野球部の練習で打撃投手を毎日務めました。おかげで、バッティングセンターにあるストライクアウト(9つの正方形を投げて落とす)でパーフェクトを出しました。このことから一つのことを1カ月以上続けると、スキルが相当アップすることができることを学ぶことができました。皆さんも継続してください。
【追川亜希子 教諭】
・前の先生が立派な話をしたので恐縮ですが、私は乃木坂46のファンでして、この夏名古屋ドームへ5万人ライブにいきました。その中に「カッキー」という推しの人がいるのですが、今回はとても当たりの席でした。家でつくった団扇を振って、見てもらうようにアピールしていました。1回目は目も合わなかったけれど、2回目は近くまで来たので、片手でハートをつくって出したら、片方の手でハートをつくってくれたのです。凄いと思いませんか?これも一つの学びで、じっとしているだけでなく、自分から積極的に動いていくといいと思いました。
【川越清道 教諭】
・夏休みはYou-tubeショートを見ないようにしました。あれを見るとあっという間に時間が過ぎるのでもったいないと思い、今までやったことのないこと(ブックオフでギターを購入して練習、車もあまり遠出して運転したことがなかったので、熱海まで往復、ボルダリングも1回しかやったことがなかったので本格的に挑戦、ジムに通ったことがなかったので初めてジム通いなど)をしました。ただ学校内で車のバンパーを縁石にぶつけて、初めて修理に出したのも初めての経験でした。要するにダラダラ過ごすより、失敗しても挑戦すると充実すると思いました。
【吉山美織 講師】
・バレーボール部の練習に熱中していました。特に練習試合では多くの学校と対戦しました。このままではどこへも行けないと思ったので、茨城県にあるメンタイパークに行きました。明太子工場なので、見学や試食が出来て、楽しめました。一日に5万tの明太子を作っているのですが、作業しているのは20人くらいで、本当に一生懸仕事をしている姿から学びました。明太子はビタミンが豊富に含まれているので、目にも良かったり?ダイエットにも効果があったり?するそうです。白いご飯に明太子とお味噌汁で立派な食事になります。やってみてください。
【長妻佳哉 教諭】
・前の吉山先生が明太子の話をしてくれてとても助かりました(笑)。部活も頑張りましたが、友達とキャンプに行きました。木々の生い茂っている森の中で、自然を感じたりバーベキューを食べたりしました。ただ私は理科担当ですが、虫が苦手なのです。もちろんたくさんの虫がいましたが、よく考えると普通の生活(室内で過ごしたり、スマホを触ったり)では、友達とゆっくり語り合ったりここまで多くの虫には遭遇したりできないので、逆に良かったなと今では感じています。皆さんも大人になってから、昔の友達と会うのは楽しいと思いますよ。
〇私の学んだことも話したかったのですが、彼らの話がよかったので、やめました。
須藤昌英