校長雑感ブログ

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3月3日(金)桃の節句と最後のレク(3学年)

〇今日はひな祭りですが、この時期に学区の富勢小、富勢東小、富勢西小にお邪魔すると、それぞれ玄関に七段飾りがあり、その華麗さに魅了されしばらく見入ってしまいます。ひな祭りの別名は、「桃の節句」です。確かに我が家のひな飾りには、もちろん造花ですが桃の花があります。ただ残念ながら本校には桃の木はありません、その代わりに各色の梅の花が満開です。

〇少し調べますと、桃の花が飾られるのは、中国においては、桃の木が邪気をはらったり、子孫繁栄をもたらしたり、その実が不老長寿をもたらす仙木と考えられていたからということです。また昔は日本でも子どもが生まれると人形をつくって保管し、3~4歳ごろになってから川へ流すという時代もあったようですが、時を経て人形がだんだんと豪華になっていくにつれ、流さずに飾って毎回仕舞うようになったそうです。

〇日本には5つの節句(これを「五節句」)があり、季節の変わり目でその邪気を払い、無病息災を願う伝統的な年間行事です。 五節句は、1月7日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日、(1月7日を除いて同じ奇数が重なる日)です。 1月1日の元旦は別格とされ、1月7日が節句に取り入れられています。

〇日本でも明治時代には、生後1年未満の子どもの死亡率は10~20%だったというデータがあるそうで、そうなるともっと以前は子どもが3歳まで生きられる確率はかなり低かったと推測されます。そのため本来の厄払いの行事が、いつしか子どもの健康と成長を祈る行事になったのも自然な流れなのだと思います。

(我が家のひな飾り)

(富勢中の梅の木)

〇本日は3年生の給食はないので、昨日のうちに「金目鯛の白焼き・ちらし寿司」のメニューで、全校生徒全員の健やかな成長をお祝いしました。特に菜の花のすまし汁のナルトには「寿」の文字が入っていました。

〇3年生は昨日の1・2校時に、学年レクを校庭(ドッジボール)・体育館(長縄跳び)で行いました。今のクラスと2年前の1年時のクラス(同窓会)の両方で楽しんでいました。運動を久しぶりにする生徒も多く、怪我をしないか心配してみていました。実際に過去に勤務した学校で、この時期に怪我をして卒業式に松葉杖で出席した生徒もいました。

〇本日は公立高等学校入学者選抜の発表があります。朝から希望どおりの結果が出るように祈っています。

須藤昌英

3月2日(木)いのちの授業(3学年)

〇昨日の3・4校時、千葉県助産師会から上級思春期相談員の足立千賀子先生をお招きし、体育館で3生生に「いのちの授業」を行いました。卒業式を来週に控え、「いのちや性」について深く学ぶ機会を通し、生徒の将来に役立つ講話をしていただきました。

〇冒頭の講師紹介の中で、私からこの授業の意義を伝えました。「君たちはみんな15歳で、私の4分の1しか生きていませんが、今日はその15歳の君たちにこそ聞いてもらいたい話を講師の先生にお願いしています。ところで人生を季節になぞって、4つに分けて表現することを聞いたことがありますか?君たちはまさに「青春(せいしゅん)」の真っただ中ですが、この青春は普段からよく使われていますね。青春の次は「朱夏(しゅか)」で、だいたい25歳から社会で活躍する50歳すぎまでの期間です。その後私のように60歳前後になると「白秋(はくしゅう)」と呼び、さらに高齢になると「玄冬(げんとう)」となります。つまり色でいうと若い順に「青」→「朱(赤)」→「白」→「玄(黒)」と変わっていきます。今日の話の中で、「思春期」という言葉が多くでてきますが、まさしく青いイメージですね。先週末に中学校の同じクラスでしかも同じ野球部だった親友の告別式に参列しました。その友は私と同じ6月生まれですが、その時強く思ったのは、『人生のスタートはほぼ同じでも、人生の終わり(ゴール)はバラバラなのだ』ということです。今日の講師の足立先生は、いつも命が生まれる現場に立ち会っていますので、今日はそのご経験も踏まえて、君たちへ大切なメッセージを届けてくれます。しっかりと聞いてください。」

〇親や教員が伝えにくいことについても、足立助産師さんはプロならではの説明をしていただきました。講演会後に生徒は「わかりやすい説明で、自分や周りの人たちのからだが、とても大切であることを再度確認できました。」と感想を述べていました。

須藤昌英

 

 

3月1日(水)卒業式の練習(3学年)

〇今週から3学年は特別日課を組んでいます。その中で次のような各クラスの実行委員さんを中心に、10日の卒業式練習が始まっています。クラスでの基本練習と学年全体で改装された体育館での学年練習を並行して行っています。

(運営・企画) 学年委員

1組江村さん、西本さん 

2組和田さん、重信さん 

3組神木さん、久寶さん 

4組伊藤さん、吉岡さん 

5組飯島さん、勝田さん

(記念品贈呈・答辞)生徒会本部

4組長谷川さん 1組藤田さん 2組高橋さん

〇最初の練習の冒頭に、学年主任の柳教諭から3年生に対し、「マスクの着用について、本番当日は『自分は~する』と今から考えてほしい。周囲の人を見て判断をするのではなく、自分なりの根拠をもって決めてほしい」との呼びかけがありました。確かにマスクの着脱の件一つでも、政府が個人の判断に任せると明言しているのに、中には「自分で判断するなんて政府は無責任だ」と考えている大人もいます。しかし本当にそうでしょうか?その人は、少し大げさに言えば自分で考えることを放棄し、何か人から指摘されたときに、「国が決めたことだから・・・」と言い訳ができるようにしているだけかもしれません。

〇少なくとも3年生には、学校や先生、保護者などから言われたからその通りにするのではなく、いろいろな人の視点に立って(想像力)、自分はどうすべきかを考えること(創造力)はとても重要であり、そういう経験を通して、「自立・自律」した大人に成長してほしいと思います。

〇また卒業式は学校行事で最も重要で、フォーマルな場ですので、最初は礼法や作法の確認を行います。これもあくまでも基本を教えますが、あとは自分なりのその基本動作を応用し、堂々と参加してもらいたいです。生徒に指導した主な点として、

1 座る姿勢(頭をむやみに動かさない)

男子:足を自然に開き、拳は軽く握って膝と股関節の間に置く

女子:足を閉じ、手は重ねて膝と股関節の間に置く

2 座る→立つの動作 (「卒業生、起立」の号令)

背筋を伸ばす(立つ準備)をして、スッと立つ。

3 立つ姿勢(手は体側に)

踵をつけて、つま先は拳1つ分程度開き、視線はまっすぐ遠く。

4 座礼と立礼(若者らしく)

腰を基準にして、1・2・3で45°程度曲げる

5 歩き方(手は自然に振る)

「パタパタ」と音をたてるのはNG、まっすぐ遠くを見る。

〇「ずいぶんと細かい所まで教えるなあ」と感じるかもしれませんが、卒業式は彼らにとっても3年ぶりのことであり、知らないことや忘れていることも多いものです。最初は各所作の意味や社会人の常識みたいなものまで含めて説明し、だから「~しなさい」ではなく、教わったことを生徒自身が自分でかみ砕いて考えることが最も重要です。

〇一番生徒が緊張していたのが、卒業証書授与の場面です。初めてステージにあがると、ぎこちない動きでしたが、みんな一生懸命取り組んでいて、みていて清々しい気持ちになりました。予行練習では、保護者席に在校生を座わらせて、本番の緊張感で最後の確認をしていきます。

須藤昌英

2月28日(火)学校欠席連絡等システムの導入に係る費用の補助

〇2月も今日で終わり、明日からは3月に入ります。春本番のような陽気が梅の花の満開をもたらし、それによってくる鳥の数も格段に増えています。年度の終わりの月は、卒業式や修了式があり、生徒たちの成長した姿を確認できる場があります。人の成長の凄さをその身をもって私たちに示してくれる中学生は、まさに「未来からの留学生」であり、彼らの無限の可能性はこの国の希望です。

〇今年度は昨年4月からLINEを利用して欠席等を連絡する「つながる連絡」を試験的に導入し、9月からご家庭に月50円の費用負担をお願いしたかたちで、本格的な運用をさせていただきました。これにより、保護者側と学校側の両方の負担も大幅に軽減でき、今後もよりよい運用をしたいと考えています。

〇先日、今後このシステムを使用することにつきましては、これまでの保護者による受益者負担等ではなく、保護者に費用等において負担はかけず、柏市がその分を補助するという見通しになりました。しかし補助はとりあえず令和5年度内で、令和6年度以降については現時点未定ですが、市としてシステムの一括導入を行うことを検討しているそうです。もちろんその際も費用負担はないようです。

〇このシステムは欠席・遅刻・早退連絡やアンケート機能等だけでなく、学校から保護者に対して連絡・お便り配信ができるものであることで、保護者側はお子様がプリント等を渡し忘れたりしても閲覧可能だったり、学校としても印刷の費用(紙代、インク代など)を抑えられたりするなど、メリットがあります。

〇このシステムは安全性が確保されているクラウドサービスを利用しており、これが「柏市教育情報セキュリティ対策基準」に即していることや第三者認証(ISO/IEC27017,ISO/IEC27018,他これに準じる認証)を取得していることで、市も補助を考えたとのことです。

〇富勢中学区では、中学校が「つながる連絡」、小学校が「スクリレ」を利用していますが、特に後者の「スクリレ」はこれまで、お便り配付は無料でしたが、欠席連絡などは有料オプションでしたので、中学校の「つながる連絡」と同じことができるようになります。ただし先ほどのように令和6年度は柏市で統一したシステムになるようです。

〇4月より本校に入学される新1年生につきましては、「つながる連絡」の利用をお願いいたします。新年度に入ってあらためてご案内・ご説明いたします。

須藤昌英

 

2月27日(月)富学協の全体会議

〇25日の土曜日に、今年度最後(年4回)の「富勢中学校区学校運営協議会(富学協)」が、「こども未来支援 みらいのボクら かしわ教室(柏市布施1190-2)」をお借りして行われました。私も初めて入らせていただきましたが、会議の冒頭に所長さんから、施設についての説明をしていただきました。「生きる力を育てる」を基本理念に児童発達支援事業を通し、子どもたちが将来、自分らしく個性が輝いて生きていけるように、社会性を育てつつ、未来について考え、夢に向かっていきていけるように支援をしているそうです。先日の市立柏病院もそうでしたが、地域にこのような施設があることは素晴らしいと思いました。

〇1日10名を定員としており、各専門家(ソーシャルスキルトレーナー、児童行動心理士、保育士、遊び発達インストラクター、介護福祉士、看護師、言語聴覚士、公認心理士、理学療法士、作業療法士など)から、一人ひとりに寄り添った支援が受けられます。これだけの専門の方々がチームとなって、ロールプレイゲームや体験的活動、将来ビジョントレーニングなどをしているそうです。特に気になったのが、「外活動では、静と動の時間を大切にし、座って話を聞く、見る、話すなどの五感を使う」ことを行っていることで、やはり人間(特に乳幼児から小学生)は、自分の身体と自分の意識が適切につながっていることが重要だと確認できました。

〇富学協の主な議題として、1、令和4年度学校評価について 2、授業参観の感想について 3、令和5年度の委員継続について 4、令和5年度の組織体制について 5、富勢学区あいさつ運動について 6、令和5年度入学式の出席について などがありました。

〇私からは、今年度の生徒の様子や学校評価の分析、1月の授業参観の報告、10日の卒業式(新体育館で開催)の予定を説明しました。本来ならば学校の応援団として出席していただきたいところですが、残念ながら卒業式は来賓等をお招きはしないことを説明し、了承していただきました。

〇富学協の今年度の最後の具体的活動として、「4校合同の朝のあいさつ運動」を実施することになりました。日時は、3月7日(火)~9日(木)の3日間 午前7:40~8:00で、各校の正門付近で、児童生徒と委員、地域住民に協力を得て実施します。また4月の入学式には、富学協が学校を校外から運営する側として位置づけられていることを広く伝えるためにも、従来の来賓としてではなく、学校のサポーターとして委員が入学式に参列したいことも了承されました。

〇涌井会長は常々、「この富学協は、座布団のように地域の子どもたちをやさしく下から支えつつ、風呂敷のようにやさしく包み込むことを目指しています。」と言ってくれています。金曜日に「社会に開かれた教育課程」について書きましたが、身近な社会であるこの富勢地域の方々が学校をやさしく見守ってくださることに感謝しています。

須藤昌英

2月24日(金)社会に開かれた教育課程

〇「社会に開かれた教育課程」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?保護者や地域の方々、ましてや生徒のみなさんはあまり耳なじみがないと思います。現行の学習指導要領の基盤となる考え方で、もちろん我々教員は知ってはいますが、実際にはどことなくお題目的になっている面もあり、定期的にその意味や真意を学びなおす必要があると感じています。

〇これは、学校の教育課程を通じて、生徒たちが社会や世界とつながり、よりよい社会と幸福な人生を自ら創り出していける力を積極的に育もうとするものです。教育の目的として「人格の完成」などを基軸に据え、次代を担う子供たちが人間や社会の望ましい在り方を主体的、創造的に描き出し、それを実現できる資質・能力を育むことを目指そうとしています。

〇ではなぜ、今「社会に開かれた教育課程」の実現が求められるのでしょうか?世界のグローバル化の進展や人工知能(AI)の急速な進化など、社会の様々な領域で激しい変化が加速度的に進んでおり、将来を予測することは誰にも難しくなっています。生徒たちを含め我々は変化する社会の中に生きており、その社会の変化は我々に大きな影響を及ぼしていることは実感できます。しかしその一方で、これまでになかった豊かさや便利さなどを享受する反面、多くの困難な問題に直面しています。例えば、対立や紛争、環境の変動、資源やエネルギーと持続可能な発展、少子・高齢化、貧富の差の拡大といった問題は、私たちの生活や生き方に影響を及ぼし、人類の未来にも関わっています。

〇そもそも学校では、校長が責任者となって全教職員が協力して教育課程の編成を行います。その際、校長と教職員が「社会や世界の状況を幅広く視野に入れ、よりよい学校教育を通じて社会を創る」ことについて考えていくことが大切であるのは言うまでもありません。そして生徒たちに、社会とのつながりを意識し、現実社会の問題に向き合い、自分の問題として解決に向けて考え取り組むことを求めるのであれば、まず教職員がそのような意識に立つことが必要です。教職員がこうした意識を共有して教育課程を編成・実施しその様子を社会に発信することが、目指す教育の理念を社会と共有することにつながります。

〇「社会に開かれた教育課程」のポイントとして、「これからの社会を創り出していく生徒たちが、社会や世界に向き合い関わり合い、自らの人生を切り拓いていくために求められる資質・能力とは何かを、教育課程において明確化し育んでいくこと」が指摘されています。また学校の教育目標の設定に当たり、教える側の視点だけではなく、生徒の視点に立って「何ができるようになるのか」を明らかにする必要があります。それらの意味をこめて一言で表したのが「学び続ける富勢中」です。

〇この雑感ブログに関しても、「校長先生、ご自身の私的なことも含めていろいろ書いていますね」と感想をいただくことがあります。私も校長としてだけでなく、一市民としてこの社会で生きていますので、本校の様子(閉じたせまい学校)だけをお伝えするのではなく、学校と社会のつながりを意識して書いています。ですので「雑感」としていますが、ただ漠然としてではなく、そのつながりを強調しているつもりです。

〇社会のつながりの中で学ぶことで、生徒たちは、自分の力で人生や社会をよりよくできるという実感を持つことができます。このことは、変化の激しい社会において、生徒たちが困難を乗り越え、未来に向けて進む希望や力になります。そのため、本校は一番身近な社会である富勢地域と連携・協働した教育活動を充実させることを目指してきました。これからもよりよい学校教育を通じて、よりよい社会を創るという目標を学校と地域とで共有していきます。

須藤昌英

2月22日(水)学年末テスト(1・2学年)

〇昨日と今日、3年生の千葉県公立高校入学者選抜に合わせて、1・2年生は今年度最後の定期テストを受けています。朝の登校時間にも参考書などを手に抱えている生徒も多く、意気込みが感じられます。一生の中で一番、知識や技能を脳に蓄えたり身につけたりすることの出来る時期ですので、今の自分を考えるとうらやましい気がします。

〇一学期にも書きましたが、そもそも勉強は「復習」に主眼をおくべきで、覚えられる範囲をストレスなく覚えること、これが記憶の性質に適した学習方法です。比でいうと、『予習:学習:復習=0.5:1:4』が理想的だそうです。脳の海馬という部位に入ってきた情報が溜まっている期間は、情報の種類によって異なりますが、短いと1か月程度です。海馬は情報を1か月かけて整理整頓し、『何が本当に必要な情報なのか』を選定しています。もし入ってきた情報を際限なく記憶していくと、脳のキャパシティーはいっぱいになり、パンクしてしまうということでしょう。

〇心理学者ビネーは、「脳はインプット(入力)よりもアウトプット(出力)を重要視している」と指摘しており、復習の中で手で書いたり口で話したりすること(アウトプット)で、海馬に「この情報はこれほど使用する機会が多いのか、ならば覚えねば・・」と判断させ、「短期記憶」から「長期記憶」に格上げさせることが有効な方法のようです。つまり「詰込み型(ガツガツと一方的に覚える)」よりも「知識活用型(余裕をもって双方的に身体を使ってみる)」の方が効率的だということです。そのようなことから教科書や参考書を何度も見直すよりも、問題集などを何度も解く復習法の方が良いと言われています。

〇つまり毎回の定期テストも「1つのアウトプットの機会」と考えられます。テストへ向けて準備をしてきたことを一気に押し出すように解答用紙に吐き出すイメージでしょうか。ただし私もそうでしたが、学習したことを正確にアウトプットするのも結構大変で、「失敗(不正解)」することも多々あります。しかしまたその失敗が脳に強い刺激を与え、「あのとき失敗したからこそ今ではそのことをきちんと覚え理解できている」ということもあります。生徒たちの奮闘を期待します。

須藤昌英

 

2月21日(火)千葉県公立高等学校入学者選抜

〇本日と明日、千葉県立及び柏市立高等学校の学力検査が行われます。昨日の給食は「味噌カツ丼」で、勝負事の前の「験担(げんかつぎ)」として縁起のよいメニューを全校生徒で食べ、3年生の合格祈願をしました。その後5校時、各教室にて事前指導を行いました。さすがに前日ということもあり、みんな少し緊張している表情もありましたが、無事に自分の力を出し切れるように祈っています。

〇事前指導では、確認事項(時間、持ち物や身だしなみなど)に加え、「トラブル対応」も指導しました。

【受検票を忘れた】

・あわてずに受付に申し出る(学校名、氏名、受検番号)

・受検票は合格発表の際も必要なので、大切に保管する

【電車やバスを乗り間違えた】

・できるだけ公共交通機関を利用する(感染症対策で車の場合は保護者判断)

・もし間に合いそうになかったら、直接志望校に連絡する

【体調不良(感染の疑い)】

・前日までに判明した場合には、富勢中に連絡する

・当日の場合には、直接志望校に連絡し、その後富勢中にも連絡する

(味噌カツ丼を食べる3年生)

(事前指導を真剣に聞く3年生)

〇千葉県の入学者選抜の歴史をさかのぼると、今から37年前までは、一部の専門学科を除きすべての普通科では、1回のみ(2日間で行う学力検査等)でした。その後当時の文部省の通知で「受験機会については、同じ高等学校においても定員の一部を留保して、入学者選抜を2回にわたって実施するなど、受験生に複数の機会を与える工夫をすることが望ましい」とあったのを受けて、昭和61年度から平成14年度までは、「推薦」と「一般」に分かれ、徐々に募集定員に対する推薦枠を拡大(普通科で最大40%)していきました。

〇さらに平成15年度から22年度は、「推薦」に変わり「特色ある入学選抜」が導入され、生徒の多様な能力・適性等を多元的に評価するようになりました。そしてその理念を継承しつつ、3年前までは、「前期選抜(2月中旬)」と「後期選抜(2月下旬)」の2回行っていました。確かに受検生にとっては2回受けられるという精神的な安堵感や受験パターンを戦略的に構築できるなどのメリットはありました。

〇上記のような入学者選抜の推移をみると、単純に言えば今の制度は40年前に戻っているということですが、中学校の校長としては、いつまでこのような選抜を行うのか・・、志願者はすべて入学させるような制度はいつになったら構築されるのか・・、少なくともそうなるための選抜方法の議論を不断に継続してほしい・・などの疑問や要望があります。

〇学力検査(国語・社会・数学・理科・英語)以外の検査については、各高等学校が決めて実施しています、いくつかを紹介します。

・面接(複数の面接官と受検生の個人面接や集団討論など)

・適性検査(作文・小論文を書く、運動・音楽の技能の検査など)

・自己表現(当日にパフォーマンスや実技等を行うなど)

・思考力を問う問題(論理的思考力や表現力などを問う内容)

〇過去には2月は雪の影響などで、受検会場に行くことを心配したことがありましたが、今日と明日はそれはないので、寒さ対策をしっかりして、全力を出してほしいです。

須藤昌英

(昨日の下校の様子「頑張っておいで~」)

 

2月20日(月)富勢地域の医療拠点

〇先週、年1回の人間ドックを受診してきました。10年以上前から学区内の柏市立柏病院で行っていますので、朝出勤し、自転車で向かいました。コロナは少し落ち着いたとはいえ、待合室には大勢の方が診療を待っていました。病院には、今年度も数回、生徒が校内外で怪我をした際、緊急で受け入れてもらうなどお世話になっています。

〇生徒たちの前にたつ教職員には、学校保健法第十五条で、「職員の健康診断」として、「学校の設置者(柏市)は、毎学年定期に、学校の職員の健康診断を行わなければならない」と定められています。未来ある生徒たちに、万が一でも影響がある病気を保持していないようにチェックし、さらにはエネルギーに満ち溢れている生徒たちに寄り添うための健康を保つことが必要です。

〇私が教育委員会事務局でコロナ対応をする中で、「子どもの学びを止めない」ことを目的として、市内の教職員に、優先的にワクチン接種をすることを企画しました。実際にどうやっていくかと思案した結果、柏市立柏病院長の野坂先生にお願いし、複数の医師と看護師を派遣していただいたことは、今でも大変有難かったと思っています。

〇ドックを受診中に、病院の広報誌「かし和」が廊下にあったので、何気なく手にとると、冒頭に「やっかいないこと」と題して野坂病院長の話がありました。同地域で、一つの施設・学校を預からせていただいている身として、自分の考えと似ていて共感したり大変参考になったりしましたので、一部を引用させてもらいます。

「昨年9月ころからコロナの規制が徐々に解除され、比較的自由な雰囲気を味わえる新年でした。昨年はコロナの流行に加え、ロシアのウクライナ侵攻で気の重い年になりました。私が子どものころ、アメリカ・ソ連の冷戦で核戦争の懸念はありましたが、まさか人類全体が破滅するような馬鹿なことは起きないだろうと、楽観的な雰囲気でした。そしてこのまま科学が進み21世紀になれば、戦争や飢餓はなくなり、世界全体が平和で豊かになるのではと無邪気に考えていました。(略)しかしその後も戦争や紛争がなくならないことを見ると、争いごとは人間社会から容易に消えない厄介なことのようです。平和への絶え間ない努力で、戦争の発生や拡大が何とか抑えられるかどうかというものなのでしょう。さらに社会の中には、混乱や紛争を利用する人たちもいます。私たち個人個人にできることは限られていますが、単純明快で心地よい発言者には十分な注意が必要です。」と現状を分析しています。

〇さらに専門の医療に関しても、

「感染症に関しても、科学が発達したら薬で治るだろう、怖い感染症は世界からなくなるのだろうと子どものころは思っていました。その後さまざまな薬が作られましたが、感染症は依然人類の大きな脅威です。季節性インフルエンザだって馬鹿にできません。新型コロナ流行前、日本でも年間数千人以上が季節性インフルエンザで亡くなっていました。子供も感染で亡くなるのは、インフルエンザの怖い点です。今後新型インフルエンザが出現すると、だれも免疫を持っていないため、今回のコロナと同様世界的なパンデミックを引き起こす可能性があります。戦争も感染症もいつでもどこでも起きるのだと肝に銘じ、不断の警戒が大切です。」と書かれていました。

〇以前から病院を建て替える計画がありましたが、前市長が一旦計画を白紙に戻してから、その後は大きな進展はありません。地元としては「現地建て替え」を強く要望しており、今後の推移を見守るしかありませんが、富勢地域の大切な医療拠点であることは確かです。

〇人間ドックの結果は加齢による身体機能の低下以外に、大きな欠陥はなく、ホッとしました。人間の身体も体育館の長寿命化工事のように部品を新しくできればいいのですが、そういうわけにもいかないので、今の身体を大切にしていくしかありません。

須藤昌英

2月17日(金)まもなく体育館長寿命化工事が終了

〇昨年の夏季休業から約7カ月続いた体育館の改修工事が来週には完了する見通しです。暑かった1学期の終業式で、全校が集まったのが最後で、今思うとけっこう長い工事期間だと感じます。

〇この改修工事の正式名称は、「柏市学校施設長寿命化改良工事」といいます。柏市は昭和40年代後半~50年代に児童生徒数が急増し、小中学校が次々と開校しました。同時期に開校するということは、一斉に老朽化しますので、建築後30年を経過するものが柏市の学校施設全体の約8割を占めます。「長寿命化改良事業」とは、文部科学省における公立学校整備事業の1つで、その趣旨として、建物の耐久性を高めるとともに、省エネルギー化及び多様な学習内容,学習形態に応じた学習環境の提供など,現代の社会的要請に応じた施設へ改修することです。

〇では建て替え工事ではなく、長寿命化改良工事にしたときのメリットはというと、3つあります。1つ目は、コスト削減(建て替え工事による莫大なコストを抑えられる)、2つ目は、工期短縮(学校教育活動の影響を最小限にしなければならない)、3つ目は、環境配慮(工事による廃棄物量や二酸化炭素の排出量を減らすことができる)です。もし建て替えとなると、すべて壊してからの再建築となりますので、工事期間は1年以上かかるそうです。

〇今回は、鉄骨などの躯体の老朽化対策やライフラインの更新、さらに耐久性に優れた材料への取替などを行いました。またトイレをはじめ生徒たちが使用しやすいように、細かい部分も改良もしてくれています。教育委員会立ち合いのもと、建築業者からの完成引き渡しを受け、今校舎の方に一時的に避難していた教材・教具や椅子・長机などを入れる作業に入ります。こけら落とし(新築または改築した劇場などで行われる初めての興行)は、来月の「3年生を送る会」となる予定です。

〇この長寿命化工事にも、多額の市民の税金が使われています。生徒は外から見た工事の進捗状況はもちろん知っていますが、そこで働いている人の苦労やそもそもこの建て替えは誰が何のため企画し、その資金はどうなっているのか?までは、想像できていないと思います。そのことを含め、使いはじめにあたって感謝の心をもつことや税金がないと社会が成り立たずに、不便なことになること、将来は君たちも「納税者」となって社会を支えていくことなどを話したいと思います。

須藤昌英(やっと梅が咲き始めました。梅も青空が背景でうれしそうです)