校長室より

令和2年度 校長室より

巣立ち 願い 感謝

 3月17日、6年生は立派な姿で土南部小学校を卒業していきました。
 一人ひとりの顔が目に焼き付いていますが、中でも印象深かったのは、一人の男の子です。壇上で卒業証書を受け取るとき、目にたくさんの涙を浮かべていたのです。「中学校でもがんばれ」と声をかけると、涙が顔いっぱいにあふれ出しました。私も、そして私に証書を手渡す教頭も胸にグッとくるものがありました。
 中学校でも目標を持って前に進んでいくことを願っています。

 3月24日、修了式を迎えました。全校放送で、みんなはコロナに負けない強い心と態度を身につけたのです、と話しました。
 一年間の子どもたちの頑張りを称えるとともに、保護者の皆様や地域の皆様のご理解とご協力に感謝いたします。

 最後に・・・。令和2年度末人事異動により、私を含め23名の教職員が転退職することになりました。
 3年間、保護者の皆様、地域の皆様にはたいへんお世話になりました。やり残したことばかりが頭の中をよぎりますが、子どもたちからは数えきれない優しさと思い出をもらい、皆様からは多くのことを学ばせていただきました。ありがとうございました。
 今後とも、土南部小学校をどうかよろしくお願いいたします。 (芳賀 修一)

感動

 この1年間,コロナの影響で「何がなくなったか?」「何が足りなかったか?」を考えると数えきれないほどあるのですが,-形としては見えないけれど心に刻まれるもの- を思い浮かべると,それは「感動」ではなかったかと思うのです。

 そう考えるようになったのは,2月から3月にかけてです。

 学校は,実は「感動」にあふれている場所です。「感動」は,そのほとんどが子どもたちから与えられます。「感動」は,努力して何かをやり遂げたときに生まれます。「感動」は一人より大勢で目標を持って成し遂げたときに,またそれを見たとき感じたときに心に刻まれます。

 2月中旬の「学習発表会」,3月に入ってすぐの「6年生を送る会」,「部活動引退行事」(『行事のアルバム』に写真があります)。これまでのうっぷんを晴らすかのように,子どもたちは感動を与えてくれました。発表までの努力があってこそだということもわかりました。

 6年生はこの感動を胸に小学校を巣立ち,1年生から5年生は感動を与え感動に涙する人となって次の学年に進んでほしいと願います。

こぶしと白木蓮

 校長室の窓から校庭が見渡せます。休み時間,元気な声とともに子どもたちの遊ぶ姿が映ります。下校時間になると,校長室のすぐ前の花壇に植えられた菜の花に見送られて子どもたちは帰ります。



 菜の花の上から見下ろしているのが「こぶし」です。梅の花満開の2月終わり頃から枝の芽が大きく膨らんできて,天気の良い日に一斉に白い花を咲かせます。

 こぶしの数メートル先に「白木蓮」があります。どちらも白の似た花を咲かせますが,調べてみるといろいろと違いがあるようです。私はすぼまり気味に咲く「白木蓮」の方が好きですが,原産地が日本なのは「こぶし」だそうです。

 こぶしと白木蓮に花がつき始めると,春の訪れを知り,別れの時期が近づくことを感じます。温かさと寂しさと旅立ちを喜ぶ複雑な気持ちです。

 6年生の卒業式まで子どもたちが登校する日は14日間となりました。

 前回,スズメバチの大きな巣のことを書きました。

 本校事務補助さんが親方となって手作りしたケースが出来上がりましたので,写真で紹介します。

竹とんぼ名人とオオスズメバチの巣

 先日,1年生と2年生で毎年合同実施している「昔遊び」を,今年は感染予防のため学年別に行いました。去年までは,2年生が1年生に昔遊びを教えるといった形でしたが,今回は達人に講師として来ていただこうということになり,学区に居住しておられる澤田様にお声をかけました。澤田様は快諾してくださり,実現の運びとなりました。

当日は,まず体育館で竹とんぼを手作りしている様子をリアルタイムで大画面に映し出し,子どもたちから歓声が起こりました。その後校庭に出て実際に竹とんぼ飛ばし。なんと澤田様は,この日までに児童一人ひとりに竹とんぼを作ってくださっていたのでした。校庭では,子どもたちに丁寧に飛ばし方のコツを教えてくださり,子どもたちは大喜びでした。

澤田様を紹介してくださったのは,コミュニティスクール(学校運営協議会)推進員の小野寺様です。その小野寺様が,今日大スズメバチの巣(直径約50cm・6層)を学校に持ってきてくださりました。

定期的に活動されている「南部林友会」の一員である小野寺様は,作業中に土の中で見つけたオオスズメバチの巣を,子ども達のためにと保管しておいてくださったのでした。これから,透明のケースに入れて理科室で子どもたちが見られるようにしたいと思います。

昔遊びも巣も,地域の方から大切なものをいただいた気持ちです。

地域とともにある学校。これからもそうありたいと願います。

丑年になって思うこと

 明けましておめでとうございます。

 令和3年になりました。「令和」という呼び方にようやく慣れてきたと感じるのは私だけでしょうか。

 新型コロナウイルスが世界を脅かし始めたのは,ちょうど1年前です。マスク生活にようやく慣れてきました。*本当は慣れたくなどないのですが・・・。

 子どもたちには,マスクは必ず・・・,教室に入る前に必ず手洗い・・・,マメな換気を・・・,密にならぬよう・・・,などと口酸っぱく話をしていますが,子どもたちは私たち大人よりずっと順応性に優れていて,新しい生活様式にすぐに慣れてきた・・・というより楽しんでいるようにさえ感じます。

 学校ではいろいろなことができず,子どもたちに我慢をさせていることに心を痛めてきましたが,最近「辛抱する」ことも生きる上でとても大切で,昨年,今年はそれを学ぶ良い機会となったのではないかと思うようにもなりました。

今年「丑年」は,植物に例えると種から芽が出ようとする状態を表し,曲がっていたものが伸びるとか,始める,結ぶ,つかむと言った意味があるそうです。過去の丑年を振り返ると,人類初の宇宙飛行や,ハイブリッド車のデビュー,コンビニ1号店出店など革新的な出来事もありました。

「やれない」ことを悔やむより,まずは「慣れる」,「やれる」ことを始めてみる。昨年が「種」なら今年は「芽」です。そんな自分でありたい。学校でありたいと思います。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

はやぶさ2 -終業式の話-

 今日は2学期終業式でした。コロナ対策のため今回もテレビ放送です。
 子どもたちに、写真を見せながら次のような話をしました。話した内容をそのままお伝えします。

 おはようございます。今日は2学期最後の日です。夏休みが短かった分,少し長い2学期でしたが,土南部小の皆さんは元気に明るく毎日を過ごしましたね。

 さて,この時期になると1年間を振り返って重大ニュースを考えたりします。今年はコロナで暗いニュースが多かった中で,明るく勇気づけられるニュースがありました。今日はその話をしたいと思います。

 みなさんは,「はやぶさ」と聞いて,何を想像しますか?

 「新幹線だ!」と思った人は,鉄道好きですね。東北新幹線,北海道新幹線の一部特別列車ですね。

 「鳥のハヤブサだ!」と思った人もいると思います。「大造じいさんとがん」を国語で習った人は思い浮かべたかもしれませんね。

鳥のハヤブサは,水平では時速100km,上から下に急降下するときは,時速390kmにもなるそうです。時速というのは1時間に進む距離のことです。鳥のハヤブサは速いときで1時間に390kmも飛べることになりますね。もしハヤブサが土南部小から飛び立ったとすると、1時間後には大阪まで行っていることになります。

 新幹線のはやぶさは,一番速いときで時速320kmだそうです。同じはやぶさでも,新幹線より鳥の方が速いんですね。

 さて,もう一つ「はやぶさ」と聞いてちがうものを想像した人はいますか?

小惑星探査機「はやぶさ2」と言うと,わかる人がいるんじゃないでしょうか?

 その「はやぶさ2」が,今日の話の主役です。

 

 「はやぶさ2」というのは,今から6年前に地球から打ち上げられた宇宙船のようなものですが,中に人は乗っていません。すべてコンピュータに記憶させたとおりの行動をします。

 与えられたミッション,ミッションというのは,目的,役割のことです。はやぶさ2のミッションは,地球から3億キロメートル離れたところにある小さな惑星『リュウグウ』まで飛んで行って,着陸して,小さな岩とか石を、地球に持ち帰ることなんです。

なぜ,小さな岩とか石が必要かというと,そこから,宇宙や地球がどのようにしてできたのか,私たちの命はどこからやってきたのかが詳しくわかるのだそうです。

はやぶさは,6年間かけて小惑星リュウグウから岩や石を削り取って,カプセルに入れて地球に持ち帰ってきました。地球を出発して帰ってくるまでなんと52億4千万kmも飛んだそうです。

12月5日,はやぶさ2は地球の上空からカプセルを落として,自分はまた次のミッションのために飛び立ちました。次のミッションは,地球から今度は100億km離れたところにある他の小さな惑星に行くことです。11年間かかるそうです。また,そこで新しいサンプルを取ってきて,宇宙や命のことがもっとわかるようになるに違いありません。

はやぶさという名前は,惑星で岩や石を取る一瞬の動きが,獲物を捕るときの鳥のハヤブサに似ていることからついたそうです。写真を見るとなんとなく似ていますね。

宇宙を飛ぶはやぶさ2の速さは,1時間で地球を2周以上するほどですから,新幹線や鳥のはやぶさとは大違いですね。

 はやぶさ2のことを調べていくと,校長先生はなんだかコンピュータで動いているというより,人類の気持ちや期待を乗せて,自分の意志で飛んでいるように思えてなりません。

 命はどこからやってきてどこへ行くのか? それを明らかにするために,ミッションを成し遂げるために,はやぶさは今も宇宙を飛んでいます。

 11年後,新たなカプセルを持ち帰るはやぶさを楽しみにしながら,応援していきたいですね。

 

最後に,みなさんがケガや病気をせず,健康に冬休みを過ごせることと来年良い年になることを願って,

話を終わりにします。

自衛隊員による授業

 今日,5年生を対象に自衛隊員による出前授業がありました。

 自衛隊と聞くと「戦争」「紛争地域への海外派遣」など物騒な言葉が浮かびそうですが,授業では画像を使っての講義と実際の救助活動体験によって,子どもたちは「災害派遣」について学び,自衛隊の活動は私たちの生活になくてはならないもの,とても大切なお仕事であることを理解しました。


絆プロジェクト ーチーム暗唱大会の次は!?―

絆プロジェクト今年度の第2弾は「漢字チャンピョンを目指せ」です。

4,5,6年生の希望者がチームを組んで出場します。そして,先週予選を勝ち抜いたチームは,昨日から学年ごとに本選に出場することになりました。

今日は4年生大会。チームで相談し合って難解漢字の読み方を発表したり,画数や部首を答えたりとクイズ番組のように盛り上がっていました。

柏陵高校吹奏楽部との交流

 昨年度から学習や部活動で交流をさせてもらっている柏陵高校の吹奏楽部が来校し,本校金管部の前で演奏を披露してくれました。

 少人数ながら,しっかりとした音の調和を聴かせてくれました。クラリネットの音がとても優しく心に響きました。

 次は本校が演奏して聴いていただくことを約束して,約45分間の交流が終わりました。(芳賀 修一)

感動の持久走大会

 朝晩かなり冷えるようになり,いよいよ冬の到来を感じます。

 しかし,子どもたちは皆元気いっぱいです。

 1ヶ月半練習してきた持久走の大会が,12月1日から行われ昨日終了しました。

 例年はリフレッシュプラザで実施していますが,今年は,コロナ感染配慮のため校内にコースを作り開催しました。

 決行判断に迷う天候の日もありましたが,出発時刻を遅らせながら何とかすべての学年が実施できました。

 私が感動したのは,激走を繰り広げる中,転倒したり途中気持ち悪くなったりしてレース中に保健室に運ばれた子が,また戻ってきて完走したいと言ってきたことです。すでにレースは終了しているにもかかわらずです。全学年中3名いましたが,その誰もが持てる力を振り絞り,見事に完走を果たしました。

 大切なのは,最後まであきらめないその気持ちだと,あらためて持久走大会の意義を感じずにはいられませんでした。(芳賀 修一)

チーム暗唱大会 ―絆プロジェクト―

 前回の続きです。

 夏休み明けに個人の暗唱大会を開催しました。多くの出場希望があったため,予選をしてから本選に臨ませました。

 実はこんなに多くの子どもたちが「暗唱」に関心を持ってくれるとは思いもせず,大会では子どもの熱意に感動しました。

 今回は,絆プロジェクトとしての「暗唱」ですから,チームを組んで目標一つに努力すれば,必ず得るものがあるだろうと考えました。

 先週の金曜日,エントリーを締め切りました。全47チーム,177名の子どもたちが応募してくれました。自分たちで考えたチーム名は何とも楽し気で「名人」を目指す意気込みも感じられます。

 いよいよ今週の金曜日から11月9日までをかけて,6年生から順に発表・審査を進めていきます。(芳賀 修一)

プロジェクト

 土南部小には2つのプロジェクトがあります。プロジェクトとは,ある目標を達成するための企画や計画のことです。

 一つは「学びプロジェクト」,もう一つは「絆プロジェクト」です。

 「学びプロジェクト」は,その名のとおり,児童の学力向上を目的として計画・取り組みを行っているものです。「ぐんぐんタイム」「土南スタディ」「高校生リトルティーチャー」などがそうです。平成30年9月から進めているプロジェクトです。

「絆プロジェクト」は,チームが同じ目標を持ち,仲間意識をもって,協力し達成していくことを目指すプログラムです。令和元年度から始まり,「土南トライ」というチームスポーツ大会を実践しました。「長なわ8の字跳び」「長なわ一斉跳び」「雑巾がけリレー」など,誰もが参加できる楽しい大会です。

 コロナ渦にある今年,「学びプロジェクト」はリトルティーチャー以外実践できていますが,「絆プロジェクト」は今まで何もできていませんでした。スポーツによる「密」をできるだけ避けたためです。
 では,文化的な内容ならやれるのではないか,ということで今回3つの企画を打ち出しました。「チーム暗唱大会」「漢字チャンピョンをめざせ!」「社会科ものしり大会(4年以上)」です。
 つづく。(芳賀 修一)

見つける

 10月に入りました。ずいぶんと秋らしくなり過ごしやすい日が続いています。

 先日,栗拾いに出かけました。栗の木からイガごともぎ取るのではなく,熟して落ちた栗を拾うわけですが,美味しいと教えられた,丸みがあり重みがありつやがある栗はなかなか見つかりません。頑張っている子どもを見つけるのは得意なのですが。

 9月30日に4年生の校外学習に行ってきました。千葉県庁近くにある千葉市科学館です。好奇心旺盛な子どもたちは,様々な装置を触ったり,実験(体験)したり,映像を見たりして,科学の不思議をたくさん見つけていました。お昼は久しぶりのお弁当から,家庭の愛情を見つけていました。

 見つけることって素敵ですね。たとえ見つからなくても,探すこと自体が大切だし,目的とは違った何か他の素敵なものを見つけることもあるのでしょう。 (芳賀 修一)

6年生校外学習

 コロナ渦の中,多くの学校行事が中止になりましたが,できる限りの対策を講じて,校外学習だけは行かせてあげたいと考えていました。

 今日は今年最初の校外学習。6年生が先陣を切りました。行き先はイオンモール幕張新都心内にある「カンドゥー」です。

 カンドゥーは,様々な仕事を体験できるテーマパーク。警察官,歯科医,カフェの店員,警備会社,キャビンアテンダント,モデル,弁護士・・・など約30の仕事場所が用意されています。スタッフが仕事内容を丁寧に説明してくれて,子どもたちは練習し,実際に体験をします。コスチュームも充実していて,気分も盛り上がります。

 子どもたちは,楽しくも多くを学ぶ5時間を過ごしました。いろいろなことを我慢しなくてはならなかったこの数か月の中で,久しぶりに子どもたちの生き生きした表情を見た思いです。 (芳賀 修一)

文部科学大臣からの手紙

 家庭にはお手紙で配付し,子どもたちには,給食中の放送で手紙を読みました。大臣からの手紙をあらためて載せます。

 

     児童生徒等や学生の皆さんへ

新型コロナウイルスが広がってから、皆さんは、学校はどうなるのだろう、この先どうなるだろうと、不安だったのではないでしょうか。新しい学期を迎えるに当たって、皆さんに伝えたいことがあります。

まず、感染症にかからないようにするには、いくつかの方法があります。すでに皆さんが取り組んでいるように、話をするときにはマスクをしたり、手を洗ったり、具合が悪い場合には学校を休んだりしてもらうことです。そして何より、健康的な生活を送ることが大切です。それでも、これまでも皆さんは風邪をひいたり、インフルエンザになったりしました。今はさらに新型コロナウイルスが課題になっています。

この三つは、症状がよく似ています。ですから、今後、皆さんの誰もがこうした症状を経験することがあるでしょう。具合が悪い人の中には、新型コロナウイルスに感染したと診断される人も身近な人の中から出るかもしれません。もちろん、それが友達だと分かったら自分は大丈夫かなと不安になることもあるでしょう。

新型コロナウイルスには誰もが感染する可能性があります。感染した人が悪いということではありません。学校やクラスの中で感染することは悪いことだという雰囲気ができてしまうと、新型コロナウイルスに感染したと疑われることをおそれて、具合が悪くなっても、その後は言いだしにくくなったり、病院に行くのが遅くなったりしてしまいます。そうすると、さらに皆さんの地域で感染が広がってしまうかもしれません。

感染した人や症状のある人を責めるのではなく、思いやりの気持ちを持ち、感染した人たちが早く治るよう励まし、治って戻ってきたときには温かく迎えてほしいと思います。もし、自分が感染したり症状があったりしたら、友達にはどうしてほしいかということを考えて行動してほしいと思います。すでに、感染した人達が心ない言葉をかけられたり、扱いをされたりしているという事例が起きています。こうしたことが皆さんの周りでも起きないように、皆さんにも協力してほしいのです。

また、高齢者や病気がちの人は、感染すると症状が重くなってしまう危険があります。自分は元気だから大丈夫ということではなく、そのような人たちに感染させることがないよう、思いやりの気持ちを持ってほしいと思います。

新型コロナウイルス感染症が広がり、皆さんの日々の生活は一変したと思います。以前のようには、友達と会いにくくなり、スポーツや文化に触れる機会も少なくなり、将来への不安やストレスを抱えている人も多いでしょう。

これまでも、私たち人間は、新型コロナウイルスのような新しい病気を経験してきました。そのたびに、世界中の研究者が病気の原因を探り、予防方法を見つけたり、薬の開発をしたりしてきました。そうして、私たちは、病気と共存していく。この歴史は繰り返されています。新型コロナウイルスも研究が進んで解明されれば、予防と治療ができるようになり、新たな共存生活が始まります。

私たち大人は、皆さんの応援団として、将来の見通しを持ち、未来の社会の担い手である皆さんが学ぶ機会、遊ぶ機会、交流する機会を最大限作っていきます。それまで、皆さんは今自分ができる予防をしっかり行い、将来の目標を持ち、家庭や学校で日々の学びを続けてほしいと願っています。

令和二年八月

                          文部科学大臣  萩生田 光一

9月に入り

2学期がスタートして10日ほどがたちました。依然暑さ指数は高く,容赦ない日差しが照り付けています。新型コロナウィルスの猛威もとどまる気配を見せず,季節感のないまま気が付けば9月に入りました。

本校では,これまでに2名の児童が新型コロナウイルスに感染しました。2件とも職場から家庭へという感染経路です。幸いなことに保護者の周りの方の感染がわかった時点で,お子さんを休ませていただき,学校に感染が広まることが避けられました。

 今全国的に,いつだれが感染してもおかしくない状況にあり,特に職場内感染,家庭内感染が増えています。大人から子どもへの感染を最大限避けるため,ご家庭でも引き続き感染予防の徹底と健康観察をお願いいたします。私たち教職員も家庭や職場での感染予防を徹底しながら学校教育に取り組んでまいります。(芳賀)

2学期が始まりました

 短くも暑い夏休みが終わりました。

コロナ渦のため思うように外出できず,不完全燃焼のまま登校してくるのではないかと心配していましたが,今日の始業式,子どもたちは明るく元気で,学校に来ることを楽しみにしていた様子が見て取れました。

全校朝会(放送)では,思わず「よく元気に戻ってきてくれましたね」と冒頭に話しました。メインの話は,①「継続は力なり」(校長室に掲示している卒業生の書道作品)の言葉について ②新型コロナウイルスにうつらない,うつさないためにできること

でした。

新型コロナウイルスに関しては,全国的に家族感染,大人から子供への感染が多く見られることから,多くの大人が学校を訪れる「学校公開」(9月8・9・10日予定)を中止としました。ご家庭には,風邪の症状など少しでも異変を感じたら,無理をさせず欠席するようお願いをしました。

 これから,長い2学期が始まります。医療関係従事者への感謝とエールの気持ちを忘れず,今が踏ん張り時と気を引き締めて,子どもたちへの教育,指導にあたっていきたいと思います。 (芳賀)

1学期の終わりに

 授業日数43日間の1学期が,今日終了しました。例年の1学期は80日余りありますから,約半分の日数でした。4月始まりなら今は6月9日頃でしょうか。

 4,5月が臨時休業でしたから,当然学習の遅れはあったのですが,子どもたちはよく頑張り,徐々に遅れを取り戻しています。授業中は,子どもたちが活発に考えを述べたり,話し合ったりする光景が多く見られました。学習委員会が企画・運営する「土南スタディ」(廊下に置いてあるプリントを自主的に解いて提出すると,学習委員会の児童が丸付けをして返却してくれるシステム)では,120枚のプリント数を突破すると「レジェンド」(最高位)の称号が与えられますが,この1学期で2人がレジェンドになり,今日の終業式で表彰されました。

 終業式では,4つの話をしました。

① 「聞く」と「聴く」の違い。人の話を耳と十分な目と心で聴いてほしいということ。

② 夏休み,規則正しい生活をしてほしいこと。

③ 宿題は少ないけれど,自由課題に挑戦してほしいことと「暗唱」について

④ 75年前の昨日(8月6日),広島市に原子爆弾が落とされたことと戦争について

 短い夏休みですが,健康で充実した16日間になってほしいと願っています。そして,2学期始業式の8月24日に元気に会えることを楽しみにしています。(芳賀)

運動部始動

 感染レベルが1となり,学校での教育活動が通常に戻りつつあります。とはいえ,感染防止対策を十分に行った上での活動であることに変わりはありません。

 運動部の練習も,昨日から開始されました。1学期一杯は火曜と木曜の午後のみの練習となります。9月から徐々に練習日を増やしていく予定です。

 さて,昨日午後3時30分。5,6年生陸上部の子どもたちが校庭に集まってきました。94名の表情は,久しぶりに大集団で走ることのできる喜びと,筋力や走力が落ちているのではないかという不安が一緒に表れていました。しかし,どの顔も輝きに満ちていました。

 バスケ部5.6年生31名の児童は体育館へ。ちょうど2週間前から体育授業で体育館が使用可となり,ボールなどの体育用具も使えるようになったばかりです。ボールに話しかけるように,生き生きと,張り切って動いていました。

 4年生の活動は9月からとなります。もう少し辛抱を。

 金管クラブの練習は,大事をとってもうしばらく開始を遅らせます。口や楽器から出ることが考えられる,飛沫への対策を講じてからの開始にしたいと思います。

 今年度は県や市の大会・発表会等が中止となり,運動部も金管部も出場の機会がありません。子どもたちはそのことを十分にわかっての入部です。子どもたちの意欲を大切にし,何かしら目標を作ってあげながら練習を進めていきたいと思います。(芳賀)

全校朝会講話

 7月に入りました。梅雨のうっとうしい時季ですが、子どもたちは元気に過ごしています。
 今朝、全校朝会をテレビ放送で行いました。今月の生活目標の説明、児童会からのお知らせなどありましたが、校長講話では次のような話をしました。
 「ここからは,校長先生が,土南部小学校やここにいる子どもたちが,どうなってほしいかを話します。

 校長先生たちは,土南部小学校が「子どもたちが毎日笑顔ですごせる学校」にしたいと思っています。人に嫌なことを言ったり,言われて悲しくなったりする人が一人もいない学校です。人に嫌なことをしたり,嫌なことをされて悲しんだりする人が一人もいない学校です。

 そのために,みなさんにお願いがあります。クラスの人たちや自分の下の学年の人に,優しくしてあげてください。励ましてあげてください。ふわふわ言葉をたくさん言ってあげてください。優しいことをされたり,優しい言葉を言ってもらえたり,励ましてもらったりした人は,きっと明るく元気になります。そして、優しくしてあげた人は必ずいい気持ちになります。幸せになります。

 それでも困ったり,悩んだり,悲しくてつらいことがあったら,すぐにお友達や先生やおうちの人に相談してください。学校にいる間に,先生に相談してくれたら,先生たちは,その人の話を聴いて,笑顔になれるようにしていきます。みなさんが楽しく勉強したり,友達と仲良く遊んだりできるように努力します。

 もし,いじめが起きていたら,いじめられた人を守ります。関係をした人全員から話を聴いて,いじめをした人に反省をしてもらいたいと思います。

 最後に,「人権」というものについて,お話をします。

人権とは,「すべての人がいのちと自由を持っていて、それぞれ幸せになろうとすること。人間が人間らしく生きること。生まれながらに持っているもの」です。だれにとっても大切なもので,ふだんの思いやりの心によって守られなければならないものです。人権を守るためには,「命を大切にすること」、「みんなと仲良くすること」が大切です。

 今から70年ほど前に,世界の国々が話し合って「世界人権宣言」というものが作られました。全部で30の文章があります。今日は最初に書かれている3つの文章をわかりやすく読みます。

 第1条 みんな仲間だ

わたしたちはみな、生まれながらにして自由です。ひとりひとりがかけがえのない人間であり、その値打ちも同じです。だからたがいによく考え、助けあわねばなりません。

 第2条 差別はいやだ

わたしたちはみな、意見の違いや、生まれ、男、女、宗教、人種、ことば、皮膚の色の違いによって差別されるべきではありません。また、どんな国に生きていようと、その権利にかわりはありません。

 第3条 安心して暮らす

ちいさな子どもから、おじいちゃん、おばあちゃんまで、わたしたちはみな自由に、安心して生きていける権利をもっています。

最後にもう一度言います。

 校長先生や他の先生たちは,みなさんの人権を守って,「子どもたちが毎日笑顔ですごせる学校」にしたいと思っています。みなさんは,「命を大切にすること」、「みんなと仲良くすること」に,一生懸命がんばってください。」(芳賀)