校長雑感ブログ

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10月17日(月)東葛飾地方中学校駅伝競走大会のちょっと裏話

〇小雨が降り少し肌寒い朝でしたが、選手は朝6時過ぎに学校に集合し、マイクロバスで各走区間へ出発していきました。スタート地点の松戸市立中部小の周囲には、多くの選手と付き添い、応援の方々が集まっていました。3年ぶりに行われる東葛駅伝であり、3年前は前任校の西原中にいましたので、ピンクのユニホームでした。今年は富勢中のオレンジのユニホーム(ゼッケン番号204)を目印に、応援をしました。

〇午前10時一斉にスタート、コースには、広報車、審判車、白バイが先導し、最後は救急車も走っている本格的な駅伝です。31㎞の沿道には東葛6市から交通整理員として応援に駆け付けた教職員、各市の警察署および交通安全協会の方々が等間隔でズラッと並び、特に選手が通過する時間帯のみ、大きな交差点の信号は常に青になるように警察官が信号機を操作しています。ということは、しばらく信号が赤のままの車線にいる車は、次第にイライラし始めて、時には警察官などに文句を言っている姿もあちこちに見られます。

〇私はスタートを見届けた後、近道をバイクで走り、一足先に野田市営陸上競技場でゴールを待っていました。途中の順位は、付き添いの各職員からLineで報告がありましたので、目標の40位以上は、何とか達成できるだろうと思っていました。野田市立陸上競技場に、本校の10区の生徒が滑り込んできました。ここまで「紺色の襷」を30㎞以上にわたってつないできたことを目の前でみると、毎回のことですが選手も応援する私たちも感動するものです。結果は、73校中38位(1時間51分03秒)と立派な成績でした。

〇私は以前、9つある中継所の一つの責任者をしたことがありました。中継所では70校以上の選手と付き添い生徒、引率の教職員が狭い場所にごったがえしています。まず各校でシートを敷いて、荷物置き場と選手の待機スペースを確保することから競いあいます。そして特に「コール(スタートまえの出場選手本人確認)」が2回あり、もし遅れると失格になりますので、各校ともその時間はピリピリした緊張感があります。またコールの際には、大会専用のゼッケンが身体の前と後ろの規定の位置にきちんと装着されているかも厳密にチェックされます。並行して前区の選手が通過する予定時間を常に頭に入れながら、中継所の近くでアップをしたり、体温が下がらないように毛布で身体をくるんだりと、選手はもちろん付き添いの生徒や引率の先生方も大変で、「一つのチーム」にならないと、選手をサポートできません。

〇そして襷の受け渡しの際は、大きなスピーカーで前区の速い学校のゼッケン番号が呼ばれ、そこでやっと中継地点に立てます。もし前区の選手が団子状態で走ってくると、次の選手は大きな声と手を挙げて、自分の学校の選手を呼びます。そしてひったくるようにして、襷をもらいダッシュしていきます。この風景は、箱根駅伝などでもよく見ると思いますが、そのように実際に観戦の皆さんが見ている選手の走っている姿の裏に、様々なドラマがあるのです。

〇終わってから、同じ「駅伝」でも気になったことがありました。同日に「箱根駅伝」の予選会が東京で行われていましたが、事前に同大会を主催する関東学生陸上連盟は、新型コロナ影響下での開催に、大学関係者やOB・OG、保護者、ファンに対して「選手を応援する熱い気持ちは、コース沿道から離れていても届きます。今回もテレビなどを通しての応援を頂ければと思います」とし、応援のための外出を控えるように求めていたようです。しかし実際には、沿道には人が集まり、選手らに拍手を送る様子があったようです。

〇そこでSNS上では、「沿道に人いすぎ」、「応援だめっていうから家で観戦してるのに」、「真面目な人がバカをみる」、「保護者が我慢してるのに」と批判的な声とともに、「今さらとがめるのもな」、「そりゃもう応援に行くよ」と、理解を示す声もあったとネットニュースにあがっていました。

〇このことを通しても、日本人は駅伝が好きことがよくわかります。

須藤昌英

10月14日(金)パソコンのリプレイスに思う

〇私たち教職員が業務で使用しているPCは、市から一人一台貸与されているものですが、市は業者と5年のリース契約を結んでおり、今年はその5年が経過し、新しいPCとリプレイス(新しいものに入れ替える)になりました。

〇私も平均すると1日あたり2~3時間はPCを使用しており、リプレイス前に使っていたPCは、画面の一部の液晶が暗くなったままで、やりづらいことも多かったので、新品になって助かりました。特に今回は、OSとしてこれまでの「Windows 10」から「Windows 11(6年ぶりにリリースされたWindowsの最新バージョン)」が搭載されており、従来のスタイルを継承しつつ、デザインが刷新されたり、起動やレスポンスのスピードが格段にあがり効率が上がりやすくなりました。

〇ただその反面、最初は「はやくていいな」と思っていても、徐々にとその速さに慣れて、それが当たり前になってきます。そうするとその他のことでも、今までならば「少し待って考えてから動く」ことが出来ていたことでも、段々と「待つ」ことができなくなっている自分に気が付きます。これは世の中も同じで、すべてに便利で効率の良さばかり求めている風潮の中ですと、お互いに余裕がなくなったり、それによって人間関係が希薄になったりすることもあるのではないでしょうか?

〇昔から「教育には時間がかかる」と言われてきました。コロナ禍で今まで行ってきた教育活動をストップせざるをえなかったり、生徒全員にタブレットが貸与され、個別の対応ができるようになったり、自分で様々なことを検索できるようになりました。でもその以前には、しばらくはわからないことを自分で考え続けたり、それを解決するために友達に相談したり、図書館に行って調べたりしていました。

〇確かにこれらは、効率が悪いかもしれません。手元のディバイスですぐに何らかの一応の知識は得られる方が、その時は確かに満足感があります。でも果たしてそれで得た知識が本当に自分にとって「その後の人生で繰り返し使える知識」となっているのか?は、はなはだ疑問です。やはり友達と話し合ったり、時には専門書などの本で調べたりすることで、深い学びになっていくのではないでしょうか?

〇そんなことを考えつつ、新しくなったPCに感謝しながら使用させてもらっています。

須藤昌英

(中央が新しくなったPC)

10月13日(木)公園はみんなの憩いの場

〇本校学区には、あけぼの山公園をはじめ、学校近くの宿連寺第一・第二公園や比較的広いスペースの高野台公園などの公園施設が多くあります。

〇昨日、毎朝高野台公園を清掃されている近隣の方から相談があり、「最近公園を汚したまま立ち去る人が多く、小中学生とは限らないのですが、学校でも公園の利用について、みんなが気持ちよく和めるように声をかけてください」との内容でした。

〇中学生も暑いときは、水道の水をお互いに掛け合って遊んでいたり、寒くなると、コンビニなどで買った身体を温める飲食物のゴミを放置したりしてしまうことがこれまでもあった事実があります。

〇本日は学校でも各クラスで呼びかけと指導を行いますが、ご家庭でも「お子様が普段どのように公園を利用しているか」などの話をしながら、「公園は地域の宝だから大切にする」などを教えてあげるようにお願いいたします。

須藤昌英

(高野台公園)

10月12日(水)東葛駅伝壮行会

〇昨日の6校時に、15日に行われる東葛飾地方中学校駅伝に参加する選手を激励するための壮行会は、校長室からオンライン形式で行いました。まず顧問の山口教諭よりコース及び出場選手の紹介をし、その後各選手の決意表明をしてもらいました。次に当日用の「襷(たすき)」を私からキャプテンに授与しました。

 

最後に私から、次のような話をしました。

〇日本では古来から中央と地方の情報伝達の方法として、飛脚が文書などを運んでいました。江戸時代には飛脚の健脚を競うコンテストがあったらしく、優勝すると皆からの憧れの的になったとの記録もあります。

〇襷(たすき)は、武士が真剣勝負するときに両肩にすることからきているといわれており、そこから1本のたすきをつなぎゴールを目指すことが、日本人には性に合っていたのかもしれません。

〇駅伝は日本発祥のスポーツで、その他の相撲、剣道、柔道、空手等と同じく世界に知られており、最近は「EKIDEN」でと書けば世界に通じるようになっています。

〇近代駅伝の歴史は、約100年前に、京都から上野(514km)を昼夜かけてを走り、3日間で競い合ったそうです。

〇東葛駅伝は、今年(令和4年)は昭和97年であり、昭和23年(12校参加)から始まっているので、74年の歴史があります。富勢中が昭和22年創立ですから、ほぼ同じ時期にスタートしています。当時の中学生は、現在90歳くらいになっているのを考えると、歴史を感じます。

〇東葛飾6市(柏市 松戸市 流山市 野田市 鎌ヶ谷市 我孫子市)から73校が参加します。箱根駅伝でさえ20校ですから、その3倍以上の出場校数です。

〇東葛駅伝はおそらく、日本で唯一(中学生が一般公道を白バイが先導で、一人約3kmを10人で約30kmを走る)の大会で、毎年沿道には多くの人が応援に来ています。

〇私が思うに「駅伝の魅力」は、ルールがシンプルだからこそドラマがあり、ごまかしがきかない(選手どうしの駆け引きが難しい)ことです。また「駅伝の魔力」みたいなものもあり、それはその日の選手の体調や心の状態に大きく左右されることが多く、最後まで結果はわからないことです。

秋の空の下を各選手が無事に完走できることを祈ります。

須藤昌英