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活動の様子(R04年度)

上司にしたい中学生ナンバーワン

日本には「田中角栄」や「松下幸之助」といった、最終学歴小卒で

歴史に名を遺した方がいます。社会の授業で「ベンチャー企業」

「労働法基準法」「外国人労働者について」などについて、企業の

経営者のような意見を次々と挙げていく3年生を見ると、そんな

夢のような成功者も嘘では無いように思えてきます。

 自分達の意見を書いたホワイトボードには「過労死・パワハラの防止」

「女性の離職率を下げる」など、社会問題を意識したものが多く見る

ことが出来ます。自社の経営だけでなく社会全体のことまで考慮する

視点をすでに持っているようで、社長となればホワイトな経営をする

ことは疑いようがありません。社員には気を配る3年生も、ベンチャー

企業のメリットでは「成長できる環境がある」と意識の高い意見を

挙げています。人に優しく自分に厳しい理想の人材が柏三中には溢れ

かえっています。

 

初志

2年生が国語の授業で、筆を使い「初志」という文字書いています。

小学校と違い書写の授業がないため、自分で使わない限りは筆を扱う

機会は無いように思える生徒達ですが、どの生徒も始筆・収筆・折れ

跳ねといった技術が素晴らしく、全員が書道教室に通っているのでは

ないかと思うほどです。

「初志」は行書体で書いており、お手本の文字をテストで書けば×を

貰いそうな、書き慣れない文字であるにもかかわらず、ここまでの

作品を仕上げる生徒達。基礎がしっかりと出来ているからこそ、多少

原型と形が変わろうとも、楽々対応できるのだと思いました。

しんみりしちゃう

11月24日の記事では、予想外のアクシデントにより撮影できなかった

3年生による「仰げば尊し」。今日は不協和音に邪魔されることなく、

しっとりと歌い上げていました。3年生の豊かな表現力により産み出された

別れをイメージさせる曲を聴いていると、数ヶ月後に待つ卒業が脳裏に浮か

んできて、なんだか寂しい気持ちにさせられます。

彼を知り己を知れば百戦殆うからず

3年生は面接対策の授業を受けており、刻々と受験が近づいている

様子が伝わってきます。授業を進行する進路担当の教員が来るまでは

志望校のホームページなどを見て高校を研究。授業でも「面接の時に

必ず質問される」と強調された、志望動機をより洗練させるため、

各高校がアピールしている特徴を調べていました。

面接の授業が終わると、生徒同士で面接の練習を始めます。学生役

が練習になるのは勿論ですが、面接官役という立場で「このアピール

は印象に残った」「今の受け答えは悪い印象だった」と感じる事で、

自分の面接を違った視点で見直すきっかけになりそうです。友人同士

和やかな雰囲気で練習しつつも、お互いを高め合う時間となったので

はないでしょうか?

 

充実した20分

テスト前日である1年生は、授業中に自主学習の時間を与えられると

驚くほど集中して取り組んでいます。それほどまでにテストに真剣に

向き合いながらも、昼休みには3月頃に実施予定の3年生を送る会に

向けた準備にも手を付けていました。3年生を送る会に向けた集まり

が終わると、昼休みにもかかわらず、自ら数学の個別授業を依頼した

生徒達が教室へとなだれ込んできます。昼休みも残り15分ほどの時間

でしたが、僅かな時間すら有効活用しようとする向上心は素晴らしいです。

階を一つ降りると、生徒会総務部が「赤い羽根募金」の統計調査を

とっていたり、来週実施予定の「スケアードストレイト」に向けた打ち

合わせをしていたりと、先ほどとはまた違った行事の気配を感じる活動

風景を見せてくれます。柏三中の生徒達は、20分という短い時間も

無駄にすることの無い、気力に満ちた生活を送っています。

 

ロマンティックあげるよ

「綺麗な模様を書いて」と注文されたらどんな模様を書きますか?

どんな形の物をどんなバランスで配置するか、色々と悩んでしまう

と思われます。「○○の流れ」というイメージ画を描いた3年生は

水・光・音といった、目には見えない物の流れを点や線の絶妙な

配置で表現し、美しい芸術品を作り上げていました。己の感性のみが

頼りとなる芸術で、ここまでロマンティックな作品を作れる3年生

には、さぞかし世界が美しく見えているのだろうと思います。

食費がかさんだらすいません

その土地のことを知りたければ食事をするのが良いという

話を聞いたことがあります。旅先で美味しいものを食べる

ための口実なのでは?とも思っていましたが、気候や地形

による生活の違いを解説する社会の授業を聞いていると、

前述した言葉の意味が理解できます。「この国は砂漠に

囲まれています」とだけ教えられるよりも「この国はラクダ

を食べます。ラクダは砂漠の生き物です。」と教えられた

方が、色々な情報が結びついて覚えやすいように感じます。

食について更に深く追求する家庭科の授業では、オリジナル

サラダのレシピを考えていました。味だけでなく彩や栄養価

にまで気を使ったレシピを見ると、生徒達のセンスの良さと

同時に、家庭でもそういった料理が出てきているのではないか

と想像させてくれます。

次の単元は肉料理のようで、教科書には肉の部位とそれに

適した調理法などが書かれています。食に関する知識が蓄積

されている生徒達は、実食をしていなくとも舌が肥えてきて

いるかもしれません。

 

生産者の境地

菜の花学級が9月末に種を蒔いたホウレンソウもいよいよ

収穫の時期を迎えています。収穫する際、ホウレンソウの

根っこについた土を取っており顧客を満足させるための

細かい気配りをしていました。

収穫後の畑には、種を蒔く時期をずらすことで絶え間なく

野菜を出荷する「抑制栽培」によって育てられたホウレンソウ

がまだ残っています。収穫を単発的な活動ではなく恒常的

な活動へと変化させる工夫は、限りなくプロの農家に近い視点

であると言えそうです。

 また、自家製腐葉土を作成するために落ち葉を集める菜の花

学級は、学校の落ち葉だけでは満足せず、学校の近所の落ち葉

まで集めています。目的は腐葉土作成のためですが、地域の

環境美化に一役買っているのは間違いなく、柏三中の目標でも

ある「学校として地域に貢献」を見事に達成していました。

少年少女よ大志を抱け

進路について学習する2年生は人生設計図を作成し、

高校受験の更に先の未来まで考えていました。

子どもの夢の定番「スポーツ選手」を目指す生徒の

設計図では、強豪校へ入学し壁にぶち当たり、挫折

を経験しながらもレギュラーを勝ち取るという、全て

が順調ではない未来を予想しています。決して甘くは

ないスポーツの世界を理解した未来予想からは、日頃

からストイックに練習に取り組んでいる姿が容易に

想像できます。

具体的な職業が浮かばない生徒も「育児休業→退職→

子どもが大きくなってきたので復職→久しぶりの仕事に戸惑う」

といった、出産から復職までのプロセスは異常なまでに

具体的に想像していました。これほど豊かな想像力があれば

どんな職業に就いてもやっていけるように思います。

聞く力

3年生では、聞き取った英文を絵で表現するリスニングの

授業を展開しています。完成した絵が概ね全ての班が同じ

構図をしているのは、さすが受験生といった印象を受けます。

聞き取る力以外にも、絵で表現する能力も求められるこの

授業では、作成する時間だけでなく答え合わせの時間にも

生徒達の楽しそうな声が聞こえてきます。クラスにいる画伯

が描いた独特な表現をかもしだす絵を見ると、その盛り上がり

も納得することが出来ます。