創立78周年目 学び成長し続ける富勢中
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校長雑感ブログ
5月19日(木)熱中症に備えたマスク着用の方法を
〇今後の猛暑に備え、昨日横浜市教育委員会が、「屋外で距離を取って活動する場合はマスクを着用する必要ありませんと」等の通知を市立学校に出したという報道がありました。
〇もちろん本校でも、柏市のガイドラインに沿って、体育などの活動の際は、「苦しいのでマスクをはずしてもかまいません。ただしその時は近くでのおしゃべりは控えてください」と指導しています。屋外はもちろん、体育館内でも湿度が高い場合には、熱中症にかかる危険性があります。
〇今朝は私も自転車で通勤しましたが、その間はマスクははずしていました。その後正門で自転車通学の生徒の何人かには、「自転車もこぐと息があがるから、乗っている間はマスクをはずしてもいいですよ」と声をかけました。生徒も「はい」と答えていましたが、あとは中学生ですので自分の判断に任せていきます。
〇屋外で2mくらいの距離を取れるならば、専門家も「積極的にはずすべき」という意見が多いと思います。確かにコロナ感染も回避すべきですが、熱中症などは直接「いのちにかかわる」ことであり、予防を第一に考えていきます。
須藤昌英
5月19日(木)歯科検診が終わりました
〇本校の学校歯科医はお二人で、モラージュ柏デンタルクリニックの村中先生と松葉デンタルクリニックの小林先生に、昨日までに全校生徒の歯科検診をしていただきました。
〇終わった後に校長室で、お二人から本校の生徒の歯の健康状態や日頃から気をつけることを教えていただきましたが、80歳まで20本以上の歯をもち、食べることを楽しめるには、一日一日の歯磨きなどの積み重ねが大切であるとあらためて感じました。
〇いろいろな歯ブラシの形や持ち方・磨き方のこと、歯磨き粉に入っているフッ素の含有量が以前よりも緩和されていること(従来は900ppmが多かったのが、最近は1200~1500ppmもあるなど)等、プロフェッショナルからの情報は参考になります。
〇昨日小林先生から、以下のホームページをご紹介いただきました。上記のようなことが書いてあります。お時間のあるときにご覧ください。
須藤昌英
【8020推進財団のホームページ:歯みがきマイスターから】
5月18日(水)水筒を持参させてください
〇各教室をまわり、本日水筒を持ってきている生徒の数を数えましたが、各クラスとも良くて2~3割程度でした。明日からはますます暑くなりそうなので、水筒をもって登校するようにご家庭で促してください。
〇生徒が持っている水筒にも個性があることに気が付きました。
須藤昌英
5月18日(水)生徒総会の議案書を作成中です
〇久しぶりの晴れた朝です。毎日雨模様だったので、気持ちも晴れやかです。よい一日になるような気がします。
〇6月7日に行う今年度の生徒総会に向けて、生徒会本部役員を中心に、各クラスで行う「学級討議」で使用する議案書を作成しています。今後これを使用し、各クラスから賛成・反対、質問・修正案などを集約し、総会当日の全校討議に臨みます。
〇内容は次のようになっています。
第1号議案 令和3年度生徒会活動報告
第2号議案 令和3年度生徒会会計報告
第3号議案 令和4年度生徒会活動計画
第4号議案 令和4年度生徒会予算案
第5号議案 令和4年度委員会・部活動活動計画
特別提案 生徒会規約改定について
第6号議案 委員会の数の変更について
〇議案書の「校長先生から」のページへの原稿を以下に紹介します。
5月17日(火)「価値ある人」とは?
〇4月8日の始業式に、次のような天才物理学者のアインシュタインの話を生徒にしました。「『一般相対性理論』という現在の宇宙理論のもととなる考えを生み出し、それを一言で言うと、『時間は絶対的なものではなく、時には膨張や収縮、またはゆがんだりする』」ということを発見し、世界で唯一それを数式で証明した人です。」
〇1955年に死去する直前のことだったという老齢の物理学者アインシュタインが、「これからの自分の人生をどのように生きたらいいか」と指南を請う若者に返した言葉が伝えられています。それが、「成功する人になろうとするのではなく、価値のある人になろうとしてほしい」でした。もう65年以上前の話で、私が生まれたのが1963年ですので、もちろん私も後から知ったことです。
〇「価値のある人」と言われても、人によってイメージすることは異なりますし、ましてや簡単になれるわけではありません。その意味するところを想像するに、「自分の利益よりも社会の公益を優先して考える大人になってほしい」ということではないかと推測します。そしてその後アメリカでは、若者へのアドバイスの定番として使われたということです。
〇調べてみると、そんなアインシュタインも少年時代はほとんどしゃべらなかったそうです。特に会話に関しては、何か言葉を発する際にも非常にゆっくりで、家族もアインシュタインのこの口の重さに、大変な心配をしたようです。また中学では、校風に合わず自主退学したりと、ノーベル賞を受賞した天才にも、社会と折り合いがつかない少年時代があったことなど、そのエピソードからは人間らしさを感じます。
〇彼は今から100年以上前の教育を受けていたので、今とは一概に比較できませんが、自分の才能を自分のためだけに生かそうとするのではなく、社会に貢献していくというモチベーションをもちながら、あきらめずに努力してほしいことは、今の若者にも伝えていきたいと感じます。
須藤昌英
5月16日(月)子どものSOSのサイン
〇ゴールデンウイークが終わったあとの先週の一週間は、疲れた顔をして生活をしている生徒が通常より多かった気がします。ご家庭でもお子様に関して、「うれしい」「楽しい」といったポジティブな感情が失われて無気力に見えたり、逆に「このままではいけない」とあせる気持ちが空回りして、急にイライラしたり怒りっぽくなることはありませんでしょうか。
〇先日、国立成育医療研究センターが昨年末に行った調査結果について「小学校高学年から中学生の子ども1~2割にうつ症状がみられた」と発表し、新聞でも報道されました。一言でいうと驚きの結果です。
〇うつ症状は、自律神経の働きが不安定になるので、だるさや睡眠障害、食欲不振、頭痛といったカラダの症状をほぼ必ずともないます。これらは特に病気の初期に目立つ症状です。ひどくなると、自分を役に立たない人間だと責める気持ちが強くなり、将来に希望がもてなくなる可能性もあります。
〇心配なのは、自分にうつ症状が出ても、「誰にも相談せず、自分で様子をみる」と答えた子どもは、学年が上がるとその割合が増えていたことです。一方、保護者も自分の子どもにうつ症状が出た場合「病院は受診させず様子をみる」が最も多かったと記事にはありました。
〇さらに記事には、家庭内で抱え込む傾向が浮き彫りになっており、同センターの研究部長の話で、「コロナ禍の長期化でストレスが高い状態が続き、保護者も余裕がない可能性がある」「イライラしたり朝起きられないなどのサインに気づいたりしたら、まずは子どもの話を聞き、必要だと思ったらためらわず相談や受診をさせてほしい」を掲載していました。
〇一人の生徒が、1年365日常に前向きに活動することは、私の経験からもあり得ないと思います。人間には周期的に感情の起伏があり、それによって気分が落ち込んだり意欲が低下することもあります。またそういう経験を通して、友達が同じように暗い顔をしていたら、その内面を想像したり声をかけたりすることもできるようになるのでしょう。
〇一昨日も書きましたが、本当の「自立・自律」とは、「適切に周囲に依存できる」ことです。一方で心理的に苦しいという生徒のSOSに気づき、受け止めていくのは、大人の役目だと思います。
須藤昌英
5月15日(日)AIが仕事をする未来
〇最近テレビのニュースをみていると、画面右上に「現在AIの音声でお届けしています」のメッセージが流れ、ニュース原稿が読まれています。実際に聞いていても、男女の声ともまったく違和感がなく、人間が原稿を読んでいるのと差は感じません。
〇その時、「将来的にアナウンサーという職業はなくなるな」と直感的に思いました。アナウンサーといえば、これまで「憧れの職業」の一つであり、昔から名アナウンサーという方も大勢いました。それが今後は、AIにとってかわられるというのであれば、これからアナウンサーを目指そうとしている若者はどう考えるのでしょうか?
〇10年ほど前にまりますが、ニューヨーク州立デューク大学のキャシー・デビッドソン大学院教授は「今の子どもたちの 65%は、将来今ない職業に就く」と発表し、当時大きな話題になりました。「まさか?」と私も最初は思いましたが、先ほどのようなAIの活躍を身近に感じると、その予想も現実味を帯びてきます。実際にこの数字は専門家の間では、「ほぼ間違いのない数字だ」と言われおり、2030年あたりを想定しているらしいのです。
〇「 65%は今ない職業に就く」というのであれば、「今の職業は35%しか残らない」ということです。確かにちょっと前の「コンビニ」や「スマホ」などが無かった時代を考えると、スマホにダウンロードするアプリの会社が、数年で年商数百億の会社に成長するなんて誰も想像できなかったことを考えると、ありえない話ではないと感じます。
〇つまり今の子どもたちが20歳を過ぎて大人になった時、彼らは我々世代の経験した事の無い世の中を生きるわけです。そうすると今まで我々が受けてきた「教育」や「価値観」を子どもたちに押しつけるのは、無意味になってきます。ある教育専門家は、「これまでの教育のままでは、子どもたちを『就業不可能』にしているだけ」とまで言っています。これも少し極端な気がしますが、反対に一考するに値する気もします。
〇それではどうしたらいいのか?我々の大人が正しい情報を蓄積し、子どもたちと共に新しい価値観を作り上げていかなければならないのは確かなようです。自ら主体的に取り組み、指示待ちではなく目の前の課題に周囲と対話をしながら、解決していこうとする資質や能力を持ち、未だAIやロボットが到達できないとされている、人間的感情(思いやり、優しさ、共感するなど)をもった人間に導いていくことではないでしょうか?
〇時代が便利な世の中を追求しても、その便利さに慣れ、なんでも何かのサービスに頼ったり自ら体験することを回避したりしてしまい、せっかく子どもたちが生まれつき持っている可能性を引き出せなくなるとしたら、非常に「もったいない」と感じてしまいます。
須藤昌英
5月14日(土)「自分で決めたい」という心理をのばす(自立と自律)
〇昨日、「なぜゲームに夢中になるのか?」と題して、「実は子どもたちはゲームの中で、『自分で決める』自律型の行動をしている、つまり子どもが夢中になるのは、その心理を上手に利用している」などを書きました。
〇何かの課題に対してどうするかを自分で決めることで、その人に自尊心を与え、「〇〇ができる」「◇◇をしてもよい」という自信が生まれます。心理学では、人が自らの行動を自分自身で決めたいという欲求のことを「自律的動機づけ」と呼びます。この経験を積み上げていくことで、他人と比べなくても「自分は自分だ」と良い意味での割り切りもできるのだと思います。
〇いわゆる「自立」は「人に頼らず自分で独立した状態」であるのに対して、「自律」は、「自分で考え、行動の主体」となることを意味します。何を学び、自分の将来を考え、何を目指すのかを自分自身で悩み、決めるという意思が尊重されたときに、最も生き生きとした表情になると言います。
〇「自立・自律」をイメージする際に大切なことは、何かも自分で考え自分で決めていくことが「自立・自律」ではないということです。本当の「自立・自律」とは、「適切に周囲に依存できる」ことであり、自分が苦手な事やわからないことは、積極的に家族や友達、教員などに、相談したり支援を求めたりする姿勢をもっていることです。その反面、自分が得意な事やできることで周囲に貢献していく、この両面をその場で適切に振舞えることが重要です。
〇授業でもまずは自分の考えをもち、クラスメイトと意見交流し、自分と他人の考えを比較検討したうえで、自分の行動を決めていく過程を大切にしていきます。これはペーパーテストなどでは測れない力ですが、生徒が社会に出たときに最も必要となる資質・能力だと思います。
〇もちろんこの力は学校だけでは養えません。ご家庭でも何かの話題に対し、まずは本人の考えを聞いてみてください。もしかしたらまだ自分の考えがまとまらずにいる子もいるかもしれません。その際は、「私は~思うな」とか「~のような見方や考え方もあるかもね」などと対話を促してみてください。時間がかかっても、最後は「自分は~していく」という気持ちになれるようにしていただければ・・と思います。
須藤昌英
5月13日(金)なぜゲームに夢中になるのか?
〇本日は14時15分より体育館に於いて、教育課程説明会&部活動保護者会を行います。よろしくお願いいたします。ただ大変申し訳ありませんが、私は千葉市での会議&研修会に出席するため、不在となります。そこで本来ならば、冒頭の校長挨拶でお話ししようと思っていた内容を以下に掲載します。
〇私が担任をしている随分昔から、保護者の方からよく相談を受けました。「うちの子はゲームばかりして、言ってもやめないので、先生からも一言お願いします」の主旨だったので、私もその生徒に「ゲームのどこが楽しい?」「自分でも止められないらしいけど、どうする?」などと、「こうしなさい」というよりも、話を聞いて本人の心の中を理解しようとしてきました。ただ正直、保護者の希望通りにはならないことが多かったです。
〇先日、新航戸文化中学校・高等学校教育デザイナーである山本崇雄氏が教育雑誌に興味深い投稿をされていました。ゲームばかりしている子どもたちに「もうゲームをやりたくない」と思わせる方法があるというのです。引用させてもらいます。
〇「結論から言うとそれは『教える』ことです。ゲームの中の目標(例えば敵を倒す)に向かって、一つずつ武器の使い方を教え、練習させます。武器Aが終わったら武器Bへ移りますが、もし教える前に武器Bを使ったら『それはまだ教えていないから使ってはいけません』と指導します。日々ゲームの振り返りを書かせ、さらに一番効率のいい方法を教えていきます。そして教えた効率のいい方法を使わない場合には、『それではゲーム検定に合格しませんね』と言います」
〇いかかでしょうか?もうお分かりだと思いますが、手取り足取り良かれと思って、何もかも教えてしまっては、子どもはまったく面白くないのです。大人が手を差し伸べれば差し伸べるほど、子どもが「自分で選択する機会」を奪い、やる気がなくなっていくのです。
〇続けて引用します。「実は子どもたちはゲームの中で、『自分で決める』自律型の行動をしているのです。ある目標に向かって、ときに仲間と協働し、手段を選択して実行します。うまくいかないことがあっても、それを解決するための最適の手段を考え続けます。このゲームの例を学校に当てはめるとドキッとしますよね。『教えすぎ』『与えすぎ』で子どもの選択肢を奪ってしまったら、自律的に学ぶ力が身に付かないだけでなく、学びを楽しいと思わなくなってしまうでしょう」
〇考えさせられる内容です。本年度の教育課程については、教務主任から説明をいたしますが、それに基づく各授業が、上記のような生徒の自立(自律)心を奪ってしまうように陥らないようにしていきたいと思います。教えることはしっかり教えますが、その知識を活用していく場面では、できるだけ本人がゲームの中で「自分が決める」という判断をしていると同じような心理に導いていきます。また部活動も最上位の目的は、自立(自律)的な資質を身に付けることですので、安全面に留意しながらできる限り、生徒自ら練習内容や方法を工夫改善していけるようにして参ります。
須藤昌英
5月12日(木)今週と来週は教育相談週間です
〇10日から18日にかけての放課後、各教室にて、生徒一人ひとりと担任などの職員で面談を行っています。主な目的として、担任と生徒との人間関係作りに加え、生徒の悩みを共感的に受け止め、ストレスを溜め込まないよう、気軽に相談できる場の一つとすることがあります。特に学校生活への不適応があった場合に、担任だけでなく、職員全体で支援や見守りをしていくための重要な情報共有の機会となっています。
〇事前に生徒を対象に、生活に関するアンケートをとり、担任が日程を調整し、生徒に伝えます。1人約10分程度と短いですが、この時間で完結するのではなく、これをきっかけに各生徒と随時話ができるようにしていきます。
〇もしお子様から、「もっと話したかった」「これも言おうと思ったけど言えなかった」などを聞きましたら、担任などへお知らせください。
須藤昌英