文字
背景
行間
2025年6月の記事一覧
6月16日(月)「絶対にあきらめない」
〇先日の12日は、第77回関東甲信越地区中学校校長会が千葉市で開催され、参加してきました。その中で、銚子電気鉄道 代表取締役 竹本勝紀氏の「絶対にあきらめない」という題の記念講演会がありました。
〇竹本氏は私よりも1歳上の63歳で、税理士から13年前に銚子電鉄の代表取締役に就任したという異色の経歴をもっています。銚子電鉄は1923(大正12)年に開業し、102年の歴史があります。JR銚子駅から外川駅までの総延長6・4キロ、最高時速40キロ、平均速度(評定速度)約20キロの鉄道です。
〇私も以前に二度乗車したことがありますが、銚子のキャベツ畑をゆっくりと走行し、何の変哲もない路線ですが多くの観光客が利用していました。その裏には血のにじむような企業努力があることが、これまでもたびたびマスコミに取り上げられていますので、少しは知っていましたが、直接的に竹本氏の話を聞いて、参考になることが多かったです。
〇講演内容を要約します。
1998年、数百億円の債務を抱え親会社が倒産。銚子電鉄の存続も危ない事態におちいりました。そこで考えたのが「ぬれ煎餅」の製造販売でした。銚子には有名な醤油メーカーがあり、この醤油を使用したぬれ煎餅を製造する会社が2社ありました。そのうちの1社に煎餅の作り方を習いに行ったのです。ぬれ煎餅の製造販売がことのほか評判を得て、売上は2億円に達しました。その頃の本業の売上は1億1000万円。四半世紀前に鉄道屋から煎餅屋さんになった訳です(笑)。
その後も当時の代表取締役が横領で逮捕されるなど、苦難が続きました。経営は綱渡りの後がない事態で、苦肉の策で経理課長が公式サイトへ「ぬれ煎餅買ってください! 電車修理代を稼がなくちゃいけないんです!」と書き込みました。これが反響を呼び、一気に注文が殺到。オンラインショップが大ブレイクしました。2回のぬれ煎餅ブームから学んだこと、それはデジタルの世界の向こう側で人と人は繋がっているということでした。
銚子電鉄は乗って楽しい日本一のエンタメ鉄道を目指しています。エンターテインメントとはおもてなし。銚子に来られたお客様をもてなし、それが地域のお客様への小さな恩返しだと思います。心の通ったファンづくりがリピーター獲得につながるのではないでしょうか。
ローカル鉄道の使命は①地元住民の移動手段②観光客の移動手段③地域の広告塔・情報発信基地。昨今、強く意識しているのは③です。この使命を果たせなければ、市場から淘汰されると考えています。銚子電鉄がこの町にあってよかった、「ありがとう銚子電鉄」と言ってもらえる会社を目指す、いわばこれが我が社の経営理念です。
〇90分間の講演でしたが、途中で笑いがあり、あっという間でした。また代表取締役が自ら電車の運転免許を取得し、時々実際に営業運転をしていることを聞き、「生涯チャレンジし続けること」の良い手本となりました。
〇たび重なる苦境に対し、25名の全社員があきらめずにそれぞれのアイデアを出しあいながら乗り越えてきたことは、会社経営と学校経営は異なりますが、その本質は同じだと感じました。
須藤昌英
出席停止の感染症にかかったら、こちらをご確認ください。
【通知】治癒証明書等の取扱いの変更について.pdf
土中の学校生活の約束について&いじめ防止基本対策です。
柏市立土中学校
〒277-0033
千葉県柏市増尾1-23-1
TEL:04-7172-4809
FAX:04-7174-5846