柏市学校図書館紹介blog

市内小中学校63校の学校図書館活用の様子を紹介しています

第5回学校図書館指導員研修会

11月4日(火)、第5回学校図書館指導員研修会が実施されました。

まず、学校図書館コーディネーターより、「基本の仕事」の確認として、日々の業務にかかわる変更点や改めて共有すべき点について説明がありました。

次に、担当者ごとのグループに分かれ、パスファインダーの更新作業を行いました。

柏市の図書パスファインダーは、児童生徒の学習に最適な情報を提供できるよう、毎年、学校図書館指導員全員で更新作業を行っています。掲載した情報が学習内容やテーマに合致しているか、指導員が事前にチェックした原稿を持ち寄り、グループ内でひとつひとつ丁寧に確認しました。

 

今年度は、柏市学校図書館運営マニュアルの改訂にも取り組んでいます。マニュアルは、柏市学校図書館のあり方を示すもので、手に取った人に、柏市学校図書館の理念や、年間を通して図書館が学校のためにどのような役割を果たしているのかが伝わる内容のものです。改めてマニュアルを読むと、前回改訂作業を行った6年前に比べ、業務の内容が進化していることに気づきます。指導員一人ひとりが日々取り組んでいる地道な業務の積み重ねです。

 

ステップアップ研修では、学校図書館紹介を行いました。

まず、柏市教育専門アドバイザー笹間ひろみ先生より、今年度、校舎長寿命化工事によりリニューアルされた学校図書館の様子が、動画で紹介されました。

その後グループに分かれ、図書館活用の様子や書架の風景、自校の図書館の特色など、あらかじめ指定されたテーマに沿った写真を手に、各自の工夫を紹介し合いました。早速取り入れたくなるような魅力的な実践がたくさんあり、どのグループでも、熱心にメモを取ったり、質問したりする姿が多く見られました。

 

今回の研修も、時間があっという間に過ぎ去る密度の高いものでした。新たな学びを持ち帰り、学校での業務に活かしていきます。

 

「やってみよう つながろう」柏第三小学校図書館

 第4校舎の完成とともに新しい学校図書館が開館してから、約3年半が経ちました。

 学校図書館にはたくさんの窓があります。普段はカーテンが閉められていても、自然光がやさしく差し込み、館内は明るく保たれています。落ち着いた雰囲気の中で、読書や学習に集中できる環境が整っています。

【高学年のミニビブリオバトル ~人間性が豊かになる読書活動~】

 児童がおすすめの本を1冊選び、3分間で本の紹介をします。その後に1分間の質問タイムを経て、一番読みたいと思った本に投票します。自分が感動した本や面白いと感じた本を、どうやって言葉で相手に伝えれば良いか考えながら発表し、また相手の発表をしっかりと聞き取ったうえで、疑問を言語化して質問することができました。

 

【夏休み調べる学習教室 ~目標に向かって努力を続ける児童~】

 「柏市図書館を使った調べる学習コンクール」は、自分の興味のあることをテーマに、図書館の本や資料、インターネットサイトを使って深く調べ、まとめていく学びの活動です。

 「なぜ?」「どうして?」と問いを持ち、自ら調べ進める様子がみられました。調べたことを道筋立ててわかりやすくまとめ、図表や写真などを効果的に使う工夫をし、教室に来ていた30人弱の児童は、40枚から50枚の原稿を書きあげていました。

 

【特別支援学級の図書館支援 ~多様な子どもたちの読書機会の確保~】

 柏第三小学校図書館では、すべての子どもが「本と出会い、学び、楽しめる」図書館を目指して、大型絵本や電子書籍の活用、LLブック(やさしく読める本)の導入を推進しています。

 

【児童・ボランティアによる読み聞かせ ~子どもの読書への関心を高める取り組み~】

 図書委員会とあじさいの会による読み聞かせを実施しています。

「今日はどんな本かな?」とわくわくした表情で、たくさんの児童が学校図書館に集まります。「本っておもしろい」「次は自分で読んでみたい」そんな気持ちを育ててくれました。これからも、読み聞かせの時間を大切にしていきたいです。

 今年度の本校のテーマでもある「やってみよう」の気持ちで挑戦し、児童が、たくさんの本や児童と「つながる」図書館を目指していきます。

自ら学び、心豊かに 西原中学校図書館

 西原中学校は、柏市北西部の流山市との市境にある中学校で、1979年に設立されました。本校の学校目標「自ら学び、心豊かに」を大切に、日々図書館では読書活動を支えています。

 図書館では、2学期の始まりに合わせて新刊展示会を開催しました。図書委員の生徒たちは、夏休み前から準備を進めてきました。

 

 本の並べ方を工夫したり、「読んでみたい!」と思えるようなPOPを手作りしたりと、みんなで力を合わせて展示を完成させました。展示された本の前で足を止める生徒の姿も多く見られ、本との出会いを楽しく演出する、あたたかいスタートとなりました。

 

 3年生国語「薔薇のボタン」の授業で、テーマに添った選書をし、ひとり1冊おすすめの本を紹介しました。本を通して自分の考えを伝えたり、友達のおすすめに興味を持ったりすることで、読書の楽しさが広がりました。

 

 

 西原中学校図書委員会初の試み! 朝読書の時間を利用して、図書委員がクラスで読み聞かせやブックトークを行いました。ブックトークでは、委員のおすすめポイントに共感したり、感心したりする生徒も。本を通して、言葉や気持ちを共有する時間が朝の教室にあたたかく流れていました。

読み聞かせでは、物語の場面が進むにつれて、教室の空気が静かに集中モードに。図書委員が紹介する本に、生徒たちは自然と耳を傾けていました。

 

 

 本との出会いは、知識だけではなく、心の豊かさも育んでくれます。西原中学校の図書館は、本がきっかけとなって生徒が自ら学び、感じ、考える力を育てる場所になれるように、これからも成長をそっと支えていきたいと思います。

 

 

 

実りの秋 読書で心を育てよう!光ケ丘小学校図書館

 光ケ丘小学校図書館は、図工室・理科室・音楽室などがある棟に位置しているので、多くの児童が授業の

前や後に足を運んでくれます。

 児童数895人の学びと心を支えるひとつの場所として学校図書館も日々フル活動しています。

 

 3年生の国語の授業では、クラスの「生き物ブック」を、生き物の特徴や働きに注目しながら作成。

本でたくさん調べたことで“出典”の書き方も覚えました。

最初は、何を書けば良いのか戸惑っていた児童も作り方がわかったら、目を輝かせて自ら何冊も作り出す姿が見られました。

 5年生は、「大造じいさんとがん」の単元で、物語の山場を意識し本の帯を作成しました。

 「方言と共通語」の単元では、班ごとに方言クイズを作成しクイズ大会を授業参観で披露する準備をしています。

 

 1・2年生は、本を返却する前に、グループのみんなに自分の読んだ本の簡単紹介を毎時間おこなっています。

自分のおすすめの本を友だちに紹介することで、読書の楽しさを共有する体験をさせたいと考えています。

 

 校長先生のひと声で、全国各地のパンフレットが集まりました。

都道府県ごとに分けてファイリング。子どもたちが休み時間に手伝ってくれ大助かりです。

早速、4年生の総合の都道府県調べで大活躍しています。一人ひと都道府県を調べ、旅行案内のスライドを作ります。

本だけでなく、パンフレットなどいろいろなツールで調べ学習をおこなうと成果物に深みが増します。

 図書委員会では、秋の読書フェアの一環として「読書でビンゴ」をおこなっています。今年度は、一学期におこなった「しおりコンテスト」で全校から選ばれた人の作品が景品として貰えます。

 このイベントを通して、普段読まないジャンルに挑戦して読書の世界を広げるきっかけとなるといいです。

学校図書館指導員1・2年目研修

2学期が始まりました。まだまだ暑い日が続いていますが、児童・生徒は元気に登校しています。

9月9日(火)沼南庁舎にて1・2年目研修が行われました。

・研修① 授業支援~学校図書館指導員の役割~

 柏市教育専門アドバイザー笹間ひろみ先生より

 授業支援にかかわる学校図書館指導員の役割について講義が行われました。授業者とどのように連携したらよいか、どのような準備が必要か、またT2としての役割を具体的に学びました。日々の努力を重ねることで力量を上げることができます。より良い授業支援を行うために、1.2年目の指導員は真剣に講義を聞いていました。

・研修② より良い支援のために

 学校図書館コーディネーターより

 より良い支援を行うために、1学期の自身の業務内容を振り返り、2学期はどのように取り組んでいくか、事前に考えをまとめて研修に参加していただきました。一人一人の発表では共通の課題があることもわかり、コーディネーターからアドバイスも受けることができました。自身を振り返り、次につなげることは力量を上げるための第一歩になります。

・研修③ 選書リスト・おすすめ本・ブックトーク

 学校図書館コーディネーターより

 実務の確認を行いました。柏市学校図書館指導員は年1回新しく購入した本の中からおすすめ本を紹介しあい、情報交換をしています。おすすめ本を紹介しあう目的と、ブックトークの基本も確認しました。7月の研修で全員がブックトークを行いましたが、研修で学んだことは知識となり、刺激となり、2学期の支援につながっていました。

 内容の濃い研修が続いていますが、一人一人が懸命に学ぶ姿が見られ頼もしく感じます。2学期は授業支援や読書週間もあり学校図書館はとても忙しくも充実した季節になります。研修で学んだことを支えに、2学期もそれぞれの学校図書館のために全力で支援してまいります。

「誰もが 楽しく 過ごせる場所」 酒井根小学校図書館

 酒井根小学校スローガン「よく学び・よく遊び・だれもが楽しく過ごせる学校」のもとに、学校図書館でも様々な取り組みを行っています。

 館内は、読み聞かせなどを行う「絵本の部屋」と調べ学習などで使う「調べる部屋」の二つの部屋に分かれています。「絵本の部屋」では一つの本を友達と読んだり、上級生が下級生に読み聞かせをしたりと交流の場になっています。

 

 

 各学級の図書館割り当ての時間には、「調べる部屋」の資料を使った学習も行われています。

 

 2年生国語「すみれとあり」の単元では、花のたねや木の実のちえに関する本「ドングリとリス」で読書会を行いました。読書会の最後には、図鑑を見ながらドングリの絵を描き、リスになったつもりで森の中に貼り付ける活動をしました。出来上がった作品を図書館に掲示したところ、2年生の作品を見て興味を持ち、該当の本を借りていく児童も多く見られました。

 

  

 

 3年生国語「国語辞典の使い方」の単元では、国語辞典のきまりや使い方について学習し、意味調べを行いました。図書館の大きな机では教科書やノート、辞典等が余裕をもって広げることができるのも利点の一つです。4年生の「一つの花」の意味調べで「配給」という言葉を知った児童は、戦争中の暮しが分かる本を図書館の棚から探し出し、さらに詳しく意味を理解しようとする姿も見られました。

 

 

 図書館では、本だけでなくオンライン事典「Sagasokka!(さがそっか!)」を使った調べ学習も行っています。様々な教科で調べ学習を行う高学年だけでなく、低学年では生き物調べとして、「Sagasokka!(さがそっか!)」の画像や動画を使用する学年もありました。2学期からは図書館でも電子黒板が使えるようになり、タブレット端末を使った学習がさらに便利になりそうです。

 

 

 また、子ども司書の活動も大変盛んで、図書委員会と共に学校図書館の運営に力を発揮しています。本棚の整理整頓やおすすめ本のポップ、注意事項のポスター制作だけでなく、休み時間の読み聞かせや低学年の本探しを手伝うなどのレファレンスにも積極的に取り組んでいます。

 

 

 今後も授業支援や委員会活動、読書活動などの取り組みを通して、「誰もが楽しく過ごせる図書館」の実現を目指していきたいと思います。

 

世界を広げる「知りたい!」「読みたい!」を応援する学校図書館  柏第五中学校図書館

 柏五中は、近くを大堀川が流れ、移り変わる自然の美しさを日々感じることのできる場所にあります。

 恵まれた環境のもと、542名の生徒が45名の教職員と「共に創造し 思いやりを持ち 健やかに生きる」という学校教育目標にむかって、学習に取り組んでいます。

 柏五中の学校図書館は、特別棟の2階にあり、3年生のフロアとつながっています。1、2年生のフロアからもアクセスが良く、昼休みは多くの生徒で賑わいます。

〈柏第五中学校図書館〉

 授業での図書館活用は、国語を中心に、社会の自由進度学習、理科、英語、美術、家庭科などで利用されています。

 前期の国語では、図書館の資料を利用して、3年生が修学旅行の思い出を紀行文にしました。締めの一句には、それぞれの思い出がぎゅっとつまっています。

 

 理科では、2年生と3年生が調べる学習に挑戦。生き物の体の仕組みや、遺伝と進化をテーマに、個々の疑問・関心に従って本とPCを利用して調べました。はじめは何を課題とするか悩み、うまくいかないこともありますが、進めていくうちに自分なりの視点や疑問、知りたいことが出てくるようになりました。調べ方のイメージを持つことや、実際に手を動かして調べるという練習も大切です。

〈3年生の理科の調べる学習の様子〉

 

 学校図書館には調べる学習ハンドブックや参考となる資料が揃っています。

〈調べる手立ての資料や本のコーナー〉

  学校図書館では、調べる手立てや参考になる本を手に取りながら学習を進めることができます。

 調べる楽しさを知ると世界が広がります。調べる力を身につけることを通して、世界が広く開かれていくことを学校図書館は応援しています。

 コミュニティスクールが中心となり、前期に1年生の総合的な学習の時間でブックトークが行われました。

 五中学区では、読書推進の取り組みとして、地域の方々による読み聞かせが小学校で続けられてきました。中学校でも、人生を豊かにし、進む道を照らしてくれるような本との出会いを応援しようとコミュニティスクールがブックトークを企画し、学校図書館と協力して実現しました。地域の方の熱いブックトークを聞いて、

「紹介してくれる方の熱量がすごくて、読んでみたいと思った。」

「心に刺さる言葉が紹介されて、読んでみたいと思った。」

「自分と主人公の境遇が似ていて、その主人公の思いと重なった。」

などの感想が聞かれ、新しい本との出会いがたくさん生まれました。ブックトークの本は学校図書館の所蔵本から選んでいただいたので、ブックトーク後の図書館では、紹介された本がさっそく貸出されていました。

 地域と共に、子どもたちの成長を支え、豊かにしていくために一番いい方法を探っていきたいというコミュニティスクールの活動は、五中学区の読書推進においても次へとつながる取り組みとなりました。

〈地域の方のブックトークを聞いている様子〉

〈コミュニティスクールの皆さんと〉

 

 学校図書館の日常を支えているのは、図書委員会の生徒です。

 図書委員会が中心となってすすめる味見読書は、新着本がまとまって入る夏休み・冬休み前に実施します。限られた時間の中で少しずつ多くの本を手に取ることは、意外と難しいものですが、学年が上がるにしたがって本の味見も上手になっていきます。図書委員の説明と司会進行のおかげで、思いがけない本との出会いを楽しみにしてくれている生徒が増えています。

 毎日の開館や書架整理、イベントの開催や本の紹介、生徒への呼びかけ等、図書委員の仕事は多岐にわたり、忙しくもありますが、一人一人が責任感を持って臨み、本とのかかわりを楽しく豊かにする場所を作ってくれています。

 

 柏五中図書館は、生徒の「知りたい!」「読みたい!」気持ちを応援し、世界を広げる場所でありたいと思います。

 

 

第4回学校図書館指導員研修

 7月25日(金)沼南庁舎にて第4回学校図書館指導員研修が実施されました。

1学期の業務を終えた全校の学校図書館指導員が集い、情報交換や活発な学び合いが行われました。

 

・講義「基本の仕事」

 今年度3回目の「基本の仕事」の講義がありました。今回のテーマは「業務の補足事項」です。学校図書館コーディネーターから、問い合わせが多い案件や、業務に役立つツールについて解説がありました。

 

・ステップアップ研修「ブックトークをしよう!」

 1学期からグループごとに取り組んできた「授業で活用できる本」ブックリストが完成し、今回はこのブックリストの本を使ったブックトークの発表が行われました。

 まずは、同一単元の3人グループでそれぞれブックトークを行います。

 次に、21グループを3回に分けてブックトークを発表したり聞いたりしました。発表順のリストを見ながら希望する単元の発表を聞きに行きます。質疑応答の機会も設けられ活発な意見交換が展開されました。

 最後に、教育専門アドバイザー笹間ひろみ先生より感想と講評をいただきました。講義のテーマは「ブックトークをしよう! ~読みたい!調べたい!気持ちを引き出すヒケツ~」です。

 「授業で活用できる本」リスト作成とブックトーク実技研修のねらいは、学校図書館を活用した授業の推進、学校図書館指導員の力量向上、選書の充実、の3点です。どの学校にも必要な本があり、本の紹介ができ、単元で学校図書館が活用されていくことを目指します。

 

・グループワーク「選書検討会」

 今年度前期に購入した図書の選書リストの検討会を行いました。また、購入した新着本からおすすめの本を持ちより紹介し合いました。

 

 今回の学びが、学校図書館活用の授業を増やすとともに、どの学校でも同様な支援ができることに繋げられるよう、学校図書館指導員の共有財産として業務に活かしたいと思います。

 

令和7年度 司書教諭・学校図書館指導員合同研修会

 7月1日(火)沼南庁舎にて、司書教諭・学校図書館指導員合同研修会が実施されました。

<研修内容>

(1)講演「学校図書館の活用化を図るIII 〜図書資料の活用とまとめ〜」

   講師 学校図書館スーパーバイザー 藤田利江先生

 今年で3回目となる藤田先生の講演は、はじめにいつも通り学校図書館法に触れ、学校図書館の目的や役割を確認しました。教員と学校司書の職務については、職務の役割分担を共通理解していることが大切ということや学習指導要領にも触れ、学校図書館などを利用し、学習活動における学校図書館活用の必要性を再度理解しました。

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 ワークショップでは、6つのワークシートを順番に体験していきました。

 小学2年生と小学5年生の引用の仕方を教える方法、要約の仕方、マトリックス表の説明、年鑑や百科事典の使い方などポイントを聞きながら取り組みました。「分からなかったことが調べたら分かったという体験を数多くさせていくことが大事」という言葉が心に残りました。

 学校司書の仕事として、課題に対応する教材(資料)を探すことが大切というアドバイスをいただきました。また、学校図書館が学習の重要な拠点になるために、調べ学習や授業で使う本のリストの紹介がありました。0〜8類の本を充実させることが学習センターとして機能するになるというお話でした。

 今回も情報活用、図書資料についてご教授いただき、これからの時代に求められる学校図書館の役割やさらなる可能性について深く考えるきっかけになる講演でした。


 講演の後の研修は、小学校と中学校が2か所の会場に分かれました。

(2)研修「Sagasokka!を使ってみよう」

   ポプラ社 有住春香さん 木村英子さん

 「Sagasokka!」を使用し、ポプラ社作成の研修用ワークシートの問題を解いていきました。答えを探すにあたって、便利な操作や検索のことばのポイントなどサイトの活用の仕方を教えていただきました。

(3)研修「LibraryNAVIを使ってみよう」

   笹間教育専門アドバイサー

 LibraryNAVIという「図書館利用者をナビゲートする、手のひらサイズのじゃばら折りリーフレット」の作り方と利用の仕方を教わりました。このツールを使用する時は、必ず表紙に「LibraryNAVI」のロゴを入れます。実際に用紙を斜めに切り、折ってみると、見出しの場所やあとがきの記入欄などが分かりました。生き物ひみつブックや修学旅行ガイドブック、文豪ナビカードなど様々な調べ学習のまとめとして使えます。学校の先生方にぜひおすすめしたいツールです。

 司書教諭と学校図書館指導員が共に研修を受ける貴重な時間に、主に調べ学習をさらに発展させていく方法を学ぶことができた研修でした。9月から学校図書館が探求の学習においてさらに活用されていくことでしょう。

土っ子が 学ぶ 楽しむ 土小学校図書館

 

 土小学校図書館は、4年前の校舎のリニューアル工事で、3教室と廊下を含めて1つの図書館になったおかげで、

広くてきれいな図書館です。畳敷きの部屋からは土っ子デッキに出られるので、天気の良い日にはそこで本を読む

姿も見られます。

 

 3年生は授業で国語辞典の使い方を学習した後に、図書館割り当ての授業には辞書引きを行っています。

3分間に8つの言葉を辞書で引きます。最初の頃は辞書を引くのも慣れない手つきでなかなか進みませんでした。

最近では時間内に余裕でできる人もあらわれるようになりました。日々の積み重ねの大切さを感じます。

 

 

 

 

 辞書引きの後は、国語でクラスの「生き物ブック」を作成するために、生き物の特徴について本で調べます。

調べたことをワークシートに記入した後に、各自でまとめをします。そして全員が書いたものを一つにまとめて、

クラスの生き物ブックを作成し学校図書館に展示します。

 

 

 

 

   4年生は、国語の「リーフレットでほうこく」で、自分で調べたことをリーフレットにまとめる学習を行ってい

ます。まず最初に自分の調べるテーマを決めるために、太陽チャートを使って考えます。そして、調べたいテーマ

が決まった人は、テーマについて調べることを3つ決めてから、結果の予想を立てます。それから本やネットで調べ

始めます。

 

 

 

 それ以外にも、2年生は国語の生き物クイズでしらせよう、5・6年生は総合で探求学習と、

各学年で調べ学習を行っていますので、学校図書館の本が次々と借りられていきます。

 

 図書委員会では1学期のイベントに「読書でビンゴ」を行っています。

各学年に配られたビンゴシートに書かれたマス目の本を借りるとスタンプがもらえます。

スタンプを集めた数で、図書委員が作ったしおりや本の表紙カバーで作ったクリアファイルや

図書ボランティアの方が作成した本の表紙カバーのエコバッグがもらえます。

特に、一つしかない絵柄のエコバッグは大人気で、もらったエコバッグに借りた本を入れて持ち歩く人もいます。

 

 

 土小では年に9回、読書の日があります。

読書の日には図書ボランティアの方々が、学校図書館ではペープサートや大型紙芝居、

教室では絵本の読み聞かせがあります。読み聞かせのないクラスは、教室で読書をします。

6月の読書の日は、学校図書館で2年生に「たべられたやまんば」の紙芝居です。ボランティアの方の迫力

ある実演に、子どもたちもお話の世界を楽しんでいました。

 

 

 図書ボランティアの方々は、季節ごとに学校図書館の飾りつけも行っています。

6月は雨の季節ということで、図書館内にはあじさいなどの飾りつけがされています。それにあわせて雨にちなんだ

お話や、かえるやかたつむりなどの生き物の本、天気の本などを展示しています。展示された本を子どもたちが

借りていくので、追加で並べることもあります。

 

 このように学校図書館は、土っ子にとって本で学ぶだけではなく、楽しめる場所にもなっています。

これからも土っ子たちが、さらに興味の幅を広げられる学校図書館を目指しています。

 

 

夢や希望を育む 柏第二小学校図書館

柏第二小学校は、創立135年を超える歴史ある小学校です。

図書館は2か所あり、第一図書館に9類、第二図書館には0~8類の本が配架されています。

全クラスが割り当ての時間に利用し、とても活気のある図書館です。

◆第一図書館

◆第一図書館

 

◆第二図書館

 

令和7年度の柏市学校図書館の取り組みの重点は、「学校図書館で疑問を解決しよう!」です。

柏第二小学校では、授業での図書館活用が積極的に行われています。

授業の様子をご紹介します。

 

◆2年生国語~「生きものクイズ」でしらせよう~では、

まずは第二図書館にある4類と6類の本を使い、興味がある生き物について調べ、

それぞれの特徴や初めて知ったこと、驚いたことなどをワークシートに記入していきました。

「これは知らなかった!」「動物ってすごいね!」こういった声がたくさんあり、新しい発見ができたようです。

そのあと、調べた生き物の中から1つを選んでクイズを作りました。

自分で調べたことからクイズを作るのは、とても楽しいですね。

 

◆6年生国語~考えを図や表に~では、

太陽チャートを使用し、どんな仕事があるかを調べ、そこから出た疑問について

本やインターネットで調べ学習をしました。

職業の種類の多さに驚いたり、自分に合う仕事ってなんだろうと考える良いきっかけにもなったようです。

 

◆6年生国語~「読書タイムライン」を作って交流しよう~では、

1年生から記入している読書の記録をもとに、6年間の読書タイムラインを作成。

その中から自分のルーツとなる3冊をテーマを決めて選び出し

実際に本を手に取りルーツシートに記入し、グループ内で発表し合いました。

今までの記録を振り返り、「この本、懐かしい!」「こわい話が好きだったな~」

「昆虫の本ばかり読んでる!」という声が、たくさん聞こえてきましたよ。

 

 

柏第二小学校の教育目標である「夢や目標に向かって歩み続ける、心豊かな児童の育成」の実現に向けて、

今年度も授業支援の充実や図書委員会活動に尽力し、心の栄養になる本との出会いの場となるよう、

図書館活用推進に取り組んでいきます。

 

知識と心を満たす図書館へ  豊四季中学校図書館

 豊四季中学校は、平成2年に柏中学校から分離独立し、今年で創立35年になる市内では2番目に新しい中学校です。

 現在473名の生徒が在籍していて、特別教室棟の2階にある明るく広い図書館には、12,000冊の蔵書と新聞・雑誌がそろっています。

 

 学習活動の場としては、授業での活用が中心です。多くの教科、単元で活用されるよう、役立つ資料選びと情報提供は欠かせません。

 環境整備にも努め、学習コーナーを常設して授業内容を深めるための本を展示しています。

 

 1年生技術「生物育成の技術」の授業で、本とタブレットを併用してカブについて調べました。下の写真は、本葉の出た苗の植え替え作業の様子です。調べたことを生かして、おいしいカブが収穫できるといいですね。

 

 読書活動を盛り上げ支えてくれるのは、本と図書館が大好きな図書委員たち。利用者を増やすことを目標に活動しています。開館時のカウンター当番と書架整理などはもちろん、お昼の放送でのブックトーク、POP作り、イベントの計画と実施などに取り組んでいます。

 図書委員がおすすめする本は関心が高く、すぐに貸出になります。

 

 おすすめの本を、何の本かわからないように袋に入れた「文庫X」も大好評でした。図書委員が、どの本を入れるか迷いながらも楽しく作った力作ぞろい。借りる人は、図書委員のおすすめポイントを読んで選びます。

 カウンター当番の図書委員が作った「文庫X」が貸出になると、思わずにっこり。本を通して交流が生まれます。

 

 令和7年度は始まったばかり。これからも、たくさんの本との出合いをつなぎ、知識と心を満たせる場所であるよう尽力していきます。

 豊四季中学校図書館は、皆さんを全力で応援しています。

 

 

 

 

第3回学校図書館指導員研修

 5月23日(金)沼南庁舎にて第3回学校図書館指導員研修が行われました。

久しぶりに昼食をはさんだ5時間研修で、実践的な内容の研修をじっくりと行うことができました。

 

・ステップアップ研修「Canvaでできること」 

 オンラインで使えるグラフィックデザインツールCanvaの使い方を学びました。ITアドバイザー田中香穂里さんから説明を受けながら、豊富なテンプレートを使ったポスターの作成や、AI画像生成の機能を使った童話の挿絵作りに挑戦しました。

・グループワーク「授業で活用できる本」ブックリスト作り

 授業に必要な資料を選書、購入し、活用につなげていくことは学校図書館の重要な役割の一つです。今回は、3人一組となって、国語の授業で活用できる本のリスト作りを行いました。7月の研修ではこのブックリストの本を使ったブックトークの発表も予定されています。リストを作るだけでなく、授業の中で本を活用してもらうためのブックトークまでを一連の研修として取り組んでいきます。

 

・講義「基本の仕事」

 今年度2回目となる「基本の仕事」の講義がありました。今回のテーマは「蔵書点検」です。学校図書館コーディネーターより、今年度から変更になった点や注意点などについて解説がありました。

 

・ステップアップ研修「読書感想文の書き方」

 教育専門アドバイザー笹間ひろみ先生より、「始め、中、終わり」に分けてメモを作ってから感想文を書く方法や、T1である担当教諭が声がけや質問をしながら子どもたちの気持ちや考えを引き出す方法などについて講義がありました。図書館指導員がT2として授業支援を行う際にも、参考になるポイントがたくさんありました。

 

・ステップアップ研修「POP作成実技研修」

 笹間先生より説明があった、POP作成時の注意点を踏まえ、実際にPOPの作成を行いました。20分間という短い時間でしたが、魅力的な作品が次々に出来上がりました。

 出来上がった作品を鑑賞する時間も設けられ、キャッチコピーやおすすめのポイントがカラフルに描かれたPOPを見ながら、本を通した交流をすることができました。

 

・新刊展示会

 研修の最後には、沼南庁舎5階で開催されていた、日本出版販売株式会社主催「柏市新刊児童書展示会」に参加しました。教科別おすすめ図書や、読書バリアフリーの本、おすすめの新刊などを、実際に手に取りながら選書できる貴重な機会となりました。

 

 今回の研修では実技やグループワークにも取り組み、仲間たちと切磋琢磨しながら、たくさんのことを学ぶことができました。それぞれの勤務校で今回学んだことを実践し、より良い学校図書館活用につなげていきます。

 

豊かな心の中心で   豊小学校図書館

 昨年45周年を迎えた豊小学校は、二階建てのL字型校舎。図書館は校庭に面するちょっと出っ張った建物、

学校のおへそのような場所です。

 図書館に入ると、学校のシンボルキャラクター「すくちゃん」「すくすくん」がお出迎えしてくれます。

(季節ごとにお着替えします。)他にも、館内は季節の装飾が子ども達を楽しませてくれます。すべて図書装飾

ボランティアさんの力作です。4月には「入学・進級おめでとう」が飾られていました。

 

 室内は調べ学習ができる机と椅子のコーナー、そしてじゅうたん敷の小上がり部分では靴を脱いで

ゆっくりと本が読めるスペースがあります。

休み時間にはゆっくりと読書を楽しんだり、友だちと一緒に会議をしたり、本に親しむ子ども達で

あふれています。

 

図書委員も貸し出し返却の仕事はもちろん、おすすめの本のPOPを描いたり、乱れている本棚を

直したりしっかりと仕事をしています。

時には図書委員のお手伝いをする低学年の子ども達の姿も見られます。

 

学校図書館は読書を楽しむだけの場所ではありません。授業でもいろいろな本を活用しています。

そして、出来上がった作品を図書館にたくさん置いています。

生き物を調べてクイズにしたもの、生き物の生態をわかりやすくまとめたもの。

昨年3年生は、柏の農家お助け隊!として、野菜の育て方、食べ方、栄養素などの魅力を新聞や

リーフレットにまとめました。これらは実際に「しょうなん道の駅」に置いていただきました。

 

不思議な短いお話「ショートショート」を読んで、一人一作品を作りました。一冊のショートショート集にしたものは、有名な作家さん顔負けの傑作集です。

詩集『のはらうた』を読み、「詩っておもしろい!私たちにも書けそう!書きたい!」と小さな詩人たちが

まとめた「豊小 のはらうた」もできました。

 

どれも本を読むことから生まれた作品です。

 

先生方からのおすすめ本のPOPも子ども達の楽しみの一つです。

楽しい素敵なPOPのついた本は、すぐに貸し出し中になります。

 

図書館長は小泉弘代校長先生。本が大好きな館長からのメッセージです。

「豊小の学校図書館は、子ども達が笑顔になって本に夢中になれる温かな場所です。素敵な図書館があって、

子ども達は幸せです。小学生で読書の楽しさが実感できたら一生の宝です。だからこの学校図書館で読書の

魅力を十分に味わってほしいと願っています。 小泉弘代。」

館長の好きな作家さんはヨシタケシンスケさん。子ども達にも大人気!

 

豊小の学校図書館は、たくさんの人たちに支えられ、子ども達の心を豊かにする中心となる大切な場所です。

第2回新人研修・2,3年目研修

大型連休も終わり、授業や行事での学校図書館活用が本格的に始まりました。
5/8(木)、沼南庁舎において学校図書館指導員の新人研修と2・3年目研修が行われました。

【第2回新人研修】
★実務 「選書と除籍について」(学校図書館コーディネーターより)
「読書センター」「学習センター」「情報センター」として学校図書館の機能を果たすためには、
選書と除籍を適切に行って整備することが大切です。PCを使って、選書作業を丁寧に確認しました。

 

★講義「市立図書館との連携」(指導主事より)
柏市では学校図書館と市立図書館が連携して、子どもたちの学習を支援しています。
市立図書館からの学校貸出や、協同して取り組んでいる「子ども司書養成講座」・
「市内中学生ビブリオバトル」などについて説明がありました。

 

★講義「よりよい支援のために」(教育専門アドバイザー 笹間ひろみ先生より)
1ヶ月間の勤務を振り返って、自校の図書館を知り、見通しをもって仕事ができているか、
心構えとして大切なことをお話しいただきました。
先輩指導員の授業支援の様子を写真で紹介していただきました。
学校図書館指導員は子どもたちの学びを支える役割を担っていることを改めて心に留めました。

 

【2・3年目研修】
★実務・ステップアップ研修「学校図書館の整備」(学校図書館コーディネーターより)
選書・除籍の目的と留意点について確認した後、ステップアップ研修を行いました。
まず自校の蔵書構成の課題を把握し、それらを解決するための選書方針を立てて発表しました。
選書の悩みや疑問を共有し、対処法を考えました。学んだことを前期の選書作業に生かしていきます。

 

★講義「よりよい支援のために」」(教育専門アドバイザー 笹間ひろみ先生より)
柏市の学校図書館では、年度の初めに「環境・運営チェックシート」を用いて自校の図書館の課題を知り、
改善に努めています。笹間先生よりチェック項目の趣旨をお話しいただき、学校図書館指導員は
学校職員の一員として、子どもたちの学びを支える大きな役割を果たしていることを再確認しました。

 

★グループワーク「今年度チャレンジしたいこと」
「今年度チャレンジしたいこと」についてグループで共有したあと、一人ずつ具体的な目標を宣言しました。
「読書会」や「アニマシオン」「新聞の活用」など意欲的で楽しみな発表が聞かれました。

学校図書館が子どもたちにとって楽しい場所、ほっとする場所、知識へのあこがれの場所であるために、
研修で学んだことと仲間のつながりを大切にして力を尽くしていきます。

第2回学校図書館指導員研修

4/23(水)に、対面では今年度初めてとなる学校図書館指導員研修会が実施されました。

新規採用者や勤務校を異動した者が数多くいる中、新たなスタートにそれぞれが期待を胸に抱き、学びに臨む場となりました。

 

例年通り、新年度のスタッフ紹介と新規採用者の紹介から研修は始まりました。

続いて、指導主事より、学校図書館指導員の役割について講義がありました。

講義を通して、指導員の仕事とは、司書教諭や担任の先生と両輪となって、子どもたちの学びを支える大変重要なものであるということを再確認しました。

 

次に、教育専門アドバイザーより、今年度の柏市学校図書館の取り組みの重点について講義がありました。

今年度のテーマは、「学校図書館で疑問を解決しよう!」です。子どもたちが調べる力を効果的に伸ばしていくことができるよう、柏市学校図書館では、本やインターネットを活用した資料提供や調べ学習に適した環境整備に取り組んでいきます。

また、読書活動では、子どもたちの読解力を育むことを目指し、学齢や個々の興味関心に合わせた本をそろえ、支援にあたっていきます。

 

 グループワークでは、各学校でオリエンテーションのとき実際に子どもたちの前で行っている自己紹介の実演を行いました。

子どもたちを一瞬で引き込む趣向を凝らした自己紹介の数々に、どのグループも大変活気のある様子でした。

自己紹介の後は、それぞれが日ごろから疑問に思っていることを持ち寄り、意見交換を行いました。

 

今年度の研修では、年間を通して、学校図書館コーディネーターより「基本の仕事」をおさらいする講義があります。

第一回目は、新年度になって変更になった手続等について詳しく解説がありました。

 

仲間の顔を見て実践に触れると、明日からの学校勤務に向けて活力がわいてきます。

今年度も、子どもたちの学びのため、大いに力を発揮していきます。

新人研修・第1回学校図書館指導員研修

新年度が始まりました。今年度も柏市立の小中学校63校全てに、学校図書館指導員が配置されます。

【新人研修】

4/2(水)に沼南庁舎において新人研修が実施されました。学校図書館の役割や大切にすること、実務について学びました。

研修の内容は以下の通りです。

・勤務の心得(指導主事より)

・学校図書館指導員として大切にすること(教育専門アドバイザー 笹間ひろみ先生より)

・学校図書館指導員の実務について(学校図書館コーディネーターより)

・情報BOX・進級処理について(ITサポート員 株式会社教育システム 本間達哉氏より)

・学校図書館オリエンテーションについて(学校図書館指導員リーダーによる実演)

学校図書館指導員リーダーによる、オリエンテーションでの「自己紹介」の実演が行われました。絵本を使ったり、手作りのアイテムを使ったりの自己紹介は工夫があり、わくわくします。

7日の始業式から、63名の仲間とともに担当校での勤務が始まります。

 

【第1回 学校図書館指導員研修】

4/7(月)にWebにて学校図書館指導員研修が実施されました。

研修の内容は以下の通りです。

・令和7年度の勤務について(指導主事より)

・前年から変更された業務について(指導主事より)

・今年度の重点について(教育専門アドバイザー 笹間ひろみ先生より)

今年度の重点は「学校図書館で疑問を解決しよう!」です。授業を支える資料提供、課題解決型の授業支援、「読む」力を身につける読書指導など、具体的な見通しを持つことができる講義をいただきました。

子どもたちの学びと先生方の授業づくりを応援する学校図書館を、力をあわせて目指します。

第6回 学校図書館指導員研修会

3月19日(水)沼南庁舎にて第6回学校図書館指導員研修会が行われました。

①    実践報告発表

 今年度、各校で実践した授業支援について、小学校4グループ、中学校2グループに分かれて発表を行いました。担当教諭との打ち合わせ方法や、役に立った資料、パスファインダー、レファレンスの工夫など、具体的な事例を共有することができました。

・小学校グループの発表

小学校グループの発表

・中学校グループの発表

中学校グループの発表

 

②    実践報告講評と来年度に向けた取り組みについて

  柏市教育専門アドバイザー 笹間ひろみ先生

 令和6年度、柏市の学校図書館では、「教科学習での図書館活用」を重点目標として授業支援に取り組んできました。笹間先生より、「今年度は国語だけでなく、様々な教科の実践が数多く報告されていました。」と講評がありました。

 令和7年度の重点目標は「学校図書館で疑問を解決しよう!」です。学校図書館は読書を楽しむだけの場所ではなく、子どもたちが自らの考えを深め、疑問を解決する場所であるため、「読む力」を身につけるための読書指導や、授業に適した資料提供が大切だというお話もありました。読書指導の方法として、発達段階に応じた読書やビブリオバトルの具体的な方法も紹介していただきました。

 

③    実技研修 学校図書館オリエンテーション ~小学校・中学校でのオリエンテーションの実演~

  柏市教育専門アドバイザー 笹間ひろみ先生

  指導主事 羽山英男先生、学校図書館指導員リーダー4名

 笹間先生より、オリエンテーションは、情報活用能力の育成に欠かせない重要な活動であり、図書館の利用指導と文献利用指導をそれぞれの学年に合わせた内容で行うことが大切だというお話がありました。

 今回は、小学6年生、中学2年生の授業単元の中で、調べ学習のテーマから疑問を作る方法や、図書やインターネットから情報を収集する方法、調べもの情報カードの書き方などを盛り込んだオリエンテーションの実演が行われました。担当教諭と学校図書館指導員がどのように協働してオリエンテーションを行っていくのかを、実際に使用するワークシートやパスファインダーを見ながら、具体的に学ぶことができました。

・小学校オリエンテーション実演

小学校オリエンテーション実演

 ・中学校オリエンテーション実演

中学校オリエンテーション実演

 

 来年度の研修は、指導員からのリクエストも反映され、課題解決やさらなるスキルアップを目指す内容が予定されています。柏市学校図書館指導員は、これからも、より良い図書館活用の推進に取り組んでいきます。

リニューアルされた図書館で 富勢東小学校

 富勢東小学校は全校児童100名ほどの小規模校です。

 少人数であることを活かして、全校遠足など異年齢での交流が盛んに行われており、童謡の「一年生になったら」の歌詞にならうなら、1年生から6年生まで、まさに“ともだち100人”で学校生活をおくっています。

 

図書館がリニューアルされました

 富勢東小の学校図書館は、日当たりのいい三階の一角にあります。

図書館の入口

 

 

 一昨年までは、少し離れた場所に、低学年用の第二図書室がありましたが、昨年”引っ越し“をして、図書館をひとつにしました。そして、今年度は隣の準備室を絵本のコーナーに改装し、書棚のレイアウトも変更して、使い勝手のいい図書館として生まれ変わりました。

本を選ぶ児童

 

 絵本のコーナーは上履きを脱いで入室するようになっており、床に座ったり、備えつけられた椅子に腰かけたりして、リラックスして読書を楽しめる場所になっています。読み聞かせも、この場所で楽しみます。

 ふとのぞいてみると、一年生が床に広げた本を数人でかこみながら、楽しそうに言葉を交わしているのを見かけました。これからも、より多くの絵本に親しんでもらえる場所となってくれるのではないでしょうか。

絵本コーナー 

 

 

学習の場としての図書館

 授業でもいろいろな単元で、図書館を活用しています。習った内容をクイズ形式でふりかえったり、本で調べたことをさらに外国語の授業で文章にして発表したりと、学習の内容をより深められる授業につなげることができました。

授業風景   

 

 

図書委員、大活躍!

 図書委員会の存在も、学校図書館には欠かせません。富勢東小の委員会は、イベントやコーナー作りなど、意見を出し合って活動しています。

 今年度の秋の読書フェアでは、ビンゴの内容や、景品などを自分たちで作成し、読み聞かせやクイズなどを楽しみながら、参加できるように工夫をしました。

 おすすめ本や、季節ごとの特集コーナーも図書委員の発案で設置しています。

図書ビンゴ 

 


 子どもたちが図書館に親しむことで、読書体験だけではない、様々な可能性を広げていける場所として、新しくなった図書館に今後も期待したいです。

 

学びと成長のある富勢中学校図書館へ

 本年度で開校78周年を迎えた富勢中学校は、根戸の高台にあり、正門前の坂道からは見事な富士山が見えるのが自慢です。学校図書館は1階の中央にあり、大変利用しやすく、昼休みなどにはいつもたくさん生徒たちがやってきて本を借りていきます。本年度から図書の配架位置を大きく見直し、利用頻度の高い分野ではラベルも細かく表示して探しやすくしました。館内案内図も見やすく改善しました。

  

 

 

 

 

 

 

 毎年4月には、1年生に図書館利用のオリエンテーション、5月には全学年に調べ学習に必要な引用と著作権の指導を行っています。廊下掲示では、図書に関するニュースや図書館だより、指導員だよりによるお知らせなどを掲示しています。秋の読書週間では、先生たちによる「推し本」コーナーを設けて、校長先生の学校ブログでも紹介されました。3学期には、3年生の家庭科作品(小学生に読み聞かせする想定で作成したオリジナル絵本)の展示も行い、他教科との連携に努めています。

 

 

 

 

 

 

 

  読書の幅を広げることを目的に、7月と12月に行われる「新着本展示会(味見読書)」が大好評で、これをきっかけに来館する生徒が増えてきました。また、生徒の関心や要望、ニュース等に合わせて設ける特設コーナーは、話題の提供と貸出の促進を図る上で大きな力となっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本校で力を入れているのが調べ学習です。「体験したことを『学び』という経験に変える」をテーマに、図書館資料やネット情報などを活用して、課題解決に向けた調べ学習を共同で進め、発表しています。そのため図書館では、先生方との事前打ち合わせを繰り返し、図書の選定から借用などを進め、結果をレファレンスにまとめています。

 

 

 

 

 

 

 

 「お話給食」は、令和4年度から始まり、本校の特色ある図書館活動の一つになっています。「読書から食事を、食事から読書を」テーマに、図書委員会が推進役となり、毎年4、5回ほど実施しています。図書館活動を支え、推進する図書委員会では、全員で、新着本のPOPづくりを行って図書のおもしろさなどを紹介しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 これからも富勢中学校図書館は、生徒がまた来たくなる「学びと成長を支えるリソース・センター」として、一層の充実を図り、活動の改善に努めてまいります。