校長室の窓

2023年6月の記事一覧

画のちから  文字のちから

 本校の図書室には、物語もあれば調べるときに必要な本、辞書等も入れて、約13,000冊の本があります。その時に何が必要かによって、選ぶ本の種類は変わってくるかと思いますが、子ども達には、たくさんの本を読んでもらいたいと思っています。

 読書は、人間の想像力や言語能力が高まり、感情豊かになる効果があると言われています。私も、活字を読むことは、非常に想像力を鍛えるのに有効だと思います。(もちろん、他にも、想像力を鍛える方法はあるとは思いますが)

 また、漫画やイラストなどにも効果があると思いますが、漫画やイラストの一番の利点は「わかりやすさ」になるのではないでしょうか。つまり、誰にでも、同じような情報を提供することができます。例えば、「アンパンマン」の画を観たことがある人は、皆同じアンパンマンの姿を思い浮かべると思います。これが、イラストや画のもつ力だと思います。取り扱い説明書などは、文字とイラストや写真などを組み合わせて、読み手にわかりやすく説明してあると思います。

 「ハリーポッターの主人公を想像してください」と言われたら、どうでしょうか。映画を観たことのある人は、きっと映画でハリーポッターを演じた役者を思い浮かべると思います。しかし、本を読んでいても、映画を観ていない人は、どんな姿を思い浮かべるのでしょうか。活字の中から、「やせていて、男の子で、髪型は…」と想像し、100人いたら、100人とも違う姿を思い浮かべることと思います。画はすばらしい効果がありますが、活字から想像することは、一人一人同じようで、同じでない自分の世界を作り出すことができると思います。私は、活字から想像することも好きです。文字や姿かたちだけでなく、気持ちも想像をふくらませて思い描くことは、とても有意義なことだと思います。

 読む本の種類によって、わかりやすさを求めるか、想像力を求めるかの違いはあると思いますが、是非、たくさんの本を読んでほしいと思います。

授業参観・引き渡し訓練

 本日は、授業参観にたくさんの保護者の皆様にお越し頂き、ありがとうございました。今年度初めての授業参観でしたが、子ども達の頑張っている様子は伝わりましたでしょうか。

一小オリンピックの時にもお話ししましたが、授業参観以外にもお子様の学習する様子をご覧になっていただく機会を設けて参りますので、お時間があいましたらご参観の程、お願いします。

 また、授業参観後の引き渡し訓練にもご参加いただき、感謝申し上げます。今回の引き渡し方法が基本となりますが、実際に大きな災害が起きたとき、地震の規模や校舎の状況、天候や起きた時刻などによっては、引き渡し方法が変わってくるかと思います。時には、体育館や校庭で引きわたすかもしれません。臨機応変にその時の状況を見ながら判断し、保護者の皆様にもわかりやすく伝えて参りたいと思います。安全に、そして確実に、お子様の引き渡しを行って参りたいと思いますので、引き渡しカードに記載されている保護者及び代理人の確認についてもよろしくお願いします。

防犯教室(1年生)

 本日、柏警察署の職員を講師にお迎えし、「防犯教室」を実施しました。毎年、1年生を対象に行っていますが、「誘拐から身を守る方法」について教えていただきました。

「イカのおすし」

イカ…ついて行かない

の…(車に)のらない

お…(助けて)おおごえを出す

す…すぐにげる

し…(大人の人に)しらせる

 子ども達のそばに、いつも大人がいれば良いのですが、必ずしもいるとは限りません。「自分の身は自分で守る」ためには、どうしたらよいのかを教えていただきました。

(7名の保護者の皆様にも参観していただきました。ありがとうございます。)

 あと1か月もすれば、長い夏休みになります。学校でも、寄り道をしないことや人気のないところでは遊ばないことなどを指導して参りたいと思います。

6年生 校外学習

 昨日、6年生の校外学習がありました。国会議事堂と科学技術館に行って来ました。残念ながら、天気には恵まれず、雨の中の校外学習でしたが、国会議事堂も科学技術館も屋内のため、予定通りの活動を行うことができました。

 子ども達は、社会科の学習の中で、国会のことも学び、インターネットや資料集から下調べをして国会議事堂の見学を行ったと思います。また、科学技術館では、様々な科学の一端に体験を通して学べたのではないかと思います。

 このような活動を通して、改めて思ったこととして、実体験の重要性です。下調べで、国会議事堂の議場についても知っていたとは思いますが、広さや高さ、壁の彫刻や天井のステンドグラスなど、実際に目で観て、体感したところがあったと思います。科学技術館でも、自分の目で観て、自分の耳で聞いて、自分の身体で感じて、不思議に思ったことや納得したことなど、実感できたのではないかと思います。

 これからも、様々な直接体験活動を通して、子ども達が感動したり、驚いたりしながら、「なぜ、どうして」と考えを深められるよう取り組んで参りたいと思います。

6月の全校朝礼

    昨日の全校朝礼では、次のような話をしました。

    子ども達が、入学・進級して2か月経ちますが、最初に決めた「頑張り目標」も少し疲れが出始めた頃かと思い、改めて継続することの大切さを伝えました。大きな目標を立てて頑張ることも大事ですが、小さな目標でも継続して続けることができれば、大きな力となって自分に身についていくかと思いますので、自分の目標を話しながら声をかけました。

    また、今の季節、雨の降りやすい時期で、外で遊べないことも多くなります。不思議に思ったことや疑問に思ったことを調べたりすることを勧めました。興味を持ってもらうために、天気とことわざについて話をしました。

「現在、気象衛星を空に打ち上げて、雲の動きを知り、雨の地域・晴れの地域を予測します。実際に雨が降っているか、晴れているのかもすぐに調べることができます。それでも、翌日の天気を正しく予測することはなかなか難しいことだと聞いたことがあります。

    では、現代のような近代的な気象学がない昔は、天気を予測することがもっと難しかったと思いますが、一体どうやって天気を予測していたのでしょうか。

    実は、身の回りの微妙な自然の変化や生き物の行動の様子などを感じ取って,天気を予測していたと言います。そのことが「天気のことわざ」として残っています。

例えば、夕焼けはみんな知っていますよね。では、日の出のときに東の空が紅黄色に染まる現象の「朝焼け」はどうでしょうか。夕焼けと同じように、晴れになりそうですが、「朝焼け」が見えたときは雨になってくると言われています。

     では、問題です。カエルが鳴くと 天気はどうでしょうか? カエルが鳴くと 「晴れ」だと思う人?「雨」だと思う人?

答えは「カエルが鳴くと雨」と言われています。カエルを触ったことがある人はなんだかしっとりとしていることに気が付いたと思うけれど、空気が湿ってくると元気になり鳴き始める様子をみて「雨」と予測したそうです。

ではもう一つ「猫が顔を洗う」とどうでしょうか?晴れでしょうか、雨でしょうか?

猫は湿気があるとひげにハリがなくなって、ネズミさんを捕まえる成功率が下がってしまうので、湿気があるのを嫌がって、顔を洗うといわれています。つまり、顔を洗うということは、湿気があって嫌がっている証拠だから、猫が顔を洗うと雨と言われています。もちろん、ねこが顔を洗う理由はそれだけではありませんが、昔の人は、ねこのしぐさをよく見ていたことになります。

こう考えると、昔の人は当てずっぽうで「ことわざ」を考えたわけではないということです。」

少しでも、周りの自然や事象に興味を持って、自分から調べたり、学んだりする姿がたくさん見られることを期待しています。