校長室の窓

画のちから  文字のちから

 本校の図書室には、物語もあれば調べるときに必要な本、辞書等も入れて、約13,000冊の本があります。その時に何が必要かによって、選ぶ本の種類は変わってくるかと思いますが、子ども達には、たくさんの本を読んでもらいたいと思っています。

 読書は、人間の想像力や言語能力が高まり、感情豊かになる効果があると言われています。私も、活字を読むことは、非常に想像力を鍛えるのに有効だと思います。(もちろん、他にも、想像力を鍛える方法はあるとは思いますが)

 また、漫画やイラストなどにも効果があると思いますが、漫画やイラストの一番の利点は「わかりやすさ」になるのではないでしょうか。つまり、誰にでも、同じような情報を提供することができます。例えば、「アンパンマン」の画を観たことがある人は、皆同じアンパンマンの姿を思い浮かべると思います。これが、イラストや画のもつ力だと思います。取り扱い説明書などは、文字とイラストや写真などを組み合わせて、読み手にわかりやすく説明してあると思います。

 「ハリーポッターの主人公を想像してください」と言われたら、どうでしょうか。映画を観たことのある人は、きっと映画でハリーポッターを演じた役者を思い浮かべると思います。しかし、本を読んでいても、映画を観ていない人は、どんな姿を思い浮かべるのでしょうか。活字の中から、「やせていて、男の子で、髪型は…」と想像し、100人いたら、100人とも違う姿を思い浮かべることと思います。画はすばらしい効果がありますが、活字から想像することは、一人一人同じようで、同じでない自分の世界を作り出すことができると思います。私は、活字から想像することも好きです。文字や姿かたちだけでなく、気持ちも想像をふくらませて思い描くことは、とても有意義なことだと思います。

 読む本の種類によって、わかりやすさを求めるか、想像力を求めるかの違いはあると思いますが、是非、たくさんの本を読んでほしいと思います。