校長室の窓

校長室の窓(令和5年度)

ふわふわ言葉とチクチク言葉

 子ども達は、様々な情報を様々なところから獲得しています。本や雑誌、テレビやインターネット、ゲームなどの媒体を通して獲得しているかと思います。もちろん学校の友達や教職員、そして家庭からも日々様々な情報を獲得しているものと考えます。

「言葉」もその情報の一つだと思います。

 子ども達が使っている言葉で、最近気になっていることがあります。「おはよう」「ありがとう」「ごめんなさい」などの言葉は、聞いている方も、心おだやかに接することができるでしょう。しかし、「死ね」とか「殺す」という言葉はどうでしょうか。言われた人は嫌な気持ちになるし、回りで聞いている人もけしてうれしい気持ちにはなりません。不快な気持ちになるのではないでしょか。

 言った本人はどうでしょうか。楽しい気持ちになるのでしょうか。そうではないと、私は思います。チクチク言葉は、言われた方も言った方も、けして気持ちが良いものではないはずです。

 残念ながら、学校内において、このような相手を傷つける言葉が聞かれる場合があります。本人は、心がもやもやして使ったり、軽い気持ちで使ったりしているのかもしれませんが、言われた方の気持ちはどうなるのか考えなければいけません。また、そのような言葉に言う方も言われる方も慣れてしまうことも心配です。

 私達の回りには、たくさんの言葉が飛びかっていて、子ども達は、様々なところから言葉を獲得していきます。しかし、残念ながら「ふわふわ言葉」だけではありません。ゲームやテレビの中では、「チクチク言葉」もたくさんあるのが現実です。これらを切りはなすことは大変難しいことなので、子ども達には、相手の気持ちを考えることの大切さを機会をとらえて指導、声かけをしてまいりたいと思います。