校長ブログ

校長ブログ(令和6年度)

学校の挑戦

3学期に入ってから、学校では、「まずはやってみよう!」の精神で、様々な取組を行っています。

一つ目は、全学年で自由進度学習を行うというものです。

「自由進度学習」とは、児童が学習計画を立てて学習を進める方法であり、自分のペースで自分に合ったやり方で学びを進めていくことができます。よく、「一人で学習を進めていると、分からないことがあってもそのままになってしまって、学習が遅れてしまうのではないか」、「遊んでしまうのではないか」、「孤立した学びになるのでは?」といった心配も聞くのですが、そういった不安は根底に「子どもは教えないと学べない」という考え方があるように思います。しかし、元々子どもは有能な学び手です。遊びながら、生活しながら、色々なことを覚え、できるようになってきたのではないかと思います。私達は、そのような子どもたちの力を信じ、学校教育目標である「自ら学ぶ子」を育てていこうというのが今回の試みです。

実は、5年生は、年間を通して、単元内自由進度学習に取り組んでいました。この度、それをまとめた担任の実践論文が柏市で表彰を受け、私達にとっても大きな自信になりました。

「令和の日本型学校教育」は、全ての子どもたちの可能性を引き出す、個別最適な学びと協働的な学びの実現を目指しています。これまでの一斉授業は「教える」ことが中心でしたが、これからは子どもが主体となって「学ぶ」ことを目指していこうというものです。一斉授業がなくなるわけではありませんが、子どもが主体となる学びはどんどん進めていきたいと考えています。

二つ目の取組は、異年齢での学びです。1月に1週間、3学年ずつの縦割りで算数の学習を行いました。本校の強みは、小規模校で縦割り活動が盛んなところです。異年齢の関わりは、自然なこととして子どもたちにも浸透しています。それを学習にも取り入れてみようというのが二つ目の試みです。

算数の学習は、自由進度学習で行いました。学年も違う、学習の進度も違うという環境の中で、子どもたちは自分の学びに集中しながら、時には異年齢で教え合ったり、友達と学び合ったりする姿が見られました。それぞれのペースを見守り、個性を尊重する雰囲気は、あたたかく穏やかでした。小規模校の不安としては、人間関係の固定化が挙げられます。異年齢の学習は、それを解決する一つになるのではないかと思われました。また、同時に担任の交換授業も行いました。教科担当制への挑戦です。

これも、児童と先生との関係を固定化させない工夫です。いつもとは違う先生の授業は、新鮮さがあるようで、目を輝かせて、前のめりで学習する様子が印象的でした。

三つ目は、交流給食です。異年齢で学習したときのグループで、給食を食べてみようというのが三つ目の挑戦になります。異年齢での給食は、学習の時とは違って、お互いにおしゃべりする姿が多く見られました。リラックスしている雰囲気も増し、高学年では、輪になって顔を見合わせながら食べる様子が見られました。給食は楽しくが基本であると思います。最近は、家族みんなで食事をするという家庭も少なくなってきているのではないでしょうか。誰かと一緒に食べる、みんなと一緒に楽しく食べるという時間を学校の中では体験させてあげたいと思っています。また、先生方にもゆっくりと給食を食べてほしいと思っています。教師の多くは早食いの傾向があると思います。それは、給食指導中は、味わって食べる暇がないからです。それを変えるためにはどうしたらいいのか、食缶を少なくして、配膳を少なくして準備はできないか、2クラス合同で給食が食べられないか等、色々と考え、とりあえずやってみようで試してみました。

こうした様々な挑戦ができるのは、本校職員のお陰です。本当に素敵な先生方です。校長として有り難い限りです。

学校の挑戦はこれからも続きます。それは、子どもたちだけでなく、先生方や、保護者の方々、地域の方々、みんなの幸せのためです。そして未来の社会を幸せにするためです。

どうかあたたかく見守って頂き、応援していただければと思います。

 

 

楽しい冬休みを・・・

12月24日から冬休みに入りました。

子どもたちにとっては、イベントも多く、楽しみなことが多い冬休み。

年末年始をご家族と一緒に楽しく過ごし、また元気に学校に戻ってきて欲しいと思います。

3学期は、1月7日からスタートです。

きっと、あっという間に卒業式が近づいてくることでしょう。今年は全校で卒業式を行います。

6年生の卒業をみんなでお祝いし、温かく見送りたいと思っています。

2学期の終業式。6年生には、2学期に挑戦したことを全校の前で一人ずつ発表してもらいました。

料理や勉強、ルービックキューブや図書ビンゴ、鉄棒など、様々な挑戦がありました。

どれも自分で目標を決めて達成したこと、本当に素晴らしいことだと思います。

どんなことも「まずはやってみること」が大事だと思うからです。

「失敗は何もしないことだよ。」という話を全校朝会でしたことがあります。

どんなことも自分には無理とは思わずに挑戦して欲しいと心から思っています。

学校は子どもたちの可能性を伸ばすところです。

一人一人の可能性を最大限に伸ばしたいというのが、私の、そして学校の願いです。

それぞれの挑戦が、個々の可能性を伸ばすことにつながったらいいなと思います。

また、2学期は色々な行事や学習、取組がありました。子どもたちは本当によく頑張っていました。

その頑張りは、きっと一人一人の成長の肥やしになっていると思います。

それぞれの花がきれいに咲き誇る卒業式・修了式になるように、これからも子どもたちを支えていきます。

皆様、良いお年をお迎えください。

 

全校遠足を終えて・・・

11月29日(金)、全校筑波山登山!!

今年で3年目を迎えた本校ならではの行事です。

当日は好天に恵まれ、紅葉も見頃、眺めも最高で、遠くには雪を被った富士山まで見えました。

たくさんの観光客の方もおり、ご迷惑をおかけしたことと思いますが、すれ違う方々に道を譲っていただいたり、励ましていただいたりしながら、何とか参加児童全員が無事に登頂することができました。

全員で登ることの意味、縦割り班で行く意味はどこにあるのか・・・

それは、やはり、学校教育目標の「自ら学び 心豊かに たくましく生きる とみせの子の育成」と、今年度の重点目標 「人間関係力を高め、挑戦し続ける子の育成と学校づくり」の達成のためです。

子どもたちは、普段から、掃除や縦割り遊びを異年齢集団のグループで行っています。このグループは、1年生から6年生までの全員を6班のグループに分けて構成し、毎年変えています。

異年齢で取り組むことの良さは、自分より年下の子と関わることで優しさや思いやりが育まれること、発達年齢に合わせた自分の役割を果たすことで自己有用感が高まること、年上の子が模範を示したり、リーダーになったりすることで自己肯定感が高まること、助け合いや励まし合いにより協力する力が身につくことなど、挙げればキリがない程たくさんあると思われます。

全校遠足は、この集大成です。

この日の子どもたちの姿、子どもたちを全力で支える先生方の姿は、本当に素晴らしく、校長として自慢に思いました。これまでの縦割り班での活動やこの全校遠足が、子どもたちをしっかりと成長させていることも実感できました。

筑波山の山頂からの景色も最高でしたが、全校で列をなして筑波山に登っていく景色も、ケーブルカーに全員が乗って紅葉を眺めながらみんなで降りる景色も、私にとっては最高で、本当に感動的でした。

感謝の気持ちでいっぱい、そして、富勢東小はやっぱり最高と叫びたい気持ちでした!(叫びましたが・・・。)

 

弁天マラソン大会を終えて・・・

11月19日、澄み渡る青空の下、あけぼの山農業公園内で、校内持久走大会を開催しました。

本校では、校内持久走大会を平成3年度から「弁天マラソン」と改名し、長い間続けてきています。

以前は、学校近くの公道を走っていたそうですが、子どもたちの安全を考え、令和4年度からは、あけぼの山農業公園様にご協力いただき、園内にコースを設定して行っています。大変有り難い限りです。

19日は、今年一番の冷え込みで、大変寒い中でしたが、沢山の保護者の方やご来園の一般の方々、また、地域の方に応援していただき、大いに盛り上げていただきました。

子どもたちも、沢山の温かい声援に応え、ゴールまで精一杯頑張る姿が見られました。どの子も本当によく頑張ったと思います。子どもたちの頑張る姿に大人も元気と感動を沢山もらいました。

 

私は、ジョギングが趣味なくらい、走ることが好きです。

小学生の頃、母校には「やまゆりマラソン」というコースがあり、毎朝全校で走る習慣がありました。

それが、学校の特色でもあり、伝統でもありました。また、日頃の練習の成果を発揮する大会が、年2回あり、その日は、終わるとお餅つきがあり、豚汁やお餅が振る舞われていたことを覚えています。

走ることが苦手だった子も、終わった後に食べるお餅や豚汁は最高だったと思います。みんなで頑張ったことを労い、大人が子ども達に「よく頑張ったね!」「凄いね!」と褒めてくれたような記憶があります。

持久走大会は、苦しい思いをする大会です。沢山の練習も必要です。苦手と思う子も多いかもしれません。この頃は、持久走大会がなくなり、記録会にしている学校も増えてきました。

本校では、この伝統ある「弁天マラソン大会」を今後どのようにしていくのか、子どもたちにとってより良いものになるようにみんなで考えていきたいと思っています。

 

音楽発表会を終えて

11月2日(土)本校の大きな行事である「音楽発表会」が終わりました。

この日のために、子ども達は9月から練習開始、先生方は夏休みから準備を進めてきました。

選曲には先生方の想いも込められています。勇気が出る歌、元気が出る歌、友達を思いやったり、平和への祈りが込められた歌・・・歌を通して心も成長してほしいという先生方の願いが感じられました。

子ども達は、その願いをしっかりと受け止め、感情を込めて歌っていました。一生懸命な歌声は、心にぐっと響き、技術面だけでなく内面の成長も感じた合唱でした。

また、合唱は、一人ではできません。学校という集団だからこそできるもの。当日は欠席が0でした。全校児童が揃って歌い、子ども達も私達も地域の皆さんも一緒に音楽を楽しむ、そんな素敵な時間を過ごせたことを改めて嬉しく思い、校長として幸せに感じました。

合奏は、それぞれの技術や発達段階に合わせて楽器や曲が選ばれ、練習の積み重ねが肝となりました。始めの頃と比べて、どの子もどの学年も、そしてたんぽぽ学級も、本当に上達しました。当日の合奏は、その練習の成果が発揮され見事でした。緊張の中、最後まで頑張った子ども達を心から褒めたくなりました。

本校の今年の学校経営の重点は、「人間関係力を高め、挑戦し続ける子の育成と学校づくり」です。

今回の音楽発表会を通して、私はそれをみんなで達成できたのではないかと思えました。

本校の教職員と子ども達を誇りに思います。そしてまた、私達を支えてくださった保護者の皆様や地域の皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。