校長雑感ブログ

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2月10日(金)英語の交流授業

〇昨日の5時間目に、富勢東小6年生と本校1年3組とをオンラインで結び、交流授業(英語)を行いました。小学生1名と中学生2名がグループになり、まず小学生が各自作成した「小学校の思い出のスライド(英語で作成)」を聞いて、その内容について中学生が質問をしました。それぞれ立派な説明態度で、準備はさぞ大変だったろうと思いました。

〇次に小学生から中学生に、中学校生活についての質問があり、中学生が「本音」も含めた答えを返していました。1年前は同じような小学生だった彼らが、中学校生活を経験し、後輩のみなさんに話ができるところまで成長したのだと感じました。

〇小学生の主な感想としては、

「中学生と話すのは最初緊張しましたが、相手の2人の中学生は優しく話を聞いたり、質問に面白く答えたりしてくれたので、うれしかったです」

「私は英語はあまり得意ではありませんが、私の発表を中学生がよく聞いてくれたので、自分としてはよくできました」

「ほとんど中学生と話をすることはありませんが、今日の授業を終えて、自分もはやく中学生になりたいと思いました。部活動は●●を希望しています」

〇中学生の感想の振り返りでは、

「小学生が作成したスライドやそれを英語で説明することにびっくりしました。私たちももっと英語を話せるようにならないといけないと思いました」

「小学生の言葉遣いも丁寧で、自分たちの日常生活でも気をつけていきたいと思いました」

〇4月からは同じ学校で学ぶことになります。この交流を通して、「先輩になるという自覚」をもつことを期待します。

須藤昌英

2月9日(木)鳩の巣作り

〇今週の月曜日、校長室脇の生徒玄関の入口のひさしに、小型の鳩のつがいが一生懸命巣をつくっているのを発見しました。きっかけはやたらに下に小枝が落ちているので、見上げてよく観察すると、2羽の鳩が入れ替わりたちかわりに枝を運んでは、一か所に集めている姿をみたことからでした。これまで燕の巣などは見たことがありましたが、鳩は初めてです。

〇私の中では、鳩は古くから平和の象徴とされてきたという知識が先立ちます。例えば広島や長崎の平和記念式典では、平和を祈っての鳩の放鳩(ほうきゅう)が行われる場面をよくみます。また手品師がハンカチから鳩を出すマジックを昔はよく見ましたが、私も結構好きで見入ったものです。手品も平和の象徴の一つともいえます。ただ一説によると今は動物虐待になるので行わないようです。

〇調べてみると、鳩は雨風のあたらない高所で、かつ狭いところに巣を作る傾向にあるそうです。このような場所は天敵が来づらく身も隠せるため、よく巣を作るのでしょう。ただし鳩はいきなり巣を作るわけではなく、最初は安全そうな場所を慎重に見つけ、しばらくして慣れてくるとエサや仲間を待つ待機場所として使うようになり、最終的にはねぐらとして利用するようになります。なお本来の鳩は、木や岩陰などに巣を作っていましたが、街中にすむ鳩は建物を代わりにして巣を作っているということです。

〇ただ良いことばかりはないようで、鳩が巣作りをした後の対策は厄介なことがあると書かれていることも多いです。鳩には「強い帰巣本能があること」と「鳩が鳥獣保護法によって保護されていること」の2点が原因のようです。最近はあまり見ませんが、個人で自分の庭に「鳩小屋」を作っている人もいます。そして伝書鳩のレースに出場することを目指している人もいました。それはこの強い帰巣本能を人間が利用しているからです。ですから一旦、巣を作ると鳩を追い出そうが、巣を撤去しようが、伝書鳩と同じように戻ってくるそうです。

〇また鳩は鳥獣保護法によって保護されているので、許可なく捕まえたり、傷つけたりするのは違法となります。鳩は春先に巣を作ることが多く、基本的に鳩は年中繁殖できる高い繁殖力を持っていますが、暖かくエサも豊富な、子育てしやすいこの時期に巣を作りひなを育てようとしているのでしょうか?

〇平和というと、いまだにウクライナ紛争も終わりが見えませんが、自然災害の大地震でトルコやシリアですでに1万人以上の死者が出ているようです。人が歩いているすぐそばのビルが目のまえで崩壊していく映像をみると、もし数メートル先のそのビルの中にいたら・・と思うと、人の命があるか失われるかなどは、ほんの少しの違いなのだと感じます。富勢中に巣をつくっている鳩が、「平和の使者」であるように・・と思います。

須藤昌英

 

2月8日(水)千葉県公立高等学校入学者選抜にかかる出願

〇今日から3日間(10日は午前中のみ)、千葉県立及び柏市立高等学校の出願手続きがあります。基本的に公立高等学校へ出願できる条件は、「県の内外を問わず、他の公立高等学校を出願していないこと」ですので、入学願書にはそのことを校長が証明する欄があり、私がすべて捺印しています。出願方法は一部のWeb出願を除いては、郵送か直接持参になりますが、本校では生徒本人が受検する高等学校に出向くことにしています。出願をしない3年生については、2時間授業の後、下校となります。

〇出願する高等学校の所在地は、柏市9校、我孫子市2校、鎌ヶ谷市1校、流山市4校、野田市2校、松戸市6校、千葉市2校と広域になります。朝いったん登校し、担任などから出願書類を受け取って、志願先の高等学校へ徒歩や公共交通機関等を使って行きます。学力検査等の当日の下見を兼ねるねらいもありますので、身なりを整えて礼儀ある態度で行くように、学年職員で指導しています。

〇出願期間が終わる10日の金曜日に、志願倍率が発表されます。その倍率を参考にし、1回に限り、志願の変更の手続きをすることができます(2月15日、16日)。ただしこれは無暗に行うと返って生徒本人に心の動揺(変えることにはチャンスとリスクの両方がある)が残ることもありますので、慎重に行わなければなりません。

〇この2つの手続きが終わったら、あとは21日と22日の学力検査等の当日になります。生徒のみなさんには、「最後は自分のやってきたことを信じて」と言ってあげたい気持ちです。不安を感じない人など一人もいませんので、自分だけが不安だと思わないでほしいのと、私の経験からは、他の学校から出願した人はみな「自分よりも出来そう」などに見えるので、たまたま同じ学校を受検した人は、ライバルというよりは「同志」だと思って、「お互い頑張ろう」くらいの気持ちでいる方が、気が楽になると思います。

〇本番直前にあえてこれまでの生活スタイルを変えるのは好ましいことではありません。気持ちはわかりますが、最後の追い込みとして深夜まで勉強をしようとする生徒が時々いますが、そのことが自分にあっているのか否かと思いあぐんだり、寝不足になったりと精神的・身体的負担がかかります。新しいことを取り入れようとする気持ちをあえて抑えて、今までの生活リズムを貫いていった方が良いと思います。

〇伝統的に中学校の教員には、『十五(歳)の春は泣かせない』いう言葉が伝わってきています。義務教育9年間を終え、新たな進路先を自分で選ぼうとしている3年生。合否の結果は我々にはどうすることもできませんが、本人が努力してきた力を精一杯出し切れるように祈るしかありません。

須藤昌英

 

 

2月7日(火)SNSの悪用の背景

〇インターネットは多方面で私たちの生活を豊かにしてくれていますが、世の中はますますその便利さを追求し、何時でも欲しいものがあれば注文して自宅まで届けてくれたり、わからないことは手元のスマホで検索すれば、それなりの情報(情報元の信用性は別にして)が得られるようになったりしています。

〇連日報道されている「広域強盗殺人事件」の指示役が、外国からSNSで遠隔操作をして、日本全国で白昼堂々の強盗が金品だけでなく、人の命も奪う悲惨な事件に心が痛みます。自分の手は汚さずに、インターネットで「裏バイト」などと称して若者を募集する手口は、ひと昔前では考えられなかった事件です。犯罪に優劣はありませんが、やむにやまれぬ事情から犯してしまったものと、このようにギャンブル的に社会への影響を深く考えもせずに行ったものでは、同じ犯罪でも質の違いを感じます。

〇また若者による飲食店での悪質ないたずら(いたずらの領域を超えた威力営業妨害)をアップしている動画も10年以上前くらいから途絶えません。学校でも過去の同様の事件がいかに社会全体にわたって迷惑をかけ、何より自分自身が後の人生を台無しにすることを繰り返し「情報モラル授業」の中で教えています。しかし彼らもそれらが違法と「知識」としてはわかっていても、その場の雰囲気や安易な楽しさを求める気質によってのみ行動をしてしまい、少し時間が経過してから反省をするのでしょう。しかし今回は被害を受けた大手回転すしチェーンは、本人たちの謝罪を一切受け付けず、刑事告訴をするようです。「ダメなものはダメ」ですから彼らを可哀そうと思う気はありませんが、どうしたら事前に自分にブレーキをかけられるような教育ができるのだろう?と考えてしまいます。

〇最後はもっと身近な市内中学校でも実際に様々なトラブルが多い現状です。一例として、女子生徒へ「裸の画像を送ってほしい」とLINEを送った男子生徒は、もともと友人にそそのかされてやったことでしたが、送られた女子生徒がその内容を周囲の生徒たちに暴露したところ、送った男子生徒はそのことがきかっけで、今学校に行けなくなっている事案があります。またこちらは警察が入った案件ですが、友達のTwitterを乗っ取り、持ち主になりすましてクラスの女子生徒にわいせつ画像を送り付けた事案が報告されています。これはいたずらを超えた犯罪行為です。どちらの案件も、要求されたり送られたりした相手の気持ちなど微塵も考えずに、面白がって「相手の反応をみたい」という短絡な動機が共通点です。

〇冒頭に書いた便利さでいうと、我々がもはや「当たり前」と感じているスマホなどの便利なツールは、知らないうちに「何かにすぐにパッと飛びつく習性を嫌でも身に付けてしまうこと」に直結しています。そして便利さの裏返しとして、自分はその場から動かずにスマホやパソコンで「何でもできてしまう」という錯覚に陥りやすいのでしょう。そうなるとその先を想像してから行うことがなく、気づいたら取り返しのつかないことになってしまうのだと思います。生徒たちに、「便利さ」の影の部分をどう伝えていくか・・。日々考えています。

須藤昌英

2月6日(月)物価高騰の影響

〇学校は教育活動を円滑にするために、常に様々な出入りする業者と綿密に連絡を取り合い、教材や備品の購入や施設管理に関する依頼などを行っています。先日、旅行業者の担当の方と今年の6月に実施する予定の林間学校(2学年:長野県方面)と修学旅行(3学年:奈良・京都方面)についての見通しを話し合いました。

〇コロナの感染については、5月以降に季節性インフルエンザと同等の扱いになる予定なので、少し明るい兆しですが、一方で一番懸念されるのが、物価高騰の様々な影響です。先日は電気料金の値上げの影響について書きましたが、もっと幅広い影響があります。

〇まず交通費では修学旅行で使用する東海道新幹線は、団体料金で決まっていますので、しばらくはそのままだろうと思います。一方で大型バスの使用料金ですが、これは国の規定で使用する日数や行先の距離によって決まっています。林間学校は2泊3日、修学旅行は3日目に京都市内を半日、その後東京駅に着いてから学校までの間(約1時間)に使う予定です。担当者から聞くところによると、バス業界も燃料費や人件費があがっている現状から、今後国に値上げの申請をしていく可能性もあるということです。しかし申請してもすぐには認められないので、今年中には直接の影響はないという見通しですが、その先は不透明だそうです。

〇宿舎(ホテル・旅館)については、すでに昨年度中に一定の条件のもとで契約を交わし予約済ですので、料金は変わらないと思いますが、もしかしてそのサービスの内容に影響があるかもしれません。私から業者を通じて、宿舎側には食事やその他に質の低下がないように、申し入れていきますが、そのような心配をしなければならない状況です。

〇その他では林間学校では利用しませんが、修学旅行では事前に学校から宿舎へ、また宿舎から自宅に各自の荷物を送ったりするので、宅配業者に依頼します。これも先日大手の宅配業者が値上げを発表していましたので、その影響を注視し、必要に応じて対処していきます。

〇いずにせよ5クラス160名前後の生徒を学校外で、2泊3日の体験をさせるには、それなりの費用と配慮が欠かせません。旅行業者の担当者も、「コロナになってもう学校の教育旅行(旅行業界ではこう呼んでいます)はなくなってしまうかもしれないと思っていました」と正直に話していましたが、昨年から元にもどりつつあります。旅行業者は旅行のプロですので、任せるところは任せつつ、今後もよく連絡をとりあって、生徒たちの思い出づくりの準備をしていきます。

須藤昌英

2月3日(金)節分と心に住む鬼

〇明日の立春の前日である今日は「節分」です。他にも立夏、立秋 立冬の前の日はすべて「節分」の日ですので本来「節分」は年4回あります。その中でも春は新年の始まりでもあることや希望をもつという意味合いから、一説によると室町時代以降、特に春の節分が重視されるようになり、一般的に「節分」というと立春の前日を指すようになったそうです。

〇「節分」とは「季節を分ける」という意味ですので、明日からは「新年(初春)」となりますので、今日は通常のカレンダーにおける大晦日と同じと言えます。中国では「春節」としてお祝いを盛大にするのをニュースで見かけます。

〇新年を迎えるにあたり、鬼を退治するために豆が使用されますが、一説によると、「魔(ま)を滅(めっ)する」という語呂合わせから「まめ」をまくようになったようです。また日常でも「まめによく動く」などで使われるように、「まめ」という言葉には「体が丈夫で気が利く」という意味もあり、節分に使われる豆は「福豆」と呼ばれ縁起が良いものとされています。千葉県などは特産の殻付きの落花生を使うところもあると聞いたことがあります。あすなろ学級では、昨日豆まきの練習をしていました。

〇ではその鬼とは何を象徴しているのでしょうか?よく言われるのが、自分の心の汚い部分や弱い部分です。自分だけが得をしようとしたり、相手を貶めたり意地悪をしたりする人は、あらためることも必要でしょう。ただそれに気が付いていない場合も多いので、少なくとも人に指摘されたら、「素直」に自分を振り返ってみることだと思います。これは子どもたちへの戒めとしてではなく、私たち大人の心に棲みつく鬼とどう向き合うかだと思います。

〇また先日も「心の弱さ」については、それと誠実に勇気をもって向き合い、気づいたことをためらわずに、これからの生き方に活かす「素直さ」について書きましたが、自分の行動面で、普段からだらだら過ごしたり、なまけ心に勝てなかったりすることなどが鬼と捉えられるかもしれません。いずれにせよ自分を制御(コントロール)できるか否か、生涯の課題とも言えます。

〇豆まきの時には一般的に、「鬼は外、福は内」と言いながら豆を投げますが、これは鬼(厄や邪気)は家の外へ、福(幸運や福の神)は家の中へどうぞ、という意味が込められています。私も子どもの頃は単純な構図でわかりやすかったですが、中学生くらいになると、「そんなに都合よく悪いものは遠ざけ、良いものだけ近くにもってくるなんて、横着でしかない」などの考えも出てきたり、さらに大人になると、ありのままの自分を受けとめて「ぼちぼち生きていこう」と思えるようになり年齢によって変化があるものです。今は自分の内面を観察した結果、ありのままの気持ちから「福は内!鬼も内!」の方がしっくりくるようになりました。

〇今日の給食には節分にちなんで、イワシと豆がメニューにあります。昔は家庭でも鰯の頭を焼いて柊の枝で刺した「柊鰯(ひいらぎいわし)」を家の玄関などに飾る風習があった記憶があります。鬼が家に入ろうとした時に、鰯を焼いた強烈な臭いで驚かせ、柊の棘で鬼を刺し追い払うための魔除けの儀式だと親から教わりました。また年齢の数だけ豆を食べることも、大豆は良質なたんぱく質ですから身体に良いとわかっていても、さすがに私は60個は食べられないです。

〇近年?は恵方巻(節分の日にその年の神様がいるとされている方角「恵方」を向いて食べる太巻き寿司)が主流になりました。我が家でも子どもたちが小さいときは、豆まきよりも恵方巻を食べて喜んでいました。時代は変わりますが、ともかく明るく立春を迎えたいものです。

須藤昌英

2月2日(木)給食と音楽

〇今週に入り、インフルエンザの流行の兆しが見えます。先週までは隣の学区で流行しているとの情報がありましたが、いよいよ来たかという感じです。日曜日まで感染拡大防止のため、部活動を原則中止とします。ただし週末に大会が予定されている部活動は、個別に連絡しますが、対外試合ですので、十分に配慮して行います。

〇本校の給食の時間は、12:40~13:10です。その時には放送員会による昼の放送があります。最初に今日の献立を読み上げ、「残さず食べましょう!」と呼び掛けています。また時には、「○○委員会からお知らせ」などがあり、配膳が終わりちょうど食べ始めたころに、生徒からのリクエスト曲を流しています。

〇ジャンルとしては、映画音楽、J-POP、K-POP、洋楽、アニメソング、TV.CM、季節の音楽、卒業特集などですが、曲の年代は昭和から令和まで幅広いです。当然のこと最近の曲はあまり聞いたことのないものも多いですが、この10ケ月間でびっくりしたのは、天地真理やピンクレディー、島倉千代子など、私が子どもの頃に流行った歌謡曲や演歌などもあり、我々の年代は懐かしい思いがしますが、「果たして中学生はどんな気持ちで聞いているのだろう?」と思います。

〇ただ最近は、若い人たちの中で「昭和」を見直す機運がたかまっているようです。実際に大学3年生の娘(平成14年生まれ)も先日、自分のスマホで彼女が生まれるはるか前の歌を聞いていたので、「そんな古い歌をよく知っているね」と尋ねましたら、「友達とカラオケに行くと昭和の歌を歌う人が多いよ」「私も昭和の時代を生きてみたかった」とつぶやいていました。「昭和もそれなりに大変なこともいっぱいあったんだよ・・」とこちらは思いますが、面白い現象です。

〇気になるのは「食事にふさわしい音楽とはどういうものか?」ですが、私なども聞いている音楽のリズムとテンポによって、食べるはやさ(勢い)が変わってくる気がします。アップテンポなロックミュージックだと無意識にはやく食べたり、レストランなどの飲食店では、クラシックやジャズなどのBGMが流れていることも多く、ゆったりとした気持ちで食べられます。少し調べてみると、食事を味わう時、私たちは五感のうちの「味覚」だけを使っているわけではないらしいです。例えば、盛り付けが美しい料理を見て美味しそうと思ったり、シャキシャキという噛む音が心地よく食欲が増したり、視覚や聴覚あるいは気温や食べ物の温度といったさまざまな要素が関係しているそうです。

〇過去に日本家政学会が発表した『食事環境におけるBGMが食欲に与える影響について』という研究結果を見ると、「騒がしい洋楽」「穏やかな洋楽」「クラシック」「学生食堂の録音」「BGMを使用しない」という5つの音環境中、特に食欲が減退したのは「騒がしい洋楽」だったようです。やはり給食中もあまり好ましくないのでしょう。

〇一方で、食欲増加につながる「脳安静度」が高かったのは、「学生食堂の録音」と「クラシック」だったそうです。ただ前者に関しては、今黙食のため会話はほぼなく室内には食器の音しかしませんので、残念ながら当てはまりません。となると後者しかありませんので、たまには「クラシック」を私からリクエストしようかと思います。

〇音楽は人の気持ちに大きく影響を与え、明るい音楽なら明るい気持ちに、暗い音楽なら暗い気持ちになりやすいことを考えると、給食の美味しさを感じて心が和むことなどに、何かしらの影響を及ぼすと言えるのではないでしょうか。

須藤昌英

2月1日(水)防寒着あれこれと社会的マナー

〇2月に入りました。先日も書きましたが、我々学校関係者の間では、3学期を「行く一月、逃げる二月、去る三月」とよく言います。3学期は気持ち的に多忙で、「あっという間に」4月の新年度を迎えるという気がします。そして2月という声を聴くと、まさに来月の卒業式や年度を終える修了式が目の前に迫っているのだと落ち着かない気がしてきます。

〇今日は暖かくなるようですが、いつも朝の正門に立っていると、いろいろな防寒着を着た生徒が登校してきます。マフラー、手袋、ネックウォーマーももちろんですが、この時期はマスクも一つの防寒着になっているようです。外着としては、部活用のウィンドブレーカー、市販のダウンウエアー、足もとまでのグランドコードなど、様々です。ただ個人のロッカーが大きくないので、教室内での保管ができるものに限られています。

〇手にもった携帯用の使い捨てカイロも有効です。手がかじかんでいると、身体全体まで寒い気がしますので、もっと使ってもいいと思います。ただ生徒には、使用が終わって不要になったら、自宅へ持ち帰って捨てるように指導していますので、もしかしたらそれが面倒?なのかもしれません。以前に勤めた学校では、その使い捨てカイロが教室のゴミ箱に大量に捨てられ、処分に困った経験もありますので、致し方ないこともご理解ください。

〇またマナー面では、自宅に帰る以外は、「防寒着等は玄関で脱いで手にもって建物に入る」のが社会人の常識ですので、現在はそれを生徒に強いてはいませんが、知識として覚えておいても損はないと思います。「大人になって初めて聞いた」ではなく、知っておいて必要な場面(将来の会社訪問や就職面接など)になったら実行すればいいと思います。

〇防寒対策には重ね着が必須であると言われており、調べてみると今は、重ね着をレイヤリングとも言うそうで、「ベース、ミドル、アウター」と分かれており、それぞれ「〇〇レイヤー」ということを初めて知りました。ベースとは要するに、肌に密着する1番下に着る防寒インナー(アンダーウェア)のことで、最近は汗や水蒸気を熱に変えて発熱するものが主流になっていますね。

〇また寒さ対策には、暖かい空気をうまく体の近くでためることも重要で、その状態を羽毛を使った衣類(ダウンのコートやジャケット)が有効のようです。私も以前はジャケットや背広の下にベストを着用していましたが、近年は「インナーダウン」として、薄手のダウンを着始めましたら、暖かいので脱げなくなりました。そのようにアウターの中に着る防寒服のことを、ミドルと呼び、これにより防寒効果はぐーんと上昇し、暖かさを持続することができます。

〇生徒は制服やジャージの下に、カーディガンやセーターを着用しています。ただし色は、白、黒、グレー、ネイビーなどを基調としたものとしています。休日に私用で外へ出かけるのであれば、特別に規制はなくてもいいと思いますが、生徒にとって学校は、一応「公用的な場所」ですので、使い分けをすることも学びだと思います。

〇最後のアウターレイヤーは、保温性もそうですが、防水や防風に優れたものが理想ですね。ぴったりフィットするサイズ感よりも、少し余裕があり、空気をたくさん含めるサイズを選ぶことで、より保温力がアップします。

〇よく「フォーマル」と「インフォーマル」と区別しますが、それぞれの場面で服装を適切に切り替えることが、気持ちを切り替える一助にもなります。生徒には昨日の「素直」ではありませんが、「決まりだから守る」ではなく、「どうして使い分けるのか?」を、自分事として考えてもらいたいです。

須藤昌英

1月31日(火)素直と成長(自主性があると未来が開ける)

〇昔から「素直な子はのびる」と言われますが、「素直」とは誰からみたものかによっても変わってきます。広辞苑で「素直」を調べてみると、「①飾り気なくありのままなこと。曲がったり癖があったりしないさま。質朴。淳朴。②心の正しいこと。正直。③おだやかで人にさからわないこと。従順。柔和。「忠告を―に聞く」④物事がすんなりゆくこと。とどこおりないさま。⑤技芸などで、癖がなく、すっきりしていること。「―な字」」とあります。

〇まず親や教員からの視点で素直とは、「きちんと言われたことをやり、たとえ間違いを指摘されても反意を示さずになおそうとする」が一番強いイメージだと思います。乳幼児期は初めて挑戦することばかりで成功と失敗を繰り返しながら、コミュニケーションやその他のスキルを身につけていきます。その際は「~したらいいよ」と大人の意見をまずはそのまま受け入れる子がほとんどだと思います。しかし中学生になって、乳幼児と同じ質の「素直」であったならば、それはそれで心配になります。

〇逆に「素直さが欠けている」となると、「自分の非を認められない、人の話を聞こうとしない、わからないことをそのままにしておく、自分のやり方に固執する、人に感謝ができない」など、大人からみると「厄介な子」となるのでしょう。私なども小学校高学年から中学生の頃は、「これではいけない」と思っていても、指摘された内容よりも、「~しなさい」に対して理由もなく反感を抱いていました。しかしだれもが成長過程で一時期にそうであったのではないでしょうか。素直になれない原因は、他人と自分の違いを意識したり、自分は自分で考えてやってみたいと思ったりすることが多くなったわけですので、ある意味「順調な成長」とも受け止められます。

〇では中学生以上の青年期の「素直」とはどんなことでしょうか?私は何より、だれもがもっている自分の「弱さ」と向きあえるかどうかだと思います。私たちは不完全な存在ですから、至らないことも間違うことも、すぐにはできないこともたくさんあります。それでも生きていく中で、小さな気づきとか発見をすることがあります。そこでそれがたとえささやかな気づきであっても、「あーなるほどそうだったのか」「これまで自分は間違っていたなぁ」と気づくことができます。

〇そしてその弱さや不完全さに誠実に向き合い、気づいたことをためらわずに、これからの生き方に反映できる、それが「素直」であり、そういう自分も大人でありながら「そうありたい」と常々思っています。ただしそのためには、自分の中に自己を認め肯定する気持ちが絶対に必要です。私もクラス担任として生徒に注意をするときに、やっていることは間違っているけれど、それをやっている生徒本人を否定すること(こちらがそう思っていなくても相手がそう思うことも含めて)が極力ないようにしてきました。

〇北海道にある植松電機という会社は、解体やリサイクルを主事業としつつ宇宙開発(ロケット制作)にも実績があります。その植松社長さんは、幼いころから宇宙への憧れをもっていましたが、親や先生に「どうせ無理だよ」という言葉を浴びせられながら、最後は自分の信念を貫いた人です。そこから会社に児童生徒を招待してロケットを見せたり、「思うは招く」というメッセージを送ったりしています。一度Youtubeですが講演会を視聴したら、「若い時に苦しくなったときは、自分で自分自身に『ただいま成長中!』と言えばいいんです。』との言葉が印象に残っています。

〇今の日本には様々な課題はありますが、少なくともだれもが「自分の人生に対して、自分で決めていける」環境は用意されています。自分で決めることで、何かうまくいかないことにぶつかっても、人のせいや条件のせいにして逃げることを踏みとどまることができます。

「素直」・・今の自分を大切にし(自己肯定感)、将来の自分に期待する(自己有用感)生徒 を育てていくことが、学校の使命だと思います。

須藤昌英

1月30日(月)柏っ子造形展

〇柏市教育委員会の主催で、市内の小中学校の児童生徒の作品を展示する3つの展示会があります。9月に理科の作品(科学展)、11月に技術・家庭科の作品(技術・家庭科作品展)、そして先週末は美術科の作品(柏っ子造形展)がさわやかちば県民プラザの回廊ギャラリーでありました。

〇学年ごとに出品した作品が異なっています。どの作品も個性が豊かで、創作した生徒の気持ちがよく表現されていると思いました。

【3学年】描画アプリで作るエコバック

     和にふれて(水墨画・篆刻・印箱)

【2学年】季節の平面構成

     軽量粘土 風鈴

     プラバン 木の葉のストラップ

【1学年】陶芸 家族で使う器

     水彩画 アジサイ

【美術部】風景画

須藤昌英