校長雑感ブログ

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9月18日(水)応急手当講習会

〇9月の中旬になってもまだ猛暑のような厳しい日差しが多く、熱中症の心配が絶えません。熱中症は保健室などで応急処置をしても、もし意識がはっきりしない場合はすぐに救急車を要請します。しかし、救急車が到着するまで全国平均で8~9分程度の時間がかかりますので、応急処置をいかに的確にするかが、症状の悪化やその後の後遺症を防ぐことにつながります。

〇保健体育の授業では、「応急手当の意義と実際」の実習として、心肺蘇生法やAED(自動体外式除細動器)を使った救急救命法を行っています。生徒が学ぶのに合わせ、教職員も一緒に参加し、万が一の場合に備えるようにしています。

〇突然、心臓や呼吸が止まった人の命が助かる可能性は、10分間を過ぎると急激に少なくなるといわれています。心肺蘇生法とは、この止まってしまった心臓や呼吸の動きを助ける方法です。また、突然心臓が止まるのは、心臓がブルブルとけいれんする「心室細動」が原因となることが多く、この場合には出来るだけ早くAEDによる電気ショックをあたえ、心臓の動きを回復させることが有効です。

〇ともかく心肺蘇生法、AEDの処置ともに、心臓が止まってから実施するまでの時間が早ければ早いほど、救命の可能性が高くなることが知られています。生徒たちも真剣な表情で話を聞き、ダミー人形を使って実習していました。

〇指導者からは、「実際に道端で人が倒れていたのを見かけたら、勇気をもって行動することが大切です。自分一人では何もできければ、近くの人に助けを求めましょう。その勇気さえあれば、もしかしたらその人の命が助かるかもしれません。」と呼びかけました。

 

〇生徒にはそのスキルを身に付けるというよりも、救急救命が必要な場面に遭遇したときに、「何をしたら良いか?」と尻込みするのではなく、この実習を経験して、自分には何ができるかを想像できるようになってもらいたいです。

〇もちろん我々教職員も、500名の生徒の命を預かっている立場として、危険な場面を想定しつつそれを回避できる「リスクマネジメント」の意識を高めておくことも確認できました。

須藤昌英