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「酒西小じまん」をすいせんしよう!

「酒西小じまん」をすいせんしよう!

5年生の国語の授業にご招待いただきました。
テーマはズバリ,「『酒西小じまん』をすいせんしよう」です。
「新米の校長先生に,酒井根西小の良さを教えてあげよう!」
という感じですね。(^^)
私は喜々として3階の教室に足を運びました。
その日は,クラスの子どもたちによって選ばれた
6人の精鋭たちの発表を聞くことができました。

 

自慢のポイントは皆ちがいます。
学校の周囲の自然,西小から見える景色,給食,子どもの数が少ないこと(これがじまん?),花壇のお花,コロナにかかりづらいこと,林,図書室,などなど。
それぞれの子どもの興味関心,価値観,考え方が表れます。
同じ林について2人の男の子が発表しました。
一人は林があることで虫採りを楽しめるという自慢(長所)として発表。
もう一人は,林(木)があることで,校庭が狭く感じるという課題としてとらえていました。
(この発表では,西小の自慢だけでなく,課題についても触れることになっていました。)
おもしろいですね。

 

ある女の子は,「西小に人が少ないこと」が自慢だと言っていました。
皆さん,なぜだかわかりますか?
この子の考えはこうです。
「人が少ないと,学年などの人達と関りが多くなり,皆が仲良くすることができます。」
なるほど,人数が少ないからこそみんなが仲良くなれる。その通りですね。(^^)
それに対して,男の子の考えは,また一味児がいました。
「児童が少ないと,全員に毎日笑顔で話ができます。しかし,児童の数が少ないので,学校がさみしいです。児童が少ないと,よいことと悪いことがあります。」
うーん,なるほど。
こんな男の子もいました。
「西小のじまんは花がきれいなことです。その理由は,用務員さんが水を毎日あげたり,肥料をあげてくれているからです。そのため,毎日きれいな花が見られてうれしいです。」
なんて優しい子だろうと私は思いました。
しっかり見ているのですね。用務員さんが暑い日も寒い日も,毎日愛情込めて花壇のお世話をしていることを。

 

ある男の子は,西小の給食について,こう語りました。
「西小の給食をすいせんする理由は,なんといっても給食がおいしいこと。そして,味付けがよく,栄養のバランスが考えられているから。でも課題もある。好き嫌いが多い人がいるので,給食が残ってしまうことがある。」
同じ給食についてでも,すいせんできる部分と課題があるということでした。
これは,ある女の子のスピーチです。
「2つ目は,コロナにかからないことです。ふつうの学校だと,クラスや人数が多いですよね。でも,酒西小は逆に人数が少ないです。人数が多いと距離を取ることも難しいと思われますが,酒西小は距離をかんたんにとることができます。私は人数が少ないと不便だと感じていました。でも,コロナの中,このことが役立ってよかったと思いました。」
なるほど,その通りですね。人数が少ないことを利用して,
コロナ禍でもできること,我々教職員もしっかりと考えなければいけません。
子どもに教えられるとはこのことです。
最後に1つ。
この発表会を通じて,発表を聞く子どもたちの態度が素晴らしかった!
「○○さん,がんばれ!」と,発表者が前に立つたびに応援の声がかかります。
みんな,仲間の発表を温かい目で,食い入るように聞いていました。
発表後には,大きな拍手。
そして,発表者のプレゼンについて,
何人もの子どもたちが「よかった点」を発言します。
素晴らしい発表会でした。
継続は力なり。
子どもたちは,こうした学びをとおして,着実に自己表現力を磨いています。
10年後,子どもたちはどんな仕事について,どのように自己表現しながら,
仲間とコミュニケーションをとっているのでしょうね。
そんなことを考えながら,私は教室を後にしました。