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校長日記

校長:日本の学校には、なぜプールがあるのか?

10年位前の話ですが、シンガポールの学校に視察に行きました。

当時、日本の学校では実現されていなかった、1人1台端末(保護者負担)や教室の冷房もはいっており、充実した設備を持つ学校でした。

シンガポールの学校の先生方と話している際、日本の学校のことを聞かれ、何気なく「ほとんどの学校にプールがある」ということを話したら、たいへん驚いていました。

シンガポールは一年中暑いですし、校庭が狭い学校が多いので、うらやましいといわれました。

日本は、まわりを海で囲まれている島国で、川も多いので、昔から「水練」という泳ぎ方を学習をしていたそうです。

しかし、海で「水練」をしているときに子供が溺れたり、船の衝突により大勢の子供が亡くなる事故(※)が起こったことから、全国の学校にプールが作られるようになったのだそうです。

水泳指導は、万が一の時、水難事故から身を守るために必要です。

また、それだけでなく、「水に慣れて、水と親しむ」ことをめあてに、楽しい水泳の学習を行いたいと思います。(校長 佐和)

※紫雲丸事故(1955年)

旅客船が沈没する事件。修学旅行中の中学生168人が泳ぐことができなくて死亡する最悪の事故になった。この事故をきっかけに、日本政府が学校に補助金を与えてプールを建設し、水泳授業を義務化させた。