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2020年8月の記事一覧

富勢の自慢、学校の自慢

 東葛飾地区に勤務する教職員向けに『葛飾文芸』という文芸・教育情報誌にがあります。その中に「学校自慢」というコーナーがあり、原稿依頼をされました。まずはその記事を紹介します。
 富勢小学校は柏市北部に位置し、利根川を挟んで茨城県守谷市と接する県境地域にある学校です。昨年、創立から120年目を迎えました。
 富勢村が誕生したのは明治22年ですが、「富勢」という名の由来は、奈良東大寺に残る大仏造像の詔によるとされ、大変縁起の良い、幸せをもたらす言葉とされています。村ができて10年、教育の大切さが広まり、「もっと設備の整った良い学校をつくろう」という考えの人々が力を尽くし、明治33年5月22日、富勢尋常小学校が開校しました。それ以来、この日が学校の創立記念日です。
 校長室には50周年、80周年、100周年の記念誌がありますが、その中には「子供たちの中には学校に来ないで山で遊んでしまう子がいて、それを探しに行くのも私の仕事でした」という歴代校長の談話が記載されています。商工地域、住宅地域としての変化はあっても、昔から延々と続いている農村地域の面影はまだまだ残っていて、自然に恵まれた地域の環境は子供たちの「生きる力」を育んでいます。
 「八朔相撲」や「三世代ふれあい体育祭」などの地域行事や米作り体験の学習など、子供たちと地域との関わりはとても深く、確実に根付いています。富勢という土地や自然に育まれ、いきいきと活動する子供たちを通して、地域の大切さとこれからも発展する可能性を感じながら今年、121年目のスタートを切った子供たちが自慢の学校です。 
         
「へーっ、そうなんだ」という内容もあるでしょうね。富勢小の歴史をぜひ、知ってください。
 「自慢」ということでもう一つ。昨日、富勢中学校で「第1回柏市立富勢中学校区 学校運営協議会」が開催されました。富勢中学校区の4校が「学校運営協議会」を立ち上げたことで、この4校は「コミュニティ・スクール」と位置づけられ、地域と学校の今まで以上に強い連携と協力体制を築いていくことをめざします。そしてその取組が小学校、中学校と歩む子供たちのより大きな成長につなげていくための取組です。30名を超える参加者のいた会議でしたが、その中で「富勢の自慢は何?」という話題をとりあげました。
 ・挨拶が交わせる地域
 ・地域イベントが充実
 ・ちょうど良い田舎感、都会的な田舎(笑!)
 ・子供たちの見守りが充実
 ・温かい人が多い
 ・結構、自然がいっぱい、歴史がいっぱい

以上のことが出されましたが、自慢を考える、あげられた自慢を聞く、委員の皆さんの表情は楽しそうで、「富勢には自慢がいっぱいあるんだ!」そんな誇らしさが伝わってきました。以前、紹介したPTAアンケートでも「地域の見守り」についての感謝に触れた内容もあり、富勢地区ならではの良さがたくさんあると感じます。この環境の良さを子供たちの学びに活かすこと、そして更に発展させていくことを考える出発点の日でした。まずは、保護者の皆様にも「学校運営協議会」に関心を持っていただければと思います。
 昨日も暑かったですが、今日も続くとのこと。くれぐれも体調管理にはお気をつけください。

安心感のある学級

 昨日は本当に暑い日でしたね。いつものように朝、富勢運動場入口に向かいましたが、浴びる陽射しの感じがまず、違いました。まさに“射される”感じがしました。次に子供たちの様子。「先生、暑いよ!」「溶けそうだ!」という声かけの子供が多く、目が合った子供たちもとても辛そうです。今夏になって暑い日はたくさんありましたが、「辛いほどの暑さ」は今日が一番かもしれません。熱中症警戒アラートが千葉県にも出されたことを身をもって感じました。9時の時点で暑さ指数は「危険レベル」になっています。体育と外遊びは中止にし、下校時はマスクを外して帰るように、子供たちに伝えました。私は昼前から出張だったのですが、子供たちの下校時、特に異常は無かったとのことでホッとしました。「今日は本当に暑かったね」家庭ではそんな話題もあったのではないでしょうか。
 27日のこと。柏市のとある会場で「教師と子どもがつくる自信と安心感のある学級」をテーマにした講演会がありました。講師は菊池省三氏です。菊池先生は元教師で、退職されてからは「学級づくり」の実践を、全国の教員に伝えてくださっている有名な先生です。私も菊池先生の実践を雑誌で何度も読んだことがあります。この日私は会場には行かずに、自宅でオンラインによって講演を聴いていました。メモをとりながら聴いたのですが、後でまとめてみるとノート2ページ分、心に響く言葉が並びました。
 ・叱る言葉の中に“ほめ言葉”を入れることが大切だ。
 ・教師にとって大事なのは8割の観察力。
 ・普段の子供たちの、何気ない仕草から看取ること。そこからほめることが大事。
  ・良い学級は子供の観察力を育てることから始まる。
 ・いろいろな子供がいるからダイナミックな話し合いができる。
 ・ほめ言葉は「+(プラス)1」で。
 ・学級を温かい雰囲気にするか、冷たい雰囲気にするかは担任次第。

と、今、そのノートを見ても、心に響いた言葉が並んでいます。「ほめ言葉は『+1』で」とはどういうことだと思いますか?「ありがとう」だけで終わらず、「○○が嬉しかったよ」「○○してくれて助かった」と、一言、具体的なことを添えると言うことです。それによって子供の気持ちは上がる…なるほどですよね。これは家庭でも使えそうですよ。「学級を温かい雰囲気にするか、冷たい雰囲気にするかは担任次第」は置き換えると「学校を温かい雰囲気にするか、冷たい雰囲気にするかは校長次第」となりますよね。気持ちが引き締まりました。夏季日課が昨日で終了、来週からは平常日課となり、2学期も本格的に始まります。子供たちにとっての学校生活の場は学級であり、担任との関わりが中心です。学級には安心感が必要で、それが子供たちには伝わります。菊池先生の数々の言葉を機会を見つけて担任に紹介し、子供たちの観察力が磨かれるようになればと考えています。
 既にお知らせしましたが、来週9月1日から校門坂のブロック塀工事が始まり、正門から玄関にかけて封鎖され、通行ができなくなります。学校への出入りは富勢保育園前の給食室通用門となるので、事故がないよう十分に気をつけ、子供たちにも伝えます。子供ルームへの迎えをはじめ、学校への車の出入りが大幅に制限されますので、ご承知置きください。どうしても車で来校される際には事前に連絡いただきたいと思います。子供たちはこの動線に慣れていませんので、乗り入れの際は“最徐行”でお願いします。
 今日と明日もかなり気温が上がるとのことです。活動の有無にかかわらず、子供たちも、皆様も熱中症にはくれぐれもお気をつけください。

目は口ほどにものを言う

 昨日8月24日、2学期が始まりました。猛暑という感じはありませんでしたが、やはり朝から陽射しは強く、「よし!」と、気持ちを奮い立たせて外に出ました。「校長先生、おはようございます」と、いつもより早い2学期スタートにもかかわらず、いつもと同じ子供たちの挨拶が返ってきます。マスク越しではありますが、目が合う子も多く、朝から子供たちに元気をもらいました。「いつもと違う」光景はもう一つ、子供たちが持つ荷物の量が上げられるかもしれません。いつもの2学期開始の日には自由研究や工作など、休み中に取り組んだ宿題の作品を持ってきますが、昨日はそれがありません。宿題のない夏休み。子供たちはどんな思いで過ごしたのでしょうか? 子供たちから、そして保護者の皆様から、様子をぜひ聞きたいと思います。
 昨日の始業式もオンラインによる各教室での開催でした。私の話は「目は口ほどにものを言う」ということわざを取り上げました。
 4月からマスクをつけた生活がずっと続き、5か月目になりました。当たり前のことですが、マスクで口もとが隠れている皆さんの顔は、やはり“目”が目立ちます。
 5年前のこと。私は目の表面についた余計な皮をはがす手術をしました。お医者さんから「こんな手術ですよ」とは説明はされても、「目を手術するってどういうこと?」と、不安いっぱいでその日を迎えました。手術中もやはり、不安はいっぱいでしたが、前後にいろいろと励ましてくださった看護師さんのマスク越しの目がとても優しく、声かけ以上に思い出します。
 優しく感じられる目と怖く感じられる目。皆さんもそう感じるときがあるのではないですか? 実際にそんな目はないはずです。自分の受け取り方と相手の他人を思いやる気持ちからそう見えるんだと思います。「マスクをしている自分の目は、子供たちにどう見えているのかな?」そんなことを考えながら私は今日、2学期を迎えました。 

 毎朝の検温から始まり、マスク、手洗い、距離をとる…このような生活が今日からまた、始まります。子供たちにとっては「思うようにならないこと」の部分もあり、友だちとのトラブルになることもあるでしょう。でもちょっと気持ちを変える、見方を変えることで理解が進みます。また習慣づいて子供たちの力になっていることもありますので、家庭と連携して励ましていきたいと思います。
 今日から給食も始まり、28日(金)までは夏季日課ということで、低学年は12時半下校(26日、28日は3年生も同様)、3年生以上は15時半下校になります。休み明けの子供たちにはいろいろな不安があるはずです。「何か、いつもと違うな」と感じたら声かけをしていただき、担任にも連絡してください。

2学期が始まります!

 ずっと暑い日が続いていますが、今朝は今までと違い、涼しさを感じます。天気予報でも「ようやく猛暑も…」と話すキャスターの表情もホッとしている感じがします。今年の夏休みは今日と明日で終わり、明後日から2学期が始まります。今日から明日にかけては雨も降るとの予報が出ています。ちょっと気分転換して2学期を迎えるには良いかもしれませんね。
 私も今週の火曜日から、休み明けの仕事始めでした。正直言うと、いつもより「あ~あ、行きたくないな」という思いは強かった気がします。暑さもあり、体が休みになれてしまったこともあり、そしていつもより休みが短いこともあって、きっとそんな気分になったんでしょう。「よし!」と気合いを入れて出勤しました。この1週間、学級で言えば日直にあたる職員は夕方までの1日勤務ですが、それ以外の職員は休暇を継続したり、短時間集まって、学年の打合せをしたり、学級の準備をしたりしながら過ごしました。きっと私だけではなく、それぞれの時間を過ごしながら「よし!」と、気持ちの切り替えをしているはずです。16日間の休みではありましたが、子供たちに関する事故や事件など、緊急な連絡等は今の段階ではなく、ホッとしています。保護者の皆様、地域の皆様、子供たちの見守りをありがとうございます。今日と明日の2日間も続いてくれることを願います。 
 明後日から2学期が始まりますが、子供たちとっては大きな不安を抱える時期でもあります。学習への不安、友だち関係での不安と、上手くいかなかったことを思い出し、気持ちが前に向かないことが多いのです。数日前にも柏市教育委員会からメールがあったように、ちょっとした子供たちの変化に敏感になり、声かけしたり、話を聞いてやったり、大人の関わりが必要です。ぜひ、今日と明日の2日間は「様子観察」をしてください。そして今までは気がつかなかった、思わぬ成長を感じたら「凄いね!さすが!」そんな関わりができれば、きっと子供たちは自信になるでしょう。また昨日は学校より、以下の内容でメールを発信しました。
 ○感染症対策は継続。検温&カード提出、校舎内でのマスク着用への支援をぜひ!
 ○熱中症対策も継続。水筒持参と手拭き用のハンカチ、タオルの持参をぜひ!

 感染症に関しては連日、様々な状況が報道されていますが、感染症対策が必要なことは変わりません。「検温&カード提出」「マスク着用」「手洗い」「距離の確保」については24日からも継続していきます。子供たちは1学期の生活を通じて、手洗いとマスクについてはかなり習慣化してきており、とても良いことです。新たに生まれた課題として、「洗った手を何で拭くか」が職員から出されました。子供たちはかなりの回数、手を洗います。ハンカチ1枚では足りないこともあります。代わりになるものをぜひ、持たせてください。
 私も4月からマスク着用生活を続け、5か月が終わろうとしています。猛暑の今、マスク着用による不快さを感じていますが、素材によってかなり、感じる暑さも違います。「うつさない・うつらない・とばさない」という点でやはり、マスク着用は欠かせません。まだまだ暑い日が続きますが、ぜひ工夫していただき、子供たちのマスク着用にご協力ください。
 さて残りの「検温&カード提出」「距離の確保」、この2つはまだまだ課題が残っています。「10月までには“0”に近づく1桁に」という目標を掲げています。自分で検温する、自分でカードをランドセルに入れる…子供たちにこの力をつけるため、サポートをお願いします。「距離の確保」はなかなか難しいのが現状です。つい寄ってしまう、ついしゃべってしまう、…子供たちが生まれてきてからずっと続けてきた生活様式なので、変えることは簡単ではありません。声かけの継続で「あっ、そうだった」と意識し、見直すことの繰り返しによって徐々に変化につなげていきたいと思います。
 あれこれとお願いばかりになってしまいました。2学期もご理解、ご協力をお願いすることも多いでしょう。様々なご意見を伺いながら保護者の皆様と連携し、不安な思いを減らし、子供たちの成長に結びつけていきたいと思います。今日、明日と子供たちの様子観察もお願いしましたが、何か気になることがあれば、何でもご相談ください。2学期もどうぞよろしくお願いします。

PTA活動の見直しについて

 「PTA活動に関するアンケート」について、今日は取り上げていきます。このアンケートは1学期末にメール機能を利用して実施、、多くの方に回答をいただきました。ご協力ありがとうございました。今年度は感染症による影響で、例年のようなPTA活動ができない状態です。「これを機会に問題点を出し、見直しをしていこう」ということで、本部役員の皆様と相談し、実施したアンケートです。主な結果をご紹介すると、
○今年度、活動可能なボランティアは?⇒・交通安全指導 ・校内清掃 ※上位2つ
○来年度のPTA活動は?⇒・縮小した方が良い(61%) ・例年通り(31%)
○見直しが必要な専門委員会は?⇒・広報部 ・ベルマーク委員  ※上位2つ
○「広報誌」についてどう思うか?⇒・なくてもよい(27%) ・あった方が良い  (20%) ・学校HPの活用(53%)

 これ以外に、「その他の意見」ということでも多数、記述していただきました。この結果を踏まえて今後のPTA活動はどうあるべきなのか、本部役員の皆様を中心に見直しをしていきたいと考えます。「その他の意見」としてはA4用紙で約9枚に渡るご意見をいただきましたが、読んでみると様々な内容のものがあり、見直しが必要な状況が見えてきました。今日は記述していただいた内容から考えてみたいと思います。
・PTA活動で何度も仕事を休まなければならない。先進的負担は大きい。
・「一度は役員を」となっているが、受けない家庭があり、不公平。
・今の時代に活動が合っているか、見直す良い機会。

 以上のようなご意見は多数ありました。「役員を決める」という作業はどの学校においても、年度始めの大きな課題です。少しでも公平になるよう工夫はするものの、満足までは至らないのが現状です。以前のようにはいかないことを踏まえ、現状に合わせたPTA活動に在り方を考えることが必要です。
・今までのような活動には無理がある。何かしら違う形でできたら良い。
・学校、保護者、地域とのつながりは必要。子供の安全を守る活動は優先すべき。
・PTA活動には必要な活動もあり、その活動を通じて意義も実感している。単純な縮小ではなく、大幅な業務の見直しが必要である。

 「廃止も必要」というご意見もある中、以上のようなご意見からは現状を見直し、良さを残しながら子供たちの成長につなげる必要性を感じます。
・保護者が学校に出入りすることは大事。
・子供が6年間という長い時間を過ごし、心身共に大きく成長する小学校においては先生方と保護者が協力し、子供のために活動することは大切なこと。

 以上のようなご意見もありました。学校の集団の中で生活する子供の姿は家庭とは違う面があり、そこでの気づきは大きな成長につながるはずです。ぜひ保護者の皆様には学校での様子を見ていただきたいし、ご意見も、ご指摘もいただきたいと思います。それが子供たちに関わる職員の成長にもつながります。担任と各家庭だけのつながりだけでなく、PTA活動を通じての関わりも連携する点では大事であり、欠かせないものであると私は考えています。
 今日はアンケートから一部だけを取り上げて、考えを述べました。今まで続いてきたPTA活動を見直すことは容易ではないはずですが、皆様からのご指摘をヒントに見直しに取り組み、それによって子供たちの成長につながるならば進めていきたいと思います。

命の大切さを考える8月

 学校のHPで自分の思いを発信し続けて7年目を迎えていますが、いつも夏休みには考える、考えさせられる時間が多くなります。特に8月は迎え盆、送り盆と、家族が先祖に関わる行事があること、広島、長崎の原爆の日や15日の終戦記念日をはじめとする戦争に関わる出来事、12日は35年前のジャンボ機墜落事故と、この時期は命の重さ、尊さを考えさせられるものです。ちょうど35年前の8月12日、体育の研修で大阪に出かけていた帰りの新幹線の車中で流れた「ジャンボ機墜落」のニュースは今でも覚えています。この事故については35年前のことであり、自分の人生で起きた大きな事故ということで記憶は鮮明ですが、75年前の終戦という出来事は歴史を学校で学び、父親から話を聞き、実際に戦地だった場所に出かけることで、当時の状況を想像することしかできません。
 今朝の新聞には「戦禍 次代へ語り継ぐ」という見出しがあり、記事を読みました。「二度と戦争は起こさない」とは誰もが思うことですが、そのためにはそれぞれの立場で、それぞれが何をしなければならないか、を考えなければなりません。私のように戦争を体験していなくとも、戦後を生きた時代の人間はそれぞれの思いを語り継いでいくことが大事だと思います。
 新聞の見出しを見て、「禍」という文字が目に焼き付きました。「禍」とは「予期せぬ災難、不幸」という意味ですが、今は「コロナ禍」という言い方をされているからです。出来事は全く異なることでも「禍」と向き合い、闘っている点では共通点はあるかもしれません。「コロナ禍」の時代をどう生きていくか、これも次代につないでいかなくてはいけないと感じました。
 お盆の時期ですが、今年はきっと帰省を見合わせた方は多いでしょう。それでも一緒にお墓に行き、先祖を迎えてくる、先祖を送ってくるという行事を行っている子供たちもいるはずです。この時期はできても、できなくてもそんな行事を通して、命について考えながら生きることの良さを改めて思い、これからの励みにしていきたいですね。子供たちにとってどこかに出かけた体験も貴重ですが、身近にある出来事を通じて考えることも、積み重ねることでこれからの活力になるはずです。
 一方で今年も様々な自然災害により、多くの命が奪われました。また日々のニュースの中でも、交通事故や水の事故、そして熱中症による事故など、「命」を考える場面は毎日、向き合わざるを得ない現実もあります。「自分の命は自分で守る」意識をとおして、子供たち自身が防ぐことも大事なことです。夏休みも残り1週間、24日には元気に登校できるよう、一日一日を大事に過ごして欲しいと思います。

「夏休み」を実感すること

 連日“35℃”の気温が各地で記録され、本当に暑い日が続いています。今朝も朝からギラギラとした光が差し込んでいて「今日も暑い!覚悟を」と言われているようです。夕方の天気ニュースでは、「明日は今日より暑い」が繰り返され、「どうなっちゃうの?」と心配になります。皆様、いかがお過ごしですか?子供たちは元気に過ごしていますか?事故や事件に関する連絡はなく、暑さや感染症と闘いながら、元気に過ごしているんだろうとホッとしています。今日は8月15日。お盆休みのはずですが、今年は異例の夏ということで、帰省せずに自宅で過ごされている方々も多いのでしょう。我が家も昨日墓地に行き、迎え盆、家の中はお盆の雰囲気です。
 昨日の朝はウサギの世話や水やりをしに、学校に行きました。校庭の校舎から離れた場所にあったすべり台、ジャングルジム、うんていの遊具が組み合わさっている複合遊具が撤去され、真っ新になっていました。校庭にある遊具は老朽化が進んでいて、診断の結果、「使用不可」な
ものが多く、今後、計画的に撤去が進んでいきます。以前にもお知らせしましたが、校門坂両側のブロック塀は耐震不備ということで、やはり撤去が2学期になると実施されます。ただ遊具に関しては「撤去→代替のもの」というわけにはいかないので、この点については計画していかなければなりません。24日には始まる2学期、子供たちが見慣れた校庭の風景に、大きな変化がありました。
 水やりをしていると、父子がやってきて校庭で野球の練習を始めました。校舎から離れた、校庭奥での練習だったので、何を話しているのかは聞き取れませんが、お互いに声をかけ合いキャッチボールから始めています。きっとお父さんは休みなんでしょうね。昨日も朝から暑かったので、水筒持参での練習です。「異例の夏休み どう過ごす」(8/13読売新聞 本田恵子・早稲田大教授)という記事の中に、「今年は夏休みが短いが、子供が『夏休みを過ごした』と実感できることをしてあげて欲しい」とありました。そうすることで「子供は気持ちを切り替え、2学期に向かっていける」とのことです。昨日の父子の練習は、まさにこれになるんだろうと思います。どこかに出かけなくても夏休みならではのことはできる…残り1週間となった夏休みですが、何か工夫してやってみるのも良いでしょう。
 この特集記事には「夏休みに親が子供と接する際の主なポイント」も掲げられていました・
 ○親も子も1人の時間を作る。いつも一緒は互いに疲れる。
 ○過干渉は避ける。子供の全てを管理しようとしない。
 ○子供にあった学習スタイルを親が提案する(短時間で内容を切り替える)。
 ○目標は子供自身が設定。親は達成できるように調整を。

最後には「子供の年齢や個性によって、できないことだけサポートし、見守ることは『あなたを信頼しているよ』というメッセージにもなる」とありました。やはりこれが難しいですよね。わかってはいるもののつい言ってしまうことは多いでしょう。「見守る=我慢」このことは学校生活においての私たちにもあてはまることです。感染症による大きな影響の中、子供たちは大きな不安の中でも様々考えていることは十分に理解できます。ならば信頼して見守ることもやってみる価値はあるはずです。保護者の皆様も我々教職員も、見守りの実践、取り組んでいきましょう。
 最後に残念な話。飼育小屋入り口近くにはには昆虫が集まってくる大きな樹木(かしわの木)があります。「根元に何かいるかな?」と思ってのことでしょう。昨日はどこからか持ってきたシャベルが出しっ放しになっていました。この光景は何度かあります。反省すべきは「何かいるかな?」という興味からシャベルを見つけてきて掘ることではなく、シャベルを元通りに返さない行為。これも大事な「学び」の1つです。
 今日も暑いですが、頑張って楽しい一日にしていきましょう!

残暑お見舞い申し上げます!

 8月も10日を過ぎると「残暑お見舞い」という気分にはなるのですが、今年はちょっとズレを感じます。それにしても、ここ数日の暑さはまさに猛暑。35℃が何か基準になっている毎日に「昨年はこれが当たり前だったかも」そんなことも思い出しました。皆様、いかがお過ごしですか?貴重な夏休み、子供たちはどのように過ごし始めましたか?お盆ではありますが、平日に休みということで今日から本格的な夏休みと言えるかもしれません。毎日の暑さ対策も十分にして、楽しく、充実した日を過ごして欲しいと思います。
 「勉強が嫌い」と子供が言った言葉が今年はとても印象に残っています。学校がイレギュラーな形で再開し、ズムーズに学校生活に馴染めない子供たちからよく聞いたからかもしれません。「正直だよね」そんな子供たちについて職員間で話したときの感想です。そんなことがずっと頭にあったこともあり、先日、本屋さんで池上彰さんの『なんのために学ぶのか』を見つけ、読みました。「『勉強』という漢字は『強いて勉める』ですから。『勉強しなさい』と言われると反発心が先に立って勉強しなくなるのかもしれません。『学び』という言葉のほうがずっとスマートなのですが、どういうわけか『学びなさい』とは言わないようです」そんな表現があり、「なるほど」と思いました。「勉強が嫌い」と言った子供と算数の学習をしたときのこと。ちょっと工夫して、ブロックを使ったり、カードを使ったりしていくと気づきも多くなり、「わかった!」という時の顔からは「嫌い」という感じは全く受けません。夏季日課中の学習サポートの時の様子も紹介しましたが、「かわった!できた!」という子供たちの表情は満足感一杯です。やはり「やらされる」「やる」の違いは大きく、ここに大人の工夫した支援が必要です。
 今朝の読売新聞に「家庭学習 親の『距離』大切」という見出しの記事がありました。休校中の子供たちがどのように家庭学習に取り組んだか、それを保護者がどう関わり、何を感じたかの特集記事です。「学習に関わってついイライラしたり、子供に怒ったりすることがあった」「親は我が子を叱ってしまいがちで、教師の代わりを務めるのは困難」という保護者の声が紹介されていました。まとめは「焦らず構える」という見出しで、「学習は子供自身が取り組むこと」とあり、子供が勉強嫌いにならないように意識することが大切ともありました。「焦る親の気持ちもわかるが、コロナだから仕方がないと考えれば、楽になるのでは。親の気持ちが変われば、だんだんと子供の学習態度も変わると思います」と、教育評論家の方の意見が紹介されていました。大切なのは「だんだんと」という気構えですよね。すぐに変われば良いのですが、そうはいきません。ゴール設定をした上で、それに向かって歩み続けることです。
 池上さんの本にはこんな表現もありました。「学校の先生になろうと思ったからには、どこかで学ぶことの楽しさや先生の素晴らしさを知るという体験があったはず。自分がどういうときに『勉強するって楽しい』と思ったのか、その原点に帰って、それを子供たちに伝えていけば、子供たちも素直に受け入れられるのではないでしょうか」。家庭での取組の様子を踏まえた上で、学校では私たち教員が実現していく…子供たちに力をつけて行くにはやはり、家庭との連携は欠かせません。職員には伝えたいと思います。
 宿題がない夏休みです。きっと「勉強しなさい」は少なくなるでしょうね。この機会を活用して、子供たちの学習習慣化をめざし、「学びの楽しさ」に触れさせていきましょう。それもきっと子供たちの自信になります。

1学期が終わりました!

 4月6日に始業式をして2か月の休校に入り、6月から学校再開、入学式実施と分散登校開始、「検温する・マスクをする・手洗いをする・3密を避ける」生活を毎日、そして8月6日まで6時間授業(3年生以上)、…やっとの思いで今日の終業式を迎えました。熱中症警戒アラートが出されるほどの暑さで、夏真っ盛りの8月始めです。今日の下校は10時半でしたので、その頃も十分に暑かったのですが、一番の暑い時間帯は避けることができたのかな、と思います。大きな事故やケガ等もなく、無事に終業式を迎えることができました。保護者の皆様のご理解とご協力に感謝します。本当にありがとうございました。
 いつもの終業式なら体育館に集まるのですが、それができません。その上、この暑さ。今日は各教室と校長室、放送室をつなげてのオンラインによる終業式でした。「聞こえたら手を上げてください!」に「はーい!」と反応。順調なスタートでしたが、音が聞こえない、掲示物が見えない、映像が映らないなどの不具合があったり、途中で他のクラスに分散するクラスもあったり、ハプニングはありましたが、何とか子供たちに伝えるべきことは伝えることができました。私の話の中で、6年生代表に1学期の振り返りをしてもらう場面がありました。「4組・○○さん、どうぞ!」という具合いに投げかけると、4名の代表児童は順々に振り返ってくれました・
 ・授業のペースがいつもより速くて大変だったけど、先生や友だちに支えてもらい、何とか乗り切れた。1学期以上に2学期は授業に頑張りたい。
 ・感染症の影響で大変な毎日だったけど、友だちに会えて良かった。
 ・勉強に追いつけるかなと心配だったけど、仲間が教えてくれた。クラスのみんなや先生に感謝している。2学期も楽しみです。
  ・2020年は東京オリンピックがあり、僕たちが6年生になる年。「富勢小120  周年の6年生として頑張りたい!」と思っていたのに。感染症は大切な人や時間を奪ってきた。でもここでくよくよしてはダメ。行事は少なくなったけど、できることを頑張りたい。

 関わることが大幅に制限された生活にもかかわらず、友だちや先生への感謝の気持ちを持てること、我慢することが多い1学期だったのに、できたことを大事に2学期の楽しみとして期待していること、…子供たちの成長を感じ、「さすが6年生!」と、嬉しくなりました。「くよくよしてはダメ!」という言い方は力強く、何か励まされた気がします。                  
 16日間しかない休みですが、大切な夏休み。子供たちには3つのお願いをしました。
①「体温を測る・マスクをつける・手洗いする・密を避ける」生活を休み中も続けて、感染症になら ないための確実な習慣にする。
②自分から計画を立てて、生活する。
③世界の国々に興味を持ち、感染症に立ち向かう勇気につなげる。

 宿題のない夏休みです。時間に流されず、「やりたいこと」と「やらなければならないこと」を区別し、積極的な取組は充実感につながります。子供たちが短い休みを、充実感一杯の休みにするためには保護者の皆様の支えが必要です。ぜひ、声かけをお願いします。しばらく暑い日が続くとのこと。皆様、くれぐれも熱中症にはお気をつけください。


 

連日の暑さ!

 猛暑…昨年はこの言葉が頻繁に聞かれ、余り気にならなくなるほどであったように思います。この時期ならば当然なのかもしれませんが、梅雨がようやく明けたと思ったら、本当に暑い日が続いています。昨日は1時間目だけの体育館使用は可能だったのですが、暑さ指数が上昇し、2時間目からは体育館での体育、校庭での体育はもちろん、休み時間の外遊びも止めなければならない暑さになりました。今日も風はあるものの、外に出るとムッとするほどの暑さです。今日の子供たちの活動も室内でした。今日は8月6日、夏真っ盛りにもかかわらず、子供たちは学校で頑張りました。本当に立派です。給食も1学期最後でした。先日、給食室の調理業務中に視察したのですが、まだ涼しかった頃でさえ暑い調理現場です。昨日今日の暑さはかなりであったとのこと。調理員のみなさんは、こまめに水分と塩分を補給しながらの調理業務にあたり、無事に給食最終日を終えたとのこと。本当にお疲れ様でした!ありがとうございました!
 8月6日はご存じのように広島・平和記念式典の日です。感染症の影響で人が集まる式典が中止になっている中、広島は被爆75周年という節目でもあり、感染拡大防止策を行った上で実施するとのことでした。私も教員になって30年以上になりましたが、この日を学校で、子供たちと迎えるのは初めてです。いつもは夏休みのこと、この式典を視聴する児童はいるでしょうか?これは良い機会だと思い、職員には「75年前のこの日にあったことを伝え、広島の方々の思いに触れてほしい。ぜひ検討を」とお願いしました。富勢小には長崎出身の職員がいます。「長崎ではこの日は登校日。平和を願う特別な思いがこの日にはある。今年はこの日を教室で子供たちと過ごせることは良い機会。低学年であれ、触れてみたい」と話してくれました。やはり被爆された方々にとっては6日と9日は何年たっても、特別の日なんだと実感できました。私は長崎には行ったことはないのですが、広島には何度か行き、原爆ドームや平和記念資料館を訪れました。館内の何とも言えない緊張感や8月6日の広島の暑さに触れ、「当時はどんな思いで過ごしたのだろう」という問いかけが頭の中を駆け巡りながら、あちこちと歩いたことをいまだに覚えています。今の子供たちも、将来、何らかの形で長崎、広島との縁ができることもあるでしょう。その時のために、何が起こり、何を考えて人々は過ごしたかに触れてほしいと思います。まもなく9日もやってきます。ぜひ、ご家庭でも話題にしていただき、考える機会にしてください。
 明日は1学期の最終日。体育館での終業式はできないので、各学級と校長室、6年生の教室をつないで、オンラインによる終業式を実施する予定です。今日の「検温&カード忘れ」は18名。明日は少しでも「0」に近づくよう、子供たちを励ましてください!