校長雑感ブログ

2023年3月の記事一覧

3月9日(木)卒業式予行練習と3年生最後の給食

〇昨日の午前中、保護者席となるスペースに在校生(1・2年生)に座ってもらい、卒業式予行練習を行いました。今年は特に、証書授与の場面で、ステージに向かって左の壁に「クラス別の卒業生名簿」、右の壁に「卒業生の正面からの表情」をそれぞれプロジェクターで映写します。卒業生にはそれをあえて事前に伝えていませんでしたので、少し緊張感をもって真剣に取り組んでいました。

〇当日保護者の皆様には、正面のステージ上に立つお子様、左の「生徒名簿」、右の「胸上の表情」を交互に見ていただきたいと思います。

〇1、2年生も一昨日の3年生を送る会の時とは違って、フォーマルな式の雰囲気を感じ、厳粛な顔つきで卒業生の一挙手一投足を見つめていました。本日の午後に、在校生を中心に体育館の会場準備を行います。

〇3年生は中学校最後の給食でした。通常の高等学校や大学等には食堂があることはありますが、給食施設はありませんので、もしかしたら「人生最後の給食」になる可能性も高いです。私からは「もしまた給食を食べたければ、将来教員になってね」と何人かの生徒には話しました。

〇鹿野栄養士の話では、「海老フライは1600本揚げましたが、1回にフライヤーで45本弱しか上げられないので、調理員さんは朝から大変でした」と聞きました。海老フライも1本10㎝を超えてしかも太さもあったので、私などは3本を美味しくいただきましたが、午後に少し胸やけを覚えたくらいです。でも中には一人で5~6本食べた生徒もいました。みんな満足そうな顔をして食べていました。

須藤昌英

3月8日(水)富勢地区あいさつウィークと3年生を送る会

〇昨日から明日までの3日間、「富勢地区あいさつウィーク」として朝の挨拶運動を正門にて実施(7:40~8:05)しています。朝の通勤時間帯ですので、富勢小のお子さんをはじめ多くの車や自転車が行き来しています。「頑張れ富勢中」ののぼり旗を見て、「何ごとか?」と見ていく方も大勢います。生徒会役員のみなさんが、腕章を巻いて、明るい声で「おはようございます!」と呼び掛けています。

〇富勢中学校区4校合同(富勢中、富勢小、富勢東小、富勢西小)で行いますので、登校中の児童生徒を見かけたら、挨拶やお声がけをお願いいたします。先日書きました学校への不審者侵入防止も地域の見守りによって抑止力になります。実際に定期的にパトロールやあいさつ等の声掛け運動をしている町内会には、犯罪をさせない・しにくい環境ができており、不審者もそれを察知して避けることが知られています。やはり人の目が一番の防犯対策だと思います。

〇10日は中学校、17日は小学校の卒業式です。卒業生も在校生も残り少ない登校となります。保護者の方を含め、地域の方々に見守られ、これまで無事に登校できましたことに感謝いたします。ありがとうございました。児童生徒も感謝の気持ちをこめて挨拶をしますので、どうぞご協力の程よろしくお願いいたします。

〇昨日の午後、改修された体育館で、「こけら落とし」もかねて、3年生を送る会を生徒会主催で行いました。全校で集まるのは、昨年11月の柏市民文化会館で行った合唱コンクール以来4カ月ぶりです。理由などなく「学校っていいな!」と感じた2時間でした。

プログラム

1 3年生入場

2 生徒会からのあいさつ

3 生徒会発表1(思い出ムービー:先生方から)

4 1学年発表

5 生徒会発表2(部活動からのメッセージ)

6 2学年発表

7 記念品贈呈(印鑑)

8 3学年発表(ベートンベン第九:ドイツ語)

9 生徒会長の話

10 校長先生の話

11 終わりの言葉

12 3年生退場

〇校長の話の中で私からはいくつかの話をしました。「今日の会のテーマは感謝ですが、感謝というのは人間にとって最もハイレベルな精神活動で、お世話になった方に喜んでもらいたい、楽しんでもらいたいと行動に移すことが尊いです」「3年生はこの数カ月、自分の進路を決めるというチャレンジをしてきましたので、その経験が今日の佇まいに表れていて成長した姿を見せてくれています」「3年生を送る会を別名を予餞会(よせんかい)といいます。卒業式を前にあらかじめ下級生が3年生をお祝いするという意味ですが、今日までを3年生と呼びましたが、この会が終わった明日からは卒業生と呼ぶことになります」「富勢中は素晴らしい学校でそれをつくっている君たちは素敵だと思いました」「明日の卒業式予行練習には在校生は保護者席に座ります。来年、再来年は自分たちの番だとイメージしながら参加してください」

 須藤昌英

3月7日(火)花粉の飛散と3年生を送る会の準備

〇この時期になると、浮かない表情の生徒をよく見かけます。その原因は、年々増えてきている子どもの花粉症だと感じます。コロナのマスク常用で最近はあまり目立たなくなりましたが、飛散時期には花粉対象のマスクをしたりメガネでガードしていたりする生徒を見るのも珍しくなくなりました。外に出て体を動かすのがおっくうになったり、室内にいても学習や諸活動に集中できなかったりすることが、本人が一番つらいだろうと思います。

〇スギ花粉飛散のピークは、東京では3月上旬から下旬で、特に今年は大量飛散が見込まれるところが多いため、ピークの時期も長くなる可能性があるとのことです。スギ花粉のピークが終わる頃になると、次のヒノキ花粉のピークが始まるところが多くなります。東京では4月上旬から下旬にかけてヒノキ花粉の飛散のピークを迎えるらしいです。私の住む我孫子もまだ小さいですが杉林が点在しており、車のボンネットに花粉が積もって黄色く見えるほどです。家族などはそれを見るだけで「ゾッとする」と言っています。

〇せっかくの春の陽気も楽しむどころか、暖かい日ほど花粉症の人にとっては、むずむず、くしゅくしゅ、じゅるじゅる、涙ぽろぽろという状況であった方も多いようです。少し調べましたら、簡単な花粉症対策として、外出から戻ったら顔を洗う方法があるそうです。目の周りや鼻の周りには花粉がついていて、それを洗い流すと吸入する花粉の量が減るのでけっこう楽になるそうです。私は幸いまだ花粉症ではありませんが、顔を洗うとすっきりと頭がさえるので、一日に何度か水で洗うことがありますが、先日、つらそうな顔をしている男子生徒に教えてあげました。ただ女子生徒はなかなかそういうわけにはいかないと思いますが・・・。

〇昨日の放課後に、本日の「3年生を送る会(3送会)」の会場設置とリハーサルを生徒会役員が中心となって行いました。心のこもったあたたかい会になることでしょう。

須藤昌英

3月6日(月)学校への侵入を防ぐ

〇先週の水曜日、埼玉県戸田市の中学校の教室に侵入し、教員を切り付けたとして高校生の少年が逮捕された事件がありました。学校はちょうど定期試験の最中で、幸い生徒にけがはないようでしたが、高校生に対応した男性教員が生徒らを避難させた直後に複数回刃物で切りつけられていたとのことで、怪我をされた教員のはやい回復を祈るばかりです。

〇警察によりますと、少年は調べに対し「誰でもいいから人を殺したいと思った」と供述しているということです。また少年は先月、近隣の公園などで猫の死骸が相次いで見つかった事件についても関与をほのめかしているということで、関連について調べています。

〇学校には多くの方々が、様々な用事で訪れます。しかし、その中には非常に希ですが、正当な理由がなく校地や校舎に立ち入ろうとする不審者がいます。対策の一つとして、校長室には防犯カメラの画像がありますが、生徒の通る通路など数か所の限られた場所のみで、またもちろん常に画像を見ているわけにはいきませんので、それをもとに緊急対応できることは困難な状況です。再度対策の検討が必要です。

〇千葉大学の藤川教授は、先日の千葉日報で今回の事件の分析を次のように語っています。参考になるので、引用します。

「2001年の大阪教育大学付属池田小の児童殺傷事件以降、文部科学省は学校の安全対策を進めてきた。池田小の事件を繰り返さないことが学校現場の目標だった。しかし今回の事件で、少年は3階教室まで入り込んだ。学校の入口は通常、生徒が使う昇降口と職員と来校者用の玄関があるが、どちらを使っても目立つ。どこからどうやって入り、なぜ3階までいけたのか。検証し対策が必要。一方、教員が怪我をしたことは残念だが、生徒を守れたことは大きい。(略)危機管理は何かを起きたときに被害を最小限に防ぐことが重要。試験を止めても生徒を守るという判断や教員同士の連携ができていた。」

〇藤川教授が指摘するように、生徒を犯罪被害から守るため、必要な体制等を整備し、不審者かどうかを確実にチェックする必要があります。また凶器などを持ち暴力行為を働いた場合や働く恐れがある場合には、警察へ通報も含めて迅速に対応しなければなりません。具体的には、まず不審者かどうかを見分けるポイントとして、受付を通り来校者用の名札等をしているか、受付を無視したり、不審な言動をしていないかがあります。また不審者と思われる人を見たら、声をかけて用件をたずねて用件が答えられるかまたそれが正当なものか。保護者と名乗るなら、生徒の学年・組・氏名が答えられるか。教職員に用事がある場合は、氏名、学年・教科等の担当が答えられるか。さらに通常の順路を外れていたり、不自然な場所に立ち入っていないか。凶器などの不審な物を持っていないか。不自然な行動や暴力的な態度はみられないか。

〇正当な理由のない者には、丁寧に校地・校舎内及び周辺からの退去を求めます。素直に応じた場合でも、再び侵入する恐れがないかを見届ける必要があります。私も過去に勤務した学校で、そのような経験があります。さらに退去しない場合、再び侵入しそうになった場合には、速やかに、持ち物や暴力的な言動の有無を確かめるなど次のチェックに移ります。退去を求めても応じない場合には、生徒に危害を加える恐れがないかどうか速やかに判断する必要があります。

〇ハード面(防犯カメラや人の配置など)は限界があり、万全な体制は難しいです。しかしソフト面(校門を閉める、校舎内を巡回するなど)では、まだできることはあります。安全な学校に向けて、教職員と努力していきます。

須藤昌英

(校長室の防犯カメラ映像)

3月3日(金)桃の節句と最後のレク(3学年)

〇今日はひな祭りですが、この時期に学区の富勢小、富勢東小、富勢西小にお邪魔すると、それぞれ玄関に七段飾りがあり、その華麗さに魅了されしばらく見入ってしまいます。ひな祭りの別名は、「桃の節句」です。確かに我が家のひな飾りには、もちろん造花ですが桃の花があります。ただ残念ながら本校には桃の木はありません、その代わりに各色の梅の花が満開です。

〇少し調べますと、桃の花が飾られるのは、中国においては、桃の木が邪気をはらったり、子孫繁栄をもたらしたり、その実が不老長寿をもたらす仙木と考えられていたからということです。また昔は日本でも子どもが生まれると人形をつくって保管し、3~4歳ごろになってから川へ流すという時代もあったようですが、時を経て人形がだんだんと豪華になっていくにつれ、流さずに飾って毎回仕舞うようになったそうです。

〇日本には5つの節句(これを「五節句」)があり、季節の変わり目でその邪気を払い、無病息災を願う伝統的な年間行事です。 五節句は、1月7日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日、(1月7日を除いて同じ奇数が重なる日)です。 1月1日の元旦は別格とされ、1月7日が節句に取り入れられています。

〇日本でも明治時代には、生後1年未満の子どもの死亡率は10~20%だったというデータがあるそうで、そうなるともっと以前は子どもが3歳まで生きられる確率はかなり低かったと推測されます。そのため本来の厄払いの行事が、いつしか子どもの健康と成長を祈る行事になったのも自然な流れなのだと思います。

(我が家のひな飾り)

(富勢中の梅の木)

〇本日は3年生の給食はないので、昨日のうちに「金目鯛の白焼き・ちらし寿司」のメニューで、全校生徒全員の健やかな成長をお祝いしました。特に菜の花のすまし汁のナルトには「寿」の文字が入っていました。

〇3年生は昨日の1・2校時に、学年レクを校庭(ドッジボール)・体育館(長縄跳び)で行いました。今のクラスと2年前の1年時のクラス(同窓会)の両方で楽しんでいました。運動を久しぶりにする生徒も多く、怪我をしないか心配してみていました。実際に過去に勤務した学校で、この時期に怪我をして卒業式に松葉杖で出席した生徒もいました。

〇本日は公立高等学校入学者選抜の発表があります。朝から希望どおりの結果が出るように祈っています。

須藤昌英

3月2日(木)いのちの授業(3学年)

〇昨日の3・4校時、千葉県助産師会から上級思春期相談員の足立千賀子先生をお招きし、体育館で3生生に「いのちの授業」を行いました。卒業式を来週に控え、「いのちや性」について深く学ぶ機会を通し、生徒の将来に役立つ講話をしていただきました。

〇冒頭の講師紹介の中で、私からこの授業の意義を伝えました。「君たちはみんな15歳で、私の4分の1しか生きていませんが、今日はその15歳の君たちにこそ聞いてもらいたい話を講師の先生にお願いしています。ところで人生を季節になぞって、4つに分けて表現することを聞いたことがありますか?君たちはまさに「青春(せいしゅん)」の真っただ中ですが、この青春は普段からよく使われていますね。青春の次は「朱夏(しゅか)」で、だいたい25歳から社会で活躍する50歳すぎまでの期間です。その後私のように60歳前後になると「白秋(はくしゅう)」と呼び、さらに高齢になると「玄冬(げんとう)」となります。つまり色でいうと若い順に「青」→「朱(赤)」→「白」→「玄(黒)」と変わっていきます。今日の話の中で、「思春期」という言葉が多くでてきますが、まさしく青いイメージですね。先週末に中学校の同じクラスでしかも同じ野球部だった親友の告別式に参列しました。その友は私と同じ6月生まれですが、その時強く思ったのは、『人生のスタートはほぼ同じでも、人生の終わり(ゴール)はバラバラなのだ』ということです。今日の講師の足立先生は、いつも命が生まれる現場に立ち会っていますので、今日はそのご経験も踏まえて、君たちへ大切なメッセージを届けてくれます。しっかりと聞いてください。」

〇親や教員が伝えにくいことについても、足立助産師さんはプロならではの説明をしていただきました。講演会後に生徒は「わかりやすい説明で、自分や周りの人たちのからだが、とても大切であることを再度確認できました。」と感想を述べていました。

須藤昌英

 

 

3月1日(水)卒業式の練習(3学年)

〇今週から3学年は特別日課を組んでいます。その中で次のような各クラスの実行委員さんを中心に、10日の卒業式練習が始まっています。クラスでの基本練習と学年全体で改装された体育館での学年練習を並行して行っています。

(運営・企画) 学年委員

1組江村さん、西本さん 

2組和田さん、重信さん 

3組神木さん、久寶さん 

4組伊藤さん、吉岡さん 

5組飯島さん、勝田さん

(記念品贈呈・答辞)生徒会本部

4組長谷川さん 1組藤田さん 2組高橋さん

〇最初の練習の冒頭に、学年主任の柳教諭から3年生に対し、「マスクの着用について、本番当日は『自分は~する』と今から考えてほしい。周囲の人を見て判断をするのではなく、自分なりの根拠をもって決めてほしい」との呼びかけがありました。確かにマスクの着脱の件一つでも、政府が個人の判断に任せると明言しているのに、中には「自分で判断するなんて政府は無責任だ」と考えている大人もいます。しかし本当にそうでしょうか?その人は、少し大げさに言えば自分で考えることを放棄し、何か人から指摘されたときに、「国が決めたことだから・・・」と言い訳ができるようにしているだけかもしれません。

〇少なくとも3年生には、学校や先生、保護者などから言われたからその通りにするのではなく、いろいろな人の視点に立って(想像力)、自分はどうすべきかを考えること(創造力)はとても重要であり、そういう経験を通して、「自立・自律」した大人に成長してほしいと思います。

〇また卒業式は学校行事で最も重要で、フォーマルな場ですので、最初は礼法や作法の確認を行います。これもあくまでも基本を教えますが、あとは自分なりのその基本動作を応用し、堂々と参加してもらいたいです。生徒に指導した主な点として、

1 座る姿勢(頭をむやみに動かさない)

男子:足を自然に開き、拳は軽く握って膝と股関節の間に置く

女子:足を閉じ、手は重ねて膝と股関節の間に置く

2 座る→立つの動作 (「卒業生、起立」の号令)

背筋を伸ばす(立つ準備)をして、スッと立つ。

3 立つ姿勢(手は体側に)

踵をつけて、つま先は拳1つ分程度開き、視線はまっすぐ遠く。

4 座礼と立礼(若者らしく)

腰を基準にして、1・2・3で45°程度曲げる

5 歩き方(手は自然に振る)

「パタパタ」と音をたてるのはNG、まっすぐ遠くを見る。

〇「ずいぶんと細かい所まで教えるなあ」と感じるかもしれませんが、卒業式は彼らにとっても3年ぶりのことであり、知らないことや忘れていることも多いものです。最初は各所作の意味や社会人の常識みたいなものまで含めて説明し、だから「~しなさい」ではなく、教わったことを生徒自身が自分でかみ砕いて考えることが最も重要です。

〇一番生徒が緊張していたのが、卒業証書授与の場面です。初めてステージにあがると、ぎこちない動きでしたが、みんな一生懸命取り組んでいて、みていて清々しい気持ちになりました。予行練習では、保護者席に在校生を座わらせて、本番の緊張感で最後の確認をしていきます。

須藤昌英