四中日記 令和3年度

十進分類法

 

机上には様々な種類の本が並べられています。           5分位で一斉に座席を移動し、次の本を手にとります。

「本は心の栄養」とはよく言ったものです。実際に栄養分が人の心に供給されるわけではありませんが、本を読むことで、その人が感動したり、新しい知識を得たりすることができ、人として成長することができます。このような成長を手助けする要素である本を「心の栄養」という言葉で表していることは皆さんもおわかりだと思います。この言葉の使い方が正しいかどうかはわかりませんが、読書することが人としての成長を後押ししていくというのは確かだと思っています。

ところで、先日1年生の国語の授業が図書室で行われていたので見に行きました。図書室のテーブル上には、様々な種類の本が載っています(冒頭画像参照)。図書室の本は、十進分類法によって種類分けされ、ラベルが貼られています。(1類:哲学、2類:歴史、3類:社会科学・・・等)テーブル毎に、異なる種類の本が置いてあり、そのテーブルを5分間位ずつでローテーションして、多くの種類の本を読むようにさせる取り組みです。

平素、どうしても、読む本の種類は偏りがちです。このような様々な種類の本に接っする機会をつくる取り組みが、読書を促し、人としての幅をさらに広げていくことにつながることを期待しています。(文責 飯田)

卒業おめでとうございます。

 

 令和3年度 第49回卒業証書授与式が、好天の中取り行われました。

 お世辞抜きで卒業生の態度はとても立派でした。リモートで参加した下級生達に「伝統のバトン」は確実に渡されたと思います。

 今日まで、四中の教育活動にご理解、ご協力いただきました保護者の皆様に、心より感謝申し上げます。

(文責 飯田)

 

式辞(一部抜粋)

この一年間,皆さんには,最上級生としてあるべき姿を、ことある毎に求めてきました。「リーダーシップを発揮すること」、「後輩達の手本となること」、「自分が何をするべきかを考えて行動すること」等、みなさんはいつもその言葉にしっかりと応えてくれました。

全学年揃っての行事ができなかった分、様々なメッセージを後輩達に残してくれました。生徒総会で決めた活動方針「発展~継承から発展へ」は今も受け継がれています。スポーツフェスティバルの4つの柱「主体」「称賛」「全力」「団結」この言葉を胸に、下級生達はそれぞれ精一杯に頑張りました。合唱交歓会でも・・・、普段の生活でも・・・、先輩としてのプライドを示してくれました。

「あったか あいさつ あかるい 四中」というキャッチフレーズは、皆さんの中に根付いており、いつも実践してくれました。地域の方々からも称賛をいただいています。本当にすばらしい生徒達と巡り会えたと思います。

節目となる始業式等では、「志を持つこと」や「感謝の気持ちを持つこと」等について話してきました。特に「感謝」については、繰り返し話しました。今日まで保護者や地域の方々に支えられ立派に育てていただき、こうして多くの仲間と共に、卒業式を迎えられたことへも感謝の気持ちを忘れてはなりません。これからも常に感謝の気持ちを持ち続けてください。

これからの時代を生きていく皆さんに、心にとめておいてもらいたいことを一つお話します。「時代の流れを捉える」ということです。

今、社会情勢はどんどん変化しています。今ある常識が常識ではなくなるかもしれません。高度経済成長期以降は、たくさんの知識を身に付けている人材が重宝されていましたが、今はどうでしょうか。コンピュータが発達し、多くの人が知識をすぐに検索できるスマホという機器等を持つようになると、知識だけを持っていることは、以前ほど重要性をもたなくなりました。

私たちの身の周りの職業も、コンピュータに取って代わられつつあります。様々な分野で使われるようになっている人工知能はますます進化し2045年には人間を超えると言われています。このような変化を理解しておかねばなりません。

価値観やものの捉え方も変化していきます。毎年、年始めに行われている箱根駅伝では、今年も青山学院大学が優勝しました。青学の原監督は、やみくもに厳しい練習をさせるのではなく、学生の主体性を重んじる指導法で成果を上げています。勝つことだけではなく、社会に出て必要とされる人材を育てるためだそうです。それが主体性をもって練習に臨むということにつながり、結果として強い青学を支えているのです。

時代が変われば、求められる人材も変わります。そんな「時代の流れ」をしっかりと捉えていって欲しいと思います。

皆さんが社会で活躍するようになる10年後、20年後がどのような時代になっているかは予想がつきません。自分たちで時代を見据え、「何が大切なのか」「何をする必要があるのか」を考える等、柔軟な対応をしていく必要があります。時代の流れを冷静に見つめる目をぜひ持ち続けて欲しいと思います。

                           令和4年3月11日  柏市立柏第四中学校長 飯田和夫

 

全校卒業式練習もリモートで

      

式に臨む3年生の態度は本当に立派です。            「退場」の練習です。

     

卒業式当日もこのような感じで、各教室にライブ配信の予定です。  後ろ姿からも3年生の立派さがわかります。

今日は、全校生徒による卒業式練習が行われました。明日予定されている予行練習は3年生だけで実施するため、今日が最初で最後の合同練習となります。例年と異なるのは、1,2年生ともに教室にてリモートで参加ということです。

式典や歌声に対する心構えやお辞儀の仕方等の指導が担当教員からありました。下級生が教室でどの程度できていたかはわかりませんが、体育館で練習していた3年生のお辞儀や起立、着席等の作法は大変立派でした。この3年生の有志を後輩達に直接見せられないことが残念でなりません。下級生は卒業式当日もリモートでの参加となりますが、できる限りの姿を目に焼き付けて欲しいと思います。

ところで、体育館から各教室へのリモート配信ですが、やはり一筋縄ではいかない部分があります。今まで様々な場面で何度もリモート配信をしてきましたが、簡単なことではないようです。最近は配信元(今回は体育館)と、受信先(今回は各教室)とで、職員が携帯電話を使って連絡を取りあい、それに合わせて進行しています。なぜか受信できないとか、途中で切れてしまう等のトラブルもあります。「リモート実施」を発案するのは簡単ですが、実働の先生たちの努力に支えられているということも忘れてはなりません。3年生が下級生にバトンを渡す卒業の日まであと3日です。(文責 飯田)

 

子どもたちの底力~三送会の動画に感動~

 

進行は放送室から生徒会役員が行います。             動画をお見せできないのが残念です。 

 

下級生の発表に聞き入る3年生                 校内のいたる所に「三送会」のメッセージが・・・ 

                                                      

この掲示物も動画になっていました。              3年生代表お礼の言葉 

枕詞のように「コロナ禍で・・・」ということが多くなっている今日この頃。今日は3年生に感謝の気持ちを伝える「三送会」、3年生にとっては「送られる会」です。コロナ禍ですので、計画しても歌声等は実施が不可能になってしまう可能性が大でしたので、計画段階からコロナを見据えて、「できることを考えよう」ということで始まった今年の「三送会」です。

1,2年生は、先輩達への感謝の気持ちを、3年生は下級生へのメッセージを、それぞれ動画にまとめました。会の企画・運営をする生徒会からの動画も作成されました。実施場所は何と、全クラス、各教室で座ったままの実施です。進行役の生徒会役員だけが放送室に詰めて進行していきます。どんな会になるのかと、正直、不安はありましたが、そんな思いは杞憂に終わりました。

1年生の動画上映の際、3年生は身じろぎもせず集中して視聴していました。感動を誘ったと思います。2年生の時には、各クラスから終始笑い声が上がっていました。懐かしい場面の再現動画を見ながらとても楽しんでいたようです。下級生からのメッセージに涙している3年生もいたとのことです。3年生から下級生へのメッセージ動画・・・1、2年生とも先輩方からの言葉を聞き逃さぬよう、真剣な表情で聞き入っていました。3年生が築き上げてきた伝統のバトンは、確実に下級生に渡されようとしています。

過去に行われてきた体育館に全学年が集まって行う「三送会」は一体感が感じられます。過去の価値観にとらわれるならば、動画による三送会は味気ないものなのかもしれません。しかしながら「メッセージ性」という意味では、動画による今回の形の方が、格段に強かったのではないかと思います。

コロナ禍で密を避けながら、すばらしい動画を作成してくれた各学年の生徒達と、あたらしい形での「三送会」を企画・運営してくれた生徒会の皆さんの、想像力と柔軟性、行動力に感謝します。過去に縛られ、過去と同様のものができないことを残念がっているのは、私たち大人だけなのかもしれません。(文責 飯田)

穏やかな陽気の中でレク大会

卒業を祝うかのような穏やかな天候の中、3年生のレク大会が行われました。卒業式練習と同様、学年委員が全体をリードしており,3人の担任は生徒のゼッケンと同じ色の服に身を包み、生徒と同化して応援・声援に専念していました。

   

  

  

  

  

  

 

〔長縄〕

いわゆる「八の字跳び」と「大長縄(全員で一緒に跳ぶ奴です。)」の2種目です。運動不足なのか体力的に辛そうな生徒もみられますが、皆真剣そのもの。大長縄では何度も「せーの~」というかけ声でタイミングを合わせます。回し手は1秒も無駄にしまいと間髪入れずにかけ声を・・・、跳ぶ方は必死でついていきます。しかしながらとても温かな雰囲気で、終了時には、自然発生的に自分たちのチームへの拍手が起きていました。

  

  

〔ドッジボール〕

ソフトバレーボールを使用していたので恐怖感はなかったと思います。楽しそうに試合をしていました。

〔全員リレー〕

走り終わった生徒達は、ほぼ総立ちで、走っているクラスメートを追いかけるように、あっちにより、こっちにより応援しています。「がんばれ~」「いけいけ~」と温かみのあるかけ声が校庭に響きます。どこが優勝したのでしょうか?

残り少ない中学校生活を満喫する3年生。明日は下級生が3年生に感謝の気持ちを伝える「三送会」です。

(文責 飯田)

卒業式を自分たちの手で

  

繰り返される「礼」の練習。学年委員が角度等をチェックします。

  

学年委員の説明を聞く生徒達。                 教師役も生徒が行います。

昨日から3年生の卒業式練習が始まりました。小学校時代とは異なり、短期集中、数日間で仕上げます。昨日は起立、着席やお辞儀の仕方等の礼法を、今日は証書のもらい方を、それぞれ練習していました。昔と異なるのは、練習を学年委員が中心になって行っているという点です。司会や進行、先生役等も生徒が行い、教師は求めに応じて細かな部分を教えるという立場でした。進行役の学年委員はおごらず丁寧に、他の生徒は思いを込めて素直な面持ちで、そんな様相を見て取ることができ、改めて学年のチームワークの良さを感じました。

 

  

熱心な練習態度です。                     質問に答え、実際に立ち位置の説明をする学年委員

進行中に生徒からの質問も出ていましたが、学年委員がしっかりと答え、説明していました。教師が説明するよりも時間はかかりますが、自分たちの手で卒業式を作るという意味では、大変意義深いことだと思います。義務教育の最後の儀式、生徒達が作り上げる生徒達の卒業式です。当日までの練習経過を思い浮かべながら参列していただけると、その立派さがさらに際立ってくるのではないかと思います。卒業まで残り7登校日です。(文責 飯田)

 

 

 

思春期の生と性~自分らしく生きる~

 

千葉県助産師会 助産師の小路和子先生              真剣に話しを聞く生徒達。ふたクラスはリモートで聴いています。

今日から始まった3年生学年内日課の初日は、学年全クラス合同で性教育を実施しました。「思春期の生と性~自分らしく生きる~」という表題で、千葉県助産師会から小路(しょうじ)和子助産師をお招きしての講演となりました。あと数日で義務教育を終え、1ヶ月後には新しい世界へと進んでいく生徒達、活動範囲も交友関係も広くなります。このようなタイミングだからこそ重要な意味合いをもつ本日の授業だったと思います。以下に小路先生の講演のキーワードを記します。子どもたちがどのような話を聞いているのかを知る手掛かりとしていただければ幸いです。

 

3年1組の生徒達                        3年2組の生徒達

 

3年3組の生徒達                        生徒代表お礼の言葉・・・立派でした。

 表題「命の大切さと性」

1 序

 ・いのちの誕生  ・性を学ぶことは、生きることを学ぶこと

 ・体の性と心の性の不一致

2 体と性

 ・精通、排卵、性毛  

 ・思春期の悩み(性器、マスターベーション、プライベートゾーン、月経)

3 心と性

 ・欲求と脳  ・デートDV

4 妊娠について

 ・希望しない妊娠  ・人工中絶  ・避妊

5 性感染症について

 ・エイズ  ・性感染症への対処 

講演中派手なリアクションはなかったものの、生徒達は終始真剣な表情で頷きながら聞いていました。先生の講演では「自分を大切にできる人になって欲しい」「(心や経済的な)準備がきちんとできないうちは性行をしない」「臨まない妊娠や性感染症になったら早く大人に相談すること」等の言葉が印象的でした。

2時間授業の最後に生徒代表お礼の言葉がありました。「自分は男子なので女子の大変さを全て理解することはできないが、相手を支えられる存在になりたい。」というすばらしい言葉が聞かれました。(文責 飯田)

 

定期テストは何のため

テスト直前の生徒達の様子です。

 

 

 

 

今日は今年度最後の定期テスト日、学年末テストの最終日です。1年生は入学したばかりのような印象がありますが、もう1年が終わろうとしています。はじめは緊張感が大きかった定期テストだと思いますが、すっかり慣れたことでしょう。1時間目前に教室に行ってみましたが、互いに教え合う姿、一人黙々と自学する生徒、集中力を高めようと?している生徒、様々な姿が見られました。

また2年生はもうすぐ最上級生となり受験生と呼ばれるようになります。今日は千葉県公立高校の検査日ですので、丁度1年後には高校受検真っ最中ということになるはずです。

ところで、定期テストと言えば、忘れられない生徒がいます。私が中3の担任をしていた時、丁度この時期(公立高校合格発表直後)のことです。その生徒は検査日に、それまでの実績以上の力を出し見事第一志望の県立高校に合格しました。出願時には塾等から「無理だから他の高校に変更した方がいい。」「あなたはチャレンジャーだね。」等と言われていました。しかしどうしても合格したい高校だったとのことで、変更せずに受検し、当日は普段よりも70点程多く得点し、合格することができました。

その生徒が、成功の秘訣は?との問に話してくれたのは、「定期テストの間違い直しを徹底してやってきたこと。」だそうです。確かに定期テストは、それまでの学習内容がどれだけ自分の身に付いているのかを知るためのものです。どうしてもマルが付いている部分ばかりに目がいきがちですが、本当に大切なのは×だった部分です。そこが自分の身に付いていない部分ですので、×の問題を徹底して復習していくことは非常に重要なことであり、学力を高めていくには合理的な方法です。

3年生になっても、1年生の時のテスト直しノート(毎回の定期テスト問題と解答用紙が貼ってあり、隣のページに解説や再度問題を解いた形跡がある。)を見返し、復習に使っていたとのことです。テスト直しノート3年間分では何冊位になるのでしょうか。ボロボロになったノートに向き合う姿が目に浮かびます。

せっかく多くの時間を割いて臨む定期テストです。点数だけに一喜一憂するのではなく、できる限り活用していった方が得策だと思われます。(文責 飯田)

 

楽しそうな「確率」の授業

   

   

   

昨日、2年生の数学で「確率」の単元導入の部分が授業公開されました。単元の最初の授業ですので、生徒達が「確率」への興味関心を高め、今後の授業に意欲的に取り組んでいけるようにすることがねらいの一つです。

「確率」というと数字の羅列のようなイメージがあり、数学が余り得意ではない生徒にとっては意欲的に取り組みづらい単元のような気がします。しかし昨日の授業は,教科書巻末にある「特別なさいころ」を各自が作成することから始まり、実際に転がして統計をとり、班員や学級内でその結果をシェアして学びにつなげていくというものでした。

数学では教科書とノートで学習し、反復して身につけるイメージが大きいですので、昨日のような導入授業は新鮮な感じがしますし、生徒達も仲間とコミュニケーションをとりながら、時には大いに盛り上がり、学習を進めていました。「特別なさいころ」で学習意欲を高め、今後、主体的に学習を進めていけるようになるといいですね。(文責 飯田)

最後の授業日

  

       

      

来週はいよいよ大舞台、千葉県公立高校の入試日です(生徒達にはわざわざ緊張感を煽るようなこんな言い方はできませんが・・・)。このことに伴い、コロナ感染を避けるために、次週の月・火曜日は3年生のみ休業で自宅学習日になります。また入試が終了した後は奉仕作業や卒業式練習等を行う学年内日課となるため、3年生にとっては本日(2月18日)が最後の授業日になります。

今日3年生の教室を見に行きましたが、公立入試直前ということで緊張感漂う中での授業でした。あるクラスはテストの予想問題に取り組み、あるクラスは学年末テスト返却の中で、「入試ではこんなことが問われるかも・・・」などの解説がなされているようでした。また女子体育はダンスのまとめ、男子は体力が衰えぬよう元気にサッカーをやっていました。いずれにしても最後の授業日などという感傷に浸っている場合ではなく、目指すべき所に向かってラストスパートをかけている状況です。

先日の3年生の進路集会では、「最後まで後輩達に良い後ろ姿を見せてあげて欲しい。」ということをお願いしました。すでに進路が確定している生徒もいますが、頑張っている仲間達の妨げにならぬよう一人一人が意識して「良い後ろ姿を見せられるように」生活してくれているようです。3年生の学年のチームワークの良さを感じます。ともかくコロナ感染等、例年よりも気を遣いながらの追い込みになりますが,持てる力を100%発揮し、全員が成功できるよう祈っています。 (文責 飯田)