校長雑感ブログ

4月30日(水)子育て中のカラスと人間の子育て

〇4月が今日で終わります。土中に赴任してあっという間の1か月でした。この1か月で土中があるこの増尾地域の様子や本校生徒の特徴も大まかですが把握しつつあります。

〇世間ではゴールデンウイーク中ということもあり、朝の出勤の方々の数も少ないように感じます。ただ学校はカレンダー通りに教育活動を行います。

〇学校裏の林に今、カラスが群れています。何匹かは通路の屋根まで入り込んで、人間の姿を見ると一斉に飛び立ちます。こちらも驚くのでお互い様ですが、生徒たちが恐怖感を抱かないか・・不安です。

〇調べてみるとカラスの繁殖期は3月~7月で、春には公園の高木、街路樹、電柱などに巣を作りはじめ、特に5~6月は、カラスのヒナ鳥の巣立ちの時期に当たり、親鳥はヒナを守るため、特に神経質になるそうです。

〇人が巣やヒナに近づくと親鳥は、大きな声で「カッカッ」と鳴き、頭上を鳴きながら飛ぶ、枝などをつつくなどして威嚇します。それでも気づかずに人が近づくと、頭の近くをかすめて飛んだり、時には頭を蹴るなどして攻撃したりすることがあります。

〇実際に娘が高校生の時に自転車通学をしている最中に、カラスに頭をつつかれた(幸い怪我まではいきませんでした)ことを本人から聞きました。その後娘はカラスを見ると、今でもその時のことを思い出すようで、一種のトラウマになっています。

〇とにかくカラスの行動をよく観察して、適切な距離を保つことだと思います。巣立ったばかりの幼鳥が、上手く飛べず一時的に地面に下りてしまうこともありますので、親ガラスを刺激しないように、近づかないようにしましょう。

〇小児科医師及び発達脳科学者で、文教大学教授の成田奈緒子さんは、多くの著書がありますが、それらに一貫して主張しているのは、「子育て=脳育て」ということです。

〇子どもの脳(特に前頭葉)を「順序良く、バランスよく」育てる作業が大切で、脳を育てるとは、「神経細胞(シナプス)を増やすこと」だそうです。

〇「脳育て」を家づくりに例えると、2階建ての家をイメージし、その1階は、「からだの脳(朝起き、就寝、睡眠、食べる、排せつ、呼吸、体温維持等)」で、2階が「おりこうさん脳(会話、読書、学習、運動等)」と表現されています。

〇家と同様に2階をつくるにはまずはしっかりとした1階部分をつくることだそうです。その上で、あとから2階部分はゆっくりとつくればいいとなれば、やはり規則的な生活を優先させることが最優先です。よく言われ使い古された言葉ですが、結局「早寝・早起き・朝ごはん」が大切で、特にこのゴールデンウイーク中はそれが乱れがちになるので要注意です。

〇そして中学校時代は、論理的で人間的な思考ができるようになり、さらに抽象的な概念・言語を使って表現したりするようになります。ご家庭で最近、お子さまの言っていることが、「今までよりも『屁理屈』のような言い訳をすることが増えたのでムッとする・・」や「昨日言っていたことと今日の言い分がまったく違うので困惑している・・」などの様子があるとすれば、それが人にとって重要な成長の過程だと理解してあげてください。

〇今日と明日も保護者面談を行います。ご家庭でのお子様の様子を担任等にお伝えください。本人への声掛けの際に参考にさせていただきます。

須藤昌英