校長雑感ブログ

5月1日(木)疑いをもつことの大切さ

〇5月に入りました。この時期の紫外線は強いですが、湿度はまだ低いので、木陰ではさわやかに過ごすことができます。ただHPのトップにも書きましたが、適度な水分補給は必要で、のどが渇く前に飲む習慣が大切です。生徒には休み時間に自分の水筒を活用するように指導しています。

〇連日のニュースでは、2回目の就任後100日を過ぎたアメリカ大統領のこれまでの発言を受け、日本を含めた世界各国の対応が詳しく報じられています。

〇足元のアメリカ本国でも様々な意見が飛び交っているらしく、国のリーダーに賛成する側と反対する側の分断が進んでいます。インターネット等による情報量の多さと速効性が、今後ますます様々な影響を及ぼすことでしょう。

〇3年が過ぎたロシア・ウクライナ情勢やまもなく2年が経とうとしているイスラエル・パレスチナ紛争についても、停戦の話は出ますが完全な終息にはまだまだ時間がかかりそうです。

〇正直に言えば両方ともどちらの国の言い分にどれだけの正当性があるかも、よくわからないことばかりです。特に過去の長い歴史がからんでいますので、現況を伝えるニュースだけではその裏まで見えないということでしょう。

〇また多くのメディアが伝えていることが、どれだけの中立性が保たれているのか?どこかの国の思惑で事実が歪曲されているのではないか?などの疑問で頭の中がいっぱいです。情報を受け取る我々の真実を見極める力は問われています。

〇国民性を表す有名なジョークがあります。紹介します。

「沈み始めた船から、乗客を速やかに脱出させるため、船長が海に飛び込むよう指示する時の言い方が相手の出身国によってまったく違う。米国人には『飛び込めば英雄です』、英国人には『飛び込めば紳士です』、ドイツ人には『飛び込むのが規則です』、イタリア人には『飛び込めば女性にもてます』、フランス人には『飛び込まないでください』、そして日本人には『みんな飛び込んでいますよ』だ。」

〇もちろんジョークですが、それぞれの国民性の特徴をよくあわらしていると思います。特に私たち日本人については、大きくうなずいてしまいます。

〇以前のコロナ禍でも、「同調圧力で仕方なく」や「皆がそうしているから」だけで、マスクを外せない日本人が話題になりました。また日ごろから疑いをもたすに報道を鵜呑みにする日本人が多いことも世界との比較でたびたび話題になります。

〇私も含めた日本人の「奥ゆかしさ」を決して否定するつもりはありませんし、むしろ大切にしたいと思っています。一方で当たり前を疑うことで、違うアプローチや価値を見つける思考方法を「クリティカルシンキング(批判的思考)」と言います。

〇変化の激しいこれからの時代を生きていく生徒たちには、自分で考え、他の人と意見を交わした上で、ある程度の根拠をもって判断していこうとする力を身に付けてほしいと願います。

須藤昌英