校長雑感ブログ

1月8日(木)馬(午)年は上手(うま)くいく!?

〇今朝の我が家近くの手賀沼の気温は-3℃で、水面から蒸気のようなものがあがっていまし。これは水温より冷たい空気が水面の上を流れ、水面から蒸発した水蒸気が急激に冷やされて水滴となって現れる「蒸気霧(じょうきぎり)」(または「気嵐(けあらし)」)と呼ばれる現象です。

〇半年前の夏は朝から蒸し暑く、太陽が昇った瞬間からじりじりとした陽ざしを感じていましたので、この両極端な気候はどちらも不快と感じるだけでなく、自然の力の偉大さを思わずにはいられません。私個人としてはどちらかと問われれば、まだ寒い方が好きですが、感染症対策は欠かせない季節です。

〇2026年 丙午(ひのえうま)が始まって一週間が経ちました。来月からは、イタリアのミラノ・コルティナで第25回オリンピック冬季競技大会が開かれます。日本からも多くの種目に選手が挑み、メダル獲得を期待される選手も多いようです。活躍が楽しみです。

〇うま年といえば、昨年民放テレビで、早見和真氏原作の『ザ・ロイヤルファミリー(新潮文庫:全10話)』をドラマ化していました。私は普段からあまりドラマ等は視聴しません(理由は本と違って自分のペースではなく、番組側のペースで物語が展開されるから)。ただそのドラマだけは前評判が高かったので、日曜日の夜に家族と観ていました。

〇内容は人材派遣会社の創業社長とその秘書が、競走馬(サラブレット)の世界で20年間苦悩するものです。ただ私は原作を読んでいませんでしたので、毎回の展開や最終結末はわからずにドラマを観ていました。観ていて一番気になったのは、脇役の競走馬(サラブレット)が育成される場面とそれを取り巻く人間の欲望や純粋さでした。

〇競走馬を育てるシステムはとても複雑で、生産牧場(サラブレッドを生産、育成し、せり市場で売却することを目的にしている牧場)と育成牧場(競走馬としての基礎体力や躾を身に着けさせることを専門にする牧場)があり、現在はどちらも完全な企業システムの一部だということを初めて知りました。

〇生産牧場は北海道が有名ですが、育成牧場は茨城県美浦村に中央競馬が運営しているトレーニング・センターがあり、私も近くを自転車で通ったことがありますが、膨大な敷地でとても厳重な警戒をしている施設でした。そこに約2,000頭の競走馬がいるそうです。

〇千葉県にもサラブレットにゆかりのある場所があります。競走馬に乗る騎手は、近隣の白井市に中央競馬会競馬学校(騎手課程)があり、騎手として高度な専門的技能及び知識を習得させ、併せて愛馬精神のかん養と社会適合力の向上を扶助することを目的に教育がされています。

〇またドラマの舞台になっていた中山競馬場は、船橋市にあります。私は馬券を購入したことはありませんが、一度だけ友だち数人と中山競馬場で観戦だけしたことがあります。大きな施設で、馬が芝生の上真剣に走る姿が美しく見えて感激しました。

〇もともと馬は自然界の動物として生きていたのを、人間が「田畑を耕す」「人や物を運ぶ」という特徴をいかすために、約5000年くらい前から家畜として育ててきた歴史があります。そして「はやく走る」という面を利用して、競争させる馬も出てきました。

〇一方で人間も馬と同じく動物ですが、極端に発達した脳のお陰で、言語を用いた高度なコミュニケーション能力、複雑な言語を用いて情報を伝えながら協力や共同作業ができる社会性を身に付けています。特には長い寿命と学習能力を活かして、知識や技術を後世に伝えていくことができます。

〇「馬と人間を同じにするな!」と叱られそうですが、馬も人間も幼いころからその特性を伸ばすように教育し、最終的には自立させるように支援することは同じだと思います。

〇ただ競走馬はレースで勝つことを目的にしていますが、人間は競争するために学んでいるのではありません。確かに受験や就職など、人生の一部には他人と競争する場面もありますが、それは学校や会社などの特性や規模などの条件によって、仕方がないことです。

〇人間が「学ぶ」という目的は、単に他者より優位に立つことではなく、自分の可能性を信じ成長していくためです。つまり競走馬が「勝つ」ために訓練されるのと違い、人間は「より良く生きる」ために学んでいると言えるでしょう。

〇今年は語呂合わせの洒落として、「馬(午)年は上手(うま)くいく」を自分のテーマにしようかと思っています。ただし「上手くいく」とは、要領よく失敗せずに成功を目指すことではありません。自分で考えたことを自分で実行し、その経験から学ぶことが必ずあとの自分に大きな力となって残ることをイメージしています。

〇この洒落は、新しい年や新しい挑戦の際に、前向きな気持ちで臨むための合言葉のようなものですので、今度生徒たちにも伝えたいと思います。ただ生徒たちからは、「ただのオヤジギャクだ!」と一蹴される気もしますが・・・。

【JRA日本中央競馬会のホームページより】