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3月18日(水)内憂外患(ないゆうがいかん)と静かなる有事
〇今月のアメリカとイスラエルによるイラン攻撃を受け、世界の原油輸送の要衝であるホルムズ海峡(ペルシャ湾の出口)が事実上の封鎖状態となり、原油価格が急騰しています。
〇原油価格の高騰は、エネルギー価格の直接的な上昇だけでなく、輸送費や原材料費の増加を通じて、日常生活のあらゆる局面に影響を及ぼします
〇数日前にガソリン・軽油・灯油等の価格が急にあがり、予想はしていましたがびっくりしました。今後は火力発電の燃料コストや都市ガスの原料費が上がり、電気・ガス料金が上昇します。これらは今すぐというよりは、数ヶ月のタイムラグを経て家計の固定費を押し上げます。
〇二男が黒猫がトレードマークの運輸(宅配)会社に勤務していますが、昨年10月に宅急便運賃の平均約3.5%の値上げをしたばかりですので、「すぐには値上げできず、しばらくは苦しい状態が続くだろう」と言っています。また間接的・連鎖的に影響を受ける業種として、食品・日用品・飲料:原材料費や包装資材に加え、ビニールハウスの暖房(重油)、漁船の燃料費が農業・漁業等があります。
〇そうなると明日は今年度最後の給食ですが、食材費の値上げが続けば、給食費の値上げの可能性など、今後の動向が注目されます。柏市では4月から小学校は給食の無償化が実施されますが、中学校では半額補助をするための予算を組んでいるそうです。今日のメニューは「チキンカレーライス、大根とツナのサラダ、ヨーグルト、牛乳です。美味しくいただきましょう。
〇「内憂外患(ないゆうがいかん)」という言葉があります。意味は国内や内部の心配事と、国外や外部からの厄介な問題が同時に発生し、内外ともに行き詰まっている深刻な状況を指す四字熟語です。過去の例としては、幕末に国内で相次ぐ飢饉があったり、ペリーなどの黒船が来航したりした危機的状況などが挙げられます。
〇しかし今の日本を含む世界状況や国内の政治・経済面で問題が累積している状況もまさに「内憂外患」でしょう。そして「内」の危機としては、日本の人口減少に歯止めがかからないことがあります。専門家はこれを「静かなる有事」と呼んでいます。武力紛争、大規模な自然災害、テロなど、国家や社会の安全が脅かされる非常事態のような有事ではありませんが、確実に将来の国力衰退の一因となります。
〇2025年の国内出生数(外国人を含む速報値)は70万5,809人と、10年連続で過去最少を更新しました。これは国の将来推計より17年も早いペースで少子化が進んでいることを意味していて、人口減少に歯止めがかからない現状がデータから浮き彫りになっています。
〇詳しく調べると、日本人のみに限った2024年の出生数は68万6,061人で、1899年の統計開始以来、初めて70万人を割り込みました。人口全体では、「自然減(出生数から死亡数を引いた数)」は、2025年調査で約91万人(日本人のみ)となり、過去最大の減少幅を記録しました。また昨年時点の概算値では、日本の総人口は1億2,321万人(前年比59万人減)となっています。
〇ただし人口減少は全国一律ではなく、東京などへの一極集中と地方の衰退という形で進行しています。数年前に「消滅可能性自治体」という用語が使われ始めましたが、特に全国の744自治体が、将来的に若年女性人口が激減し「消滅の可能性がある」と分析されています。
〇少子化と人口減少の背景には、複合的な社会的・経済的要因があると言われています。若者の結婚や出産に関する意識の変化(未婚化・晩婚化)に加え、男女の賃金格差や女性への育児・家事負担の偏りが影響していて、特に育児に対する経済的負担の大きさが、出産をためらう大きな要因のようです。さらに「2人目の壁」として、2人目以降の出産における経済的・精神的障壁が指摘されています。
〇政府は新たに「異次元の少子化対策」を掲げ、手当の充実などを進めていますが、晩産化の進行や社会構造の変化との乖離もあり、十分な効果はしばらく期待できそうにありません。
〇文科省は、「人口減少は教育現場に【小規模化・統廃合】【教員不足】【教育格差】をもたらします。学校行事や部活動の維持が難しくなり、集団生活を通じた社会性育成が困難になる一方、少人数学級の利点も存在します。デジタル技術の活用や、地域社会と連携した教育体制の再構築が求められています。」と指摘しています。
〇私は現実的に考えて、人口減少を止められないのであれば、「人口減少を前提とした」政策を重視すべきだと思います。具体的には、労働力不足を補うための外国人材の受け入れ拡大や、農業などの成長を促して、低い食料自給率(30~40%)を上げたり、冒頭の原油輸入(中東から90%)に頼らない方法の模索をしたりする必要があります。
〇本日、日本の首相がアメリカへ訪問し、大統領と首脳会談をするそうです。そこでどんな内容が話合われるのか、注目していきます。中学生にも興味をもってもらいたいと感じます。
【厚生労働省のデータより】
須藤昌英
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