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1月23日(金)チャットGPTが入試で満点

〇昨日までで、千葉県及び近隣都道府県の私立高等学校の入学試験も一段落しました。3年生は全力を出し切ったので、結果が気になるところでしょうが、少しは脱力して再度体調を整えてもらいたいです。そして残るは来月の公立高等学校の学力検査になります。

〇先日のニュースで、17、18日実施の大学入学共通テストを、対話型生成人工知能(AI)「チャットGPT」の最新モデルに解かせると、9科目で満点を取ったことが、AIのベンチャー会社の分析で分かったと報道していました。

〇解答した15科目の得点率は97%で、満点科目が出たのは史上初のようです。「チャッピー」の愛称で知られるチャットGPTの秀才ぶりが際立つ結果となったと総括されていました。

〇そのニュースを見て、大きな違和感がありました。果たして世の中にはこの事実をどのように解釈する人が多いのだろうか?AIの能力を称賛するのか、それともこれから色々と大変になると危惧しているのか・・。私はそのどちらでもありませんでした。

〇ChatGPT(チャットGPT)とは、OpenAI社が開発した対話型AIサービスで、人間と会話するように自然な文章で質問に答えたり、文章作成、要約、翻訳、プログラミング補助など、多様な仕事を実行できたりする「生成AI」の代表格です。膨大なデータを学習した「GPT(Generative Pre-trained Transformer)」という大規模言語モデルを基盤としており、チャット形式で手軽に高度なAIの能力を利用できる点が特徴です。

〇私が思ったのは、AIは膨大なデータベースから学んでおり、そのことで瞬時に必要な情報を検索・処理できるため、既存の知識を問う入試問題(マークシート)には、非常に強いのは当たり前だということです。

〇かつて将棋の対局で、AIがプロ棋士に勝利したニュースが流れた時も「いよいよそういう時代になったか・・」と驚きましたが、それも過去の人間の棋士が指した手のデータをすべて収集したことが、将棋AIが人間を完全に凌駕したとされたのでした。

〇ただ先ほどの入試問題については、AIの弱点もあるそうです。たとえば国語の正答率は90%にとどまっていて、長文の文脈理解や情報の整理にはまだ課題があるそうです。また極めて複雑な記述問題や最新情報をリアルタイムで考慮する必要がある問題でも、間違える可能性が残されているようです。

〇繰り返しになりますが、AIの能力はあくまで「学習データ」に基づいており、人間のような「理解」や「創造的な思考」を行っているわけではありません。AIが大学入試の選択式問題で満点を取る時代は到来しましたが、それはAIの計算・記憶処理能力が人間を圧倒した結果であり、人間が真の思考力を養う必要性がなくなったわけではないと感じます。

〇これは受験生が頑張っている最中であり、悪く解釈されると困りますが、「ペーパーテストの無意味さを露呈してくれた」と私は受け取っています。学校の定期テストや高校入試では、確かにペーパーテストの結果が評価の中心となります。しかしこれは「公平性を担保する」という目的に一番合致しているからです。

〇具体的には、テストはその結果が受けた人全員に対し、公平であることが大前提です。一部の人に有利・不利があっては意味がありません。そこで知識や理解を問うペーパーテストが、採用されています。もし他にその公平性を約束できる方法があれば、それも認められるはずです。

〇しかし実際には、ペーパーテストの代わりに各授業での生徒のパフォーマンス(意見表明や課題作成)をノートや提出物の状況等だけで、公平な評価をすることは至難の業です。

〇入試でも学力検査の代わりに面接やその他(自己アピールなど)だけで、合否を出すとなると、後からその結果の開示を要求された場合に、淡々と説明をできることが難しいのだと思います。

〇AIの話でAIに意見をもらうのは少し気が引けますが、AIに「入試の公平性とは」と尋ねてみました。すると

「受験者が属性や背景に関わらず、実力や能力を公正に評価されるべきという考え方で、【平等(同じ条件)公正(適切な対応)】の両面を含みますが、経済格差や地域差、性別などによる不利な条件をどう扱うかが議論のポイントです。一般入試の試験会場での公平性は高い一方で、塾の有無や家庭環境といった「試験前の条件」の不公平性、また多角的な評価を取り入れる際の【評価基準の不公平性】も課題とされています」との回答でした。

〇生徒は自主的な家庭学習として「土の音(つちのーと)」に取り組んでいます。このねらいは、「目標設定」「習慣化」「興味を探求する」ことがあり、無理のない計画から始め、毎日決まった時間に机に向かう習慣を作り、好きな教科や興味のある分野から取り組むことで意欲を高めます。

〇私も小中学生の頃、自主学習に取り組んでいていました。そのノート達は廃棄して手元にありませんが、成人するくらいまでは自宅で保管していました。今思うと、1冊くらいは残しておけばよかった・・と思います。

〇知識を活用(応用)するためには、その基盤となる「基本知識」を学び、定着させることが不可欠です。基本知識は、強固な土台となり、新しい情報や複雑な課題に対応するための柔軟性と多様性を育みます。この自主的な家庭学習はその面からも重要です。

〇「テストの完璧な公平性などあるのか?」や「これからの時代に必要な本当の思考力とは何か?」などの疑問が私にもまだありますが、3年生には来週末に1・2年生よりもはやく最後の定期テストに頑張ってもらいたい気持ちはかわりません。

須藤昌英