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2020年12月の記事一覧

いよいよ今年も今日と明日

 今年も今日と明日の2日となりました。近所の家や店頭には松飾りも備えられて、お正月ムードが高まっています。25日で2学期が終わり、冬休みに入った子供たちですが、どのように過ごしていますか?ゲームばかりではなく、家庭の仕事を手伝っていますか?…比較的、暖かな日が続いて(日中はですが…)いますが、寒波がきて、これからは寒くなるとのこと。休みに入り4日が過ぎましたが、事故等の連絡もなく、楽しい冬休みを過ごしているんだろうなと思います。
 富勢小の職員の出身地は結構、全国に広がっています。南は九州・沖縄、北は岩手、宮城…。今年は感染症の影響で故郷でゆったり、とはいかないかもしれません。それでもきっと新たな楽しみ方を考えて、工夫しながら過ごし、たっぷりと充電していることでしょう。昨年度末の3月からこの1年、様々な感染防止策をとってきました。子供たちの教育活動の中ではもちろんですが、会議や給食終了後の職員だけの昼食でも今までとは違う形を取り、50名が集まる場をできる限り避けてきました。接触する機会がなくなり、中々会話が弾まないこともあるはずです。少しでもそんな場を和ませようと、2学期最終日には「宝探し」というイベントを職員が考えてくれました。各職員がプレゼントを準備し、職員室に並べます。幹事学年が使用済み封筒に「数字カード」を入れたものを用意し、校舎内に隠しました。それを時間制限内に職員が探します。そして数字カード順にプレゼントをとっていくのです。わずか30分ほどの時間でしたが、カード入りの宝探しに夢中になり、プレゼントに歓喜しながら楽しい時間を過ごしました。これも今までにない新しい形です。ベテランから若手までの職員が勤務する富勢小ですが、学期末にはそれぞれが学期を振り返り、来学期につなげていくと言うことをしています。若年層職員の「2学期の反省」を先日、読みました。
○(面談で涙する保護者から)いろんな葛藤や苦しみがある。保護者の想いや苦しみ、葛藤を少しでも理解して、一緒に同じ方向を向くことが大事だ。
○(子供との関わりから)「心配だから見に行くね」「大丈夫だから来ないで」⇒「頑張っている姿を見に行く」「うん!見てね!」伝え方に気をつけよう。 
○子供たちは本当によく頑張っていた。たくさん認めたり、ほめたりできるところが私の良さ。そこは3学期も大事にしていきたい。

 「毎日の勤務で、子供たちからよく学んでいるなあ」読んでいてとても嬉しくなりました。子供たちと関わる教員の仕事の良さは、関わる子供たちからたくさん学べることであり、それを「学び」と感じ取り、それを次に活かしていけるかが問われます。そんな姿勢であれば、痛みもわかるし、ほめることもできると思います。こんな職員と一緒に仕事をしていることを誇りに思いました。

2学期が終了

 昨日で2学期が終了しました。8月24日から始まり、子供たちは86日間、学校に通いました。「様々な行事があり、1年間で一番長い2学期」から行事がなくなり、「一番長い」だけが残ってしまった2学期でした。それでも毎日の検温、マスク着用、そして手洗い、密にならない行動と、子供たち自身の頑張りと保護者の皆様の理解と協力のお陰で、校外学習、修学旅行、林間学校、そして懇談会、授業参観と、十分ではなかったかもしれませんが、その時の状況に応じた取組を実施することができました。お子様だけではなく、家族間の体調にも関心を寄せ、「どうしたらよいか?」「念のために休ませる」という内容の電話は多く、感染を拡げないための行動は本当に助かりました。保護者の皆様、本当にお世話になりました。ありがとうございました。
 昨日はそれまでに比べて暖かかったこともあり、もちろん「明日から冬休みだ!」という嬉しさもあり、子供たちの出足は早く、表情もニコニコ顔でした。いつもは8時過ぎ登校の2年男児も、早々と通過、私の顔を見て「今日は早いでしょ!」と目で訴えてきました。「先生、サンタさん、来たよ」そんな声かけをしてきた子も数名いて、「プレゼントは何?」と尋ねると、「○×▲□※…」という私には意味不明なゲーム機器の名前を嬉しそうに返してきました。
 昨日の終業式は各教室と校長室を結んだオンラインで実施。話している際、どこに視線を置いて良いのか、まだまだ慣れませんが、話をした私が教室を回り、姿を見せると、「画面に映っていた先生が来た!」そんな風に驚く子供たちも、慣れるまでにはもうちょいのようです。昨日、子供たちには感染症の影響で今までとは違うことができ、自分のプラスになったこと「読書」を取り上げて話しました。
 読んだ本から学んだことは多いのですが、その中で特に印象に残ったのは「長所も伸ばせば短所も伸びる」という言葉です。長所は「自分の良いところ=好きな部分」、短所は「自分の悪いところ=嫌な部分」です。好きな部分は見せたいし、嫌な部分は見せたくないですよね。よく聞くのは「短所は減らして、長所を伸ばす」ですが、両方とも「伸びる」と言うんです。その本では人間を1本の木に例えていて、美しい花が咲く枝の部分は「見せたい部分」とし、土に中の根っこは「見せたくない部分」としていて、その2つが必ずセットでペアになっているんです。「見せたくない」根っこを切ってしまったら、木は生きていけません。人間も同じで、見せたくない、嫌な部分があることは、ペアで必ず見せたい部分、素晴らしいものがあるということです。「見せたくない自分をしっかりと知って、良いところをどんどん伸ばしていく」そんな考えを学びました。皆さんにもぜひ、忘れないでほしいと思います。2学期最終日の今日は、自分の良いところと悪いところを振り返る日にしてくださいね。
 毎日の授業でも、振り返る場面は大切な時間です。通知票はありませんが、ぜひ振り返る時間を作っていただき、良い点、悪い点を踏まえた上で、良い点を更に伸ばす希望を持たせていただければと思います。
 今日から11日間の冬休みに入ります。「自分の命は自分で守る」ことを子供たちにはお願いしました。感染症の影響が大きい年末年始になりますが、子供たちの意識はそれほど高くないかもしれません。「まあいいか」が大きな事故につながります。交通事故や不審者等による事件、そして子供たちが今、手にしているプレゼントやお年玉を巡るトラブルなど、気をつけたいことは結構あります。ぜひ声かけしていただき、楽しい休みを過ごしてほしいと思います。また感染症に関するお願いもあります。何かあればメールを通じてご連絡ください。

バイキング給食

 「12月ってこんなに寒かったかな…」そう思う日が今週は続いています。21日は冬至でしたが、まさに冬を実感しています。朝、子供たちが登校する横断歩道に向かう際の必需品に、手袋とネックウォーマーが欠かせなくなっています。今年はずっとマスクをつけていますが、夏は肌に密着している部分が汗で濡れてしまいましたが、今は吐く息で中央部分が濡れてしまい、学校に戻ると交換する毎日です。新しい生活様式故の新たな発見です。
 今週は2学期最終週。21日(月)に給食が終了し、昨日は6年生の「バイキング給食」を実施しました。「わかめおにぎり、チキンピラフ、揚げパン、ロールパン、ユーリンチー、ハンバーグ、魚のふわふわ揚げ、ほっけの塩こうじ焼き、切り干し大根煮、あらしあえ、ご汁、ぶどうゼリー、抹茶マフィン、フルーツポンチ、オレンジ、リンゴ、牛乳」がメニューで、子供たちは事前にそれぞれの種類毎に選んだものをとり、食べました。いつもの給食ならば、配膳台の上に食器からメニューもすべてのってしまいますが、昨日はそうはいかないので、廊下にある食器をとり、配膳台と机の上にのせられたメニューの中から、自分が選んだ物をとって自席に戻るという流れです。「コロナ禍のバイキングは実施できるのか」と、いろいろと悩み、協議をしました。教室内の机は向き合わせて班にし、それぞれの机には飛沫防止ガードをつけました。机の並べ方については事前に子供たちに協力してもらい、実際に並べて確認をしました。自分の選んだ物を取りに行く際も距離を確保し、時間をかけました。例年とは違い、カップやラップに包まれた物が多く、一つ一つに手間がかかっています。そんな準備をしてのバイキング給食でした。6年生にしかできないことを改めて実感しました。「小学校最後の2学期が終わる」ことを、子供たちに味わわせることができたのではないでしょうか。
 飛沫防止ガードで隔離されたような子供たちですが、仲間が持つお盆に、所狭しに並んだ食材と目の前に見える友だちの表情が嬉しくてやはり興奮します。ついおしゃべりも弾んでしまいました。さあ喫食。さすが6年生、食べるのに夢中!ということもあったでしょうが、今まで続けてきた「黙って食べる」ことに徹していました。でも表情は嬉しそう。ガード越しに友だちと目を合わせる光景が見られました。このような子供たちの様子に、私も嬉しくなりました。
 今日は23日。本来なら終業式でしたが、今週いっぱい子供たちの登校は続きます。クリスマスイブもクリスマスも登校する中、迎えることになりますが、子供たちの話題にそんなこともあがるのではないでしょうか。冬休み入りが延びても、粛々と受け止めている子供たちから元気をもらいます。2学期も残すところ3日間、今日から全ての学年が11時半の下校になります。下校後の時間が長いと、交通事故をはじめとする“思わぬ事故”が心配です。「自分の命は自分で守る」意識に触れながら、ぜひ子供たちに声かけをお願いします。1人1人ができることをして、楽しい冬休みを迎えたいですね!

2学期も残り1週間

 今週は本当に寒い日が続きました。連日報道された関越自動車道での2000台に及ぶ車の滞留には驚きました。高速道路とは思えない雪の量で、例年の7倍とか。寒さ、冷たさが伝わってきます。3日間に渡って寒さの中、車中で過ごした方々を思うと、心痛な思いになりました。そんな中で、高速道路周辺住民が雪を固めて道を作り、滞留に巻き込まれた方を食堂に招いたり、自衛隊が食料やガソリンを配給したりと、閉じ込められた方々のために働きかける光景にはホッとさせられました。
 今週は15日の火曜日から始まり、4日間でしたが、寒さの中、子供たちは頑張りました。「本当に寒いね」と声かけすると「雪が降って欲しいなあ」とは子供たち。連日、雪かきに追われる雪国の人にとっては不謹慎な発言かもしれませんね。でもそんな寒さを気にするのは朝だけで、教室に入り、活動が始まると元気に過ごす子供たちです。そんな子供たちから元気と温かさをもらいながらこの1週間を過ごしました。
 先週の土曜日に実施した1日参観、あの時の暖かな陽気が遠い昔のようですね。その参観日について、「『各家庭1名の参観』ということだったのに、複数名で参観していた方がいた。注意して欲しい。改善を図って欲しい」というご指摘を何件かいただきました。このご指摘から考えたことがあります。感染症の影響がまだまだあり、不明な部分が多くある状況での授業参観開催はあれこれ考えた末の実施でした。「いつものような参観であれば、教室に入らないとなると廊下は混雑。ならば各家庭1名でのお願い」となりましたが、それでも混雑の想定は当日もありました。当日、校舎内を数回回りましたが、混雑という状況にはならず、皆様が整然と参観していただいている光景が見られました。校庭はどうであったか。「外だからまあ良いだろう」ご指摘のように、複数名で来られた方もいたかもしれませんが、私たちとしては「各家庭1名」をチェックすることはしませんでした。「少しでも学校内で活動する子供たちの様子を見ることで、皆様に安心感と関心を持っていただき、今後につなげていく」目的の下、多くの皆様が「自分だけは良いだろう」とはならずに「各家庭1名」を守っていただけたからこそ、スムーズに実施できたと考えています。まずこの点は皆様に感謝したいと思います。その上でのことですが、「なぜ1名なのか?」という点について共有することに努めることが必要であったかもしれません。今回は「少しでも減らして、実施を優先」しました。「本当に1名かどうかチェックが必要」なのかもしれませんが、今回は皆様に協力していただけるようお願いに努めるのみとしました。「それでもチェックを」となるならば、今後、皆様も交えて協議していきたいと思います。
 感染者が増える傾向に気が重くなる日が続いています。柏市内でも児童が感染という情報がありました。引き続いての毎日の健康管理や感染防止対策、そして本人の体調が悪ければ休養する、家族間で異常があれば様子を見るなど、念のための行動へのご理解とご協力をぜひお願いします。心配なことがあればご相談ください。

ありがとうございました!

 昨日は思わぬ好天の下、授業参観を実施できました。各家庭1名、マスク着用、廊下からの参観、通行規制と、保護者の皆様にはお願いをし、協力していただきながらの1日でした。入れ替わり立ち替わりで何かと慌ただしい1日であったと思います。ご協力、そしてご参観、ありがとうございました。各学年1時間の学年活動をはさみながらの1日、今年度も残り4か月を切って教育活動に取り組む子供たちの様子はいかがだったでしょうか?マスクをしての発表場面もいくつかありましたが、聞こうとしないと確実に聞き取れません。はっきりと話したり、しっかりと聞き取ろうとしたり、そんなことを求めている授業を普段から心がけています。
 学年活動は4年生だけが体育館、本来なら感覚をあけながら全員でのリコーダー演奏を予定していたのですが、感染リスクを考えて映像による披露となりました。後の5学年は校庭での展開。雨と寒さが今朝まで心配でしたが、太陽が顔を出す時間が予想以上に多く、予期せぬポカポカ陽気で、子供たちの運動ぶりに活気を感じました。「運動会ごっこ」「ミニ運動会」と称して、今年実施できなかった運動会を意識したり、体育で取り組んだ短縄跳びや長縄跳び、リレーに取り組んだり、大きな声を出すことは控えてきたのですが、今日はつい、マスクをしながらの歓声と声援が校庭に響いていました。3時間目は1年生が、6時間目は6年生が、同じ曲で踊りながらの玉入れに挑戦!1年生は、夢中になって踊るそのかわいらしさに思わず笑顔になり、6年生は、大きな身体でダイナミックに踊ったり、恥ずかしそうに踊ったり、その成長ぶりに笑いと共に笑顔になり、両方を目の当たりにして大いに楽しみました。6年生は運動会を意識し、運営をしながらの演技でしたが、椅子を出しての応援席設営もあり、まさにミニ運動会。閉会式が本来の運動会での閉会式時間と重なり、この日の1日参観を締めくくるのにふさわしい終わり方でした。子供たちの満足感も予想以上で、教室に戻った子供たちには弾ける笑顔があふれていたとのことです。
 「学校で子供たちはどのように活動しているんだろう」そんな不安が多くの保護者の皆様にあったはずです。授業風景を見ていただき、少しは安心していただけたのではないでしょうか。後はいつもお願いしていることですが、気になることや心配なことがあれば、連絡していただき、連携をとっていきながら子供たちの成長を支えていきたいと思います。感染症の拡大傾向も続き、安心できない状況は変わりません。引き続き、感染防止策への協力をしていただき、リスクを下げながら教育活動を進めていきますので、どうぞよろしくお願いします。
 14日(月)は振替休業日です。今週は平年並みの寒さになるとのこと。暖かな日を身体がしっかりと覚えているだけに、寒さはきっと辛いでしょう。感染症に加えて風邪と、気を遣うことは多くなりますが、子供たちと共に乗り越えていきたいと思います!

明日は“1日授業参観”

 新型コロナウイルスへの不安が中々、減ることがありません。千葉県の感染者数が「最多」とのこと。柏市での感染者数も気がついたらすでに700名を超えています。「今は感染してもしかたない」ことはわかっていても、連日の感染者数の多さに、不安が増すばかりです。柏市内の学校でも、感染する児童生徒が増えてきたのかなあと感じます。このような状況でも学校では感染防止策をとって、できる活動を工夫して行っています。“新しい生活様式”の中の学校生活ですが、子供たちはマスク着用や手洗いへの取組は本当によく頑張っています。
 明日の土曜日は「1日授業参観」を実施します。詳細は先日配付した手紙をご覧ください。教室には入らず、廊下から短時間の参観をお願いしたため、本日、教室後方の扉を外して透明なビニールシートを吊し、子供たちの様子が見やすくなるように工夫しました。明日の参観は夕方にメールを流しましたが、「お願い」の多い参観日です。感染症の現状を憂慮し、10日には市教委から「学級や学年をまたいだ活動は控えるように」との通知文があり、学年活動の一部を見直しましたが、概ね予定通り実施します。天気予報は「曇り時々晴れ」とのこと。数日前は傘マークがあった予報もあったので、天候は回復していて、校庭での活動は実施できそうです。体調は万全で!、各家庭1名、マスク着用、通行制限、「静かに…」、…と、今までとは異なる参観ですが、学校内での感染、そして濃厚接触者数を減らすためにも、ご理解とご協力をお願いします。明日の最高気温は13~15℃とのこと。廊下や体育館はかなり冷えるかと思います。防寒対策も万全にしてお出かけください。どうぞよろしくお願いします!


 

“夢”の実現に向けて

 延期になっていた高学年児童対象の創立記念・芸術鑑賞会を昨日、実施しました。内容は富勢小出身のソプラノ歌手、横山和美さんによるオペラ演奏会です。横山さんは今から20年前、ちょうど創立100周年を迎えた頃の学校に在籍して、様々なイベントに参加したことを覚えていました。校長室にある航空写真への参加や玄関前のモニュメント設置時のことなど、当時の様子を伺うことができました。また思わぬ再会も。そのモニュメントの制作者は、前回紹介した玄関設置の冬のイルミネーションの設置者である図工専科・鈴木教諭ですが、横山さんが在籍当時にも富勢小に勤務していて、図工の授業を受けたとのこと。また昨日の演奏会でピアノ伴奏をしていただいたのは横山さんのお母様でしたが、子供たちへのピアノ指導もされていて、たくさんの子供たちもお世話になっています。そんな深い縁で結ばれた中での昨日のオペラ演奏会、50分、9曲の演奏でしたが、横山さんの美しい声量とわかりやすい説明、そして何よりも富勢小の先輩!ということもあって、子供たちはしっかりと聴き入っていて感心しました。
 「ただ歌うだけでなく、演じながら歌うのがオペラ。1ステージ終えると2~3㎏、体重が減ることも」そんな説明で始まった演奏会。「ロミオとジュリエット」「エーデルワイス」「蝶々夫人」など、フランス語やイタリア語のオペラの曲でしたが、子供たちにとって身近な曲もありました。それに加えて「竹とんぼ」「赤とんぼ」の日本の歌も、美しい日本語で歌われて心に染みいったようです。音楽専科・淺野教諭によると、この日の演奏会のために6年生には授業で取り上げたとのこと。曲を紹介したり、普段歌っている曲をオペラ風に歌ってみたり…。これも演奏会に臨む子供たちの興味関心を高めたはずです。横山さんが「授業で教わった?」との問いかけに、「習いました!」そんな子供たちとのやりとりもありました。決して身体が大きいわけでもない横山さん、「何であんなに大きな声、それも美しい声がでるんだろう?」「身体を動かしながらも、変わらない歌声。それもいつも表情豊かに。なんでできるんだろう?」子供たちの思いが伝わってきます。お礼の言葉を伝えた6年生も、「美しい歌声」を強調し、ただただ「良かった」と、貴重な時間を過ごせた嬉しさを伝えていました。
 120周年行事で取り組んだことの中に記念誌作成がありますが、この中で子供たちが記したのは“夢”。音楽一家の中で育った横山さんの夢は「オペラ歌手」だったとのこと。昨日の演奏会の中でも子供たちに直接、伝えていました。「夢を実現するってステキだよ!」そんなメッセージが昨日の演奏会には込められていた気がします。今から30年後、富勢小は創立150周年を迎えます。その時の記念誌には「30年前には新型コロナウイルス感染症が流行ったが、富勢小の子供たちは5、6年生中心に工夫をしながら活動して、毎日を元気に過ごした。“夢の実現”に向けたオペラ演奏会も実施」と記載されるかもしれません。その頃の子供たちは40歳代、きっと夢を実現して、横山さんみたいに活躍している人も多いことでしょう。そんなことを思いながら演奏会に参加し、聴き入る子供たちの様子を見ることができた、とても貴重な時間でした。
 昨日の演奏会やすでに実施した1~4年生のイベント実施にあたってはPTAの本部役員さんを通じて PTA組織の大きな援助をいただきました。本当にありがとうございました!

子供たちの“あこがれの人”は・・・

 日中、今の時季にしては暖かい日が続いています。「11月並みの陽気」というお天気キャスターの表現も多く聞きますが、先週の土曜日のような寒い日もあって、寒暖の差が体調不良につながらないように気をつけなくてはいけないですね。昨日、帰宅途中に寄ったコンビニエンスストアで、お菓子が詰まったクリスマスブーツが並べられているのを発見!「へーっ、もうそんな時季なんだ」という思いになりました。考えてみれば12月も中旬に入ります。冬休み、クリスマスが近くなっているので今までは当たり前のことではあったはずなのに、今年は感染症の影響と暖かさもあって、季節感を味わいにくくなっているんでしょう。昨日のクリスマスブーツに年末近しを実感させられました。今、職員玄関にはクリスマスツリーならぬ、冬のイルミネーションが飾られています。図工専科の鈴木教諭による作品です。「季節感を味わってほしい、心を和ませてほしい」という願いを込めて設置してくれました。初めて目にした子供たちの様子は校長室にいても感じられ、きっと子供たちを和ませてくれているはずです。今週末の授業参観の折に、ぜひご覧ください。
 昨日の朝は読書タイムで、「おはなしのへや」の皆さんによる読み聞かせがありました。しいの木、すまいるの子供たちは1か所に集まって、絵本を見ながら夢中の様子。教室を覗くのにも思わず、途切れさせないようスローになってしまいました。そんな中、1年生の教室では5年生の子供が読み聞かせをしていました。子供司書の子供たちです。読み終わって拍手をもらい、廊下に出ると「フーっ」と一息。「もう無理だ~」そんな声も漏れました。とても緊張した様子で、後悔しきりです。それでも真剣に聞いてくれた1年生にホッとし、練習を繰り返してきた上での今日であったため、それなりの達成感も味わえたようです。その場でちょっとした振り返りをして、満足した表情で教室に戻っていきました。きっとこの子達、朝から充実した1日を過ごせたことでしょうね。私はこの子達の頑張りに和まされました。
 先週の新聞記事に「小学生 あこがれの人」アンケートが掲載されていました。ベスト10の中に、第1位の「竈門炭次郎」をはじめとした『鬼滅の刃』から7人も入っていて、その人気ぶりには驚きます。それにしても7人の名前にある漢字の難しさにはビックリ!ルビはふってあるので読むことはできるんでしょうが、ずっと見ているとこの文字に興味を持ち、意味や書き方も身についちゃうんだろうな…そんなことを考えてしまいました。7人以外の3人はと言うと、「2位 お母さん」「4位 先生」「5位 お父さん」。正直、4位に「先生」というのはやはり、嬉しいですね。「あこがれの人」を選ぶ理由として子供たちは、「力を合わせて立ち向かう」「困った時に助けられる」ということをあげています。お母さんもお父さんも先生も、子供たちにとっては「身近な人」。身近にいる人を子供たちはしっかりと見ていると言うことでしょう。でも「力を合わせてほしいなあ」「助けてほしいなあ」という、現実には叶わない子供たちの願望と言うこともあるかもしれません。ベスト10に選ばれた者として、喜びつつ、しっかりと受け止める必要があります。『鬼滅の刃』キャラクターのようにかっこよく、気持ちよくとは行きませんが、身近にいる者として「子供たちの力になる存在」であり、子供たちを支えていきたいですね。ある研修会でも教員でない方が、このアンケートをとりあげて「先生にあこがれる子供たちの思い」について話していました。「子供にあこがれを持たれる“先生”という仕事は素晴らしいですね。そんな職に就いている先生たちには自信と誇りを持ってほしい」本当にそうですね。地道な仕事ではあるけれど、子供たちの未来のためにやるべきことを確実にやっていこうと、話を聞きながら思いました。

小春日の一日

 朝の空気はやはり冬。一枚多く着込み、手袋して外へ…でも昨日の朝は一昨日までとは違いました。いつも私が立つ横断歩道では運動場側に太陽があり、陽射しを浴びることができます。昨日はその陽射しが暖かい!寒いからこそ、余計にそう感じます。昨日はそんな小春日の一日でした。
 どんなに寒くても校庭に出て、遊ぶときは遊ぶ子供たちですが、やはり暖かな日は感じるようです。昨日の休み時間は校庭に子供たちの笑顔が弾けました。今年は一斉に校庭に出ることはできず、分散の休み時間ですが、昨日は午前も午後も、暖かさは均等だったようです。校長室の目の前には鉄棒があります。体育で取り組んでいることもあり、結構人気の場所です。昨日も1年生が何人も鉄棒練習に取り組んでいて、「あっ、校長先生だ!」と言いながら何度も手を振ってくれました。仕事の手が止まり、その様子に見入ってしまいます。昨日の昼は、担任教諭も子供たちと一緒になって遊ぶ光景が目立ちました。25代校長を務められた染谷先生から「先生は子供とよく遊ぶね」と声をかけられたことを思いまします。当時はまだ20歳代で、「今の自分でも子供と遊ぶことならできる」と、夢中になっていたかもしれません。でも教室から出て、一緒に遊ぶことはとても大切です。体育の時間も、積極的に体操服になり、走ったり、跳んだり、ボールを蹴ったり、鉄棒したりと、子供たちの元気な姿が見られました。
 昨日の朝のことです。6年生男児が慌てた様子で正門から自宅に向かい走り出してきました。何か忘れ物をして、取りに戻る様子だということはわかります。ちょうど登校してきた同じクラスの子もいて「どうした?何があった?」と声かけすると、「筆箱忘れた!」とのこと。「忘れ物は取りに帰らない」ことはきまりとしてあり、そのことはその子も十分にわかってはいるはずです。「大丈夫だよ。書く物はいくらでもある、貸すよ」「私の物を使いなよ」と同級生も言ってくれました。その子もわかってくれたようで、渋々教室へもどります。その後、5分ほどたち、私が学校に向かって歩いていると、正門にその男児と声かけしてくれた同級生が正門付近に出てきました。「先生、あった!ランドセルのポケットに入っていた!」と、手にした筆箱を振りながら声かけしてくれました。何て素直で、さわやかで、そして優しいんでしょう。私を気遣って「知らせに行かなきゃ」と、それも2人で来てくれたんだと思います。「きっと慌てて戻った家にもなく、もっと焦って事故に…。そうならなくて良かったよな」と言うと、素直にうなずく男児。私は正直、「きまりだから」と、きまりを持ち出さなくて良かったと思いました。「きまり」よりも「思い」を伝えることは大事、と実感しました。これも小春日の一日に加えて、心に残った出来事でした。
 1週間後は土曜参観を実施します。予報では晴れで気温は14℃という予報が出ていて、昨日の気温は15℃前後なので、昨日みたいな一日ならば最高です。感染症の落ち着いた状況と暖かな一日を願いつつ、過ごしたいと思います。

12月、冬到来!

 「12月になってしまいました!」今年はいつも以上にそんな感じですね。暖かかな日が続いていた先月だっただけに、ここ数日の寒さは身体にこたえます。一昨日は「雪でも降ってくるかな…」そんな陽気でしたし、昨日も思ったより陽射しはなく、朝から寒さを実感しながらの一日でした。子供たちはというと、やっぱり元気です!12日に予定している授業参観では「学年活動」として体育的な活動を考えていますが、昨日は3年生と6年生が校庭で練習をしていました。“当日のお楽しみ”ということで、ここでは余り内容は紹介しませんが、3年生の全員リレーでは子供たちの歓声と懸命に半周を走る姿に目が釘付けになりました。コロナ禍にあって集まっての活動が実施できない今年、3年生は1,2年生でやったことを思い出しながら、その活動を楽しんでいるように思いました。陽射しもなく、寒い午後でしたが、3年生の元気な姿と成長ぶりを感じました。
 先月の26日、市内の校長が集まり、研修会を実施しました。本来なら全員が1か所に集まって講師の話を聞く形ですが、今年はオンラインによる研修で、講師は大阪の自宅から、校長は市内9か所に集まっての研修でした。講師は大阪市立大空小学校初代校長の木村泰子先生です。数年前、映画『みんなの学校』で取り上げられた学校で、子供たちと木村校長をはじめとした教職員との関わりの様子を記録した内容の映画です。当時、私も見に行き、以来、木村先生の考え方に少なからず、影響を受けています。校長職を退職された木村先生は現在、講演活動や執筆活動に精力的にあたられており、この日も画像を通じてではあっても、「子供たちを大事に!」という熱い思いがひしひしと伝わってくる、とても有意義な時間になりました。
 「『ふつうの子』なんて、どこにもいない」という木村先生の著書がありますが、今日はその中の一部を紹介します。大空小のあるクラスに、思い通りにならないことがあると教室で暴れてしまう子がいました。
「周りの子供たちは、そういった友だちの事情をなんとなく感じるものなんです。彼が暴れそうだなという気配を感じると、みんなが一斉に机をパーッと移動させて彼から離れます。
『冷たいな、なんで離れるんねん』
思わずそう言ったら、みんながなんて言ったと思います?
『校長先生わかってへんねんな。あいつの顔見てみ。もうそろそろ暴れるで』って。
『暴れたらな、机倒すやろ、筆箱飛んでくるで。あいつ、今困ってるやろ。困ってるあいつが飛ばした物で俺らが怪我したら、余計にあいつが困るやろ』
これが周りが育つということです。彼は困っている。困っている彼にはどうしたらよいのか。本来なら私たちが教えないといけない側なんですが、それを教えてくれたのは、彼と1年生の頃から一緒にいた周りの子供たちでした。」

 子供たちは授業や学級活動を通して、教員からだけではなく、子供同士から学ぶこともあり、教員も子供からの学びも少なくないと言うことです。多様性を受け入れることは今求められていることですが、それは決して簡単ではありません。何を目標として、どうのよな手立てをとりながら取り組んでいくのか、結果を急がずにじっくり、しっかりと取り組む必要があると思います。子供たちが集団で生活をする学校の1日は様々なことがありますが、それはたくさんの学びがあると言うことです。私たち教職員はそのことをしっかりと受け止めて、子供たちに関わっていきたいと思います。
 今日の陽射しは朝から暖かさを感じます。今日は金曜日、気持ちよく、頑張れそうです!