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秋の日光街道を楽しむ!

 「今年は修学旅行は無理だと思っていたのに、このように行けるとは思わなかった。楽しかった!」到着の会で実行委員の女児は話しました。ただ、楽しかったことだけではなく、6月からの学校再開に立ち戻り、コロナ禍の中、学校行事等は中止の連続、その中で揺れに揺れた6年生の気持ちが痛いほど伝わってきました。この子は毎朝、「校長先生、おはようございます」と、名前付きの挨拶をずっと続けている子です。影響され続ける教育活動の中でも淡々と受け止めながら確実に成長を遂げているのでしょう。日帰りではありますが修学旅行が実現し、実行委員になり、楽しく過ごした後にしっかりとまとめられる…本当に立派だと思いました。予定よりも1時間以上遅れて到着、保護者の皆様の中には来校され、遅れるので自宅に戻り、再度来校という方が多かったと聞きました。その上、到着の式までお付き合いいただき、本当に申し訳ありません。「ぜひ、到着の会を!」という担任の熱意と日光で1日、一緒に過ごした子供たちを見て「これは最後まで見届けていただきたい」思いが強く、19時を過ぎた遅い帰宅になりました。早い集合時刻に始まり、遅い帰宅、そして様々な準備、保護者の皆様、本当にありがとうございました。
 子供たちと満喫した秋の日光・東照宮。「今日1日だけ」という状況が、何でも吸収しようと観察眼がフル回転したような感じでした。まずはバスの中。1組から4組まで5~6名ずつ23名が混合で乗車、2号車は担任は不在で私と本田教諭の2人、そしてバスガイドさんと運転手さんと27名で過ごしました。担任の代わりは本田教諭が務めましたが、一度も「ほら、聞いて!」「静かに!」という注意は学校に戻るまでありませんでした。みんなが担任の話をしっかりと聞き、反応してくれるのです。本当に安心できる雰囲気でした。東照宮や日光街道散策でのグループ行動でも、「待っていようよ」「そうだね、待ってるよ」そんな会話が随所にあり、他を気遣う姿にとても微笑ましく、嬉しくなりました。神橋から東武日光駅までが散策ルートでしたが、これは何と言っても子供たちのお目当てでした。「この店でこれを買う。ここで買った物はここで食べる」と、学校ではイメージを膨らませながら計画してきました。その際、想定外であったのは同じ思いの他人がいて、並ぶということです。プリンのお店でも。ラスクのお店でも、そして団子屋さんでも人は一杯。密を避けながらも、何としても計画実行と整然と並び、本当に嬉しそうな顔ばかりでした。時々小雨が降る天候でしたが、アイスクリームやかき氷まで…かき氷の値段は何と700円。「氷が違う、本当に美味しかった!」と興奮気味でした。途中途中に立っている我々は傘を差しましたが、子供たちには必要なく、雨なんか全く気にならない様子でした。帰りのバス内での感想コーナーでも、「友だちとの買い物が楽しかった!」が2/3、わずかではありましたが、「紅葉が素敵だった」「下調べをしての東照宮、世界遺産に触れて良かった」という感想もあり、ホッとしました。この日ばかりは世界遺産も、プリンの魅力にはかなわなかった…そんな感じかもしれません。
 到着の会で岡﨑教諭が子供たちに2つのことを話しました。1つ目は周囲への感謝、2つ目は
この経験をこれからの学校生活に活かすということです。話を聞く子供たちの様子を見ていて、しっかりと聞き、受け止めている様子がひしひしと感じられて嬉しく思いました。秋の日光と成長した子供たちの姿、そして卒業までの残された日々への期待と、楽しみがこれからも続くことを嬉しく思いながら、1日が終えられました。