ブログ

「比べる」という機能

 4連休明けはすっきりとしない天候が続いています。一昨日から昨日にかけての台風12号は心配しましたが、特に影響もなく、通常の教育活動が実施できました。ちょうど1年前には大雨の影響で、「体育館が避難所に」という状況もあったので心配しましたが、よかったです。今朝も朝から小雨状態、昨日以上に気温は低いようで、長袖シャツを着て出勤しました(校舎内ではスイッチが入るのか半袖ですが…)。季節は夏から秋へ、あっという間に変わったように思います。
 そんな小雨の中ですが、今日は校門坂ブロック塀工事に見入ってしまいました。朝から鉄板を敷いた校門坂にクレーン車が設置され、大きなL字型のブロックの塊が運ばれてきて、これだけで「何だろう?」状態です。先週も深く掘られた両側にコンクリートが段々に流し込まれ、「こんな深く掘って、コンクリートを流し込んで、どんな壁ができるの?」と興味津々であったのですが、今日の作業を見て納得しました。クレーン車に吊り上げられた、いかにも重そうなブロック塀が、両側の段々になった部分に置かれていきます。それが合わさっていくと両側に塀ができていきます。今日の絶好の見学場所は西側階段の踊り場で、通行するたびに足を止め、見入ってしまいました。今日設置されたブロック塀だけを見ると、それだけが目立ち、違和感たっぷりなのですが、土がかぶせられ、坂の部分が舗装されると違って見えるのでしょう。予定ではあと1か月、工事は続きますが、完成を楽しみにしていきたいと思います。
 毎月購読している雑誌(月刊プリンシパル)に、教育コンサルタントの品田奈美さんのインタビュー記事があり、印象に残ったので今日は紹介します。「『自分の愛し方』を子ども達に教えよう」という見出しがある記事でしたが、「人目を気にしすぎず、自分を受け入れるためにはどうすればいいのでしょうか?」という質問に対し、品田さんは、
 私が中学生に話していることの一つに、私たちがなかなか自分を愛せないのは、「比べる」という機能の使い方が間違っているというのがあります。「あいつはいいよな」「あの子はかわいいのに」と思ってしまって、「それに比べて私なんて」の意識が満載だと「自分はダメだ」の思考に陥ってしまい、どうしても嫉妬したり、恨んだりしてしまいます。でも、「比べる」という機能は、いい・悪いはどうでもよくて、「これが私」ということを認識するためにあるんですね。
と話し、「比べることによってわかるのは、自分の状態だけ」と指摘しています。
 学校での集団生活でもそうですが、家庭での兄弟姉妹でも、「比べる」ことはついしがちです。「『比べる』という機能の使い方が間違っている」という指摘は特に印象に残りました。大人にはそういうつもりはなくても、子供がそう受け取ってしまうことはあるでしょう。子供たちがそんな受け取りをしないように「比べる」機能について伝え、「これが私、これでいいんだ。大事にしよう」という気持ちになれるようにしたいですね。そうすれば自尊感情は高まっていきます。でも短時間では達成しません。これも「継続は力なり」。我慢しながら、上手にかかわっていくことが必要です。
 連休があり、登校3日間だけの1週間が終わります。季節の変わり目は体調を崩しやすく、今年はそれが大きな心配につながります。ゆっくりと休み、通常の週になり、10月に入る来週を、元気に迎えましょう!