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修学旅行と林間学校は中止に

 4月、5月の段階では決定せず、状況の変化と様々な意見を集約しながら決定が先送りになっていた行事の決定が、8日の行われた臨時の校長会議で伝えられました。年度始めは「子供たちの気持ちを考えると何とか実現したい」という思いは誰しもあったのですが、年度が始まってからの3か月、感染症の影響の大きさと収束に向かわない状況を目の当たりにし、「現状では実施は難しい」と多くの市内小中学校の校長も考えるようになりました。バスの座席数を工夫することはできても、出かけた先での不特定多数との接触や宿泊先で、体調を崩した場合の対応など、準備しきれないことが多く、子供たちにとっては残念で、悔しい結果となりました。
 昨日、5年生には1校時前に、6年生には業間休みに、体育館で伝えました。前日のこと。そろそろ実施についての決定があることを感じている6年生は、何度かすれ違う度に、「先生、修学旅行行きたいな」「どうなるの?先生」そんな声かけや表情がありました。昨日の体育館でも「良い知らせですか?それとも、…」そんな声もかけられました。「マスクをしていて良かった」とは正直な気持ちです。全員の前に立ったとき、刺さるような視線を久々に感じながら話しましたが、5年生も、6年生も私の話を淡々と、それでいてしっかりと聞いていました。そんな子供たちの姿に一層、悔しく、そして申し訳なく思いました。「『中止』という現実に向き合い、投げやりになるのではなく、どうすれば良いのか一緒に考えたい。これだけの人数がいれば何かしら、今までの行事ではできなかったことができるはず。みんなと先生達に与えられた学習問題は『修学旅行や林間学校のような大切な経験は、どうしたらできるだろうか?』この問題を、少し時間をかけて考えよう」と、話の最後に伝えました。
 「中止」にはなったものの、「学校の状況に応じて、感染防止対策を十分に講じた上で、代替の日帰りでの旅行を実施することは可能」という教育委員会の判断がされたことは救いです。感染症の影響がまだまだ続く中での企画は簡単ではありませんが、現実に子供たちと向き合って考え、保護者の皆様に協力していただけるようにしていきたいと思います。