校長日記

ならせ餅

 『ならせ餅』を作ってくださいました。

 手賀地区では,1月14日に家庭で作って,床の間に飾るそうです。想像していた物より大きいので,驚きました。餅は,直径約6センチメートルと大きめの餅です。

 

 栗の木に餅絵を12個さしてあります。イガも毒もないので栗の木を使うそうです。12個の餅は,12か月に見立てていて,五穀豊穣(ごこくほうじょう)や家計の繰り回し(家計のやりくり)がよくなるようにと言われているようです。

19日まで床の間に飾り19日に下げて焼いて食べるという伝統行事です。この地域では「20日の風にふかれるな」と言われることから19日に下げるそうです。

 床の間は,大きな栗の枝に餅が刺してありますが,神棚には,二股に分かれた枝に1つずつ餅を刺したものを供えるそうです。

 「ならせ餅」を作ってくださった方は,昔は給食がなく,学校にはお弁当を持って行ったそうです。箸を忘れると

先生に「栗の木をおっかいてこい(折ってこい)」といわれ栗の枝で箸を作ってお弁当を食べたそうです。物が豊富になかった時代のお話しですが,「イガも毒もない」ことを知っていたからできた箸作りです。

 本校は,小規模特認校で柏市全域から子供たちが通ってきています。地域の方は,せっかく手賀東小学校に来ているのだから,手賀の地域行事も知ってほしいという思いで作ってくださいました。

 いただいたときは,お餅がまだ柔らかかったです。朝から,子供たちのために準備してくださった温かい気持ちが嬉しかったです。