日誌

校長室より(令和2年度)

第35回卒業式 校長式辞

令和2年度  第三十五回卒業証書授与式  『 校 長 式 辞 』
                   
柔らかな日差しに,正門の桜のつぼみも膨らみ,春の訪れを感じられる季節になりました。
このよき日に,柏市立中原中学校,第三十五回卒業証書授与式を行えますことに心より感謝申し上げます。またこのような状況の中,卒業式の実施に向けてご尽力いただいたすべての方々に,合わせてお礼申し上げます。    

さて,157名の卒業生の皆さん,ご卒業おめでとうございます。
今,みなさんが手にしている「卒業証書」は,中学校の全教育課程を修了したのと同時に,九年間の義務教育を修了したことの「証」であり,今後,自らの意志でそれぞれの人生を歩んでいくことの始まりを示すものです。この大きな節目を迎え,皆さんの胸には様々な思いがこみ上げているのではないでしょうか。
 
新型コロナウイルスが世界中を覆い尽くした結果,東京オリンピックの延期に象徴されるように,さまざまな行事が中止,延期,規模の縮小など,その対策を余儀なくされて,久しい時間が経過しました。皆さんにとっても中学校生活最後の年に,修学旅行や体育祭といった楽しみにしていた行事を中止にせざるを得ませんでした。しかし,コロナだからとあきらめるのではなく,何ができるかを考え,実行していこうと,皆さんは様々なことにチャレンジしてくれました。

クラウドファンディングで資金を募り,部活動の総決算の映像を制作したレインボープロジェクト。フェイスシールド越しに精一杯の思いを伝えた合唱コンクール。そして皆さんの思いを受け継いだ後輩たちが,3年生のためにと企画した全校体育大会。コロナ禍であったからこそ経験できたことも多かったと思います。とは言え,やはり失ったもののほうが大きかったかもしれません。校長として皆さんにお詫びしなければならないと感じています。ごめんなさい。

有識者からは,来たるべき時代を「ウイズコロナ」と定め,この現実を,むしろチャンスに切り替えることが必要だと,さまざまな提言がなされています。しかし,それは簡単なことではないでしょう。なぜなら,誰も正解を知らないからです。

平成の終わりに入学し,コロナ元年とも言うべき「令和」に卒業される皆さんは,これからのウイズコロナの時代をどう過ごし,どんな社会を生きていくのでしょうか。そして遠い将来,コロナ禍で過ごした中原中での学生生活を,どのように振り返るのでしょうか。

私は中原中に着任以来,ことあるごとに,変化の激しい社会を生き抜くために必要なこととして,「スマイル・ダイバーシティ・アップデート・チャレンジ」という四つのキーワードを伝えてきました。

これからも社会は大きく,変化するでしょう。もっと大きな災害や危機が待っているかもしれません。でも,確かなことが一つだけあります。「未来はあなたたちが作る」ということです。「未来はあなたたちの手の中にある」のです。より良い未来を作るために,笑顔を忘れず,多様性を認め,謙虚に学び続け,勇気をもって新しいことに挑戦してください。

最後に皆さんに詩の一説を送ります。アメリカのバイデン新大統領の就任式で22歳の詩人アマンダ・ゴーマンさんが朗読したものです。
 
私たちは違いを克服する 
未来を第一に考えるには 
互いの違いを脇にやらねばならないと知っているから

そして夜が明けたら 
熱く燃える私たちは 
恐れずに暗闇から足を踏み出す

新しい夜明けは 
私たちに解き放たれて花開く

光はつねにそこにある 
それを見る勇気さえあれば 
光となる勇気さえあれば

卒業生のみなさん,あなたたちこそが未来であり,光なのです。勇気をもって未来へ羽ばたいてください。

結びになりましたが,保護者の皆様にご挨拶申し上げます。
お子様のご卒業,誠におめでとうございます。心よりお慶びを申し上げます。また,三年間,本校の教育活動にご理解,ご協力をいただき,心より感謝申し上げます。

教職員一同,お子様の成長と今後のご活躍を心から願っています。
新しい人生の旅立ちに当たり,卒業生の今後の健やかな成長を祈って「式辞」といたします。
            
               令和三年三月十二日
                    柏市立中原中学校 校長  藤 崎 英 明