令和5年度 校長室より

2023年11月の記事一覧

相手にわかるように(校長室より)

毎年プログラミング学習の話をホームページに載せる時に登場する絵を使って、問題を1つ。

下の図のA地点にロボットが向こう向きに立っています。ロボットは「向きを変えられる」「線の上を進む」「前にだけ歩く」「交差点では必ず止まる」ものとします。

 

さて問題です。

矢印のように進んで、Bに到着するようにロボットに指示をしなさい

 

さてどう伝えましょう。

例えば・・・「まっすぐ行って、つきあたったら左に進め。」
相手が人間なら、これが一番簡単な指示で、到着できるかもしれません。
しかし、この指示ではこのロボットにとっては不備があります。例えば「左に進め」という指示はいけません。横に歩けるロボットならば横歩きをしながら左に進むかもしれませんが、「前にだけ歩く」ロボットですからつきあたったら止まったままです。この指示では左に行けず、Bへ着きません。

どうすれば良いでしょう。

 

「向きを変えられる」とありますから「左に向け」という指示があればよいわけです。

 

命令されたことを正確に行うコンピュータだからこそ、意図した処理を行わせるための正確な命令が必要です。コンピュータは人の思いを推し量ってはくれません。0か1の世界です。正確に動かないとしたら、それはコンピュータが悪いのではなく、使っている方に不備があると言うことになります。

正答例としては「前に4ます分歩く。左に90度向きを変える。3ます分歩く。」となります。


こういった段取り、道筋を一つ一つ丁寧に押さえて進めていくことがプログラムを作るときに大切になります。これが「論理的な思考」ということです。こういう力を、身につけていきましょう、というのがブログラミング学習です。プログラムを作る作業を通して、考え方を身に付けてほしいというねらいがあります。


今日の4年生の学習です。

ITアドバイザーの草野先生が中心となり、イラストのネコを思い通りに動かすプログラムについて考え、作業しました。

 

正しい指示を出さないと、プログラムはきちんと動いてはくれません。
指示が正しければ、ネコはこちらの意図通りに動きます。うまくいったときは、子どもたちから喜びの声が上がりました。


プログラミング教育、プログラミング学習、言葉を聞くと難しそうですが、「論理的な思考」という部分で言えば、学習や生活のあちこちの場面で必要なものであり、コンピュータがなくても日々鍛えられています。うまくいかなくてもキレない、諦めない、考える、試す、その繰り返しです。うまくいくために物事を順序立てて考える。相手がコンピュータでも人間でも同じです。

論理的思考とは、何かを相手にわかってもらうためにとても大切なものです。言葉足らずでいさかいになることが多い小学校時代。

考えながら、振り返りながら人と関わることでわかっていくこと、できるようになることがたくさんあります。大変時間はかかります。言われたからできるというものでもありません。

トラブルはあっても人と関わり続けることは大切ですし、学校はその勉強ができる場所です。体験しながら学び、乗り越え方を身に付けていく場所です。いろいろな活動の中で、経験を積み、相手にわかるように伝えられる力をつけていってほしいです。

さあ、月曜日(校長室より)

先週末から冬のような寒さになっています。

今日も、朝の気温は一桁で、寒さが身にしみる感じのスタートでした。季節が行ったり来たりで、季節に合う服選びが難しいここ数日です。着る物が冬仕様になっていないと体調を崩しそうです。気をつけたいですね。

月水金曜日の行間休みは、全校一斉の持久走練習です。寒さに負けず、子どもたちが元気に走る姿を見ることができました。

これからの季節は寒くて乾燥する季節でもあり、風邪や感染症の心配があります。菌やウイルスを体に入れないように、手洗いうがいで予防することも大切ですが、寒さに負けずに体を鍛えて、免疫力を下げないことも大切です。

休み時間に全校で持久走練習に取り組むことはそういう意味もあります。

記録会まで、少しでも多く走り、体を鍛えてほしいと思っています。

2学期の最初に「やる気は、やることで生まれる」という話をしました。校長室の入り口にもはってあります。

先日、版画の指導で来てくださった版画家の大野先生からは

「すべてなにかのやくにたつ」という言葉の入った作品をいただきました。

持久走つらい、きつい、面倒・・・など聞こえてきそうですが、決して無駄なことはない、限られた期間ではありますがぜひがんばれ、子どもたち。

 

昼休みにワンポイント避難訓練を行いました。今日実施は伝えてありましたが時間は内緒でした。

校庭で遊んでいた児童は、校庭の真ん中に集まりました。なかなか素早い動きでした。

教頭先生からの放送がずっと入っていましたが、校庭ではきちんと聞けていない子もいて、注意しました。非常時は大人の話に耳を傾ける習慣が大切ですから。

大野先生の版画教室(校長室より)

版画家の大野隆司先生をお招きして版画教室を行いました。対象は4年生です。

 

それぞれのクラスで1時間ずつ指導をしていただきました。短い時間ですが一期一会です。この1時間は、大野先生が師匠で、子どもたちは弟子です。

 

子どもたちは前もって絵をかいた板を持ち寄りました。

短い時間です。大野先生も真剣勝負です。テンポの良い指導が続きました。

 

必ず手を止めさせてから、「手本を示し、やらせてみる」また「手本を示し、やらせてみる」・・・このように同じ流れで、作業をさせていきました。

彫刻刀の説明、使う彫刻刀だけを出す、持ち方、掘り方、注意すべきこと、その一つ一つを素早く短い指示で進めていきました。

 

彫刻刀を扱う上で注意すべきことは1つ。けがをしないために「手を彫刻刀の刃の前に置かないこと」です。それをしないために「片手で彫らずに反対の手の人差し指か親指を添える」と教わりました。子どもたちは師匠の教えを守り、けがに気をつけながら彫り進めていきます。


毎年感じますが、無駄のない説明が聞きやすくわかりやすく、ほとんどの子どもたちは集中して話を聞き、作業を行うことができました。

間違って彫ってしまっても、5分落ち込んで切り替えよう」という言葉とともに、失敗してしまったときの解決策も示してくださるなど、大野先生のやさしいお人柄があふれ出るご指導でした。

途中では、切らずに彫り進めるプロの技を見せていただきました。

 

大野先生の指導は、今日だけなので、紙に刷る所までの全行程を見せていただきました。


最初から最後まで、その一つ一つが本物に触れた瞬間です。子どもたちは先生の技に驚きながら、真剣に取り組みました。

 

子どもたちの作品は、この後、まだまだ「彫り」の作業が続きますが、今日教わったことを思い出しながらがんばってほしいです。完成が楽しみです。

 

授業の最後には、子どもたちの前でもう一度「間違って彫ってしまっても、5分落ち込んで切り替えよう」この言葉を言い換えて、「これから先、いろんな失敗があると思うけれど、ずっと落ち込んでいても仕方ないからね。すぐに切り替えていくんだよ。」と師匠から弟子への温かい教えとなりました。

最後の片付け、机上のごみの集め方や捨て方まで丁寧にご指導いただきました。

 

大野先生、今年もご指導ありがとうございました。

そして作品もありがとうございました。

 (今日の写真は、3時間目の4年3組のものです。)

研究授業と精錬授業(校長室より)

3時間目に1年担任の野田先生が算数の授業をしました。

 

講師は柏市教育委員会指導課指導主事の相澤先生でした。

 

足し算の勉強です。

 

 

また、2時間目には6年2組で教育実習をしている山口さんが算数の授業をしました。

 

所属している大学の先生もお見えになっての精錬授業でした。

 

比例の学習です。

 

教員として、1日の多くの時間が授業です。授業力を高めるために、人前で授業をするというのは大切な修行の場となります。もちろん、見る側にとっても大きな学びの場となります。そのようなわけで、教室は自習という形をとって、たくさんの先生方が授業を参観しました。

それぞれの先生方がご自身の成長のために生かしていけたらと願います。

 

 

授業の設計図は教員がつくりますが、実際の授業は目の前にいる子どもたちと一緒につくるものです。同じ設計図で授業をしても、隣のクラスと同じようにならないことがそれを示しています。子どもが違うからです。

 

職員は、目の前の子どもたちとの関係を大切にしながら、日々、授業に取り組んでいます。いくつになっても、続きます。謙虚な気持ちを忘れずに成長していってほしいです。

両先生方、お疲れ様でした。

指導課の相澤先生、大学の准教授である坂本先生、ありがとうございました。

2年生町探検(校長室より)

2年生の町探検でした。


6グループに分かれ、探検です。

私は、10人の子どもと一緒に南部中に行きました。

南部中では、教頭先生が待っていてくださいました。

まずは荷物を置いて、自己紹介をしました。植松校長先生も来てくださいました。

三上教頭先生が先導して、校舎内の探検に行きました。玄関や保健室から始まり、廊下の上手な作品に驚いたりしながら、

教室や体育館でのがんばる子どもたちの姿を見せていただきました。

兄弟姉妹や顔見知りのお兄さん、お姉さんを見つけるとうれしそうに手を振ったり、振りかえしてもらったり、授業中にもかかわらず、温かい雰囲気でした。卒業していった子どもたちががんばっている姿を見て、私もうれしかったです。

控え室に戻ってからは質問タイムでした。「くじゃくはいますか」「何時から何時までですか」「授業時間は何時間ですか」などなどたくさんの質問が出ました。

 

教頭先生が、一つ一つに丁寧に答えてくださいました。

 

最後は代表児童によるお礼のあいさつです。

三上教頭先生をはじめ、南部中の皆様、ご多用の中ご対応ありがとうございました。

 

同じ時間帯にそれぞれの場所で同じような時間を過ごさせていただいたはずです。

南部近隣センター、ハシモト商店、リフレッシュプラザ柏、ロイヤルホームセンター、柏さかさい保育園、銀の匙の皆様、子どもたちの活動のために貴重な時間をありがとうございました。