校長室より

2019年6月の記事一覧

6年生の校外学習

 今年度の校外学習の先陣を切って、6年生が国会議事堂・科学技術館に出かけました。昨日は大雨、今日も「曇り時々雨」の予報が出ていたので、雨具は傘かカッパか、そんな話をしてたのは昨日のこと。それが青空も見え、陽射しも感じながら、途中では上着を脱ぎ、子供たちは半袖で過ごした陽気となりました。
 7時に集合して出発、高速道路も嬉しいほど空いていたので特別に今日は、国会議事堂の周辺の官庁をバスから見学しました。皇居周辺を走っているランナーを見ながら、気象庁、国土交通省、法務省、外務省、総務省、警視庁、最高裁判所、…と、バスを走らせての見学でしたが、周辺にこんなに官庁が集まっていることが伝わってきました。天気も良く、東京駅前の広場からは二重橋もしっかりと見え、昔の江戸城を感じさせる多くの通用門も、通過しながらではありましたが、たっぷりと見学できました。このバスツアーは昨年に引き続いてのこと。私も10数回、国会見学に参加していますが、こんな見学はめったにありません。
 国会は参議院の見学でしたが、団体も少なく、とっても順調でした。衛士さんの説明も丁寧で、「本会議での最小人数は?」「83年間で何本の法律ができたのか?」という6年生の質問にも丁寧に答えてくださいました。本会議は決まった人数がそろはないと開かれないこと、法律は改正することもあるので、常に新しいものができると言うことではないことがよくわかりました。写真撮影の後、今日は参議院での「参議院特別体験プログラム」に臨みました。これは国会のしくみと法律ができるまでを、疑似体験を通して学ぶプログラムです。参加した富勢小の6年生と愛知県の中学生から委員会構成員として数名の議員、委員長、大臣、副大臣、そして参議院議長を予め、10数名決めておき、他の児童は議員として最後の投票を行うという約1時間の体験です。本日の案件は『食育に関する法案』でした。役割の台詞は決まっているものの、その部屋の中には模擬委員会場、議長席が設けられていて、役を与えられた子供たちは緊張しながら模擬委員会を進め、趣旨説明、質問をしていきました。その後舞台は参議委員本会議場(もちろん模擬です)。富勢小・濱西さんが議長席で「これから採決をいたします。本案の賛否について投票ボタンを押して下さい」と発し、模擬議員の子供たちはボタンを押します。今日の法案は賛成多数で可決されました。「本案は可決されました」という議長の発言に議場からは拍手が起こり、模擬本会議は散会しました。そんな体験は貴重だったと思います。参議院を出た頃は正午過ぎ、その後は科学技術館で待ちに待った昼食。はじけるような笑顔で子供たちは美味しいお弁当を食べていました。科学技術館も比較的すいていて、見学も予定通りにできたようです。
 今日の6年生は「マナーを守る」「自分勝手な行動はしない」「迷惑をかけない」の3つをめあてに出かけました。「これがやりきれれば終わったときに楽しさが残る」と出発の会で伝えました。「校の子供たちは頑張っていた!」これが職員の評です。国会の見学前の集合の際も、国会見学も、科学技術館見学も、勝手な行動はなく、周囲への配慮も感じられ、とてもすがすがしい気持ちが残りました。6年生の皆さん、よく頑張ったね! もう一つ、出発の会でのこと。「引率する先生方に挨拶をします」と実行委員。「添乗員の○○さん、カメラマンの△△さん」と、名前を添えて紹介してくれました。なかなかないことです。聞いてみると実行委員の方から「名前を教えてください」との申し出があったとのこと。実は朝から嬉しい気分が始まっていました。準備の大切さを実感しました。これも6年生に感謝です。本当に充実した一日を過ごしました。6年生の保護者の皆様、様々な準備をありがとうございました。

富勢小の良いところは何ですか?

 「こんな暑さがこのまま続いたら、どうなっちゃうの?」そんな心配の中、運動会を実施したのは2週間前でした。先週の始めも蒸し暑さがあり、エアコンを稼働する日も。ところが週末に梅雨入りし、昨日今日の涼しさはまさにサプライズですね。週末の天気予報でも「長袖が必要です」というコメントに「まさか…」という思いでいましたが、予報通りになりました。気温の変化は体調を崩す大きな原因になります。風邪を引かないように十分注意をしたいものです。
 先週、6年生の数名からインタビューを受けました。国語の学習で学校紹介のリーフレットを作るとのこと。そのためのインタビューで「富勢小の良いところは何ですか?」とあり、「120年の伝統に支えられていること。これは富勢小だけ」と答えています。6年生の中にも、両親だけでなく、おじいちゃん、おばあちゃんも「富勢小出身」という家庭があります。「自分の出身校を、悪く思う人はいないんじゃない?」そんな話をすると、「なるほど」6年生は納得します。今年の富勢小は創立から120年目を迎え、6年生の卒業式は120回目であり、運動会も(おそらく秋実施だと考えられるので)120回目ですが、開校が5月ということもあり、入学式は119回目でした。校長室には80周年、100周年、110周年の行事の航空写真が飾られています。創立120周年の取組はこれから考えていくのですが、この取組は来年度の実施となります。もし航空写真を撮るなら、今の6年生は卒業してしまうので写りません。そんなことに話が広がると、6年生は「えーっ!どうして?写りたい!」という反応が返ってきました。6年生にとっては残念なことかもしれませんが、120年目の学校の、6年生であることは間違いありません。120年の重さを全ての子供たちに伝えることは難しいのですが、多くの人たちが学校を支え、学校の周りには昔の学校を知っている方々がいるという安心感を、何とか伝えていきたいと思います。そんな6年生との関わりは、ホッとさせられる大事な時間になりました。

旭東小でのミニバスケットボール教室

 4日の朝、全校児童が体育館に集まり、6月の全校朝礼を兼ねての壮行会を実施しました。6月の生活目標は「安全な生活をしよう」。梅雨の時期、校舎内での過ごし方見据えての目標です。齋藤教諭から廊下歩行や教室での過ごし方の工夫についての話がありました。昨日も今日も暑さが気になる良い天気ですが、明日は天気が崩れ、梅雨入り宣言が出されそうだとのこと。雨で外に出られないということもありますが、最近は蒸し暑さによる気持ちの問題が大きいようです。でも、そのためのエアコンです。今日も朝から陽射しが強く、1校時終了後には教室のエアコンのスイッチが入ったようです。「エアコンのお陰で、集中して学習に取り組めた」児童が増えることを大いに期待したいものです。
 昨日は旭東小学校でミニバスケットボール教室が行われ、一昨日、富勢小の全校児童から応援され、励まされた36名の選手が旭東小の体育館で白熱した一日を過ごしました。対戦は会場校の旭東小と松葉二小です。結果は男女ともに勝利することはできませんでしたが、学ぶことは多く、この日の経験で成長が見られた子は多かったようです。ボールが思うように扱えない、運べない、マークが厳しく、ボール入れができない、シュートが入らない、…そんな悩みの表情が試合中の子供たちから感じられました。それでも試合時間は過ぎていきます。「何とかしなければいけない」状況の中、盛り返す場面、ともに競った場面も多く見られ、最終得点では相手を上回ることはできなかったものの、「いける!」「頑張ろう!」と気持ちが乗った表情も数多く見られ、敗れた後は悔しい表情もたくさん見られました。
 このミニバスケットボール教室は私が教員になった頃には既に実施されており、40年ほどの歴史があります。バスケットボール経験がない私にとって、子供たちへの指導は未知のものであり、中学校の先生から学んだり、試合を見たりしながら指導を続けてきました。長年指導を続けてきて、大きな悩みにぶつかったことがあります。それは試合に出る喜びと勝利する喜びとの兼ね合いです。バスケットボールの技能が優れた子だけの集まりならば、両方を追い求める方法はあると思うのですが、そんな子供の集まりはありません。練習してきた子供たち全員を出場させてやりたい、勝つ喜びを味わわせてやりたい、…指導を続ける中で悩んだことです。今は直接指導をすることはありませんが、「チームとしての喜びを味わえるチーム」「お互いを知り、上手な子を目標に練習を積んでいく子」をめざすことは大事なことだと考えます。「勝利が絶対」ではなく、勝利をめざすことは大事で、たとえ試合に出られなくても勝利を一緒に味わえるチーム作りは練習の中から築いていくものです。こうすればこうなるとは一概に言えず、思い通りに行かなかったことが多いかもしれません。そんな指導を通して、子供たちから学ばせていただきました。今年はバスケットボール経験がある伊藤教諭と安次富教諭が指導にあたりました。きっと2人にもそんな悩みはあったはずです。成果と課題を今後の練習につなげて、来年のチーム作りにいかしていきたいと思います。昨日は保護者の皆様にも大勢来ていただき、声援を送っていただきました。本当にありがとうございました。
 白熱した一日を送っていた昨日、業者によるプール清掃が行われました。今朝見てびっくり!きれいです。以前もお伝えしましたが、今年から市内小学校のプールは業者委託による清掃が実施されています。毎年、数日かけて清掃に取り組んでいるのに、昨日一日だけ。業者の方は3名とのこと。用具の力ですね。驚きと喜びを感じ、本当に今年は良かったと思いました。

見ている、見られている

 運動会が終わった今週は、何だか静かな毎日でした。応援団の練習もなく、学級での「ゴーゴーゴー」の歌練習もないこともありますが、子供たち、そして学校全体がホッとしているような気がします。5月が終わり、今日から6月。夏に向かって暑い日が多くなってきます。暑さはやや一段落した今週でしたが、蒸し暑さは確実に感じるようになりました。
 いつもの日常に戻った学校ですが、どんな時でもずっと続けられている活動の中に、地域の方による登校時の見守り活動があります。私は週1回、東門から出た通学路で見守るようにしているのですが、いつも立ってくださっている方との話も貴重な時間です。今週は「見ている、見られている」そんな話をしました。この方だけでなく、見守りを続けてくださっている方は、本当に子供たちを見てくださっていて、ちょっとした変化に敏感です。「今日はとってもいい顔している」「去年とは様子が違う。成長したんですね」「家で何かあったかもしれませんね」と、いろいろなことに気づくとのこと。この日はちょっと学校に行きたくないと思いながら登校する子が、いつものようにお母さんと登校してきました。強ばった表情ではなく、落ち着いていて、お母さんもにこやかな感じです。「1週間前とは違う」と私は感じましたが、毎日見ているこの方は少しずつの変化に気づき、静かに見守ってくださっています。「東門でしばらくお母さんと話し、一人で昇降口に向かったり、一緒について行ったりする」様子を見てくださっています。この日はちょっとだけお母さんと話し、一人で昇降口へ向かいました。「今日は頑張りましたね」との声かけに、お母さんは嬉しそうでした。「我が子が小学生の頃、しっかりと顔を見る時間を作るために、下校してきたら一緒にお茶を飲むことを続けてきた」という話も伺いました。成人した今でも、そんな風に向き合うことは自然にできるとのこと。そんな話から、子供たちは家ではお母さんの顔を、学校では担任をはじめ子供の前に立つ教員の顔をよく見ているという話になりました。お母さんを困らせたくない思いは全ての子にありますが、困るようなことをしたとき、「どんな風に思っているんだろう?」と、お母さんの顔を見ます。いつものにこやかな表情が見られると子供は安心します。子供たちが困っているとき、家族の励ましの言葉や笑顔は大きな安心感につながるはずです。これは学校でも同じ。30人もの子供がいるので、家庭とはちょっと違いますが、叱ったり、褒めたりする該当の子供以外の「先生はどうするんだろう」という視線を感じる必要があります。「横から見られている。その時の言動、表情は結構大事」と私は職員に伝えています。そんな直接に関わらないことからも、安心感を与えることができると考えています。
 今週のこの方との話はとても貴重でしたが、と同時に、毎朝通学路で本当によく子供たちを見てくださっていることを実感しました。今週に起きた川﨑の事件は連日、悲しい報道が続いています。事件を防ぐ明確な策はすぐに見つからず、不安ばかりが続いていきますが、このような地域の方々の見守りが、子供たちや保護者の安心、安全につながっていることは確実で、大事にしていかなければならないと思います。