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見ている、見られている

 運動会が終わった今週は、何だか静かな毎日でした。応援団の練習もなく、学級での「ゴーゴーゴー」の歌練習もないこともありますが、子供たち、そして学校全体がホッとしているような気がします。5月が終わり、今日から6月。夏に向かって暑い日が多くなってきます。暑さはやや一段落した今週でしたが、蒸し暑さは確実に感じるようになりました。
 いつもの日常に戻った学校ですが、どんな時でもずっと続けられている活動の中に、地域の方による登校時の見守り活動があります。私は週1回、東門から出た通学路で見守るようにしているのですが、いつも立ってくださっている方との話も貴重な時間です。今週は「見ている、見られている」そんな話をしました。この方だけでなく、見守りを続けてくださっている方は、本当に子供たちを見てくださっていて、ちょっとした変化に敏感です。「今日はとってもいい顔している」「去年とは様子が違う。成長したんですね」「家で何かあったかもしれませんね」と、いろいろなことに気づくとのこと。この日はちょっと学校に行きたくないと思いながら登校する子が、いつものようにお母さんと登校してきました。強ばった表情ではなく、落ち着いていて、お母さんもにこやかな感じです。「1週間前とは違う」と私は感じましたが、毎日見ているこの方は少しずつの変化に気づき、静かに見守ってくださっています。「東門でしばらくお母さんと話し、一人で昇降口に向かったり、一緒について行ったりする」様子を見てくださっています。この日はちょっとだけお母さんと話し、一人で昇降口へ向かいました。「今日は頑張りましたね」との声かけに、お母さんは嬉しそうでした。「我が子が小学生の頃、しっかりと顔を見る時間を作るために、下校してきたら一緒にお茶を飲むことを続けてきた」という話も伺いました。成人した今でも、そんな風に向き合うことは自然にできるとのこと。そんな話から、子供たちは家ではお母さんの顔を、学校では担任をはじめ子供の前に立つ教員の顔をよく見ているという話になりました。お母さんを困らせたくない思いは全ての子にありますが、困るようなことをしたとき、「どんな風に思っているんだろう?」と、お母さんの顔を見ます。いつものにこやかな表情が見られると子供は安心します。子供たちが困っているとき、家族の励ましの言葉や笑顔は大きな安心感につながるはずです。これは学校でも同じ。30人もの子供がいるので、家庭とはちょっと違いますが、叱ったり、褒めたりする該当の子供以外の「先生はどうするんだろう」という視線を感じる必要があります。「横から見られている。その時の言動、表情は結構大事」と私は職員に伝えています。そんな直接に関わらないことからも、安心感を与えることができると考えています。
 今週のこの方との話はとても貴重でしたが、と同時に、毎朝通学路で本当によく子供たちを見てくださっていることを実感しました。今週に起きた川﨑の事件は連日、悲しい報道が続いています。事件を防ぐ明確な策はすぐに見つからず、不安ばかりが続いていきますが、このような地域の方々の見守りが、子供たちや保護者の安心、安全につながっていることは確実で、大事にしていかなければならないと思います。