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2023年7月の記事一覧

関西の未来を憂う2年生

言葉のイントネーションから関西出身であることが一瞬で解る2学年

の社会科担当教員から「大阪が今後発展するかどうか?」という学習

問題を出される2年生。衰退しますとは言いづらい雰囲気に感じますが、

生徒達は交通や自然といった条件から大阪の強みや問題点を想像して

忌憚のない意見を発表しています。意見の中には2年後の大阪万博の

影響を考慮しているものもあり、生徒達が時事的な話題もしっかりと

勉強していることが伝わってきます。

大阪についての学習が終わると次は京都についての勉強となりますが

黒板に書かれた学習問題は「京都の伝統を守り続けるべきか?」という

もの。修学旅行の定番であり外国人旅行客も多く訪れる京都は、守って

当然という、ある種の崇拝のようなものが日本人にはあると思います。

しかし、観光地としてにぎわう一方、現地で暮らす人には不便なことも

あるということが学習を進める中で解ってきます。すると、少数ながらも

京都の建造物に手を付けるべきではないかという意見も上がってきました。

色々な立場から物事を見て、当たり前を疑える2年生ならば、日本の未来

を変えてくれるのではないかと思わせてくれる授業でした。

迷える学習委員

3年生の廊下には「修学旅行新聞」が貼られています。修学旅行終了後は

体育祭・中間テストと行事が続き、なかなか集中して新聞づくりに取り組む

時間が少なかったようにも思えますが、完成した作品はそんなことを微塵も

感じさせない傑作ばかりです。

完成した新聞が揃うと、学習委員会の生徒達による厳正なる審査の元に様々

な賞が贈られる「新聞コンテスト」が開催されます。学年トップクラスの

作品は甲乙つけがたいようで、学習委員会が集まる審査室では「どっちも

同じ(くらい上手)に見える」という声が聞こえてきました。それでも

審査員としての役割を果たすべく1枚1枚の新聞を丁寧に読み込み、時に

相談しながら仕事を進めていました。

学習委員会の心を掴み見事に受賞を果たした新聞には特製の勲章が付け

られていますが、確かにどの新聞も惚れ惚れしてしまうほどの美しさを

放っています。

ありがとう小魚

理科の授業で生物の体の仕組みについて勉強する1年生は、煮干し

を解剖して骨・筋肉・臓器などが体のどこにあるかを調べていました。

大きさは異なるものの、給食にもよく出てくる「小魚」は生徒達にも

馴染みのあるものかと思いますが、食べるのではなく解剖するとなると

話は変わってきます。小さい体の中から、該当すると思われる臓器を

摘出してプリントに貼るのですが、全ての臓器を見極めることには

苦戦しているようにも見えました。しかし、よく目を凝らして解剖を

進め、課題である9つの部位を摘出する器用な生徒もいました。普段

は一口で食べてしまう小魚ですが、こうした実験を見ていると、自分達と

同じ生き物なのだと実感が湧き、小魚への感謝の念がこみ上げてきます。

解剖をしない教室での授業でも生徒達は見事な集中力を発揮し、生物の

体の構造についてのプリントに合格スタンプをもらおうと、プリントの

解答欄が埋まった瞬間に挙手をしていました。