校長ブログ

テスト直しからテストまとめへ(校長ブログ)

さあ、2月も中旬、折り返しです。

今日は日中の雨が激しかったですね。久しぶりの横殴りの雨でした。ただ、子どもたちの登校時や下校時に影響がなかったのが幸いでした。(激しい雨の中、傘を握りしめて、車に気をつけながら安全に登下校する体験もとても大事なことではありますが。)

さて、土日だったか、その前だったか、テレビで松丸亮吾さんが「勉強で大切なのは×を○にすること」って話をしているのを見かけました。そのまま見ていたら「テストのことについて」話していました。できていないことを知ることが本当の勉強の始まりって話でした。

まさにその通りです。「教室はまちがえるところだ」っていう詩もありますね。


子どもたちにとって「間違えること」は一大事だとは思いますが、自分の間違いに気軽に向き合えるようになると、次への一歩につながりやすくなるものです。「間違えたらいけない」から「間違えたら直す」という気持ちの切り替えができるようになってほしいし、そういう環境を整えることも大切だなって思います。
子どもたちは、毎日毎日何かしらにつまずき、成功や失敗を繰り返しながら少しずつ成長していきます。

ここで、テストの話をします。学校では昔から、テスト直しってあります。考え方としては「間違いから学ぶ」「間違いをそのままにしない」という意味で理にはかなっています。しかし、とった点数によって、作業量に差が出ます。そして100点の場合は直すところがありません。



さて、下のような問題で「ア」と書いて×になった時に、「イ」と書き直したからといって、これ勉強になっているでしょうか。
また、ある子が、同じ状況で「ア」か「イ」ですごく悩んでいたとする。たまたま「イ」と書いて○をもらったとして、本来ならこの部分を振り返っておいたほうが良いのですが、○だったから直すことがありません。そのままオッケーとなってしまいます。こちらも勉強として成立しているでしょうか。
そんな疑問から、テストの使い方について考えたことがあります。お家の方々に購入していただいているテストをとことん利用する、0点でも100点でも終わった後に勉強に生かす方法はないだろうかと。

で、思いつき、実践していたのが、「テストまとめ」という方法です。

テストは、大切なことがギュッとつまっているので、○×関わらず、全ての問題について振り返り、まとめておくことで、効率の良い勉強ができる、という考え方です。

記号で答えた問題も、「アは×、イが○」では「ア」や「イ」が何を示しているか分かりません。きちんとわかるようにまとめておかなければなりません。

下の写真は理科と算数の「テストまとめ」の一例です。14年前に担任した6年生から資料としてもらったものです。卒業間近の1月のものなので、かなりしっかりしています。


最初は「まとめてごらん」と言うだけでは何をすれば良いか分からないので、こんな風にはできません。時間はかかっても「テスト全てを丸写し」から始まり、まとめ方も少しずつ授業中に全体に教える所から始めました。国語は、テストまとめになじまない教科ですが、算数、理科、社会は大切なことがつまっているので、まとめがいがあります。
「今日の宿題は、テスト直しです。」というと「わー、65点だからたくさんある。」「やった、100点だから宿題なしだ。」というような反応になります。「今日の宿題はテストまとめです。」というと、それは点数に関係なく全員の課題となるので「えー」「またかー」と全員の
心地よい声が響き渡ります。今日、このノートを久しぶりに開いて、その時のことを思い出しました。

全ての人にピタッと合う勉強法があるかどうかわかりませんが、勉強の仕方の一つとして、終わったテストをとことん活用する方法をお示しいたしました。