校長ブログ

自己肯定感1(校長ブログ)

年度末、通知票の季節です。
今年度は6月からのスタートでしたので、年間2回としました。

6年生は一足早く仕上げて、卒業前に渡してあります。
今は、1年生から5年生分です。
まずは下書きです。担任が作ったものを別の学年の先生→教務主任→教頭先生→校長と回してチェックします。

子どもたちががんばってできるようになったことがあれこれ書かれています。みんなよくがんばって成長したなあと感じました。

もちろん、たくさんの教科でたくさんのことを習うわけですから、その全てが完璧にできるということはなかなかありません。得手不得手もあります。

今日、なかよしタイムに1年生の男の子が「校長先生、(鉄棒の)空中前回り見て!」と走って近寄ってきたので、そばで見ていました。

男の子ができたら、となりでがんばっていた女の子もできました。1年生で空中前回りとはびっくり。
「触るよ。」とひと声かけてから「すごいすごいすごい」と言いながら頭をなでました。
この瞬間に思い出したことがあります。


プールで水泳の話です。
25mプールで20mを初めて泳げた我が子(あるいはクラスの子)に、なんと声をかけるかという話です。
「すごい、もう少しで25mだよ。次はがんばって!」
見ている大人としては自然な声かけのようにも感じます。

しかし、子どもにとっては「がんばってここまで泳いだのに、もっとがんばれと言われた」という気持ちになる、ほめられた気持ちになれない。今の状態を丸ごとほめて「よく泳げたね、すごいすごい!」こう言われたら、子どもは自ら次のステップに向かうものだ。

できないこともある、そしてそれを言いたいんだけど、ぐっとこらえて、まずできたことに目を向けて今を受けとめてあげる、それが自らの成長につながっていく、そんな話でした。

通知票がそのように、子どもたちにとって次に気持ちよくつながるものになったら良いなあと思います。
いずれにしても、通知票は、その子のほんの一部のことであり、全てではありません。


この紙にはとても表せないすごいところを子どもたちはたくさん持っています。
(写真は今日の子どもたちの様子であり、本文の内容と直接関係はありません。)