校長室より

姿勢など体の使い方(校長室より)

足の裏には「メカノレセプター」という全身のバランスを保つセンサーがあるそうです。

↑このように、足の裏を床やバーにピタッとつけることで、姿勢だけでなく書く文字など様々な学習活動に影響を与えるということなわけです。

低学年でよく聞く「グーペタピン」という合い言葉がありますが、このペタがそれにあたります。落ち着いた学びの第一歩として大切な部分と言えます。

 

 

 さて、地域にお住まいで、元校長先生だった松本先生に、夏休みに研修会の講師をしていただきました。(メカノレセプターという言葉も松本先生から以前学びました。)その研修でキーワードだった「ボディイメージ」。幼い頃からたくさんの生活経験の中で、少しずつ身についていくイメージ。「このあたりに袖を通す穴がある」とか「このあたりに自分の耳がある」というイメージです。

1歳ぐらいの子に洋服を着させようとしたときに、腕がなかなか上手に穴に通らずにいらいらしている様子。思い浮かびますか。ボディイメージ成長中ということです。これが身につくと、難なく腕が通るようになります。「自分の耳たぶを触ってください。」という松本先生の指示で、研修に参加した先生方がご自分の見えない耳たぶを無事に触っていましたが、ボディイメージが身についているということです。

以前勤務していた学校で、鬼ごっこ中に鉄棒をくぐろうとしておでこをぶつけるという事故が少なくなかった年がありました。そもそも鉄棒はくぐるものではないのですが、自分の身長でここをくぐるためには、どれくらい身をかがめれば良いか、まさにボディイメージです。身についている子とそうでない子で怪我をするしないがの分かれ目です。

机の下の床に落ちた消しゴムを拾って、頭を上げたら、後頭部を机にぶつけた、これもボディイメージで、ぶつけない子とぶつける子がいます。

このボディイメージは、小さいときに、生活や遊びの中で、寝たり立ったりくぐったり飛び降りたり回ったり・・・たくさんの動きの中で身についていく大切なものです。

 

体幹もその1つです。

「良い姿勢をしましょう」という指示があって、本人のやる気があっても、それを保持していくためには、体幹が必要になります。体幹を鍛えるための遊びとして「ラインの上をはみ出さないように歩く」とか「けんけんぱ」とか様々な遊びが紹介されているサイトを見たことがあります。物がなく、体を使って遊ぶしかなかった私たち世代にとっては日常の遊びの中でいつの間にか鍛えられていたものなのだなあと思います。

特別支援学級では2学期からバランスボールを取り入れました。椅子の代わりに使うこともあります。一見、逆に落ち着かないのではないかと思ってしまいますが、鍛えながら学ぶと言うことで効果があるようです。

自分が小学校時代、姿勢が悪くて1m物差しを背中に突っ込まれていた友達を見たことがありますが、そういうことで改善するわけではないってことですね。体を使う遊びの中で体を鍛える、いつの間にか鍛えられてることがとても大切って話です。体を使って遊ぶことって大事なんですね。