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入力よりも出力を重視
3年生との校長面接が始まっています。3年生一人ひとりと話ができるのはとても楽しいです。さて面接の最後に、「校長先生に、何か質問や話したいことはないですか」と聞いています。その中で、「苦手な教科がどうしても覚えられないのですが何か良い方法はないですか」と質問する生徒がいました。特効薬のようなものはないですし、コツコツ勉強するしかないのですが、脳科学的にはこんなアドバイスができるのかなというトピックを紹介します。
脳は妙に勉強法にこだわる「入力」よりも「出力」を重視!
脳は妙に勉強法にこだわる「入力」よりも「出力」を重視!
最も効果的な勉強法とは?
勉強は、教科書を復習するより、問題を解く方が効果的だ―――――そうほのめかす論文が発表されました。米バデュー大学のカービック博士らの研究です。
より専門的に説明すれば「入力を繰り返すよりも、出力を繰り返す方が、脳回路への定着がよい」ということになります。カービック博士らはよく練られた実験デザインを活用して、この事実を発見しました。実験内容は次のとおりです。
ワシントン大学の学生を多数集めて、スワヒリ語40個を暗記する試験を行いました。adahama=名誉、farasi=馬、sumu=毒…といった具合に単語のペアを5秒ずつ提示して次々に覚えてもらいます。しかし名門大学の学生とはいえ、40語を1回で覚えることはほぼ不可能です。そこで何度も繰り返して覚えてもらいます。この時、学生たちを四つのグループに分けて、別々の方法で暗記してもらいました。
一つ目のグループには40個を通しで学習させ、その後に40個すべてについて確認テストをします。この学習とテストの組み合わせを、完璧に覚えるまで何度も繰り返します。
二つ目のグループは、確認テストで思い出せなかった単語だけを再び学習させます。ただし確認テストでは毎回40個すべてを試験します。そしてテストで満点が取れるまで学習と試験を繰り返します。
三つ目のグループはこの逆のパターンです。テストで覚えていない単語があったら、初めから40個すべてを学習してもらいます。そして先ほど覚えていなかった単語だけを確認テストします。不正解の単語がゼロになるまで学習と試験を繰り返します。
最後のグループは、学校や塾でよく使われる方法です。確認テストで思い出せなかった単語だけを学習して、再確認テストでも先ほど覚えていなかったものだけを試験します。そして再試験すべき単語がなくなるまで学習と試験を繰り返します。
面白いことに、この4つのグループには習得の速さには差はありませんでした。実際、5、6回も学習と試験を繰り返すと、全員が40個すべてを覚えることができました。
そこでカービック博士らは、一週間後に再テストを行うことにしました。さて成績はどうだったでしょうか。グループ1と2は約80点と好成績であったのに対し、グループ3と4はともに35点しか取れませんでした。
話が込み入っているので、丁寧にデータを再考していきましょう。点数の良かったグループ1と2に共通するプロセスは、確認テストで40個すべてをテストしながら覚えたという点です。一方グループ3を見てみると、学習は毎回40個について行っていますが、確認テストつまり思い出す練習は、苦手な単語に対してのみ行いました。
これで随分と見通しがよくなったでしょう。私たちの脳は、情報を何度も入れ込む(学習する)よりも、その情報を何度も使ってみる(想起する)ことで、長期間安定して情報を保存することができるのです。これを拡大して解釈すれば、「参考書を繰り返し丁寧に読むより、問題集を繰り返しやる方が、効果的な学習が期待できる」となります。
入力よりも出力を重視――――脳は総設計されているようです。
脳には妙なクセがある 池谷裕二 著 扶桑社新書 より抜粋
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